田園調布学園中等部 デンエンチョウフガクエンチュウトウブ

田園調布学園中等部で過ごした三年間は、自分の在り方を静かに整えていく時間でした。知識を深めるだけでなく、日々の言葉遣いや所作を通じて、他者との関係性に責任を持つ姿勢が自然と育てられていたように思っています。入学当初、校内の空気にまず驚きました。生徒一人ひとりの動作や会話が落ち着いており、制服の着こなしから提出物の扱いに至るまで、細部にまで丁寧さと節度が宿っていたことが印象に残っています。先生方の言葉にも柔らかさの中に凛とした芯があり、生徒の人格を尊重しながらも高い基準を求めてくださる指導に、徐々に自分の意識も変化していきました。学習面では、を徹底しながら、思考を深める問いが随所にちりばめられていました。特に2の授業では、作品の背景や作者の思いをくみ取るだけでなく、自分自身の体験と結びつけて言葉にすることが求められました。私は文章を書くことが苦手でしたが、回数を重ねるうちに言葉で考える力が身につき、それが今の職業選択にもつながっています。

私が田園調布学園に入学したのは1999年とかなり前となりますが、当時から5教育に力を入れていました。中学３年生でのオーストラリア・アメリカへのホームステイ（希望者のみ）など、受験5だけではないプログラムが充実していました。学校は捨我精進という理念を叩き込まれ、女子校という環境の中のびのびと、特に自立した一人の人に育っていく人が多いように感じます。運動部・文化部等の部活動も活発です。制服がイマイチなのが残念ですが。