大学受験の問題で頻出される関係副詞。
関係代名詞との違いや、使い分け方を理解するのが難しいと感じる方もいるかもしれません。
しかし、関係副詞はポイントを押さえることができれば、一気に問題が解けるようになります。
そこで今回は、関係副詞の意味や使い方のポイントを例文を用いてわかりやすく解説します。
また、複合関係代名詞の使い方や名詞節と副詞節の見分け方も解説していきます。
関係代名詞のおさらいを始めとして、基本的な内容から解説しているので、ぜひ最後までお読みください。
■まとめ
関係代名詞とは、接続詞と代名詞の性質を併せ持ち、2つの英文を1つの英文に繋ぐ役割と、先に話されている英語を修飾する役割がある語を指します。
関係代名詞を用いることで、2つの節や句・名詞を合体させて、わかりやすく説明する文章を作ることができます。
また、関係代名詞に修飾される名詞のことを先行詞と呼ぶことも頭に入れておきましょう。
関係代名詞の種類は大きく以下の3つに分かれます。
ここでは、簡単にそれぞれの用法が果たす役割や意味を解説します。
1つ目は、主格の関係代名詞です。
主格は名詞や代名詞を主語とする形をとり、主格の関係代名詞には、人を表す「who」と人以外のものを表す「which」があります。
以下の例文をご覧ください。
1)I know the woman who is standing over there.「私はあそこに立っている女性を知っています」
2)This is a bag which arrived yesterday.「これは昨日届いたカバンだ」
1の例文では、whoがthe womanの代わりとなって、Who以下の文章の主語になっています。
2の例文では、whichがa bagの代わりとなって、which以下の文章の主語になっています。
主格の関係代名詞のすぐ後ろには、動詞が続きます。
また、「who」と「which」はどちらも「that」への置き換えが可能です。
2つ目は、目的格の関係代名詞です。
目的格は、名詞や代名詞を目的語として使う形をとり、人を表す「whom/who」と人以外のものを表す「which」があります。
以下の例文をご覧ください。
例)The picture which Aya took yesterday is beautiful.「アヤが昨日撮った写真は綺麗だ」
関係詞がwhichで、which以下の文章がthe pictureを修飾しています。
目的格の関係代名詞は、関係代名詞のすぐ後に「S+V」がくるという特徴があります。
「whom/who」と「which」はどちらも省略できることも、目的格の関係代名詞の特徴です。
3つ目は所有格の関係代名詞で、先行詞の所有を表します。
所有格の関係代名詞は「whose」のみで、人と人以外のものの違いはありません。
以下の例文をご覧ください。
例)I have a friend whose mother is a teacher.「私には母が教師の友人がいる」
この例文では、I have a friend.という英文と、Her mother is a teacher.という英文が関係代名詞「whose」によって1つの文章になっています。
「her」は所有格なので、関係代名詞を使って1文にする時は、所有格の「whose」が使われます。
CHECK
関係副詞は、前置詞+関係代名詞の言い換えと覚えるのがおすすめです。
関係代名詞の復習も兼ねて、以下の2つの英文を組み合わせてみましょう。
A)That is the library.
B)I always study English in the library.
関係副詞を使って2つの文章を1つにする時には、2つの英文の同じ箇所を見つけることがポイントです。
この英文では両方とも「the liblary」が入っているので、その部分を関係代名詞に置き換えて英文を作ることができます。
A+B)That is the library which I always study English in.
上の英文を前置詞+関係代名詞の形に変えると以下の文章になります。
例)That is the library in which I always study English.
この「in which」の前には「the library」という場所がきているので、「in which」を場所を表す関係副詞の「where」に変えることができます。
例)That is the library where I always study English.
このように、前置詞+関係代名詞を前の先行詞に合わせて書き換えることができます。
続いて、関係副詞の3つの押さえておきたいポイントを例文とともに解説します。
上記の4種類関係副詞を、前の先行詞に合わせて使い分けることを覚えておきましょう。
以下の例文をご覧ください。
例)June 19th is the day when we got married.「6月19日は私たちが結婚した日だ」
「the day」は時間を表す先行詞であることに加えて「we got married」という完全文があるため、「when」を使って文章を完成させることができます。
前置詞+関係代名詞を前に持ってきたので、後ろの文章はどこにも穴が空いていない状態になっています。
よって、関係副詞を使う際は、後ろの文章は100%完全文にすることも忘れないでください。
※完全文=五文型(SV,SVC,SVO,SVOO,SVOC)のいずれかの形式を満たしているもの
以下の例文をご覧ください。
例)China is the country where I wanted go.「中国は私が行きたかった場所です」
「the country」は場所を表す先行詞であることに加えて「I wanted go」という完全文があるため、「where」を使って文章を完成させることができます。
「visit」などの他動詞が使われている際には、後ろの文章が不完全文となるので「where」を使うことはできません。
その場合は以下のように「which(that)」で置き換えるようにしましょう。
例)China is the country which(that) I wanted to visit.
