場合の数の基本的な考え方はわかっているけれど、ポイントをどのように当てはめて考えたらうまく解けるのかがわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、場合の数の問題を解く際に、どんな点に気をつけて解けば良いのか、3つのポイントを中心に解説していきます。
場合の数の問題を解くときに意識するべき、3つのポイントは以下の通りです。
これらのポイントを1つずつ理解することで、場合の数の問題は格段に解きやすくなります。
それでは1つずつ解説していきます。
まず、分けるものに区別があるかないかについて解説します。
例えば「アルファベットA〜Eの中から3文字選んで並べる」という問題があったら、アルファベットそれぞれには区別があります。
あるいは、「9人から3人ずつ選んでグループを作る」という問題のときにも人には区別があります。
ただ、「9個の球があります」や「Aという文字が3つあります」など、区別がつかないようなものについて考えるときには、これは区別がないと考えます。
続いて、分けた後のグループに区別があるかないかについて解説します。
例えば、「9人をA ,B,Cという3つのグループに分ける」ときは、分けた後に ABC という名前がついているので、区別ができると考えます。
ただ、「9人を3つのグループに分ける」だけだと、どのグループにも名前がついていないので、これは分けた後に区別がないと考えます。
最後に、定員があるかないかについても解説します。
定員がある場合は、「9人の人をAに3人、 Bに3人、 Cに3人」のように、それぞれのグループに何人入れるのかが決まっている場合のことを指します。
ただ、「9人をABCの3つに分ける」だけだと、分けた後のグループに区別はありますが、何人ずつ分けるかという数の決まりはないので、これは定員がないと考えます。
CHECK
以上の3つのポイントをまとめると、場合の数の問題は、8パターンに分類できます。
以下の表を見てください。
パターン | 分けるものの区別 | 分けた後の区別 | 定員 |
---|---|---|---|
A | ◯ | ◯ | ◯ |
B | ◯ | × | ◯ |
C | × | ◯ | ◯ |
D | × | × | ◯ |
E | ◯ | ◯ | × |
F | ◯ | × | × |
G | × | ◯ | × |
H | × | × | × |
これを見ると、解法が多くて大変だなと感じる方もいるかもしれませんが、これから見ていくように、大きく分けると3つの解法しかありません。
また、パターンC,Dについてですが、これは問題になりません。
その理由としては、問題にした時点で答えがわかってしまうからです。
なので、ここから先は、C,Dを除いた6パターンについて見ていきます。
パターンAでは、nCrを使います。
要するに組み合わせの計算です。
例えば、「9人をAに3人、Bに3人、Cに3人分ける」とき、分けるものは人なので区別があり、 ABCという名前がついているので分けた後にも区別があり、3人ずつという数の指定があるので定員もあります。
このときの解き方は、9人のうちからAに3人選ぶので9C3、残りの6人からBに3人選ぶので6C3、残りの3人をCに入れるので3C3となります。
これをそれぞれ掛け合わせれば、答えになります。
また、他の例題も考えてみましょう。
「AからEの文字から3文字選んで並べる」という問題です。
3文字選んで並べるということは、一番左、真ん中、一番右と、分けた後の場所に区別があるので、パターンAになります。
一番左の場所に分けるのは、5つの文字から1文字を選ぶので5C1、真ん中を選ぶには、残りの4文字から1文字なので4C1、一番右端は3C1となり、これを掛け算すると答えが出ます。
続いて、パターンBについてです。
パターンBは、パターンAとは違い、分けた後に区別がありません。
例えば、「9人を3人ずつに分ける」などの場合です。
一旦、パターンAと同じ解き方で、3つのグループに分けます。
計算式は「9C3×6C3×3C3」となります。
ただ、ここでパターンBではもう1段階必要になります。
このままだと、分けた後の区別がある場合の解き方になってしまうので、区別がない状態にしなければなりません。
そのために、分けたグループの数の階乗、今回でいえば3の階乗で割る必要があります。
よって、「(9C3×6C3×3C3)÷3!」となります。
パターンBはパターンAの派生系だと考えられるので、大きく分けるとパターンAとパターンBで1つの解き方となります。
続いて、パターンEについてです。
例えば、「9人の人をAとBの2グループに分ける」という問題がこれに該当します。
分けるものには区別があり、AとBのように分けた後のグループにも区別がついてます。
ただ、何人という定員は指定されていないので、定員はありません。
この場合の解き方は、分けた後のグループの数に分ける前の数の分を累乗します。
この場合、2⁹です。
