高校で学習する助動詞では、応用的な内容が多く含まれます。
中学で学習した時よりも深い内容を学習するため、覚えることが多く挫折してしまう人が多くいます。
しかし、慌てずに1つずつ落ち着いて学習すれば、必ず理解できます。
そこで、今回は助動詞の応用的な内容について、例文を用いながらわかりやすく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、助動詞の応用を得意にしましょう。
今回学習する助動詞+完了形を学習する前に、助動詞の基本を復習しておきましょう。
助動詞の学習には3つのポイントがあります。
この3つを理解することで、助動詞の学習がグンとしやすくなります。
続いて、それぞれの助動詞のコアイメージを復習します。
canのコアイメージは「いつでも出来る/いつでも起こり得る」です。
このコアイメージから、許可を求める表現に使われたり「〜のはずがない」という意味を表したりすることを思い出しましょう。
mayのコアイメージは「50%/そうかもしれないしそうじゃないかもしれない」です。
これから派生して、主に「しても構わない」という許可の意味を表すことを覚えておきましょう。
mustのコアイメージは「プレッシャー」です。
これから派生して、主に「これしか見えない/これしか考えられない/これしなきゃいけない」という意味を表します。
また、これらの助動詞には言い換えや過去形があります。
canの言い換えはbe able to、canの過去形はcould、mayの過去形はmight、mustの言い換えはhave toです。
mayの言い換えやmustの過去形はないので、注意しましょう。
CHECK
ここでは、助動詞の続きとしてshouldとought toについて学習します。
それぞれの助動詞のコアイメージを例文を用いてわかりやすく解説するので、一緒に理解しましょう。
また、ought toの注意点もあるため、あわせて理解をするようにしてください。
shouldとought toのコアイメージは「おすすめ/(理論的に考えて)そりゃそうでしょ」です。
そこから「〜すべき/〜のはずだ」という意味を表します。
なお、shouldとought toの違いは、そのニュアンスの強さにあります。
shouldよりもought toの方が若干強いニュアンスになることを理解しておきましょう。
では、例文を使ってコアイメージを確認していきます。
1)Kevin should do the work by tomorrow. 「ケビンは明日までにその仕事をすべきです」
shouldには「おすすめ」を相手に伝えるニュアンスがあるため、「〜すべき」という意味になります。
2)He left home early this morning,so he ought to be at school now. 「彼は今朝早く家を出たから、今、学校にいるに違いない」
ought toには「〜のはずだ」という意味も表すため、「〜に違いない」というニュアンスを表すのです。
ought toの注意点は「後ろに不定詞を持ってこないといけないこと」です。
例)Kevin ought to do the work by tomorrow.
また、不定詞の否定文では不定詞の前にnotをつけるため、以下のような文章になります。
例)Kevin ought not to do the work by tomorrow.
そして、不定詞の疑問文では、oughtを前に持っていきますが、不定詞は後ろに置いたままにする必要があるので、以下のようになります。
例)Ought Kevin to do the work by tomorrow?
最後に、この疑問文に対する答え方は以下の通りになります。
肯定文)Yes, you ought.
否定文)No, you ought not.
以上がought toの注意点です。
CHECK
ここでは、wouldとwon’tについて解説します。
wouldはwillの過去形、won’tはwill notの短縮形です。
まずはwillについて解説し、wouldやwon’tの使い方、さらにはwould oftenとused toの違いについても解説します。
willのコアイメージは「100%絶対」です。
例)Mary will dance next Sunday. 「メアリーは来週の日曜日に100%ダンスをします」
willのコアイメージを理解できていると、この後の内容がすんなりと理解できるはずなので、will=「100%絶対」を覚えておきましょう。
ここでは、wouldとwon’tの使い方を例文を使って見ていきましょう。
1)They would have their own way. 「彼らは絶対に自分自身の道を行こうとした」
wouldはwillの過去形であり、コアイメージはwillと同じなので、「100%絶対」というニュアンスが含まれます。
2)The engine won’t start. 「エンジンがどうしてもかからない」
英語では「モノ」にも意志があると考えます。
そのため、「エンジンが絶対スタートしようとしない」という意味から「エンジンがどうしてもかからない」という意味になるのです。
続いて、would oftenとused toの違いについて解説します。
どちらも「昔はよく〜したものだ」という意味を表すことは覚えていますか?
