今回はモンテッソーリ教育についてご紹介していきます。
「モンテッソーリ教育ってなに?」とお思いの方も多くらっしゃることでしょう。
モンテッソーリ教育は近年注目の教育方針で、今後ますます注目されていくと予想されています。
日本でも保育園や学校教育の場で取り入れ始められている考え方なので、まだモンテッソーリ教育をまだ知らない方に特におすすめの記事です。
ぜひ最後まで読み進めてください。
■まとめ
まずはじめに、モンテッソーリ教育とは一体どんな考え方で、どういった特徴のある教育方針なのかというところから説明していきます。
モンテッソーリ教育は幼児教育のひとつで、「子どもには自分自身を育てていく力がある」といういわゆる 「自己教育力」が根底となった考え方のことです。
赤ちゃんは教えていなくても、自分から寝返りをうったり歩き出したりしますよね。
こういった能力が「自己教育力」です。
モンテッソーリ教育ではこの自己教育力に基づいて教育を行っていくため、積極性や自立性が身に付くとされています。
モンテッソーリ教育では子どもには自己教育力が携わっていると考えるため、大人は正解を教えるのではなく、やり方を教えたりお手本となるのみでいいと考えられています。
なぜなら、やり方さえ学ぶことができれば、あとは子どもが自分自身で試行錯誤をくり返しながら納得のいくまで取り組むことができるからです。
ですので、子どもが自己教育力を十分に発揮できる環境と彼らを結びつけて行くことが重要なのです。
モンテッソーリ教育は主に保育園や幼稚園など、小学校入学前の段階で取り入れられている教育方法です。
幼稚園などでは通常多くの行事が年間を通して行われていますよね。
しかしながらモンテッソーリ教育では、日常生活に重点を置いています。
そのため行事はほとんど開催されず、されたとしてもその練習などは控えめに行われるという傾向があります。
モンテッソーリ教育では子どもの発達を、0~3歳までを前期、3歳~6歳までを後期と2つに分けて捉えています。
それぞれの発達段階で「敏感期」と呼ばれる時期が訪れ、この敏感期に合わせて発達教育の環境を整えます。
敏感期とは要は学びの吸収力が最も高い時期のことを指します。
敏感期になると、子どもはそれぞれの発達段階で必要な事柄への感受性が高まり、自分で選び取った事象を簡単に学ぶことができると言われています。
モンテッソーリ教育のもとでは、教具を用いて活動が行われる時間のことを「お仕事の時間」と呼びます。
一般的なおもちゃを使った遊びの時間とも明確に区別するためにも、「お仕事」という用語が使用されているのです。
このお仕事の時間を通して子どもの自己形成を促しています。
モンテッソーリ教育には
の5つの教育分野があります。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
まず一つ目は「日常生活の練習」です。
日常生活の練習とは上記で解説した教具を用いた「お仕事」のことで、例えば掃除をする、花に水をやる、着替えるなど日常生活に欠かせない行動の練習をすることを指します。
子どもには「模範期」と呼ばれる、年上の子どもや大人の真似をする時期があります。
この模範期と敏感期を利用して、子どもに大人が普段やっていることを正確に教え、自分の意志で自分の体をコントロールしていける能力の習得を促進します。
二つ目は「感覚教育」です。
これは3歳から6歳の間に訪れる「感覚の敏感期」を最大限活用して、匂いや長さ、音などの感覚器官を発達させていく教育のことをさします。
教育にはサイズの異なるブロックを積み上げていったり、色の変化を感じ取れる色版を用いるなどして行われます。
意識的に様々な感覚に触れることで、物事を観察・考察できる能力を習得していくことがこの教育の狙いです。
三つ目は「言語教育」です。
子どもが言語を発達させる時期にその学習をサポートしていく教育で、絵本や文字の並びかえなどの教具を用いてトレーニングを行っていきます。
このような訓練をくり返し行っていくことで、自然と助詞を正しく使えるようになるのです。
さらに、文字を書くことで手の力をコントロールできる能力を身に着けていくことが可能となります。
