国内でも最難関レベルの大学である京都大学。
日本史の入試は時間当たりの問題数の多さと論述問題が特徴的です。
京大の日本史は、教科書を中心とした体系的な学習方法で受験対策を行うことで高得点を狙うことも可能です。
ここでは京大で日本史を選択する人に向けて、京大日本史の入試の傾向や特徴、対策や勉強方法、おすすめの参考書をご紹介します。
参考にしていただき、京大合格を目指していただきたいです。
■まとめ
京都大学の合否は、一次試験である「大学入学共通テスト」と二次試験の「個別試験」の結果で決まります。
ここでは2023年度(令和5年度)の一般入試についてご説明をしていきます。
大学入学共通テスト日程 | |
---|---|
令和5年度試験実施期日 | 2023年1月14日(土),15(日) |
令和5年度追・再試験実施期日 | 2023年1月28日(土),29(日) |
※新型コロナウイルス感染症の影響に伴う学業の遅れを在学する学校長に認められた者および上記の日程の追試験を受ける者は2023年1月28日(土),29(日)の受験となります。
学部名 | 大学入学共通テスト | 個別学力検査 | 日本史合計配点 | 文系科目合計配点 |
---|---|---|---|---|
総合人間学部(文) | 50 | 100 | 150 | 800 |
文学部 | 50 | 100 | 150 | 750 |
教育学部 | 50 | 100 | 150 | 900 |
法学部 | (200) | 100 | 820 | |
経済学部(文) | 50 | 100 | 150 | 800 |
※1, 法学部は大学入学共通テストの「世界史B」「日本史B」の少なくとも1科目が含まれるように2科目を受験すること。
また、大学入学共通テストの成績の合計900点を270点満点に換算する。
※共通テストで2科目中1科目を「日本史B」で受験した場合の合計点数。
日本史Bの全分野・全範囲から出題されます。
京大の日本史は4つの大問の時代・分野が重複しないように出題されています。
時代では「原始・古代、中世、近世、近代・戦後」の4時代から均等に出題されます(各25点)
京大で二次試験に社会を受ける場合は「世界史・日本史・地理」のいずれかを選択することになります。
ここでは日本史の大問構成を見ていきましょう。
大問 | 大問構成 | 設問形式 |
---|---|---|
1問 | 史料問題 | 短答式問題 |
2問 | テーマ史 | 短文型空欄補充問題 |
3問 | 前提文問題 | リード文形式空欄補充・短答問題 |
4問 | 論述問題 | リード文形式空欄補充・短答問題 |
試験時間90分で合計は100点(配点:短答式問題1問1点×70問/70点、論述15点×2題/30点)
全国でも最難関である京都大学の過去の共通テスト得点率と二次試験の偏差値を見ていきましょう。
京都大学と共に全国トップである東京大学と比較をしてみましょう。
共通テスト得点率(ボーダー) | 二次試験偏差値 |
---|---|
87~93% | 67.5 |
共通テスト得点率(ボーダー) | 二次試験偏差値 |
---|---|
91% | 67.5 |
共通テストの得点率、二次試験偏差値ともに京都大学は東京大学と同程度の難易度だということがわかります。
京都大学二次試験のの日本史の得点率のボーダーは60%です。
確実に合格を狙うなら日本史の得点率70%以上を目指しましょう。
★難易度は東京大学と同程度で日本最難関レベル
★大学入学共通テストでは90%以上を狙うこと
★二次試験の日本史は70%以上の得点率を目指す
京都大学の日本史は出題範囲が広い上に問題数が多く、そして多様な形式の問題が出題されることが特徴です。
受験生には日本史の深く広い理解が求められています。
京都大学の日本史は、語句記述を中心とする問題と長文論述問題が出題されます。
ここでは語句記述を中心とする日本史の史料問題/短答式問題(大問1~3)の傾向や特徴を挙げていきます。
短答式問題で出題される用語は一部を除きほとんどが教科書用語です。
教科書に沿った学習を丁寧に行っていれば確実に得点が取れる問題ばかりです。
京大の日本史(大問1~4全て)の範囲は全時代・全分野からですが、入試の頻出分野・テーマはあります。
入試対策に重点的に取り入れると良いでしょう。
頻出分野は「政治・社会経済」、頻出テーマは「律令体制の建設・内容」「鎌倉・室町時代の政治」「明治・大正・昭和戦前期の外交」です。
大問1では史料問題が頻出です。
文献史料等からの出題で空欄中・短答形式の問題になります。
教科書・史料集からだけでなく、初見史料からの出題もあります。
設問や史料出典で記された年代やヒントを元に史料文を読解する力が必要です。
京大日本史は多様な出題形式が特徴です。
記述問題・史料問題・テーマ史問題・論述問題といった形式の違う問題で構成されています。
大問1~3の内容は一部難問が出されることもありますが、基本は教科書中心の問題です。
