今回は、長野県の信州大学医学部についてご紹介していきます。

ここでは、信州大学医学部の特徴や入試日程・試験科目、偏差値・倍率といった基本情報に加え、各教科ごとの入試問題の傾向と対策などについても取り上げていきます。

医学部を受験したいという方や、国公立大学がいいという方、まさに信州大学医学部を志望しているという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

信州大学医学部の基本情報

信州大学の基本情報
正式名称	信州大学
大学設置年数	1949年
本部所在地	〒390-8621 長野県松本市旭3-1-1
キャンパス	松本キャンパス/長野（工学）キャンパス/長野 (教育) キャンパス 伊那キャンパス/上田キャンパス

ここでは、信州大学医学部の基本情報をお伝えしていきます。

キャンパス・学部

信州大学医学部には、「医学科」と「保健学科」の2つの学科があり、保健学科には「看護学専攻」「検査技術科学専攻」「理学療法学専攻」「作業療法学専攻」の4つの専攻があります。

信州大学は総合大学で、長野県内に5つのキャンパスを持ちます。

全学部の1年生は長野県松本市に位置する松本キャンパスで学び、2年生以降は学部によってキャンパスが分かれるのですが、医学部の学生は2年生以降も松本キャンパスで過ごします。

信州大学医学部の特徴

信州大学医学部には、以下の「ユニット講義」と「国際交流プログラム」という特徴があります。

ユニット講義

ユニット講義は3年生後期から4年生前期にかけて行われます。

この講義は、内科、外科、画像医学、特定の領域（消化器に関してなど）といった臨床知識の習得に関する全ての講座の教員が授業を担当し、全体を責任者がまとめるというシステムになっています。

そして、これらの講義を通しては、患者さんの症状をいかに整理して、病気の診断に繋げるかということを学ぶことができます。

国際交流プログラム

信州大学医学部保健学科には国際交流プログラムがあります。

当プログラムは、毎年、夏季休暇中に短期海外研修プログラムとして実施され、現地の大学や医療施設を見学することができます。

英語を使ったコミュニケーションが必要となるので、国際的な視野を広げ、グローバルに活躍したいという学生におすすめのプログラムとなっています。

信州大学医学部の学費

ここでは、信州大学医学部の学費について解説します。

出願をする前に必ず確認してください。

信州大学医学部の入学料と授業料は以下の表の通りです。

入学料	282,000円
授業料	535,800円（年額）

この他に、教材購入費や施設利用費、学生寮等を利用する場合には寄宿料が必要となります。

授業料は、私立に比べてとても安くなっています。

詳しくは、信州大学のホームページをご参考ください。

信州大学医学部の偏差値・倍率

ここでは、信州大学医学部の偏差値や倍率について紹介していきます。

偏差値について

2024年度の偏差値

信州大学医学部の2024年度（2024年入学者向け）の偏差値は65.0となっています。

この偏差値は大手予備校のデータをもとに算出された前期試験の偏差値となっています。

その他サイトでは、偏差値69.0というものもあるので、偏差値65〜69と考えると良いでしょう。

この数値から、信州大学医学部は、国公立大学のなかでは中堅レベルに位置すると考えられます。

直近５年間の偏差値の推移

以下の表は、直近５年間の偏差値の推移を表しています。

年度	偏差値
2020年度	68.7
2021年度	67.1
2022年度	70.0
2024年度	65.0
2024年度	65.0

国公立医学部偏差値ランキング

以下の表は、国公立医学部で偏差値が上位10位内の大学と信州大学医学部の偏差値をランキング形式で表したものです。

ランキングは国公立大学医学部のうち、前期試験を実施している全50校のランキングから抜粋したものです。

順位	偏差値	大学名	都道府県
1位	72.5	東京大学	東京都
1位	72.5	京都大学	京都府
3位	70.0	大阪大学	大阪府
3位	70.0	奈良県立医科大学	奈良県
5位	67.5	千葉大学	千葉県
5位	67.5	横浜市立大学	神奈川県
5位	67.5	九州大学	福岡県
5位	67.5	名古屋大学	愛知県
5位	67.5	東北大学	宮城県
5位	67.5	山梨大学	山梨県
20位	65.0	信州大学	長野県