ボキャブラリーをたくさん備えていることが思考力の豊かさに繋がっていくので、発達の早い段階からこういった言語教育を取り入れて行くことが重要ですね。
四つ目は「算数教育」です。
子どもには数字に興味を持つようになる「数の敏感期」が訪れると言われており、その時期を利用して算数教育を行っていきます。
1000個のビーズから成る「金ビーズ」と呼ばれる教具を用いたり「銀行ごっこ」などを通して数の概念を学んでいきます。
こうすることで成長の早い段階で暗算できる能力を身に着けることが可能です。
5つの教育分野の最後は「文化教育」です。
文化教育では、言語や算数以外の分野を学習していき例えば美術や音楽、体育、道徳などをさします。
さらに日本を超えて世界の歴史や文化などを学ぶこともこの文化教育の一貫です。
文化教育では、上記4つの分野で習得した能力を磨いていくことが目的となっています。
✔自己教育力を根底とした教育方法
✔モンテッソーリ教育には「お仕事の時間」などの特徴がある
✔モンテッソーリ教育独自の5つの分野
モンテッソーリ教育で言われる教具とは、子どもの発達のために作られた知育玩具のことを言います。
上記で解説したように、言語教育や感覚教育の場でもこの教具が頻繁に使われています。
教具は、子どもの興味関心をより惹きつけ、また五感を刺激するように色や重さ、見た目にこだわって設計されています。
遊びながらも、算数や感覚などの多様な分野を発達させていくことができるのがモンテッソーリ教育の教具の特徴だと言えるでしょう。
モンテッソーリ教育では適切な教具を使用するのとともに、大人が見守り環境を整備していく必要があります。
教具や教材は、子どもがいつでも使用できるよう整理整頓されている必要があります。
道具も子どもサイズのものを用意したりと不自由のないように環境を整備していくことがモンテッソーリ教育における大人の役目の一つです。
小さな頃から子どもには選択肢を与えていきましょう。
やがて親から自立した時には、自分で取捨選択を行うことが重要となってきますよね。
しかしながら幼いころから親が全てを決めてしまうと、子どもは受身のまま育ってしまい自分で選択することができなくなってしまいます。
そうなることを防ぎ、自立した人間に育つためにも子どものうちから選択肢を与えることを意識していきましょう。
小さな頃は2択で、その後年齢が上がる度に選択肢を増やしていくといいですね。
モンテッソーリ教育では大人は子どもを見守ることが大切とされています。
ここでいう「見守る」とは、一から十まで全てを子どもに教えるのではなく、子どもが困っていたり教具の使い方が分からずに困っている場合のみ助けることを言います。
なんでもかんでも教えたくなるでしょうが、そうすると子どもの試行錯誤しようとする能力を奪ってしまうことに繋がるので、ぐっと我慢することも時には大切です。
冒頭で子どもには自己教育力があるとお伝えしましたが、この能力がいかに優れていても、環境が整えられていなければ学ぼうとする姿勢はあらわれないですよね。
モンテッソーリ教育では以下の4つの教育環境を整えることが必要だと考えられています。
子ども自身が自ら行いたい活動を選べるように教具を整えておくことが重要です。
つまり、教具が算数教育や言語教育という風に分野ごとに整理整頓されており、子どもの手の届く位置に配置されていることが大切なのです。
子どもが作業しやすいように環境を整えることもとても大切です。
椅子に座って作業したい場合もあれば、床に座って行いたい場合もあることでしょう。
作業内容や子どもの発達の段階を考慮して適切な作業環境を整えましょう。
基本的にモンテッソーリ教育では、子どもの発達段階に合わせた教具を使用することを推奨しています。
しかし、まだ少しレベルの高い教具でも、子どもの視界に入る場所に置いておけば自然とその教具に対する興味も高まり予習ができるようになります。
✔モンテッソーリ教育には教具と大人の2つが必要
✔こどもの発達を促進する教具
✔大人はこどもが困っている場合のみ助けを差し伸べる
まず一つ目のメリットは自主性が身に着くことです。