しかし、そのニュアンスが異なるため、きちんと理解しておきましょう。
1)I would often play the piano. 「私は昔、よくピアノを弾いたものだ」
would oftenのニュアンスは、「昔はよくやったし、今もたまにやっている」になります。
2)I used to play the piano. 「私は昔、よくピアノを弾いたものだ」
一方で、used toのニュアンスは、元ヤンのイメージで「昔は良くなったけど、今ではもう全くやらない」となります。
3)There used to be a hut on the hill. 「丘の上には、かつて小屋がありました」
このused toも同じで、「今は違うけど昔は〇〇だった」という意味になるため、「今はないけど昔は小屋があった」という意味を表します。
推量を表す助動詞が多く出てきましたが、可能性の程度順に並べると以下のようになります。
下に行くにつれて、可能性が高くなります。
訳す際はどれも似たような訳し方になりますが、可能性の程度を押さえることで、文章のニュアンスをより正確に理解することができます。
また、自分で英作文を書く際も、適切な助動詞を選べるようになるのでぜひ覚えておきましょう。
CHECK
続いて、助動詞+完了形の形を学習します。
助動詞+完了形は「過去の出来事に対して、今思っていることを言いたいときに使う」文法です。
その中でも、「予想型」と「イヤミ型」の2つに分けられます。
この点を理解したうえで、学習を進めていきましょう。
まずは「予想型」から解説します。
例)He must have missed the train. 「彼は電車に乗り遅れたに違いない」
この例文において大切なポイントは、「have missed」と完了形を使うことで「過去に起こった出来事」を表し、現在形の「must」で今の気持ちを表すことです。
今回の例文は、3人以上で約束していたけど、1人が時間になっても到着していないときなどに使われる文章です。
「あいつ、絶対電車乗り遅れたでしょ」というニュアンスで使用され、少し前に電車に乗り遅れたことを、今予想している様子が見てとれます。
このように、相手の過去の行動に対して、今の予測を伝えられるのが助動詞+完了形です。
「予想型」では、他にも以下のような形が使えるので、あわせて理解しておきましょう。
続いて「イヤミ型」の解説をします。
例)You should have come earlier. 「もうちょっと早く来ればよかったのに」
should+完了形では「〜のはずだ」だけでなく「〜すればよかったのに」という意味を表すことを覚えておきましょう。
過去に対してのイヤミや後悔を伝える表現です。
今回の例文は、「さっきまで芸能人がいたから、もうちょっと早く来れば会えたのに」などを表すときに使われる文章です。
イヤミ型には、もう1つ「need not +完了形」の形があります。
例)You need not have watered the flower. 「あなたは花に水をあげなくてもよかったのに」
need notを使うことで、「しなくてよい」という表現に「イヤミ」を加え、「あげなくてもよかったのに(やっちゃったね)」という意味を表しています。
なお、「didn’t need to」という表現を用いることで、「あげなくてもよかった」という意味は伝えられます。
しかし、この場合のneedは助動詞ではないので、あげる必要がなかったという事実しか表現できません。
そのため、実際にやってしまい、イヤミを表す場合には適切な表現ではないことを理解しておきましょう。
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ここで、助動詞を用いた慣用表現を紹介します。
1つ目の「had better +動詞の原形」はおどしのイメージに近いです。
2つ目の「may well +動詞の原形」について、wellには強調のニュアンスがあります。
mayが50%を表すのに対し、wellで強調するため、80%程度を表します。
4つ目の「can’t +動詞の原形+ too…」 は、「〇〇すぎる状態になることは決してない」という意味から「〜してもしすぎることはない」という意味を表します。
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ここで、助動詞+完了形の練習問題を4題解いてみましょう。
日本語訳に合わせて( )に当てはまる語を書いてみてください。
1. ( ) I ( ) read this book at once? 「この本をすぐに読んだほうがいいですか?」
2. As she looks happy, she ( )( )( ) the exam. 「すごく幸せそうだし、彼女は入試に受かったに違いない」
3. He ( )( )( ) in New York. 「彼がその日ニューヨークにいたはずはない」
4. You ( )( )( ) the work earlier. 「もう少し早くその仕事を終わらせればよかったのに」
できましたか?
では答えを見ていきましょう。
1. Ought I to read this book at once?
2. As she looks happy, she must have passed the exam.
3.He can’t have been in New York.
4.You should have done the work earlier.
正解できましたか?
もし間違えてしまった場合は、もう一度説明部分に戻って「なぜ間違えてしまったのか?」を考えてみましょう。
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今回は助動詞+完了形を含む助動詞の応用について学習しました。
shouldやought toはコアイメージを理解することが大切です。
また、助動詞+完了形は「予想型」と「イヤミ型」の2種類があることも理解しておきましょう。
分からない部分があれば、何度も見返して理解してください。
「助動詞 応用」に関してよくある質問を集めました。
would oftenとused toは、どちらも「昔はよく〜したものだ」という意味を表します。ただ、would oftenは「昔はよくしたし、今もたまにする」という意味を表し、used toは「今は違うけど昔は〇〇だった」という意味を表すという細かい違いがあります。「would often」と「used to」の違いについてはこちらを参考にしてください。
助動詞+完了形は「過去の出来事に対して、今思っていることを言いたいときに使う」文法であり、「予想型」と「イヤミ型」という2つの意味があります。助動詞+完了形についてはこちらを参考にしてください。