全て記述式の問題なので誤字のないように正確な漢字で歴史用語を書かなければなりません。
★京大の日本史の入試問題は教科書レベルの問題が基本
★大問1では資料問題が頻出
★読解力を必要とする問題も多い
京都大学の数学については以下の記事をご参考にしてください。
京大の日本史は200字の論述問題が2題出題されます。
ここでは大問4の論述問題の傾向と特徴をお伝えします。
京大の日本史は出題範囲に偏りがないのが特徴です。
論述試験は古代(原始を含む)・中世・近世・近現代の時代から2題出題されます。
全範囲を満遍なく網羅する必要がありますが、政治・社会経済史は出題頻度が高いテーマなので重点的に対策を立てましょう。
京大日本史の論述問題は、出題形式・出題内容ともに非常に標準的な内容の問題が多いです。
教科書内容の深い理解と出来事の時代背景の把握が必要です。
その際に各時代・分野における重要テーマが出題されることもあります。
また、歴史的な事柄についての一定期間における「推移や変遷」「因果関係」を問う問題も多く出題されています。
京大日本史の論述問題は問題文が非常にシンプルです。
リード文やヒントがないため設問の意図を把握する読解力と用語の取捨選択を正しく行い論理的な文章を書く力が求められます。
2019年度の論述問題を見てみましょう。
「1,執権政治の確立過程において、北条時政・義時が果たした役割を説明せよ」
「2,近世の石高制の成立過程、および、石高制に基づく大名統制と百姓支配について述べよ」
端的な設問分であるため、題意に沿った用語の取捨選択をする必要があることが分かります。
★全時代・全分野から満遍なく出題される
★因果関係、時代の中での推移や変遷が問われる
★読解力を必要とする問題も多い
併願で早稲田大学を受験をお考えの方は以下の記事をご参考にしてください。
京大の日本史は教科書の範囲内での出題が多いので、教科書の重要事項から学習を進めていきましょう。
出題範囲が広く、史料問題や論述問題があるためかなりの学習量を必要とします。
大問1~3までの記述式小問は、概ね基本用語からの出題になります。
50点以上の得点を目指しましょう。
ここでは京大日本史の史料問題・短答式問題の試験対策をお伝えします。
教科書と図説史料集で全範囲を体系的に学習していきましょう。
その際太字で書かれている用語を中心に覚えていきます。
太字の用語は用語集を用いて背景や関連語を調べていくと知識が深まります。
地理的把握を求められる問題も出題されるので、地図も頭に入れておく必要があります。
大切なのは日本史の全体像を把握することです。
教科書で一通りの学習ができたら演習を開始します。
史料問題は初見史料も出題されるためじっくり取り組む必要があります。
初見史料に対しては用語からその史料が何を指しているのか類推する力が必要となります。
まずは史料問題を扱う参考書で初見史料の読み解き方を習得しましょう。
その後、過去問の中から史料問題を選んで集中的に演習を行い、実践力を磨きましょう。
ボリュームが多く多様な問題が出題される京大の日本史対策には、過去問での演習が欠かせません。
全範囲の学習が終わり、史料問題対策をしたら時間を計って過去問演習を始めましょう。
京大の過去問だけでなく傾向の似た他大学の過去問で対策を取ることも非常に力になります。
中でも、京都府立大学の日本史は出題範囲や出題形態が似ているのでおすすめです。
★教科書・史料集を中心とした広く深い学習が必要
★史料問題の演習は参考書と過去問で行う
★京都大学や京都府立大学の過去問演習がおすすめ
大問4の論述問題は得点差がつきやすいのが特徴です。
20点以上の得点を目指しましょう。
ここでは京大日本史の論述問題の試験対策をお伝えします。
論述問題も小問と同様に教科書の全範囲・全分野から出題されます。
頻出テーマもありますので、過去問研究が欠かせません。
特に社会経済史は頻出なので重点的に学習をしましょう。
京都大学の過去問はもちろん、論述問題が類似している大阪大学の過去問でも対策を立てることをおすすめします。
教科書の中の歴史的な出来事の推移、変遷、影響などを自分の言葉で説明できるようにしましょう。
論述問題を解く際は、与えられたテーマの中で論理的な文章を構成する論述力が求められます。
論述問題を解いた後にはその問題についてノートでまとめましょう。
その際、ポイントとなるキーワードを用いて、特徴や推移をまとめると理解度が高まります。
端的な設問に対して適切な用語を用いて記述するためには、添削指導による演習が一番効果的です。
論述を行う際には、設問に即した論理的な文章が書けているか、テーマについてのキーワードが入れられているかを確認する癖をつけましょう。
繰り返し添削をしてもらうと文章力・構成力が身に付きます。
ここでは、京都大学の日本史を勉強するのにおすすめの参考書をご紹介します。
山川の教科書と同じ目次で構成がされているので、教科書と併用して利用すると効果的に学習できます。