ただ注意点があります。
分けた後、どちらかに全員が集まってしまう場合、例えば全員Aになる場合なども含んでいればこの計算方法で問題ありません。
ただ、AとBに1人以上はいなければいけない場合には、「2⁹-2」のように、全員Aになってしまう場合、全員Bになってしまう場合の分を引かなければいけない点に注意しましょう。
続いて、パターンFです。
パターンFは、パターンEに対して、分けた後のグループの区別がありません。
それ以外の条件はパターンEと同じです。
分けた後のグループの区別がなくなるだけなので、一旦パターンEと同じ解き方をして、最後にグループの数の階乗で割ります。
なので、この答えは「(2⁹-2)÷2」となります。
パターンFはパターンEの派生系だと考えられるので、大きく分けるとパターンEとパターンFで1つの解き方となります。
次に解説するのは、パターンGです。
「9個の玉をABCの3つに分ける」などの問題ですね。
9個の玉には区別がないので、分けるものに区別はありません。
分けた後は、ABCと区別があるので、分けた後のグループに区別があります。
また、何個ずつ分けるかは決まってないので、定員はありません。
この場合、まず9個の「◯」と2個の「|」を作ります。
「|」が2個あれば、この9個の「◯」は3つのグループに分けることができます。
なので、この9個の「◯」と2つの「|」を1列に並べたときの並び順が何通りあるかを数えれば、これらの分け方が何通りあるかがわかります。
「◯」が9個で「|」が2個なので、11ヶ所置く場所があります。
そのうち、「|」を置く2ヶ所の場所が決まることで「◯」と「|」の並べ方がわかります。
よって、この並び方の数は11C2で計算できます。
最後のパターンFについてです。
分けるものに区別がなく、分けた後にも区別がなく、そして定員もない場合です。
例えば「9個の玉を3つのグループに分ける」という問題の場合を考えましょう。
この場合は、実は解法がありません。
ひたすら地道に数え上げるしかないのです。
時々「問題がわからず、数え上げてしまいました」と言う人がいますが、この問題が出たら数え上げるしかないので、自信を持って数え上げましょう。
1つ目がパターンA,B、2つ目がパターンE,F、3つ目がパターンGというように、大きく分けると3つのパターンしかありません。
これらのポイントを押さえるだけで、格段に正解率が高まります。
きちんと復習して身につけましょう。
CHECK
場合の数のおすすめの勉強法は、問題集を繰り返し解くことです。
場合の数の問題は、解き方のコツを掴むのに、少し時間がかかる場合があります。
そのため、同じ問題であっても何度も解くことにより、段々とポイントを理解できるようになります。
なので、問題集を繰り返し解いて、パターンを身につけることが非常に大切です。
場合の数のおすすめの勉強法は、以下の問題集の範囲を繰り返し解くことです。
解き方のコツを理解するには、たくさんの問題を解くことが大切です。
そして、一度だけでなく、二度三度と解くことによって、どんどん解き方が定着していき、どんな問題が来ても対応できるようになります。
大きく分けるとパターンは3つしかないので、どれに当たるのかを見極めながら問題演習をすることが大切です。
CHECK
対象 | 高校生 |
---|---|
授業形式 | マンツーマン形式 |
校舎 | オンライン |
特徴 | 数学克服に特化したオンライン専門塾 |
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CHECK
対象 | 幼児・小学生・中学生・高校生 |
---|---|
授業形式 | 家庭教師 |
特徴 | プロの家庭教師がオーダーメイドカリキュラムに沿って完全個別指導 |
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今回は、場合の数の具体的な問題について、3つのポイントを中心に解説しました。
大きく分けて3パターンの解き方しかないので、繰り返し問題演習をする中で、コツを掴んでいきましょう。
基礎レベルを固めることが何よりも大切です。
基礎をマスターした上で、共通テストレベルの応用問題に取り組むようにしましょう。
「場合の数」に関してよくある質問を集めました。
ポイントは3つです。1つ目が「分けるものに区別があるかないか」、2つ目が「分けた後のグループに区別があるかないか」、3つ目が「定員があるかないか」です。それぞれのポイントを意識できるように繰り返し問題演習に取り組みましょう。場合の数の求め方の詳細はこちらを参考にしてください。
大きく分けると3つ、細かくいうと6つあります。似ている解き方をする問題がいくつかあるので、問題文をよく読み、どのパターンに当てはまるのかを考える必要があります。その練習をするためにも、基本的な問題を何度も解くことが大切です。場合の数の問題のパターンについてはこちらを参考にしてください。