今回は内角の和について取り上げていきます。
内角の和に関する分野をはじめとする平面図形の分野は、のちのちに学ぶ空間図形の分野の考え方の基礎となります。
つまりこの分野を理解していなければ空間図形に関しても理解することが難しくなってしまいます。
この記事では、内角の和に関する基礎的部分の紹介のほか、簡単な例題もいくつか取り上げています。
また中学生におすすめの学習塾も紹介しています。
この記事が少しでも内角の和に関する分野について理解を深めることの参考になればと思います。
ここでは多角形と角について基礎中の基礎の部分の語句や概念を学んでいきましょう。
ここでの語句や概念を前提として、これ以降記事では説明を進めていきますので、しっかり覚えたうえで読み進めてみてください。
内角とは何か学ぶ前に角とは何か復習しておきましょう。
角とは図のように、直線、線分が交差した点と両端の線で挟まれた部分のことをいいます。
では内角とは何か学んでいきましょう。
内角とは図のように図形の内側の角のことをいいます。
この内角の数によって多角形は以下の図のように
三角形、四角形、五角形・・・と分類されています。
次に外角とは何か学んでいきましょう。
外角とは図のように図形のある一辺を延長した直線と図形からなる図形の外側に位置する角のことをいいます。
それぞれ内角は図形の内側に位置する角、外角は図形のある一辺を延長した時にできる図形の外側に位置する角と前項までで学んできました。
ここでは内角と外角の関係性について学んでいきます。
以下の図をご覧ください。
そして図からも読み取ることができますが、それぞれ対応する内角と外角を足し合わせると180°となります。
✔内角とは図形の内側に位置する角のことを指す
✔外角とは図形のある一辺を延長させたときにできる図形の外側に位置する角のことを指す
✔それぞれ対応する内角と外角を足し合わせると180°になる
ここでは内角の和の関係性について学んでいきます。
内角の和について学んでいくうえで最も重要になるのが、三角形の内角の和は180° である。
ということです。
小学校の頃に学習したかと思いますがこの定義を利用すると、三角形に限らず、様々な多角形の内角の和を求めることができます。
思い出した上で記事を読み進めてみてください。
三角形の内角の和は180°ですが、例えば四角形はどうなると思いますか。
先に正解を述べると四角形の内角の和は360°となります。
図を用いて考えてみましょう。
このように線を引くと四角形を三角形二つに分割することができます。
ここで三角形の内角の和が180°であることを利用すると、四角形は三角形二つから構成されるから180°×2=360°になる、ということです。
では五角形はどうなるでしょうか。
同じように三角形が内部に何個存在するか考えていきましょう。
図を用いて考えていきます。
このように五角形は線を引くと三角形三つに分割することができます。
よって五角形の内角は180°×3=540°となります。
このように三角形、四角形、五角形(頂点が三つ、四つ、五つ)と増えるにつれ、図形内部に存在する三角形が一つ、二つ、三つと増えていくことを覚えておいてください。
次はこの考え方を用いて説明を続けます。
前項で学んだ多角形の頂点、内部に存在する三角形の個数、内角の和の関係を一度まとめてみます。
頂点の数 | 内部に存在する三角形 | 内角の和 | |
---|---|---|---|
三角形 | 3つ | 1つ | 180° |
四角形 | 4つ | 2つ | 180°×2 |
五角形 | 5つ | 3つ | 180°×3 |
六角形 | ① | ② | ③ |
表に多角形の頂点、内部に存在する三角形の個数、内角の和の関係をまとめてみました。
では表にもある通り、六角形について表の①、②、③の部分はどうなるか分かるでしょうか。
もうすでに法則に気づき、簡単だと思う方もいらっしゃるかと思います。
答えとしては①=6つ、②=4つ、③=180°×4となります。
つまり多角形は頂点が一つ増えると、内部に存在する三角形はそれに伴い一つずつ増え、結果三角形の個数は(頂点の数-2)個となり、内角の和は180°×(内部に存在する三角形の個数)となることがわかります。
言い換えると、n角形の内部には(n-2)個三角形が存在し、その多角形の内角の和は180°×(n-2)とおけるということです。
ここでは割愛させていただきますが、内角の和を理解しておくと多角形の外角の和を求めることも可能です。
興味深い結果となりますので一度ご自分でまとめてみてはいかがでしょうか。
✔多角形の内角の和を考える時は、三角形が内部に何個存在するか考える。
✔多角形の内角の和は、三角形の内角の和が180°であることを利用して求める。
✔n角形には内部にn-2個三角形が存在し、その多角形の内角の和は180°×(n-2)で求めることができる。
ここまで学んできた知識を活かして内角、外角を使った問題を解いてみましょう。
問題に加えて解説も載せたので、分からない問題などがありましたらよく復習しましょう。