信州大学医学部と偏差値が近い国公立大学

以下の表は、信州大学医学部と偏差値が近い大学をまとめたものです。

信州大学と偏差値が近い大学
偏差値	大学名	都道府県
65.0	金沢大学	石川県
65.0	新潟大学	新潟県
65.0	岐阜大学	岐阜県
65.0	筑波大学	茨城県
65.0	北海道大学	北海道

偏差値65.0の大学が多くあります。

そのため、選択肢は多いと言えます。

試験科目や土地などを考慮して、受験する大学を決めてください。

共通テスト得点率ボーダー

信州大学医学部の大学入学共通テストのボーダー得点率は81％となっています。

また、共通テストと個別試験の得点比率は450：600で、共通テストの得点率が合格に影響するので、共通テスト対策もしっかりとしておく必要があります。

各入試方法の倍率

信州大学医学部の前期試験における募集定員は、2025年度は85名です。

倍率は2025年度が2.7、2024年度が3.3、2023年度が3.2となっています。

信州大学医学部の倍率は2015年度の8.9をピークに減少傾向にあり、近年の倍率をみると2～3倍程度となっています。

【2025年】信州大学医学部の入試日程

ここでは、2025年度の信州大学医学部の入試日程について解説していきます。

2026年度に受験を受けることを検討している方は、ご確認ください。

信州大学医学部の入試日程は以下の表の通りです。

一般試験

ここでは、一般試験の入試日程を紹介します。

一般試験には前期と後期があります。

前期

まず、前期の試験日程を紹介します。

日程	医学部医学科	医学部保健学科
出願期間	2025年1月27日（月）～2月5日（水）	2025年1月27日（月）～2月5日（水）
第1段階選抜合格発表日	2025年2月12日（水）14時	‐
試験日	2025年2月25日（火）～2月26日（水）	2025年2月25日（火）
合格発表日	2025年3月6日(木）14時	2025年3月6日(木）14時
入学手続期間	2025年3月7日（金）～3月15日（土）	2025年3月7日（金）～3月15日（土）
追加合格日	2025年3月28日（金）～3月31日（月）	2025年3月28日（金）～3月31日（月）

医学部医学科には、第1段階選抜合格発表日がある点が、保健学科と違う点です。

また、試験日が2日あるのも保健学科と異なる点です。

後期

次に後期の試験日程を紹介します。

日程	医学部医学科	医学部保健学科
出願期間	2025年1月27日（月）～2月5日（水）	2025年1月27日（月）～2月5日（水）
試験日	2025年3月12日（水）	2025年3月12日（水）
合格発表日	2025年3月20日（木）14時	2025年3月20日（木）14時
入学手続期間	2025年3月21日（金）～3月27日（木）	2025年3月21日（金）～3月27日（木）
追加合格日	2025年3月28日（金）～3月31日（月）	2025年3月28日（金）～3月31日（月）

追加合格の発表は、前期と後期の合格発表が終わったあとです。

前期と後期で出願期間が同じなので、注意してください。

学校推薦型入試

ここからは、学校推薦型入試について紹介します。

日程	医学部医学科	医学部保健学科
出願期間	2024年11月15日（金）～11月21日（木）	2024年11月1日（金）～11月7日（木）
試験日	2024年12月6日（金）	2024年11月23日（土）
合格発表日	2025年2月12日（水）14時	2025年2月12日（水）14時
入学手続期間	2025年2月13日（木）～2月19日（水）	2025年2月13日（木）～2月19日（水）

学校推薦型入試には追加合格がありません。

医学科と保健学科の入試日はかなり離れているが合格発表日は同じです。

信州大学医学部の試験科目・配点

ここでは、信州大学医学部医学科の前期日程における試験科目・配点を紹介していきます。

保健学科は専攻によって選考方法が異なりますので、詳しくは信州大学の入学者選抜要項をご参考ください。

一般試験

ここからは、信州大学医学部の一般試験の科目と配点について解説します。

一般試験を受験しようと考えている方は、参考にしてください。

前期

ここからは、一般試験の前期の試験科目と配点を解説します。

区分	大学入学共通テスト	個別学力検査
国語	100	‐
地歴	50	‐
公民		‐
数学	100	600
理科	100	600
外国語	600	150
情報	50	‐
面接・調査書	‐	150
合計	500	600
総合計	1,100