子どもが自分自身で学びたいことを判断し選び取っていくので、自主性が発達していきます。
また、幼い頃から与えられた複数の選択肢の中から自分で考え選択していくことで、自分で物事を取捨選択できるようになり、自ら考え能動的に動ける人間へと成長していきます。
モンテッソーリ教育では基本的に、クラスは異なる年齢の児童と混合です。
そのため幼いころから異なる年齢の子どもたちと話す能力が身に付き、自ずと世代関係なくコミュニケーションがとれる能力が身についていくのです。
前述の通り、モンテッソーリ教育では多くの教具を用いて発達訓練を行っていきます。
それによって幼い頃から手先をたくさん動かすので、器用になります。
発達を促しつつ、手先も器用になるのでかなりおトクとも言える教育方法ですね。
モンテッソーリ教育は各々の個性を伸ばしながら、多様性を認めていく教育方針です。
裏を返せば周りと合わせることがないため、協調性の面で劣るとも言えるでしょう。
モンテッソーリ教育では基本的に「お仕事」は屋内で行われるものがほとんどです。
そのため外で運動する機会があまりなく、運動不足になりやすいとも懸念されています。
先述の通り屋内での作業がほとんどのため、外で元気に走り回りたいという子どもには少し不向きな教育方法かもしれません。
✔モンテッソーリ教育にはメリット・デメリット両方あり
✔自主性が身に着いたり、コミュニケーション能力が豊かになるといったメリット
✔協調性に欠けたり、運動不足になりやすいとされるデメリット
実際に日本でもモンテッソーリ教育を導入している保育園や幼稚園が多々あります。
具体的にどういう風にモンテッソーリ教育を取り入れているのでしょうか。
詳しく解説していきます。
モンテッソーリ教育のデメリットで「運動不足になりやすい」とお伝えしました。
このデメリットを解消するためにも、屋内で行われるお仕事の時間とは別に外で遊んだり散歩をしたりする時間も設けている保育園・幼稚園が多いです。
一日中屋内で作業をしているわけではなく、外にでて体を動かす時間とも両立されていますね。
3歳から6歳までの子どもたちが一緒になって学ぶ、縦割りクラスを導入している保育園・幼稚園もあります。
縦割りクラスを実施することで教具を譲り合ったり、下の子は上の年齢の子の真似をして学んでいくなど刺激を受けることができます。
園では毎日言語教育や算数教育、感覚教育などが行われていますが、毎日どの分野を学びたいか決めるのは子ども自身です。
自分で教具を選び、学び、やり遂げることで達成感へと繋がり、「やればできる」という自信へと繋がっていきます。
では東京都では実際にどの保育園や幼稚園でモンテッソーリ教育が受けられるのでしょうか。
以下表で一部をご紹介します。
地域 | 施設名 |
---|---|
足立区 | うぬだ「子供の家」 |
板橋区 | 幸町こどもの家 |
江戸川区 | レジナ幼稚園 |
大田区 | 小さき花の幼稚園 |
新宿区 | モンテッソーリ下落合こどもの家 |
✔お仕事の時間と外での遊びを両立
✔縦割りクラスで異年齢の児童とも交流
✔お仕事は毎日自分で選ぶ
実際にモンテッソーリ教育を受けてきた有名人は誰がいるのでしょうか。
日本ではプロ将棋棋士である藤井聡太氏やまた海外に目を向けるとビル・ゲイツやラリー・ペイジ、バラク・オバマなどもモンテッソーリ教育を受けたと言われています。
藤井氏は色画用紙を用いて作る「ハートバッグ」を毎日100個ほど制作していたと語っています。
毎日同じものをこれほど多くの数作り上げるには相当な忍耐力と集中力が必要ですよね。
この経験が史上最年少で7段に昇格した秘訣といっても過言ではありません。
ビル・ゲイツは幼いころからずっとプログラミングに対して興味をもっていました。
大学卒業後はマイクロソフトを立ちあげましたが、これもモンテッソーリ教育により身に着いた自発性のおかげだと彼は語っています。
ラリー・ペイジはgoogleを共同開発した人物として知られています。
彼はgoogleが成功した秘訣として、幼い頃に受けたモンテッソーリ教育から得た自分で能動的に探求する姿勢だと答えています。
バラク・オバマは彼自身もモンテッソーリ教育を過去に受けており、また実際にモンテッソーリ教育施設を訪問したこともあります。
