大阪大学は全国的に見ても非常に優秀な生徒が集まっている大学として知られており、全国偏差値ランキングでは常に上位にいます。
そんな大阪大学には医学部があり、日本全国から優秀な大学で指導を受けたい、講義を聞きたいと多くの受験生が入試を受けています。
そのため、入試難易度は最難関で相当な勉強が必要と考えられています。
そんな大阪大学医学部について「どうしたら入試で有利になるのか」「医学部で学べることを知りたい」と興味を持つ方も多いでしょう。
今回は大阪大学医学部に焦点を当てて、その特徴や具体的な偏差値・倍率、入試問題の傾向などを含めてご紹介していきます。
まずは大阪大学医学部の基本情報に加えて、どのような特徴を持つ大学・学部なのか詳しく確認していきましょう。
大阪大学医学部のキャンパスやその他学部は以下の通りです。
大阪大学医学部のキャンパス・学部 | |
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キャンパス | 吹田キャンパス |
その他学部 | 文学部、人間科学部、 外国語学部、法学部、経済学部、理学部、歯学部、薬学部、工学部、基礎工学部 |
吹田キャンパス住所 | 〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2丁目2 |
大阪大学の医学部生は、より実践的に学べるように大学附属病院にて6年間を過ごします。
大阪モノレール阪大病院前駅のすぐそばに立っており、バス停もあるためアクセスは非常に良いです。
大阪大学医学部の主な特徴は以下の通りです。
それぞれ詳しく確認していきましょう。
大阪大学医学部では優秀な医師だけでなく、世界的に活躍する医学研究者の養成もしています。
学外、学内含めてさまざまな研究所と連携を取り、世界規模の研究を行うことができるのは大阪大学だけでしょう。
また、学外、学内で利用している研究所は以下の通りです。
上記研究所などと連携し、本格的な講義や研究ができるのは大阪大学の特徴といえるでしょう。
大阪大学医学部の吹田キャンパスには附属病院が隣接しており、医学部生は附属病院にて実習を行います。
高度先進医療を推進する大阪大学付属病院は、疾病の原因の解明や治療法の開発に加えて、臓器移植やテーラーメイド医療などをしています。
もちろん一般的な病院と同様に地域の各病院として患者の相手をしています。
大阪大学医学部は学生時代の臨床実習や研究の経験を十分に吸収してもらうために、充実した学習システムを構築しており、現在だけでなく未来医療を見据えた医療人の育成をしています。
そのため、他の医学部ではなかなか体験できない研究や実習を肌で感じることができるでしょう。
続いて大阪大学医学部の具体的な学費について見ていきましょう。
大阪大学医学部の学費 | ||
---|---|---|
ー | 初年度 | 2年次以降 |
入学金 | 282,000円 | 0円 |
授業料 | 535,800円 | 535,800円 |
検定料 | 17,000円 | 17,000円 |
合計 | 834,800円 | 552,800円 |
大阪大学は国公立ということもあり、学費に関しては私立大学医学部よりはるかに安いといえます。
また、諸会費等もかからず、入学金・授業料・検定料と明確でわかりやすいです。
大阪大学医学部の入試日程は下記のようになっています。
大阪大学医学部の入試日程 | |
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募集人数 | 97名 |
出願期間 | 2023年1月23日(月)~2月3日(金) |
第1次試験合格発表日 | 2023年2月14日(火) |
第2次試験日 | 2023年 2月25日(土)、 2月26日(日) |
合格発表日 | 2023年3月9日(木) |
大阪大学医学部の試験は、出願期間から合格発表日まで約2ヶ月程度かかります。
第1次試験の大学共通テストで合格した者のみ第2次試験に進めます。
また、医学科のみ面接があるため26日も試験日となります。
大阪大学医学部の試験科目・配点は以下の表に示します。
大阪大学医学部 試験科目・配点 | |||
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ー | 試験科目 | 出題範囲 | 配点 |
医学部医学科 | 英語 | コミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱ | 500点 |
数学 | 数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B | 500点 | |
理科 | 物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物から2科目 | 500点 | |
医学部保健学科 | 英語 | コミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱ、ドイツ語、フランス語から1科目 | 200点 |
数学 | 数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B | 100~200点 | |
理科 | 物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物から2科目 | 100~200点 |
