英語の時制にはさまざまな種類があります。
今回学習する進行形や現在完了形もその1つです。
中学でその基本を学習したと思いますが、高校では少し発展的な内容を含めながら再度学習します。
そこで、今回は進行形・完了形について、例文を用いながらわかりやすく解説します。
入試でよく出題される分野や間違えやすい分野についても、丁寧に解説しました。
進行形・完了形の練習問題やおすすめの塾も紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
今回は進行形・完了形について学習しますが、その前に基本時制のおさらいをしましょう。
基本時制には「現在形」「過去形」「未来形」という3つの時制があります。
それぞれ、主に「現在」「過去」「未来」の事柄を表現するために用いられます。
中でも、「現在形」は次の5つの場面で使うことを思い出しておきましょう。
特に「①進行形にできない状態動詞を使う時」は、この後も出てくるので、きちんとおさらいをしておきましょう。
これらの基本をきちんと理解した上で、進行形・完了形の学習に入りましょう。
CHECK
ここからは進行形の使い方を実際の例文をもとに解説していきます。
進行形とは「be動詞+〜ing」の形で表される文法のことです。
進行形のイメージや進行形にできない動詞、さらには過去進行形や未来進行形についても解説するので、一緒に理解を深めていきましょう。
では、進行形はどのようなイメージで使われるのでしょうか?
それは、頭の中で実際にその映像が流れているイメージです。
次の例文を見てみましょう。
例)Ken is studying English now.
「ケンは今、英語の勉強をしています」
この時、ケンが今まさに、目の前で英語の勉強をしているイメージが描かれているのです。
ここで注意すべきは「進行形にできない動詞」です。
belong(所属する)、know(知っている)、resemble(似ている)、believe(信じる)などの動詞は進行形にできません。
こうした動詞を状態動詞と呼びます。
進行形にできるかどうかの基準は「5秒ごとに中断・再開できるかどうか」でした。
上に挙げた4つの動詞は、いずれも「5秒ごとに中断・再開できない」はずです。
そのため、進行形にはできず、現在形を使用することを理解しておきましょう。
続いて、過去進行形・未来進行形について解説します。
進行形の基本が分かれば、難しい内容ではないため、簡単に説明をしますね。
過去進行形は、「was / were +〜ing」で表される文法です。
過去進行形では、過去のある時点において、「そのとき、その瞬間を思い出している」イメージであることを理解しておきましょう。
例文も確認してみます。
例)Ken was studying English then.
「ケンは、そのとき英語を勉強していた」
これが分かれば、過去進行形の基本については問題ありません。
未来進行形は、「will be +〜ing」で表される文法です。
早速ですが、例文を確認してみましょう。
例)Ken will be studying English this time tomorrow.
「ケンは明日のこの時間、英語を勉強しているだろう」
この場合も、「実際にその映像が流れているイメージ」は同じです。
そのイメージが「明日のこの時間」すなわち未来のある時点に行われることなので、未来進行形が使われるのです。
未来進行形についても、これさえ理解できていれば問題ありません。
では、進行形の応用について見ていきましょう。
ここでは、「alwaysを使った進行形」と「進行形が未来を表す」の2つについて解説します。
一つずつ焦らず学習していきましょう。
1つ目は、「alwaysを使った進行形」です。
まず例文を確認しましょう。
例)Jane is always watching YouTube.
「ジェーンはいつもYouTubeを見ている」
alwaysを使うことで、ネイティブのイメージでは「あいつ、いっつもYouTube見てるよな」というように、不満や不平を含む文章になります。
「always」だけではなく、「constantly」や「continually」などにおいても同様のことがいえます。
進行形で「always」を使うと不満や不平を含むことを覚えておきましょう。
2つ目は、「進行形が未来を表す」です。
こちらも、まずは例文から確認しましょう。
例)He is leaving for NewYork this afternoon.
