今回は中高一貫校に通うメリットやデメリットをご紹介していきます。
中高一貫校と聞けば、私立の学校を思い浮かべる方も多いかと思いますが、最近では公立の中高一貫校も増加傾向にあります。
また男子校や女子校、共学などその種類も学校により異なるのも特徴的です。
中高一貫校に通うべきかお悩みの方は特にこの記事が参考になるかと思いますので、ぜひ最後まで読み進めていってみてください。
■まとめ
中高一貫校のメリットをお話する前に、中高一貫校とはどんな学校でどういった特徴があるのかをまず始めに説明していきましょう。
冒頭でもお話した通り中高一貫校と一言で言っても、公立校と私立の学校に分かれています。
ここでは公立の中高一貫校について述べたのち、私立の中高一貫校をご紹介していきます。
公立の中高一貫校は「併設型」の学校と「中等教育学校」に分かれています。
併設型の場合は、公立の高校に併設する形で中学校が設立され中高一貫の教育が行われていきます。
中学校に入学するためには試験に合格する必要がありますが、高校へはエスカレーター式で進学することができます。
また高校から入学してくる生徒がいるのも併設型の特徴です。
反対に中等教育学校の場合は生徒は中学から入学する生徒のみで、高校から新しく仲間が増えるということはありません。
6年間同じ顔ぶれなので刺激が少ないですが、生徒同士の間で学力差が少ないという利点もあります。
2つ目の特徴は中学と高校を合わせた6年間でじっくりと学んでいけるという点です。
中高一貫であれば、前もって計画的に学習計画が組まれているので一貫した教育を受けられます。
6年間でじっくりと生徒を育んでいく教育方針を取っているので、焦ることなくゆっくりとしかし着実に力をつけていけます。
公立中高一貫校は学費の面でも特徴があります。
それは中高一貫の中学校部分は義務教育となるので、授業料は無料となる点です。
中高一貫と聞くと学費が高くなるイメージもあるので公立の一般的な中学校へ通うのと同じく学費が要らないのは魅力的ですよね。
私立の中高一貫校の特徴は何といってもその教育水準の高さでしょう。
難関大学への合格者を数多く輩出することが目的の学校も多く、そういった学校は入学当初からレベルの高い授業内容を提供しています。
事実各学校の公式サイトでも難関大学への合格者数を毎年公表しており、その数字を参考に学校選びをする生徒や保護者の方々も多いのではないでしょうか。
難関大学合格を目指している分、授業のレベルが高く学習塾で足りない箇所を学習する必要がないのも特徴的ですね。
学習環境の自由度が高いのも私立の学校ならでは、と言えますね。
公立学校のように学習カリキュラムがあらかじめ決められていない分、教育の柔軟性が高いです。
なので生徒一人一人の学習進度に真摯に向きあい、対応していくことが可能なのです。
学校毎に異なる特徴を取り入れているので、自分の性格や学習目的に合った学校を選べるのも魅力的ですよね。
私立の中高一貫校の最後の特徴は、その学校設備の充実度です。
私立であるので、施設設備の管理に使える費用が公立学校のように決められていません。
みなさんの中でも綺麗な施設、最新の設備を取り揃えた私立学校を目にしたことがある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
また学校の敷地自体が広大な学校も多いので、生徒は伸び伸びと学習に取り組んでいくことが可能です。
✔公立の中高一貫校は授業料が無料
✔私立であれば難関大学合格を目指せる
✔私立の中高一貫校は施設設備が充実
ここからは公立中高一貫校のメリット、並びにデメリットを解説していきます。
公立校のメリットはやはりリーズナブルな学費でしょう。
通常の中学、高校に通うのと中高一貫校に通うのとで学費に大差がないのが大きな特徴です。
私立の学校であれば公立校よりも2倍3倍の学費がかかってくるので学費を抑えつつも中高一貫の教育を受けられるのは有難いですよね。
お子さんを私立に通わせるのが厳しいご家庭でも公立校であれば気軽に通わせることができるのではないでしょうか。
公立校のメリットとして授業の質が高いということも挙げられます。
基本的に市町村単位で教育課程や進度が定められているので、同じ市区町村内であればどの学校も教育の質はある程度一定に保たれています。
またその指導内容もポイントを抑えたものばかりなので無駄がなく、必要な情報のみを学んでいくことが可能です。
学生生活を送る上で部活動の存在は大きく、学生生活の大部分を占めるといっても過言ではないでしょう。
