最難関私立大学の慶應義塾大学。
各学部で入試出題傾向は異なっており、合格するためにはそれぞれ独自の入試対策が必要になります。
ここでは、慶應義塾大学文学部の概要や各科目の出題傾向・対策をご紹介します。
出題傾向を正確に把握して、継続して適切な勉強をすることが、合格への近道となります。
■まとめ
慶應義塾大学文学部の入試概要(受験科目、試験時間、配点、倍率等)と特徴をご紹介します。
慶應義塾大学文学部一般入試の募集人員は、毎年580人です。
偏差値は65、倍率は約3倍で推移しています。
慶應義塾大学文学部入試の募集人員と年度別倍率
年度 | 募集人員 | 倍率 |
---|---|---|
2023年度 | 580名 | 3.2倍 |
2022年度 | 580名 | 3.2倍 |
2021年度 | 580名 | 3.2倍 |
2020年度 | 580名 | 3.9倍 |
2019年度 | 580名 | 4.2倍 |
試験科目は、外国語(英語、ドイツ語、フランス語、中国語から1科目選択)、地理歴史(世界史B、日本史Bから1科目選択)、小論文です。
慶應義塾大学文学部と他学部の偏差値比較
慶應義塾大学偏差値一覧 | |
---|---|
法学部 | 67.5 |
総合政策学部 | 72.5 |
経済学部 | 67.5 |
商学部 | 65.0~67.5 |
理工学部 | 65.0 |
医学部 | 72.5 |
薬学部 | 62.5 |
看護医療学部 | 60.0 |
環境情報学部 | 72.5 |
文学部の偏差値は65.0~ということで他学部と比較してもレベルの高い学部であるということが分かります。
また、一般的に見ても高い偏差値のため、合格するには徹底的な受験対策が必要です。
慶應義塾大学文学部は、1890年に創設された日本最古の私立大学文学部です。
授業料870,000円、入学金200,000円です。
1年次は日吉キャンパス、2年次以降は三田キャンパスで学びます。
1年次は総合教育課程と必修語学科目を学び、2年次以降は17専攻の中からひとつ選択して、専門分野を学びます。
卒業後、大学院に進学する人は、全体の約1割程度。
残りの人は、金融、情報通信をはじめさまざまな企業に就職し活躍しています。
慶應義塾大学文学部入試の科目別配点と試験時間
受験科目 | 配点 | 試験時間 |
---|---|---|
外国語 | 150点 | 120分 |
地理歴史 | 100点 | 60分 |
小論文 | 100点 | 90分 |
★募集人員は580人、倍率は約4倍、受験科目は外国語、地理歴史、小論文
★慶應義塾大学文学部は、日本最古の私立大学文学部
★1年は日吉キャンパスで教育課程、2年以降は三田キャンパスで専門分野を学ぶ
慶應義塾大学文学部の英語の難易度・対策と勉強法をご紹介します。
慶應義塾大学の他学部とは異なる特徴があるので、傾向を把握して入試対策に活かしましょう。
試験時間は120分です。
出題形式は、2,000文字前後の英語長文が1題、解答形式は全問記述式です。
問題形式は、空欄補充問題、和訳、内容説明問題、英作文です。
2冊まで辞書(電子辞書は使用不可)を使用することが認められていることも、大きな特徴のひとつです。
抽象的な内容の英文が出題されるために、意味が把握しにくいです。
単語レベルも辞書の使用が認められているため、非常に高いものもみられます。
和訳問題は、意味が通じる日本語で解答するのが難しい問題がよく出題されています。
内容説明問題は、30~40文字で解答する問題が2問程度、100文字以上で解答する問題が1問出題されています。
100文字以上で解答しなければいけない問題の難度は高く、適切な対策が必要です。
英文が1題しか出題されないとはいえ、英文・問題ともに難度が高く、時間の余裕はあまりないでしょう。
大部分の私立大学では、速読力が問われますが、慶應義塾大学文学部入試・英語では、精読力が問われます。
精読力を高めるためには、文法や構文をしっかりと覚えることから始めなければいけません。
なんとなく意味がわかるということではなく、文法的にこういうふうにしか読めない、というようなレベルまで精読力を高める必要があります。