モンテッソーリ教育施設訪問後のスピーチでは、質の高い幼児教育が明るい未来を作る上で重要だと述べています。
✔モンテッソーリ教育では忍耐力と集中力が得られる
✔モンテッソーリ教育で培った自発性が大人になってからも生かされる
✔モンテッソーリ教育で得た探求心がGoogle成功の秘訣とも言える
授業形態 | 通信教育 |
---|---|
対象学年 | 年少~中学生 |
特徴 | タブレットを使った通信教育 |
スマイルゼミは、高機能なタブレットを用いてお子さん一人でも自分で学習できることが特徴的です。
学びをサポートしてくれる機能がたくさん備えられているため、お子さんが自主的に学んでいくことが可能です。
またこのタブレットは学習専用に作られたものなので、安心してお子さんに渡すことができますね。
スマイルゼミでは「書く学び」に特にこだわりタブレットを開発しています。
間違いを優しく指摘してくれたり、正しい書き順が身に着いたりと小学校入学までに必要な学習が全て身に着くようにカリキュラムが構成されています。
また、鉛筆で書く際は鉛筆の汚れが気になることもありますが、そういった心配がないのもタブレットの魅力の一つですね。
お子さんのその日一日の頑張りを親子で確認することができるのもスマイルゼミの特徴です。
親御さんから毎日褒めてもらうことで、お子さんの学習意欲がさらにアップしより効果的に学習を行っていくことができますね。
こちらの記事でスマイルゼミについての詳しい情報を紹介しています。
スマイルゼミが気になった方はぜひ参考にしてみてください。
授業形態 | 集団指導 |
---|---|
対象学年 | 幼稚園・小学校受験生 |
特徴 | 幼稚園・小学校受験対策のパイオニア |
伸芽会は小学校受験のパイオニアとして、小学校受験対策を指導しています。
生徒の年齢や発達段階に合わせてコースが設計されており志望校合格を目指すことが可能です。
伸芽会では机の上で学ぶのではなく、実際に見て、触れることで子供が自ら発見し知識を習得していくことを大切にしています。
半世紀以上幼児教育界をリードしてきた伸芽会はその分、指導に対する知識やノウハウが非常に豊富です。
多様なタイプの子供たちを、それぞれに適した方法で指導していくことはもちろんのこと、過去の受験状況から確かな受験情報を伝えることも可能です。
不確かな情報が多い小学校受験では、こういった信頼できる情報源の存在は有難いですね。
こちらの記事では伸芽会の料金や評判など詳しい情報を解説しています。
伸芽会が気になった方はぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
✔通信教育で自宅から受講できるスマイルゼミ
✔幼児教育のパイオニア的存在の伸芽会
✔こどもの発達に合わせた教育を受けられる
今回の記事では最近注目されているモンテッソーリ教育についてご紹介しました。
様々な教具を使って発達を促していくのが特徴的な教育方法で、過去にモンテッソーリ教育を受けていたという有名人も多くいましたね。
メリット・デメリット両方ありますが、自主性が身に着く教育方法となっているため、気になる方はぜひお近くの保育園・幼稚園に見学にいかれてみてはいかがでしょうか。
「モンテッソーリ教育」に関してよくある質問を集めました。
モンテッソーリ教育とは「子供には自分で学び自分自身を育てていくことのできる、自己教育力がある」という考えをを根底とした教育方法です。教具を用いて行う「お仕事の時間」が特徴的で、このお仕事を通して子供の発達を促進しています。自主性が身に着くと日本でも人気の教育方針の一つです。モンテッソーリ教育の概要はこちらを参考にしてください。
近年はモンテッソーリ教育を導入する施設が増えてきました。例えば東京23区内だと足立区にある、うぬだ「子供の家」や、板橋区にある「幸町こどもの家」などその他にも数多く存在します。お住まいの地域にモンテッソーリ教育を実施している施設があるかどうか、調べてみることがおすすめです。東京都内でモンテッソーリ教育を受けられる施設についての情報はこちらを参考にしてください。