勉学に励むのと同じくらい、部活動にも懸命に取り組む生徒も多くいますよね。
中高一貫校であってももちろん部活動は盛んに行われていますし、中高一貫であることを生かし中学生と高校生が一緒の部活に所属していることも決して珍しくありません。
上下関係を早い段階から学んでいける貴重な機会だと言えるでしょう。
メリットの最後は友人関係についてです。
中学・高校と学生生活の6年間を同じ仲間と過ごすので自然と絆が深まります。
勉強や部活動、その他のイベントなどにも切磋琢磨して一緒に取り組み、分かち合った感情は何にも変えられません。
そういった仲間とは卒業後も連絡を取り合うような、一生涯の友人となるでしょう。
前述のように公立校であれば、その学力のレベルはある程度一定に保たれています。
教育の質に差がないのは良いことですが、その反面合格の基準もある程度高く入学が難しいとも言えます。
どの公立中高一貫校も合格のレベルに差がないので、学力が足りない生徒であれば合格が更に難しく、人一倍受験勉強を頑張る必要があります。
さらに、公立学校は私立に比べ、合格者数が少ない傾向にあり難関だと言えるでしょう。
学習環境の変化の少なさもデメリットの一つとして挙げられます。
6年間同じ仲間と学べるのはアットホームさも感じられ安心感がありますが、逆を言えば環境が同じだということです。
新しい刺激が少ないので少し物足りなさを感じる生徒も出てくるでしょう。
新しい刺激や環境の変化が勉強のモチベーションに繋がる生徒はこの点は要注意だと言えますね。
前項目と関係してきますが、6年間同じ友人ということに加え環境の変化が少ないので中だるみが起こりやすいこともデメリットだと言えます。
中高一貫でないならば高校へ進学する際は特に、周りの友人たちもがらりと変わるので心機一転、勉強へのモチベーションを容易にあげることができますよね。
しかしながら中高一貫であれば中学、高校ともにほとんどメンバーが変わらないので勉強に対する意欲を高めることが難しいと考えられます。
公立中高一貫の最後のデメリットは定期テストの難しさです。
こちらも先の項目で解説した通りですが、公立校の学習内容やレベルはある程度同じです。
そのため中間テストや期末テストなど定期テストの難易度も各学校、同程度の水準に保たれており、そのレベルは基本的に低くはありません。
なので学習塾に通うなどしてテスト対策を行う生徒も多くみられます。
✔公立中高一貫校にはメリット・デメリットの両者あり
✔私立に比べ学費が安いというメリット
✔合格が比較的難しいというデメリット
ここからは私立の中高一貫校のメリットとデメリットを見ていきましょう。
公立校とは異なる点が挙げられるので、ぜひ比較して自分により合った方を選んでみてください。
私立の中高一貫校はハイレベルな大学へ合格者を輩出させるためにレベルの高い授業を行っているケースが非常に多いです。
受験本番までに十分な実力を備えていられるようにたくさんの単元、内容を学習します。
そのためスピードが早く、テンポの良い授業を受けられるメリットがあります。
毎年多くの生徒を多数の難関大学へ合格させていることから、大学側でも名の通った私立中高一貫校も数多く存在します。
そういった学校は大学との関係も良く、推薦入試に強いという特徴がありますね。
また推薦できる大学は一つや二つではなく複数存在するのが一般的。
なのでこういった点にも注目し、自分の目指している大学へ推薦してもらえる中高一貫校を選んでいきましょう。
公立校でよくあるのが、先生の移動ですよね。
同じ学校に勤められる年数が基本的に公立校の場合は決まっており、先生は数年おきに学校を移転する必要があります。
しかしながら私立の場合ではこのような移動はありません。
先生は好きなだけその学校へ勤めることが可能なので私立校であれば先生はある程度固定されています。
好きな先生が移動とならず入学してから卒業するまで、側で見守ってくれるのは心強いですよね。
これは前述の通りとなりますが、多くの私立校ではその学校設備が充実しています。
施設設備が不十分であったり、老朽化が激しいと勉強に身が入らない可能性もあります。
しかし私立であれば設備管理に費用を費やすことができるので、大きな図書館や食堂から体育館まで学校生活に必要な施設が豊富に備えられており勉学に事足ることがありません。
最後のメリットとして国際的な教育に力を入れていることが挙げられるでしょう。
昨今の世界のグローバル化に伴って国際的なカリキュラムやプログラムを教育の一貫として導入する学校は益々増えてきています。