また、既習の単元ごとにこの参考書で復習を繰り返し、用語と背景知識を定着させましょう。
二次試験では漢字を間違えると失点してしまうので、誤字に注意して繰り返し解きましょう。
共通テスト対策にも効果的な一冊です。
京大の史料問題対策におすすめの参考書です。
フルカラーの史料集であり、全訳が付いています。
難易度ランク別に問題があるのでどのレベルまでやる必要があるのか明確です。
初見史料対策問題も入っているので知識の定着と実践力が同時に身に付きます。
空欄補充で問われやすい問題や、作者・史料名が問われやすい問題なども明確に指示してあるので史料問題対策だけではなく短答・記述問題の対策もできます。
標準レベル・頻出テーマの問題を繰り返し解くことで日本史の流れと重要事項を体系的に学習することができます。
解答編の解説は丁寧な説明が特徴です。
論述対策にも利用できるのでおすすめです。
✔教科書内容の確認には山川の一問一答
✔資料問題対策ならコロナ社の眠れぬ夜の日本史
✔演習対策なら学参ドットコムの日本史100題
京都大学の日本史の独学での対策は可能ですが、効率は良くないと言えるでしょう。
京大の日本史には高い判断力や読解力・記述力が必要とされます。
京大の日本史は、全分野・全時代から満遍なく出題されます。
史料を読み解く練習や指定文字数でより適切な論述を行うためにはプロの講師による指導が効率的です。
ここでは京大の日本史に強い家庭教師をご紹介します。
家庭教師のアルファの基本情報 | |
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対象学年 | 幼児、幼児、小1~小6、中1~中3、高1~高3 |
授業形態 | 対面指導 |
アルファは、各生徒に最適なカリキュラムを用意してくれます。
生徒の学力や性格から分析して一番最適な内容を編み出しているため、学習の無駄が減ってポイントごとに理解が出来るため短時間でも多くの量の内容を学ぶことが出来ます。
家庭教師のアルファの講師は、受験を勝ち抜くノウハウを熟知したプロの家庭教師が指導を行っているため、他塾のように学生のアルバイト講師は一切採用していません。
厳しい基準を突破した質の高い講師しか在籍していないため、その講師にあたってもしっかりとした指導を受けることが出来ます。
しかし、万が一自分と講師が合わなかった場合にも、無料で講師の変更を行ってもらえるため、講師との相性については心配することはありません。
家庭教師のアルファの強み
・入会費・交通費が一切かからない
・各生徒の学力を分析してカリキュラムを作成
・各学校の教材を使用した指導も対応可能
生徒一人ひとりの現在の学習状況・理解度に合わせた「トライ式学習方法」で目標までの学習指導を効率よく行います。
トライでは120万人の指導実績を基にした膨大な指導データや全国の受験・学習情報を集約しています。
「京大対策コース」では京大合格者を多数輩出した京大受験専門のプロ講師が「オーダーメイドカリキュラム」で指導していきます。
完全マンツーマンなので、不明点も解消でき効率よく学習が進められます。
知識を深めるだけでなく、史料を読み解く力や論理的な文章を書くためにはマンツーマンでの学習が効果的です。
家庭教師のトライでは体系的な日本史の学習指導から論文・史料問題対策まで個別の対策が可能です。
記述力を高め、初見問題に対応する力を身に付けましょう。
家庭教師のトライでは、膨大な過去問のデータを基にしたオリジナルの京大予想問題で演習を行います。
時間配分に注意しながら予想問題演習を解き本番に備えることができます。
京大生が丁寧に添削指導を行ってくれるので実践力が高まります。
家庭教師のトライの強み
・完全マンツーマン指導で分かるまで指導してもらえる
・学力と理解度に合わせた個別カリキュラムの下で勉強できる
・生徒にとって最適な講師のもとで目標に向かって勉強できる。
最難関大学でもある京都大学の日本史は、膨大な量の記述問題を集中して冷静に解く力が必要になります。
基本知識の確立はもちろん、史料問題への類推力、論述問題への読解力、記述力は付け焼刃の学習では身に付きません。
ポイントを絞った個別の対策で、日本史の全体像の捉え方、初見史料の読み取り方を学ぶことができます。
また、マンツーマンの添削指導で論述問題の文章の書き方、用語の取捨選択を学ぶことができます。
効果的な学習方法で知識と実践力を身に付け、京大合格を勝ち取りましょう。
「京大 日本史」に関してよくある質問を集めました。
京都大学の入試は大学入学共通テストと個別試験で決まります。出題形式や配点については記事をご覧ください。
詳細は記事中に記載していますが、教科書レベルから細かな史料問題、論述問題の対策が必要です。
詳しくは記事中に記載していますが、山川出版の一問一答など3種類の参考書を紹介しています。
記事では、家庭教師のトライを挙げ、東大入試への強みを紹介しています。