ここでは基本問題を紹介しています。
ここまでで基礎知識を利用して以下の問題で演習してみましょう。
一つの外角が18°である正多角形は何か答えましょう。
【解説】
ややこしい問題となっていますが、少しずつ考えていきましょう。
まずは今回問われている内容についてよく分析しましょう。
今回の問題の正多角形は一つの外角が18°となっています。
ここで内角と外角の関係性を思い出してみましょう。
対応する内角と外角の和は180°でした。
よって今回問われている正多角形の一つの内角を求めると、180°-18°で162°となることがわかります。
よって前項で学んだ多角形の内角の和に関する公式に当てはめてみましょう。
180°×(n-2)=162°×n←一つの内角は162°であるので内角の和は162°×nと表すことが可能で 180n-162n=360 す。
18n=360 従って今回問われている正多角形は正二十角形とわかります。
n=20 答;正二十角形
ここでは中学2年生向けの内角の和の応用問題を出しています。
少し難しくなりますが挑戦してみてください。
一つの内角と外角の比率が13:2となる正多角形を求めましょう。
【解説】
このままでは計算がdできないので、まず比の形で表されている内角と外角を数値に直すことから始めます. 内角と外角の比率が13:2であるということは、任意の文字X(0°
ここも内角と外角の関係性を利用します。
対応する内角と外角の和は180°ということを使って、13X+2X=180°と表すことができます。
これを解くとX=12であるとわかります。
これを利用してこの正多角形の一つの内角は13×12=156より156°となります。
これを多角形の内角の和の公式に当てはめて
180°×(n-2)=156°×n
180n-156n=360
24n=360 従って今回問われている正多角形は正十五角形とわかります。
n=15 答:正十五角形
ここでは、少し趣向を変えて内角と角の二等分線に関する問題を出題しています。
一見難しい問題に見えますが、問題をかみ砕いて理解し、任意の文字などを使って簡単にできる問題などで挑戦してみてください。
・∠ABC、∠ACBのb二等分線の交点をDとします。
(∠ABD=∠CBD、∠ACD=∠BCD)
・また∠BDC=120°とします。
この時∠BACの大きさを求めましょう。
【解説】
∠ABD=∠CBD、∠ACD=∠BCDであるから、∠ABD=∠CBD=X、∠ACD=∠BCD=Yと表して解説を進めていきます。
三角形BDCについて、三角形の内角の和は180°よりX+Y+120°=180°(以下①)となります。
また同様に三角形ABCについて、∠BAC+2X+2Y=180°(以下②)となります。
ここで①からX+Y=60°であると分かります。
これを②に代入し解いていきましょう。
∠BAC+2X+2Y=180°
∠BAC+2(X+Y)=180° ここで①よりX+Y=60°であるから、
∠BAC+120° =180°
∠BAC=60° 答: ∠BAC=60°
✔外角のみ分かっている問題は内角と外角の和が180°であることを利用
✔内角と外角の比率のみわかる場合は、任意の文字を利用して、内角+外角=180°という式に代入して進める。
✔角度が同じ角に関しては任意の文字を利用して表す。
ここまで内角の和に関する知識やそれらに関する問題について紹介してきました。
いかがでしたでしょうか。
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今回は、内角の和についてご紹介しました。
今回ご紹介した内角の和の基礎的な問題だけでも、三角形の内角の和の公式を発展させて様々な問題を解くことが出来ました。
分からなかった方、理解できた方いらっしゃると思います。
今回学んだことはあくまで基礎的な部分です。
>ここから既に述べたように空間図形の分野などへ発展していきます。
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基礎的な部分のみの紹介となりましたが、この記事を通して内角の和の分野について少しでも理解を深めることができていれば幸いです。
「内角の和」に関してよくある質問を集めました。
三角形の内角の和は180°です。多角形の内角の和について、四角形が360°、五角形が540°と続いていきます。また多角形の中に存在する三角形の個数は、四角形が2個、五角形が3個と続いていきます。これらを併せて考えるとn角形の内角の和について180°×(n-2)という公式を導くことができます。三角形の内角の和の詳細はこちらを参考にしてください。
内角は図形の内部にある角、外角は図形のある一辺を延長した直線と図形からなる図形の外側に位置する角のことでした。三角形を例に図に描いてみましょう。そこからも読み取れると思いますが、対応する内角と外角を足すと180°となります。内角と外角の和についてはこちらを参考にしてください。