特徴的なのが海外への短期研修や留学制度を設けている点。
希望する生徒は海外留学をすることもでき、日本とは異なる価値観に触れ視野を広げることが可能です。
こういった制度は公立校では中々見られない、私立ならではの特徴だと言えるでしょう。
私立校に通わせる際に懸念点の一つとなるのが学費の高さではないでしょうか。
私立校の授業料は公立のように一律で定められたものではないので、学校毎に大きく異なってきます。
しかしながら公立校と比べると私立の中高一貫校の学費は高く、授業料が払えないからと残念ながら入学を諦めざるを得ない家庭も少なからずあるのが現状です。
受験前にしっかりと学費を確認し、支払いのシミュレーションをしておきましょう。
私立の学校では、公立校のようにある程度カリキュラムや授業内容が決められているということはありません。
柔軟である分、学習内容はその科目を教える先生に委ねられる場合も多くあります。
そうなってくるとそれぞれの先生が得意とする分野や専門分野に偏った授業にもなりかねませんので、この点には注意が必要です。
学校に通うのに時間がかかる、というのも私立校のデメリットです。
もちろん学校の近くに住んでいる生徒であれば、この点は心配する必要はないですが、ほとんどの生徒の場合通学には長い時間を要するでしょう。
なぜなら私立校は公立校のように学区が定められていないからで、そのため片道1~2時間かけて遠方から通う生徒も中にはいます。
小学校で仲のよかった友達と疎遠になってしまうのもデメリットですね。
公立の学校に進学するのであれば、学区が決まっているので小学校からの仲間と同じ中学に通う可能性も大いにあります。
しかしながら特に遠方の私立校に入学すれば小学校での友達と顔を合わせる機会も少なくなってしまい、そのまま連絡が途絶えてしまうといったことにもなりかねません。
✔私立高にもメリット・デメリットがある
✔大学への推薦が多く、またスピードの早い授業を受けられるというメリット
✔学費が高く、通学にも時間がかかるというデメリット
一般的に公立中高一貫校では、報告書・作文・適性検査・面接の4つの試験が課されます。
それぞれの試験を以下で詳しく解説していきましょう。
報告書は小学校の先生によって作成された資料のことです。
学校にもよりますが、通常は小学校5年生と6年生の2年間の評価が対象となります。
8教科の成績に加え、出欠やクラブ活動、その他の課外活動もこの報告書に記載されます。
作文は400字から450字程度で課されることが多く、そのテーマは学校や受験する年によって様々です。
与えられた文章について自分の考えや体験などを交えながら書くよう要求されます。
作文は正しい文章構成などを知っておく必要があるので、受験前にきちんと練習をしておくことが大事ですね。
適性検査は公立校ならではの試験で、私立受験で行われる学力試験の代わりとなるものです。
具体的な内容は学校によりことなるのですが、現在東京都立の中高一貫校の適性試験問題は一部共通化されています。
他地域の学校の検査も、内容は異なりますが複数の教科から出題されるという点は共通しています。
面接は学校により形態が異なります。
個人面接を行う学校もあれば集団での面接を行う学校もあったり、また面接ではなくグループ活動が課される学校もあります。
このように受験する学校により異なってくるので、予め確認ししっかりと対策を練っておきましょう。
私立学校の受験には「4科目入試」と「2科目入試」の2タイプがあり、最もよく使用されるのは4科目入試です。
4科目入試では国語・算数・理科・社会の4科目が使用されます。
科目こそ同じですが、その配点は学校により異なります。
各教科均等に配点する学校もあれば、教科ごとに配点を変える傾斜配点を導入する学校もあります
傾斜配点の場合は国語と算数のスコアを高めに設定する学校が多いので、国語と算数が他2教科よりも得意である、という生徒は傾斜配点の学校が向いているかもしれませんね。
従来の「4科目入試」「2科目入試」に加え新しい形式の入試を導入する学校も近年増加傾向にあります。
例えば「算数1科目入試」。
1科目のみで受験できるので、併願先として受験する生徒も多く例年倍率は高いです。
またグローバル化が進むにつれ「英語入試」を取り入れる学校も多いです。
英語入試では英語の筆記試験の他に、英語での面接やディスカッション形式を採用している学校もあります。
このように私立の入試形態も変わってきているので、自分に最も合った受験方法を提供している学校が必ずあります。
色々検索してみるのがおすすめです。