「彼は今日の午後、ニューヨークに向けて旅立ちます」
「this afternoon」は未来を表す語句です。
もちろん、未来のことなので、未来時制を使って表すこともできます。
しかし、未来時制ではなく、わざわざ進行形を使っているので、進行形のニュアンスが含まれた文章になるのです。
「実際に決まった予定に、今、自分が向かっている」という映像が頭の中で流れているイメージになるため、あえて進行形が使われます。
この2つの応用と、動詞が進行形にできるかどうかが入試で狙われるポイントなので、しっかりと理解しておきましょう。
CHECK
では、ここからは完了形の解説をします。
「have(has)+p.p.(過去分詞形)」を用いることで、完了形が作られます。
完了形は「日本語にはない時制」なので、なかなか理解しづらい文法だと言えるでしょう。
そこで、例文を使いながらわかりやすく解説していくので、一緒に理解していきましょう。
まず、完了形が表す意味について解説します。
中学校で「完了」「経験」「結果」「継続」を表すと学習した人も少なくないはずです。
しかし、4つも意味を使い分けるのはかなり大変ですよね。
そこで、4つ全てに共通する「完了形のイメージ」を紹介します。
それは、「過去→現在(過去から現在へ伸ばした矢印)」です。
これだけではわかりにくいと思うので、例文を使って解説します。
1つ目の例文では過去形が使用され、2つ目の例文では現在完了形が使用されていますが、日本語で直訳すると、どちらも同じ意味に見えてしまいます。
ただ、イメージで考えると、2つの例文の状況は明確に異なることが理解できるはずです。
1つ目の例文は過去形のため、「過去のある時点」の状況のみを表しています。
すなわち、過去のある時点で小銭入れをなくしたことは事実ですが、今もなくなったままなのか、今は見つかったのかまではわかりません。
一方、2つ目の例文は現在完了形のため、「過去→現在」を表しています。
すなわち、過去のある時点で小銭入れをなくした状況が、現在でも続いていることを表しているのです。
過去形との違いを理解しておくことは、今後の学習で重要になるため、きちんと理解しておきましょう。
続いて、以下の例文を見てみましょう。
例)She has been to USJ twice.
この例文の意味は「彼女はUSJに2回行ったことがある」となります。
「ん?”行ったことがある”と書かれているのだから、”gone”を使うのでは?」と感じる方もいるのではないでしょうか?
しかし、この場合、”gone”は使えないのです。
先ほど、現在完了形は「過去→現在」を表すと解説しました。
つまり、”gone”を使うと、「USJに行ってしまったきり、今も帰ってきていない」という意味になってしまいます。
一方で、”been”を使うと、「その状態がずっと続いている=その状態になった」となり、「経験」を表すことができます。
そのため、「過去にUSJに行ったことがある」という経験を表すときは「been to」を使うのが適切だと言えるでしょう。
最後に、以下の2つの例文を見ていきましょう。
どちらかの例文が誤りです。
どちらが誤っている例文であるかを考えてみてください。
わかりましたか?
1つ目の例文には「since」、2つ目の例文には「yesterday」という語句が入っています。
sinceは「〜してからずっと」という意味を表し、「過去→現在」を表す現在完了形とはとても相性が良いのです。
しかし、yesterdayは「昨日」という過去のある時点のみを指しています。
過去のある時点についての表現をする文法は「過去形」です。
そのため、過去のある時点を表す語句と現在完了形は一緒には使えません。
2つ目の例文は、正しくは「Kevin went to London yesterday.」となります。
CHECK
では、完了形を得意にしたい場合、何をすれば良いのでしょうか?
それは余計なことを覚えないことです。
例えば、中学で学習したような「完了」「経験」「結果」「継続」といった使い分けは、一旦忘れてください。
説明のために便宜上付けられているだけで、文章によっては「完了」と「継続」が混ざったような意味になることも少なくありません。
そのため、「完了」「経験」「結果」「継続」といった使い分けにとらわれることなく、「過去→現在」という原則を理解することに徹してください。
原則を理解することで、覚えることは最小限になり、理解もしやすくなります。
あとは、たくさん問題演習をすることで、原則を理解できるようになるでしょう。
「過去→現在」の原則をとにかく意識してください。
CHECK
では、進行形・完了形の練習問題に挑戦してみましょう。
以下に挙げる3つの文章について、動詞を正しい形に直してください。
できましたか?答えは以下の通りになります。
1つ目は、resembleは進行形にできない動詞なので、現在形になります。
2つ目は、経験を表しているので現在完了形を使います。
3つ目は、過去のある時点にしていることを表すので、過去完了形を使います。
それぞれ理解できましたか?