また、辞書の使用が認められているからとはいえ、調べる単語が多いと時間が足りなくなってしまいます。
単語力を高めて、辞書は難度の高い単語を調べるときだけ使うようにしなければいけません。
単語は、標準的な単語集を1冊暗記しましょう。
おすすめは、ターゲット1900(旺文社)です。
高校3年生の秋以降は、速読英単語2上級編(Z会出版)を使うのがおすすめです。
単語や熟語は復習が大切です。
覚えにくいものをチェックしておき、入試直前まで復習を繰り返しましょう。
英文法や語法も、標準的な問題集を1冊勉強しましょう。
NEXT STAGE英文法・語法問題(桐原書店)、大学入試英語頻出問題総演習(桐原書店)などもおすすめです。
文法書は、読んでも点数アップに結び付きにくいため、精読の勉強をしていて文法的にわからないことが出てきたときに調べる程度で十分です。
英文解釈の技術100(桐原書店)を使って、1文1文、文法・構文を確認しながら意味を取っていきましょう。
この問題集が難しい人は、基礎英文解釈の技術100から勉強し始めてください。
最初は時間がかかるかもしれませんが、慣れてくれば意識しなくても英文が正しく読めるようになります。
和訳問題と英作文問題対策は、ひとりで勉強するよりも信頼できる人に添削してもうことで、効率よく勉強できます。
過去問と大学別模擬試験を解くことは、時間配分だけではなく自分が苦手とする問題を把握するのに役立つので、直前ではなく秋には解きその後の勉強に活かしましょう。
★英文は1題、全問記述式で、難度はかなり高い
★辞書の使用が認められているが、調べすぎると時間が足りなくなる
★精読力の養成が慶應義塾大学文学部の英語の攻略には必須
慶應義塾大学文学部入試の世界史Bと日本史Bの傾向・対策と勉強法をご紹介します。
直前まで点数が上がる科目なので、最後まで諦めずに勉強しましょう。
試験時間は、世界史Bと日本史Bともに60分です。
解答形式は、ともに記述式です。
問題形式は、世界史Bは空欄補充と単答記述、日本史Bは空欄補充と単答記述、論述問題(100文字2問)です。
試験時間は、世界史Bは余裕がありますが、論述問題が出題される日本史Bは適切です。
世界史Bはアジア、ヨーロッパなどバランスよく出題されています。
日本史Bは近世以降の政治史が中心ですが、どの分野も万遍なく出題されています。
難問も出題されることがありますが、大部分の問題は標準的な問題です。
記述式のため、語句を正確に覚えておくことが求められています。
問われている単語自体は難しくないが、問題文をしっかり読んで考えないと、出てきにくい問題があります。
論述問題以外は比較的やさしい問題が多く出題されています。
しかし、選択問題の中には、適当な語句がない場合を答えさせる問題があるので注意してください。
標準的な難度の史料問題も出題されています。
論述問題は、100文字以内で答える問題が2題出題されます。
決まった時間で書きたいことをまとめる練習が必要です。
世界史Bと日本史Bともに、基本的な勉強法は暗記です。
適切なタイミングで復習し、効率的に暗記することが合格への近道となります。
基本的な語句から暗記して、徐々に難しい語句を覚えていくのがポイントです。
最初は、歴史の流れを掴みながら、教科書の太字を中心に暗記していきます。
地理的問題が出題されることがあるため、教科書や史料集を使って勉強していきましょう。
「一問一答世界史B用語問題集」(山川出版社)を使い、書きながら語句を暗記すれば、空欄補充や単答記述問題対策になります。
過去問は、遅くとも年末には解き、自分の苦手分野を把握して克服して試験に臨みましょう。
最初は、教科書を使って歴史の流れを掴みながら、基本語句を暗記していきます。
漢字で正確に書けるようにしなければいけないので、暗記するときには何回かは実際に書いてください。
語句暗記は「一問一答日本史B用語問題集」(山川出版社)、史料問題対策は学校で使っている史料集か「詳細日本史史料集」(山川出版社)を使って勉強しましょう。
日本史Bでは論述問題が合否のポイントとなります。