✔公立と私立で入試方法が異なる
✔公立校では一般的に4つの試験によって合格者が決まる
✔私立では学校により試験方法が異なる
中高一貫校であれば同じ環境下で勉強と部活の両方を行っていけます。
また中学、高校の6年間同じ環境の元で部活動に励むことが可能です。
なので環境を変えずに部活動を頑張りたい、という方は中高一貫校がおすすめです。
中高一貫校はより幅広い学習内容を学べるという利点もあります。
なぜなら中高一貫であれば予め計画立てて学習スケジュールが組まれているので、余裕を持って習得すべき内容を終えることができます。
余った時間は他の学習に使えたりするのでより多くのことを学んでいけます。
加えて高校受験がないので、受験勉強に費やす時間を他の勉強に使うことができます。
また大学受験を意識して早い段階から対策をしていきたい、という人にも中高一貫校はおすすめできます。
なぜなら中高一貫校では6年間一貫した教育を受けることができるので効率が良いからです。
また前述の通り高校受験対策に時間を取る必要がないので、その分を大学受験対策に充てることができ早い段階から大学受験を見据えていくことができます。
✔同じ環境で勉強と部活の両方を頑張っていける
✔より幅広い内容の学習ができる
✔大学受験対策に早い段階から取り組める
学費に関しては公立校の方が圧倒的に安いことがわかります。
反対に私立高では学費が高い分大学への推薦が豊富であり、受験に強いというメリットがありますね。
公立でも私立でもメリット、デメリットをそれぞれ比較検討してどちらが自分に合っているのか考えてみるのかが大事ですね。
栄光ゼミナールの基本情報 | |
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授業形態 | 少人数の集団授業 |
対象学年 | 小学生・中学生 |
特徴 | 生徒一人一人に合わせた受験戦略 |
どこの塾でもそうですが、中学受験対策コースは特にその授業内容がハイレベルになってくるので、大人数のクラスですと授業に追いつけない生徒も出てきます。
しかし栄光ゼミナールの授業は少人数であるので、講師は一人一人の生徒の理解度を把握することが可能。
各生徒に合わせたきめ細かい学習サポートを提供することができるのも栄光ゼミナールの特徴です。
作文を入試項目の一つとして課されるので、中高一貫校受験対策には作文力を鍛えることが重要です。
栄光ゼミナールではZ会の「作文コース」を授業カリキュラムの一貫として取り入れています。
Z会の作文コースでは、生徒が書いた作文を添削のプロが丁寧に細かく添削。
その添削された作文はそのまま返却されるのではなく、指導のプロである栄光ゼミナールの講師が更にアドバイスを付け加えた上で返却されます。
添削のプロと指導のプロの両者のサポートを受けられるので作文力が飛躍的に向上すること間違いなしです。
栄光ゼミナールでは受験を間近に備えた小学校5年生、6年生の生徒のために特別講座や模試を提供しています。
この講座や模試を何回も受けることで、問題演習がたくさんできますし更なる応用力を鍛えることが可能です。
講座の例としては、夏季集中講座の「栄光の森」や適性検査に備えて実力を磨く「適性検査対策ゼミ」等があります。
今回の記事では中高一貫校について詳しく解説しました。
公立校と私立校でその特徴や、メリット・デメリットが大きく異なることがおわかりただけたかと思います。
どちらの方が良いとは一概には言えないので、自分には公立と私立のどちらの方がより合っているのかきちんと比較して考えてみることをおすすめします。
また、中高一貫校の入試対策を得意とする学習塾もありますので、受験をお考えの方はぜひそういった塾を有効活用してみてください。
「中高一貫校 メリット」に関してよくある質問を集めました。
中高一貫校のメリットはたくさんありますが、その一つは6年間で一貫した教育を受けられることでしょう。それに加えて高校受験をする必要がないので、受験対策に時間を取られる心配もありません。その時間を代わりに部活動や、大学受験に備えた学習に費やすことができるのも大きなメリットと言えますね。
中高一貫校が向いているのは、例えば同じ環境の下で勉強や部活動を頑張っていける人です。環境の変化が少ない分人によっては中だるみをしてしまったりするので、その点は念頭に置いておきましょう。加えて高校受験対策をする必要もないので、早めに大学受験対策をスタートさせることが可能です。なので大学受験を見据えて勉強を頑張りたい人には中高一貫校が向いていると言えるでしょう。