もし不安な箇所があれば、説明部分に戻ってもう一度学習しましょう。
英語を勉強するうえで、何をしたらいいのかわからない、どこから始めればいいのかわからないという方は多いでしょう。
そこで、英語を勉強するコツを解説していきたいと思います。
リーディング、ライティング、リスニングの3つの要素に分けてそれぞれ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
リーディングのコツは簡単に表すと上記の3つとなっており、以下で詳しく解説します。
リーディングで共通して言えることは、英語の文章では重要なことは先に、詳細は後で書かれているということです。
これは、学術論文から情報雑誌、小説等に共通しており、結論を早く見つけるためにはこの前提は覚えておく必要があります。
また、これはライティングに関しても言えることであり、結論を先に述べてから記述していくと良いでしょう。
上記の前提を踏まえたうえで、リーディングにおいて必要となるのが「スキャニング」と「スキミング」という方法です。
はじめに、スキャニングについてです。
「スキャニング」とは、文章内から特定の情報だけを見つけ出すことで、ざっと目を通すという意味の「scan」からきています。
試験問題で、What・ When・ Who・ Where・Why・ Howといった5W1Hに関することが問われている際に有効な方法です。
スキャニングは、トレーニングを重ねることで獲得できるため、繰り返し練習することを推奨します。
次に、スキミングについてです。
「スキミング」とは、文章全体を素早く読み通し文章の全体像をつかむことで、掬い取るという意味の「skim」からきています。
試験問題で、文章全体の目的などが問われている場合は、スキミングを用いて素早く理解します。
スキミングも同様に、トレーニングを重ねることで獲得できるため、意識して取り組みましょう。
ライティングするうえでは上記3つが重要となっています。
英作文を作る際に重要なのがはじめに文章全体の構成を出すことです。
なんとなくで書き始めてしまうと、文字数であったり、結論が収拾がつかなくなったりという事態に陥ってしまうため、構成を出してから書き始めることが重要です。
しかし、構成案を日本語で作り込みすぎると、英訳が上手くいかいことや、時間をかけすぎてしまう等のことが起こるため、あくまで構成を出すだけに留めましょう。
英作文で多用される接続詞等は暗記しておく必要があります。
例えば | For example, For instance |
---|---|
一方で | On the other hand, while |
つまり | In other words, That is to say |
このため | For this reason, Therefore |
上記は、英作文において多用されるフレーズの一部です。
これらを覚えておくことで、簡単に読みやすい英作文を作ることができるので、暗記は必須です。
何より大切なのが、文法と単語の基礎からしっかりと作っておくことです。
構成がしっかりしていても、文を作る肝心の文法や単語が分からなければ文章が書けないからです。
単語や文法を勉強することはもちろん、日頃から英作文にすることを意識して生活することで、使える単語の幅を増やすことができます。
本記事では、英語勉強におすすめの参考書も紹介しているため、そちらを参考に文法、単語の勉強をしてみてはいかがでしょうか。
リスニングをするうえで上記2つを意識することが大事です。
試験本番でのリスニングのコツはリスニングが始まる前にできるだけ問題文に目を通しておくことです。
何が問われているかを確認することで、リスニングの際に必要な情報のみを意識して聞くことができるためです。
問題文がリスニングの最中に言われる問題の場合は、リスニングをしながら、何が問われるかを予想してメモを取ることが重要です。
特に、5W1Hに関することはしっかりと聞き取りましょう。
リスニングでついやってしまうのが、前の問題を引きずってしまうことです。
前の問題を引きずることで、次の問題に集中できず、本来であれば出来た問題もできなくなってしまいます。
そうしたことを防ぐためには、時には潔く諦めて次の問題に移行することが必要です。
本番で問題ごとに切り替えることを行うためには、リスニングの勉強量を増やし慣れることが重要です。
✔スキャニングとスキミングを身につけよう
✔英単語やフレーズの暗記は必須
✔リスニング量を増やそう
以下では、高校英語の進行形・完了形の勉強におすすめのイングリッシュスクールを紹介します。
完了形を勉強するなら「ENGLISHCOMPANY」がおすすめです。
対象 | 高校生・大学生・社会人 |
