豊島岡女子学園中学校 トシマオカジョシガクエンナカガッコウ

豊島岡女子学園中学校の三年間は、特別なことは起こらないけれど、確実に自分の中に力が蓄積されていくのを感じられた日々でした。行事や校則、日常の所作ひとつひとつに理由があり、誰かに強制されるのではなく、自ら納得して行動するという姿勢が自然と身についていったように思っています。入学して間もなく、朝礼台に立って合唱をする全校生徒の声の一体感に圧倒されたのを覚えています。歌うこと、整列すること、黙って人の話を聴くこと。そうした一見シンプルな行動にも意味があり、共同体の一員としての自覚を持つことが、この学校の基盤でした。勉強面では、授業の進度が早く課題も多かった一方で、教師の説明は明快でリズムがあり、学ぶことが純粋に楽しいと感じられる環境が整っていました。私は3と2が好きで、探究ノートや読書レポートに没頭する時間が多くありました。先生に課されたことだけでなく、自分から深堀りしていく習慣がこの時期に身についたと実感しています。

中学で作った「成長の記録ファイル」がとても印象的でした。行事や道徳、或いは様々な活動を通して自分は何を体験したのか、何を学んだのか、などということを記録していきます。それによって自分はどのようにかかわっていくのか、どのように成長したのか、ということもわかりますし、自分の関心が広がっていくことも実感できます。 物事に真摯に向き合い、「今回はこれができなかったから、次はこうしよう」といった目標も生まれます。それにより、成長に繋がっていったと思っています。