理科は、3科目の中から2科目選択します。

共通テストが全体の得点の半分を占めるので、共通テストから気を抜かず取り組んでください。

前期の一般試験では、科目試験があります。

一般試験は大学入学共通テストと個別試験等における学力検査、面接、調査書、志願調書を総合して選抜が行われます。

後期

ここからは、一般試験の後期の試験科目と配点を解説します。

区分	大学入学共通テスト	個別学力検査
国語	100	‐
地歴	50	‐
公民		‐
数学	100	‐
理科	100	‐
外国語	600	‐
情報	50	‐
面接・調査書	‐	200
合計	500	200
総合計	700

後期も前期と同様に共通テストで500点分となっています。

後期は、個別試験で科目試験がなく、面接のみとなっています。

調査書は面接の参考資料として活用します。

学校推薦型入試

ここからは、学校推薦型入試について解説していきます。

学校推薦型入試で受験しようと考えている方は、参考にしてください。

区分	大学入学共通テスト	個別学力検査
国語	200	‐
地歴	100	‐
公民		‐
数学	200	‐
理科	200	‐
外国語	200	‐
情報	100	‐
面接	‐	段階評価
合計	1,000	‐
総合計	1,000

学校推薦入試も一般試験同様に、共通テストが必要になります。

一般試験と違って、面接が段階評価となっているため、満点が分かりません。

一般試験よりも共通テストの得点の比重が大きいので注意してください。

過去3年間の合格最高点・最低点・平均点

以下の表は、2023年度から2025年度の過去3年間における合格最高点・最低点・平均点をまとめたものです。

年度	合格最高点	合格最低点	合格平均点
2025年	966.8点	862.4点	898.7点
2024年	924.2点	772.6点	809.0点
2023年	953.9点	787.7点	833.3点

合格最低点は、毎年770点以上です。

合格平均点は800点以上となっています。

このことから、安心して合格するためには、800点以上取得する必要があることが分かります。

信州大学医学部の口コミ

ここでは、信州大学医学部の口コミを2つ紹介します。

先輩方のコメントを志望校選びの参考にして下さい。

生徒のためになるように考えて授業を組み立ててくれている教授がとても多いです。

勉強以外の相談にも気軽に乗ってくださる教授もいて、生徒が一人で抱え込んで悩まないように対応してもらえます。

出典：みんなの大学情報

学生のうちから縦割りクラスといって大学病院の先生方と知り合える制度があるので、そのような繋がりも就職の助けになるのではないかと思います。

国試の合格率も90%以上で、全国様々な病院へ就職している先輩方が多いです。

出典：みんなの大学情報

サポートが手厚いとの声が多くありました。

教授のサポートが手厚いので、悩み事や講義で分からないことがあっても、質問したり相談することができます。

国家試験の合格率が高いとの声がありました。

国家試験の合格率が高く、就職活動のサポートがしっかりしているので、就職先に困ることはなさそうです。

信州大学医学部の出身校別合格者数

ここでは、2024年度の信州大学医学部の出身校別合格者数をランキング順に5位まで紹介します。

現在中学生の方で、信州大学医学部を志望している方は、参考にしてください。

順位	学校名	所在地	人数
1	西高等学校	東京都	6
1	日比谷高等学校	東京都	6
1	松本深志高等学校	長野県	6
4	諏訪清陵高校	長野県	5
5	豊島岡女子学園高校	東京都	4

