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更新日 2024.2.4

関係代名詞の非制限用法とは?用法のポイントを例題を用いて解説

大学受験を迎えるにあたってしっかりと理解しておきたい関係代名詞

関係代名詞の用法は多岐に渡るので難しいと感じてしまう方も多いと思いますが、一つひとつの用法を丁寧に学ぶことで、応用的な問題も解けるようになります。

そこで、今回は関係代名詞と関係副詞非制限用法について、例文を用いてわかりやすく解説します。

制限用法も含め、非制限用法の訳し方使う際のポイント、どういった文章の時に非制限用法に該当するのかなど、詳しく解説していくのでぜひ最後までご覧ください。

関係代名詞の制限用法とは?

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制限用法の使い方

関係詞の用法は「制限用法」「非制限用法」に分けることができます。

この2つの用法の違いは「カンマがあるかどうか」で、カンマがないのが制限用法あるのが非制限用法となります。

制限用法は、関係代名詞節が先行詞を直接修飾し、その名のとおり意味を制限する用法です。

「複数あるもののなかで、〇〇は〜〜だ」というニュアンスになり、先行詞を限定・区別するはたらきを持ちます。

「一般的な関係代名詞の使い方」だと覚えるのがおすすめです。

制限用法を使った以下の例文をご覧ください。

例)I know a girl who likes cooking.「私は料理が好きな女の子を知っている」

先行詞は「a girl」です。

例)The man whose car you hit was furious.「あなたがぶつけた車の持ち主は激怒していた」

先行詞は「the man」です。

例)This is the bag which I have chosen.「これは私が選んだカバンです」

先行詞は「the bag」です。

目的格の場合、関係代名詞は省略できるので、「which」は省略できます。

CHECK

  • 制限用法と非制限用法の違いは「カンマの有無」
  • 制限用法は先行詞を限定・区別するはたらきを持つ
  • 制限用法は「一般的な関係代名詞の使い方」と覚えるのがおすすめ

一般的な関係代名詞の使い方が制限用法だとすると、非制限用法はどのような使い方をするのでしょうか。

次は、非制限用法について詳しく解説します。

関係代名詞の非制限用法とは?|例文を用いて解説

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続いて、関係代名詞の非制限用法の使い方やポイントについて例文とともに詳しく解説します。

非制限方法の使い方

前述のとおり、制限用法と非制限用法の違いは「カンマがあるかないか」のみですが、訳し方が大きく変わってきます。

実際に制限用法と非制限用法の例文をみて、比べてみましょう。

以下の2つの例文をご覧ください。

1)She has two brothers who live in America.

2)She has two brothers,who live in America.

この2つの文章は、どちらとも彼女に2人の兄弟がいることを表しています。

かし、1の文章は兄弟が2人以上いる可能性もありますが、2の文章は2人しか兄弟がいないことを表しているのです。

カンマは文章が終わった合図になるので、2の文章では彼女には2人の兄弟がいると言い切っている形になります。

それに対して、1の場合はカンマで区切りをいれていないので、アメリカに住んでいる兄弟は2人いるが、他にも兄弟がいる可能性はあるという形になります。

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    したがって、限定したい時数が限られているものを伝える際には、非制限用法を使うようにしましょう。

非制限方法のポイント

実際に非制限用法を使う際のポイントは大きく4つあります。

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カンマ前までを訳してそれ以降はand,but,forを入れて訳す

非制限用法を使う際、カンマ前までの文を訳し、先行詞になっている部分を後ろにいれます。

その時に以下の3つの中のいずれかを補って前の文を訳すようにしましょう。

  • and(そして)
  • but(しかし)
  • for(なぜなら・というのも)

省略したりthatは使えない

非制限用法は省略することはできません。

また、「that」を使うこともできない点をしっかりと覚えましょう。

固有名詞、その人、ものしかない時は非制限用法

固有名詞や1人しか存在しない人、1つしかないものの時は、必ず非制限用法を使うようにしましょう。

この場合、制限用法は決して使えないので注意してください。

句や節を先行詞にするときはwhich

関係代名詞の非制限用法の「which」文全体が先行詞になることがあります。

以下の例文をご覧ください。

例)John passed the exam,which surprised everyone. 「ジョンはその試験に合格したのだが、そのことはみんなを驚かせた」

この例文では、「John passed the exam」が先行詞となっています。

このように非制限用法を使う際、句や節を先行詞にするときは「which」にするようにしてください。

以上の4つのポイントを踏まえたうえで、以下の6つの例文を訳していきましょう。

1)I called on my uncle,who was out.

まずカンマ前までの「私は叔父を訪ねた」という文を最初に訳します。

「who」は関係代名詞と同じ使い方なので、先行詞は「uncle」とし、後ろの文だけを見ると「叔父はいなかった」となります。

ここで、and、but、forの中で1番合いそうなものを補って訳しましょう。

今回は「尋ねたけどいなかった」の「but」が最適なので、「私は叔父を訪ねた、しかし叔父はいなかった」という訳になります。

2)Kevin likes this movie,which always makes him laugh.