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授業形式 | パーソナルトレーニング |
校舎 | 6教室 |
特徴 | 言語習得のプロによるパーソナルトレーニング |
なぜ「ENGLISHCOMPANY」がおすすめなのか、その理由を2つ紹介します。
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---|---|---|
パーソナルトレーニングコース | 週2回3ヶ月/週1回6ヶ月 | 561,000円 |
初級セミパーソナルコース | 週1回6ヶ月 | 264,000円 |
中級セミパーソナルコース | 週1回3ヶ月 | 231,000円 |
上級セミパーソナルコース | 週1回3ヶ月 | 242,000円 |
対象 | 幼児・小学生・中学生・高校生・大学生・社会人 |
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授業形式 | 個別指導 |
校舎 | 全国各地 |
特徴 | 「使える」英語力習得のためのマンツーマンレッスン |
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対象 | コース |
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幼児・小学生 | インターナショナルスクール授業フォロー |
英検 級別対策 | |
日常英会話 | |
中学生 | 日常英会話 |
リスニング特訓 | |
英語プレゼン特訓 | |
高校生 | TOEIC・TEAP対策 |
英検 級別対策 | |
日常英会話 | |
大学生・社会人 | 留学準備 |
英語論文読解 | |
トラベル英会話 |
トライ式英会話では生徒一人ひとりカリキュラムが異なるため料金は公開されていません。
以下では、高校英語の進行形・完了形の勉強におすすめの参考書を2つご紹介します。
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大岩のいちばんはじめの英文法の基本情報 | |
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特徴 | 中学レベルの基礎から受験対策まで |
対象 | 高校生~社会人 |
料金 | 1,100円(税込) |
この参考書は、中学レベルの「超基礎」と呼ばれる英文法から、大學受験、TOEIC、英検等の資格試験の勉強にまで通じるものとなっています。
中学レベルから復習できるため、分からないところをなくしながら進行形・完了形を学習できます。
受験勉強対策としても多く使われている参考書であることから、進行形・完了形の勉強が済んだ後も活用できる一冊となっています。
大学受験スーパーゼミの基本情報 | |
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特徴 | 大学受験に頻出する文法・語法を掲載 |
対象 | 高校生 |
料金 | 1,705円(税込) |
この参考書は、大学受験に頻出する文法や語法を掲載しています。
4択問題を中心に、難関大学での出題が多い正誤指摘問題や、整序問題が加えられているため受験対策にピッタリの参考書です。
入試レベルの英語力を身につけたい高校生向けとなっています。
✔参考書を上手く活用しよう
✔超基礎から学べる「大岩のいちばんはじめの英文法」
✔大学受験対策の「大学受験スーパーゼミ」
今回は進行形と現在完了形について解説しました。
進行形は「頭の中で実際にその映像が流れているイメージ」を表します。
この原則を理解することで、現在進行形・過去進行形・未来進行形の全てが理解しやすくなるでしょう。
また、現在完了形は「過去→現在」という原則を理解することが大切になります。
「完了」「経験」「結果」「継続」などの使い分けにとらわれる必要はありません。
原則を理解し、覚えることをなるべく少なくすることが上達への近道です。
ぜひ、今回の内容をきちんと理解して、進行形・現在完了形をマスターしてください。
「完了形」に関してよくある質問を集めました。
全ての場合に当てはまる日本語訳はありません。そのため、「完了」「経験」「結果」「継続」の4つに当てはめてみてください。しかし、この4つは理解する際には使わず、あくまで訳の手助け程度に考えることが大切です。完了形の訳し方の詳細はこちらを参考にしてください。
もちろん必要です。その際、「過去→現在」の原則を意識しながら例文を読むことが大切になります。原則に立ちかえることで、余分な事項を覚えずに済み、楽に完了形を習得できるでしょう。完了形の原則についてはこちらを参考にしてください。