論述問題は、教科書を使って因果関係などをしっかり理解しましょう。
論述問題の解答はひとつではないため、自分では判断しにくいです。
自分の解答に足りないことを正確に把握するために、信頼できる人に添削をしてもらいましょう。
過去問は、時間配分など決めるためだけに使うのではなく、苦手分野を把握し克服するためにも、年末までには解いておきましょう。
★地歴は記述式で、標準的な問題が出題される
★記述式であるため正確な知識が求められている
★論述問題が合否のポイントとなるため対策は必須
慶應義塾大学合格のための塾選びは以下をご参考にしてください。
慶應義塾大学文学部・小論文の傾向・対策と勉強法をご紹介します。
小論文は、勉強の仕方が難しい科目ですが、適切な対策をとれば合格点を取れる科目です。
試験時間は90分です。
課題文を読み、300~360文字で要約する問題と、320~400文字の意見論述問題が出題されています。
課題文の分量は5000~6000文字で、小論文の課題文としては標準的な分量です。
言語や社会などがテーマの前年に出版された新書から出題されています。
要約問題と意見論述問題の対策を別々にご紹介します。
どちらの勉強にも添削してくれる人がいると、効率良く勉強ができます。
まずは、読解力の養成から始めます。
慶應義塾大学文学部入試の過去問や他学部・学科の小論文の課題文を読んで、要約する練習をしてください。
最初から全体の要約が難しい人は、課題文の結論部分や主張部分の要約だけしましょう。
要旨部分を抜き出して記述するのではなく、自分の言葉で要旨をまとめて記述する練習をすることが重要です。
実際の試験で要約問題に使える時間は、20~30分ですが、最初は時間がかかってもよいので、自分が納得できるまで要約しましょう。
320~400文字数は、小論文の意見論述問題としては少ないです。
そのため、限られた文字数内で自分の意見を記述しなければいけません。
まず、序論・本論・結論の構成案を作成します。
意見論述問題では構成案の作成がポイントになるため、最初は構成案の作成だけ練習していきましょう。
解答の書き方は、大きく分けると2通りあります。
文字数をあまり気にしないで多めに書いてからあとで整理する方法と、徐々に要素を加えていく方法です。
どちらが書きやすいかは、人によって異なるので両方試してみて書きやすい方法で書いてください。
文字数のバランスは、序論と結論が50文字ずつ、本論は300文字程度です。
★課題文を読んで要約する問題と意見論述問題が出題されている
★要約問題は、抜き出しではなく自分の言葉で書く練習が大切
★意見論述問題では、構成案の作成がポイント
慶應義塾大学文学部に独学でも合格できるでしょうが、予備校や塾を利用したほうが合格するためには近道です。
参考書のみでの受験をお考えの方は以下の記事をご参考にしてください。
ひとりで勉強する場合のデメリットは、質問したいことがあっても聞く人がいないことです。
ひとりで長時間わからない問題を考えることで得ることもありますが、受験日までの時間は限られています。
人に聞いて解決することなら、聞いた方が効率は良いです。
また、誘惑に乗らずにひとりで毎日継続して勉強することは、簡単なことではありません。
勉強しなければいけない環境に身を置くことは、長い間受験勉強をするためには大事なことです。
集団塾の授業難度やペースが、完全に自分に合っている人はいません。
そのため、集団塾の授業を中心に受験勉強することは、効率が良いとはいえません。
また、集団授業のため講師と生徒の距離が遠く、引っ込み思案な生徒は講師に質問することは難しいでしょう。
わからないところを質問できなかったために授業についていけなくなり、徐々に予備校の授業に出なくなってしまった、という話はよく聞きます。
集団授業をしている塾よりも、個別指導塾がおすすめです。
個別指導は、自分のペースで勉強を進めることができて、質問したい問題を聞くことができます。
個別指導塾で効率よく勉強することが、慶應義塾大学文学部合格への近道です。
ここからは、慶應義塾大学受験の対策におすすめの塾をご紹介します。
現論会の基本情報 | |