医学部保健学科は看護学専攻と放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻によって配点や内容が変わります。
科目は英語・数学・理科の3科目となっています。
最後に大阪大学医学部の入試結果を確認していきましょう。
大阪大学医学部 入試結果 | |||
---|---|---|---|
学部学科専攻 | 最高点 | 最低点 | 平均点 |
医学部医学科 | 1,766.75点 | 1,504.25点 | 1,598.08点 |
医学部保健学科 看護学専攻 |
790.60点 | 648.20点 | 687.20点 |
医学部保健学科 放射線技術科学専攻 |
728.40点 | 579.75点 | 641.48点 |
医学部保健学科 検査技術科学専攻 |
795.20点 | 619.35点 | 669.38点 |
合格点は7割以上取れていると安心できるといえます。
しかし、難易度はそれ相応に高いため、対策を怠らないことが最低条件です。
✔日本トップクラスの指導環境
✔多くの研究所などと連携
✔国公立のため学費は安い
ここからは大阪大学医学部がどの程度の偏差値を有しているのか、倍率も含めて解説していきます。
大阪大学医学部の偏差値は74.3と非常に高く、全学部の中でも比較的偏差値の高い学部となります。
そのため、入試難易度は非常に高く、合格するにはかなりの努力が必要になるレベルといえます。
大阪大学医学部の直近5年間の偏差値の推移を見ていきましょう。
大阪大学医学部 差値の推移 | |
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年度 | 偏差値 |
2019年度 | 72.7 |
2020年度 | 72.7 |
2021年度 | 71.7 |
2022年度 | 75 |
2023年度 | 74.3 |
5年間を通して偏差値70以上をキープしている実力を持ち、少しずつ上昇してきています。
そのため、入試難易度は常に上がり続けており、狭き門といえるでしょう。
大阪大学医学部の偏差値は、全国の医学部82校中3位とトップクラスの高さを誇ります。
また、大阪府での偏差値ランキングは1位となっており、その優秀さが伺えます。
関西 国公立大学偏差値 | |
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大学名 | 偏差値 |
大阪大学 | 74.3 |
大阪公立大学 | 71.1 |
大阪医科薬科大学 | 69.2 |
関西医科大学 | 68.5 |
近畿大学 | 67.7 |
2位の大阪公立大学には3ポイント差を付けており、頭一つ抜けて優秀であることもわかります。
大阪大学医学部を目指していて、成績がなかなか伸びてこないと感じたら、他の4つの大学を受験するのも1つの手といえるでしょう。
また、大阪大学医学部を受験する学生の中には、上記表の医学部を滑り止めとして受験していることが多いため、参考にすると良いです。
旧帝大学とは大阪大学を含む下記の大学が該当します。
上記大学の中では東京大学、京都大学に次いで大阪大学医学部は3番目の偏差値を誇ります。
また、このランキングは全国ランキングのトップ3と同じであり、旧帝大学医学部がいかに偏差値が高く優秀であるかがわかります。
また、この7校に関しては大きな偏差値の差がないため、志望校として視野に入れておくのも良いでしょう。
大阪大学医学部と偏差値が同程度の大学は以下の通りです。
大阪大学医学部と偏差値が近い大学 | |
---|---|
大学名 | 偏差値 |
大阪大学 | 74.3 |
東京大学 | 76.8 |
京都大学 | 75.8 |
東京医科歯科大学 | 74.2 |
千葉大学 | 72.5 |
関西地方で志望校を考えるなら京都大学になりますが、旧帝大であり全国偏差値ランキング2位の実力を持つため合格するにはかなりの努力が必要です。
関東地方であれば、ある程度同じレベルの医学部があるので、視野に入れておくと良いでしょう。
大阪大学医学部の受験を目指していて学力がきつくなってきた場合、多くの受験生が神戸大学へシフトすることがあります。
日本でも上位の大阪大学は大阪だけでなく全国から多くの受験生が集まっているため、より難易度は高いといえるでしょう。
最後に大阪大学医学部前期入試方式の倍率について確認していきましょう。
大阪大学医学部 倍率 | |
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年度 | 倍率 |
2020年度 | 2.9倍 |
2021年度 | 2.5倍 |
2022年度 | 2.7倍 |
倍率は2~3倍程度と国公立大学の中では比較的低めといえます。
2017年に募集人数の拡大もあったためと考えられます。
しかしながら、2022年度は2.7倍と過去数年の中でも比較的高めの倍率を記録しており、難易度は受験する生徒が増えてきています。
倍率の高さは国公立大学の中では全体の38番目となっており、偏差値に比べるとかなり低く、十分な学力があれば合格できる可能性はあるでしょう。
学習塾などを使って、効率良く自分の勉強を進めていくと良いです。
✔偏差値は74.3と最難関
✔全国でトップ3の偏差値を誇る
✔倍率は2~3倍程度だが合格するのは至難の業
ここからは、大阪大学医学部を目指す学生に向けて、詳細な入試問題傾向と対策について解説していきます。