この例文も1の例文と同じように、カンマ前までの「ケビンはこの映画が好き」という文を最初に訳します。

後ろの文章は「いつも彼を笑顔にさせる」とし、「for」が最適なので、「ケビンはその映画が好きだ、というのもその映画はいつも彼を笑顔にさせてくれるから」という訳になります。

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3)My father,who is a teacher,likes knowing something new.

このような「説明したいもの(A)+who is〜+V」の文章の形を「挿入文章」といい、「Aは〜で〜である」と訳します。

したがって「私の父は先生で何か新しいものを知るのが好きだ」という訳になります。

「私の父」は基本的に1人しかいないので非制限用法(カンマを付ける)にします。

制限用法にしてしまうと、何人かいる父親の中の1人が教師をしているという意味になってしまうので、注意してください。

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4)The singer,whom I am fond of,will come to the party.

この場合は、「of」の後ろに何もないため「whom」を使います。

例文3と同じように「挿入文章」の形をしているので、「その歌手は私がとても好きな歌手でパーティに来るらしい」と訳します。

5)I saw Tom’s mother,from whom I got the news of his marriage.

非制限用法も制限用法と同じように、「前置詞+関係代名詞」の形を使うことができます。

この文章を制限用法にすると「I got the news of his marriage whom Tom’s mother」となりますが、非制限用法にしたいため、「from whom」をカンマの後ろに置いて説明している形になります。

したがって日本語訳は「私はトムの母親に会って、彼が結婚するというニュースを聞いた」となります。

6)Emi said she likes him,which made him embarrassed.

この文章は前の文章すべてが先行詞になっているパターンなので「which」が使われています。

よって「エミは彼が好きだと言った、そしてそれは彼を恥ずかしくさせた」という訳し方になります。

「which(そしてそれが)」は節全体にかかっている時に使われることをしっかりと覚えておきましょう。

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CHECK

  • 非制限用法は固有名詞やその人・ものしかない時に使われる
  • 非制限用法を訳す時は「and」「but」「for」のいずれかを補う
  • 非制限用法は省略できず「that」も使えない

関係副詞で非制限用法を使う際の注意点

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非制限用法は、関係代名詞だけではなく、関係副詞でも使うことができます。

しかし、使用する際に気を付ける点が2点あるので例文とともにみていきましょう。

関係副詞はwhen,whereのみ

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    関係副詞で非制限用法を使えるのは「when」「where」の2つのみです。

訳し方は「その時・そこで」となります。

以下の例文をご覧ください。

例)I met Aya in 2010,when I lived in Iwate.「私は2010年にアヤに出会った、その時私は岩手に住んでいた」

コンマを置くことで非制限用法となり、「when」を「その時」と訳します。

後ろは必ず完全文にする

非制限用法だとしても関係副詞であることは変わらないので、後ろの文章は必ず完全文にするようにしましょう。

CHECK

  • 非制限用法は関係副詞でも使うことができる
  • 関係副詞で非制限用法を使えるのは「when」「where」の2つのみ
  • 非制限用法の場合でも後ろの文章は100%完全文にする

非制限用法の練習問題

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では、関係代名詞・関係副詞の非制限用法の問題演習に取り組みましょう。

次の文章を訳しなさい。

1)I went to the book store,which was closed.

2)There was a few passengers,who was injured badly.

3)She told me why she was late,which wasn’t true.

4)I came here at seven,when she was out.

できましたか?

では解答をみてみましょう。

1)I went to the book store,which was closed.

「私は本屋に行ったが、閉まっていた。」

2)There was a few passengers,who was injured badly.

「そこには少ししか乗客がいなかったが、皆酷い怪我をしていた。」

3)She told me why she was late,which wasn’t true.

「彼女は遅れた理由を言ったがそれは嘘だった。」

4)I came here at seven,when she was out.

「私は7時にここにきたが、その時彼女は出かけていた。」

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まとめ

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今回は関係代名詞と関係副詞の非制限用法について解説しました。

制限用法との違いはカンマの有無のみですが、訳し方には大きな違いがあります。

また、カンマが使われる場所によって意味合いが変わることもあるので、非制限用法の英文を訳す際には、カンマにしっかりと注目するようにしましょう。

多くの問題演習を行ってパターンを理解することも効果的なので、積極的に問題を解いて、非制限用法をマスターできるようにしましょう。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「関係代名詞」に関してよくある質問を集めました。

制限用法と非制限用法の違いは何?

制限用法と非制限用法の違いは「カンマがあるかどうか」です。カンマがある場合は非制限用法になり、ない場合は制限用法となります。制限用法は一般的な関係代名詞の訳し方になりますが、非制限用法の場合は訳し方が変わるので注意が必要です。関係代名詞の詳細はこちらを参考にしてください。

非制限用法はどのような時に使うのか?

非制限用法は、先行詞が固有名詞や1人しか存在しない人、1つしかないものの時に使われます。固有名詞に制限用法を使うと、「複数存在するなかのうちの1つは〜〜だ」というニュアンスになってしまいます。基本的には、固有名詞が先行詞なら非制限用法の関係詞を使うと覚えておきましょう。非制限用法についてはこちらを参考にしてください。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
この記事は、StudySearchを運営している株式会社デジタルトレンズのStudySearch編集部が企画・執筆した記事です。
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