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対象年齢 | 高校生・浪人生 |
対象地域 | 新宿・天王寺・横浜・柏・大宮・千種・オンライン |
指導形式 | 個別指導 |
特徴 | 大学受験に精通した講師が指導を行ってくれる個別指導塾 |
現論会は、個別指導の難関大学専門塾です。
現論会は全国8個の校舎に加えてオンライン授業を実施しています。
オンラインでも同じ指導レベルを保っているため、受講スタイルを自分好みで選ぶことが出来ます。
また、小テスト、チェックテスト、実力テストなど自分の学力を測る機械が多く、効率的に勉強を進めることが出来ます。
無料相談会では、志望校専門の受験戦略や受験勉強についての悩みを無料で相談することが出来ます。
現論会では、生徒に合わせたオーダーメイドカリキュラムを作成します。
週に一回の授業では、学習状況のチェックやテストを行い、苦手分野や今やるべき学習を探っていきます。
自主学習を学習計画に沿って行い、勉強日誌も合わせて作成することで、効率の良い学習を行うことができます。
現論会の早慶コースでは、早稲田・慶應大学の試験で求められる能力を養う指導を行っていきます。
現論会は難関大学合格の実績があるので、入試対策は万全です。
独特の問題が出題される慶應大学の文学部でもどの参考書が適切で、いつのタイミングにどの学習をすればいいか熟知しているので、確実に合格に近づくことができます。
早慶コースの料金は、月額56,650円(税込)で全科目の指導を行ってくれます。
TOMASの基本情報 | |
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対象 | 小学生・中学生・高校生 |
授業形式 | 完全1対1個別指導 |
校舎 | 東京・神奈川・埼玉・千葉 |
特徴 | 高レベルを目指せる合格システム |
TOMASは大学入試改革に合わせた完全1対1個別指導塾です。
TOMASは各生徒の志望校と学力から独自のカリキュラムを作っています。
よって勉強法がわからない、他のことで忙しいなどの受験生にはおすすめできます。
また、大学入試改革によって、思考力や表現力が重要視されてきていることを考慮して、従来の指導方法ではなく、発問型の授業が行われています。
また、TOMASは、受験対策はもちろん受験対策以外のプランも豊富に用意してあります。
集団塾や自学学習で分からないままの単元や部分を見つけ出し、しっかりと理解できるまで指導してもらえるプランです。
苦手を克服して秋からの成績上昇を目指します。
開成・早慶などの最難関大合格への個人別カリキュラムで一足先に受験勉強を始められます。
最難関大合格への実力を身に着けます。
各大学の過去問を徹底的に分析して、問題の頻出頻度を計算してしっかりと個別指導してもらえます。
各志望校合格を目指した個人別カリキュラムで指導します。
慶應義塾大学文学部の入試対策・勉強法をご紹介しました。
全科目マークシート方式ではないため、正確な知識が問われています。
細かい知識が必要な問題も出題されますが、合否のポイントになるのは標準的な問題をいかに取りこぼさずに正解できるかです。
英語の和訳問題や英作文、日本史の論述問題、小論文など添削してくれる人がいないと、効率が悪いものもあるため、個別指導塾を利用することが合格への近道です。
適切な勉強をして、多くの人が合格できることを願っています。
「慶應義塾大学 文学部」に関してよくある質問を集めました。
慶應義塾大学文学部の偏差値は65.0~で他学部の偏差値と比較しても平均ほどの偏差値です。また、倍率は4.4倍~で慶應義塾大学以外の大学、一般から見ても高い数値のため、しっかりした受験対策が必要です。慶應義塾大学文学部の偏差値の詳細はこちらを参考にしてください。
慶應義塾大学文学部の英語は、文章の精読力が求められます。精読力を高めるには文法、構文をしっかりと理解して覚えることが重要になっています。曖昧な知識では問題を解く時間に余裕がなくなり好成績にはつながりません。慶應義塾大学文学部の英語についてはこちらを参考にしてください。