入試問題でも頻出するので、後ろの文章が完全文か不完全文のどちらなのかをしっかりチェックするようにしてください。
関係副詞は、状況に合わせて省略することも可能です。
howを使う際は「the way」か「how」のどちらかを必ず省略してください。
そのほかにも、「the time」と「when」、「the place」と「where」、「the reason」と「why」など、一定のルールの中でどちらか省略していい場合もあることを頭に入れておくようにしましょう。
以下の例文をご覧ください。
例)Tell me how you solve the question.「私に教えて。あなたがその問題を解いた方法を。」
「how」の前に「the way」がある英文ですが、「how」と「the way」はどちらかを必ず省略するので、この英文では「how」のみが使われています。
CHECK
次に、複合関係代名詞について解説していきます。
複合関係代名詞とは関係代名詞に「ever」を加えたものをいいます。
複合関係代名詞には2つの用法があります。
どちらも関係代名詞がメインなので必ず不完全文になりますが、用法によって訳し方が変わってくるので、2つの用法を詳しく解説します。
複合関係代名詞の1つ目の使い方は、名詞節を導く用法です。
S(主語)・O(目的語)・C(補語)や前置詞の目的語として使います。
名詞節で使われる関係複合代名詞は4つあるので、例文とともにみていきましょう。
1)You can eat whichever you like.「あなたが食べたいものはどれでも食べることができます」
「eat」は他動詞なので、後ろに目的語が必要になり、上の例文では「whichever you like」が目的語になっています。
名詞節の時は「whichever」を「どれでも」と訳します。
2)You have to do whatever you really want to do.「あなたが本当にしたいことは、何でもするべきだ」
名詞節の時は「whatever」を「何でも」と訳します。
3)We will welcome whoever comes to the party.「私たちは、パーティにくる人は誰でも受け入れる」
名詞節の時は「whoever」を「誰でも」と訳します。
4)Jonh spoke to whomever he met.「彼は会った人と誰とでも話す」
この英文では「whomever he met」が「spoke to」の前置詞の目的格になっているため「whomever」を使っていますが、「whomever」は形式的な文章ではない限り、使われることが少ない語です。
基本的に「whoever」が使われることが多いということも覚えておきましょう。
複合関係代名詞の二つ目の使い方は、副詞節を導く用法です。
副詞節の場合は、「たとえ〜だろうとも」という訳し方になります。
また、「no matter+疑問詞」と書き換えができることも覚えておきましょう。
以下の3つの例文をご覧ください。
1)Whoever call on me, I won’t meet them.「誰が私を訪ねようとも私は絶対に会わない」
「call on」は「visit」の書き換えで頻出するので覚えておきましょう。
2)Whichever you may chose,I will always on your side.「どんなことをあなたが選んだとしても、あなたのそばに私はいつもいる」
3)Whatever you may say,I won’t change my mind.「あなたがたとえ何と言おうとも私は考えを絶対変えない」
このように、副詞節の場合は「たとえ〜だろうとも」という意味になることを覚えておきましょう。
では、名詞節と副詞節はどのように見分けるのでしょうか。
これは、条件を表す副詞節の見分け方と同じように、隠して通じるかどうかで見分けることができます。
上記している副詞節の3つの例文は、前の文章を隠しても後ろの文章の意味が通じますよね。
このように、隠しても文章として通じる英文は副詞節と見分けることができます。
CHECK
では、関係副詞・複合関係代名詞の問題演習に取り組みましょう。
次の日本文に合うように( )に当てはまる単語を入れなさい。
1)あなたは彼女の誕生日を知っていますか。
Do you know the day( )she was born?
2)これが彼らがあの建物を建てた方法です。
That is( )they built the building.
3)借りたい本はどれでも借りて良い。
You can borrow( )book you want to.
4)たとえどんなに忙しくても、その仕事を明日までにしなければならない
( )busy you are,you have to do the work by tomorrow.
できましたか?
では解答をみてみましょう。
1)Do you know the day when she was born?
2)That is how they built the building.
3)You can borrow whichever book you want to.
4)However busy you are,you have to do the work by tomorrow.
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CHECK
今回は、関係副詞・複合関係代名詞について学習しました。
関係副詞は前置詞+関係代名詞の言い換えであり、先行詞の種類によって使い分けることができます。
また、複合関係代名詞は関係代名詞に「ever」を加えたもので、名詞節と副詞節では訳し方が異なります。
関係副詞・複合関係代名詞ともに試験に頻出であるため、言い換えなどにも対応できるように問題演習を通して理解を深めることが大切です。
次回は、関係代名詞の非制限用法について解説します。
「関係副詞」に関してよくある質問を集めました。
関係副詞とは、接続詞と副詞の働きをあわせもち、「前置詞+関係代名詞」に置き換えることができる語です。主にwhen、where、why、howの4種類を先行詞によって使い分けます。関係副詞を使う際は、後ろの文章は100%完全文であることや、状況に合わせて省略可能であることを頭に入れておきましょう。関係副詞の詳細はこちらを参考にしてください。
複合関係代名詞には名詞節を導く用法と副詞節を導く用法があります。 名詞節では「いつでも、誰でも、何でも」と訳し、副詞節では「たとえ〜だろうとも」と訳します。前の文章を隠した際に、後ろの文章だけでも意味が通じる場合は副詞節の用法です。複合関係代名詞についてはこちらを参考にしてください。