上位には、長野県の高校も含まれており、地元の高校から進学する方が多いことが分かります。

また、西高等学校や日比谷高校は東京の中でもレベルの高い高校であるため、信州大学医学部のレベルの高さが伺えます。

現在中学生で信州大学医学部に進学したい方は、ランキング表にある高校へ進学することを目標としてください。

信州大学医学部の入試の問題傾向と対策

ここでは、信州大学医学部の入試の問題傾向と対策について、各教科ごとに取り上げていきます。

二次試験の問題傾向と対策

信州大学医学部の共通テストと個別試験の得点比率は450：600なので、個別試験の比率は57％となっています。

信州大学医学部の個別試験は比較的難易度が易しいとされているので、共通テストの結果が悪くても、プチ逆転できる可能性があります。

英語

英語の試験は、大問4つから構成されており、全て長文読解となっています。

難易度は易しめですが、制限時間が90分で英作文もありますので、時間的な余裕はないと言えるでしょう。

合格者平均は7割半ばとなっていますので、8割程度の点数獲得が望ましいでしょう。

数学

数学の試験は、全体的に易しいもしくは標準的なレベルの問題となっています。

医学部を受験する学生にとっては難しすぎると感じることはなく、数学が得意な学生であれば、9割越えも狙うことができるでしょう。

問題自体にボリュームはありますが、易しい問題が多いため、時間が足りなくなるという心配もあまりありません。

化学

信州大学医学部の理科の試験は、2科目で150分となっていますので、科学には75分程度の時間をかけられます。

問題自体は易しいものとなっており、有機と高分子で配点の半分を占めるので、高分子に偏った対策をするのがおすすめです。

難易度が低いので、合格に必要な8割程度の得点もそれほど難しくはないでしょう。

生物

生物の試験は、植物や生態などを含めた広範囲から問題が出題されます。

問題自体は易しいものとなっていますが、100字以上の記述問題が全体の半分以上で出題されますので、そこが生物の試験では重要なポイントとなります。

考察系問題集を論述対策として活用していくのをおすすめします。

物理

物理の試験は、医学部医学科志望の学生であれば満点も狙えるほど、平易なものとなっています。

簡単な問題であるため、高得点勝負となり、他の受験生とはあまり点差がつけられません。

加えて、ケアレスミスが命取りになりますので、丁寧な見直しは必須です。

重要問題集や標準的なレベルの問題集をたくさん解いて対策をしておきましょう。

面接

面接には、調査書の内容や志望願書の内容も含まれます。

面接官3人に対し、受験生7〜8人の集団面接となっており、面接時間は1グループ20〜30分ほどです。

頻出の質問は「なぜ志望したのか。」、「なぜ信州大学を選んだのか。」といったものになっているので、きちんと答えられるように準備しておく必要があります。

信州大学医学部の入試対策におすすめの学習塾

ここでは、信州大学医学部の入試対策におすすめの学習塾として、「京都医塾」を紹介していきます。

医学部受験の専門の塾をお探しの方は、参照してください。

京都医塾

京都医塾の基本情報
対象学年	年齢制限なし、医学部受験を目指す方なら入塾可能
授業形式	対面・オンライン
コース	集団授業・個人授業（自分で選択可能）

京都医塾とは医学部受験専門の学習塾です。

ここからは、京都医塾の特徴について詳しく解説していきます。

いつでもそばにいる講師

京都医塾の講師は、7割以上が京大出身者で、高い指導力で医学部受験をサポートしてくれるエキスパート集団となっています。

また、70名以上の講師が在籍しており、全員が生徒を合格に導くことを信条に、長く険しい受験生活に寄り添ってくれます。

医学部受験においては、生徒1人につき、各教科のエキスパート講師13人がチームで合格へと導いてくれます。

まとめ

今回は、信州大学医学部について取り上げました。

信州大学医学部は「医学科」と「保健学科」から成り、偏差値は65.0と標準的な中堅レベルに位置します。

長野県の大自然に囲まれながらキャンパスライフを送ることができ、ユニット講義や国際交流プログラムといった特色もあります。

共通テストと個別試験の割合は450:600なので、どちらも十分に対策しておく必要がありますが、個別試験は全体的に難易度が易しいものとなっているので、共通テストが少し悪かったという場合であれば、個別試験での巻き返しも可能です。

信州大学医学部を志望している方や、国公立大学の医学部を目指しているという受験生は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。