どのような問題が出題されるのかしっかり確認しておきましょう。
大阪大学医学部受験の英語は90分で大問4問構成となっています。
主な問題構成は以下の通りです。
大問1、2に関しては難易度的には標準レベルですが得点源にできるよう対策しておくことが重要です。
自由英作文は70語程度の英文から、与えられたテーマに沿って解答する問題となっています。
自分の意見を英語ではっきり述べられるようにしましょう。
大問4は比較的難易度は高めに設定されており、ボキャブラリーを増やすためにも多くの問題を解いておく必要があります。
数学は150分という試験時間の中で大問5つを解ききらなければいけません。
小問集合や数学の分野を横断している多分や融合問題などが出題され、総合的な数学力が問われるテストです。
難易度は比較的高めに設定されており、それぞれの問題の量が多くなくとも、つまづきが多いと時間は足らなくなってしまいます。
数Ⅲの微積や確率分野は頻出問題となっているため、確実に攻略しておく必要があるでしょう。
理科は2科目選択制となっており、2科目で150分の試験時間となっています。
理科の中でも化学は標準~やや難しいレベルの問題構成となっているので、得点源にしたいところです。
主な問題構成は以下の通りです。
理論問題が約半数を占める上に難易度は他の分野に比べて難しく設定されているので徹底的に学習しましょう。
他の2分野は標準レベルではあるため、難問系問題集を使って理論問題を中心に解きながら学習を進めると良いです。
生物は考察する問題が多く構成されており、150分の試験時間、大問4問で構成されています。
分子生物と神経分野が頻出となっており、代謝・体内環境・遺伝分野からも幅広く出題されています。
医学部の生物は比較的難しいと言われており、十分な対策が必要になるでしょう。
そのため、基礎的な部分は早めに終わらせ、考察力が問われる難問集などを徹底的に勉強していくとチャンスが生まれます。
大問3問構成で力学と電磁気学は頻出で、波動・熱力学・原子から残りの大問が決まります。
大問3の後半は難易度が高めの問題が出題されますが、その他は標準レベルとなっているようです。
得点源にするためには、標準問題集ばかりを解き続けるのではなく、難問が収録された思考力を問う問題集を攻略していくと余裕が生まれやすくなります。
時間配分的には75分ですが、時間が足りなくなってしまうということは少ないといえるでしょう。
大阪大学医学部入試には面接試験が課せられており、時間は1人10分、面接官は2名となっています。
主に面接で聞かれる内容は以下の通りです。
深いところまで質問するため、その場で考えながら自分の言葉にする力が問われるでしょう。
面接官によっては意外な質問や揺さぶりをかけてくることもあるので、焦らずしっかりと答えられるようにしておくと良いです。
✔理科は2科目から選択
✔スムーズに解ければ試験時間は足りる
✔面接は焦らないことが重要
最後に、大阪大学医学部受験を考えている受験生にピッタリな学習塾を1つご紹介します。
医学部や難関大学に特化している学習塾にて効率の良い勉強を目指しましょう。
京都医塾は医学部入試を目標とする生徒や難関大学に挑戦したい生徒を対象としている学習塾です。
そんな京都医塾の基本情報は以下の通りです。
京都医塾の基本情報 | |
---|---|
対象学年 | 高校生、高卒生 |
授業形態 | 個別指導、集団指導 |
展開地域 | オンライン(全国)、京都府 |
京都医塾のカリキュラムは完全オーダーメイドで作られており、各生徒の入塾時の成績や授業を経た後の学力などに応じて少しずつ変化を加えています。
学習塾内で行われる定期テストからも生徒の学力を測ることで、常に最適な学習を行えるようにしています。
分析力が非常に高く、事前のヒアリングなどを含めて生徒の苦手な科目は何なのか、必要な学習は何かを見極めてくれます。
自分が何の勉強から始めたらいいかわからない、成績が伸び悩み始めたと感じるなら問い合わせてみることをおすすめします。
✔医学部に特化している
✔分析力が非常に高い学習塾
✔オンラインで全国から受講可能
大阪大学医学部は、非常に優秀で偏差値も全国トップ3と数字だけ見ても最難関であることがわかります。
吹田キャンパスは附属病院と隣接しており、常に現場に近く実習も充実したものとなっています。
学べる内容は幅広く、さまざまな研究機関と連携することで、現在そして未来で活躍できる医師や研究者の輩出を行っています。
もちろん海外進出に向けた講義も行われており、将来海外で医師として活動したい方にもおすすめです。
偏差値は74.3と非常に高いですが、倍率は2~3倍程度となっています。
入試難易度は最難関という位置づけですが、しっかりとした学力を持っていれば合格できる可能性は十分にあるでしょう。
成績が伸び悩んできたら、今回ご紹介した学習塾などを利用してみてください。
「大阪大学医学部」に関してよくある質問を集めました。
大阪大学医学部の偏差値は74.3と非常に高い数値で、全国の中では3番目に高いです。そのため、求められる学力は非常に大きく、思考力や柔軟性に富んだ受験生が進学を許されています。合格を目指すなら、医学部に特化した学習塾にて効率的な勉強をすることが最もおすすめです。大阪大学医学部の偏差値について知りたい方はこちら
大阪大学医学部の倍率は2~3倍程度となっていますが、難易度が低いわけではありません。大阪大学医学部を目指していた学生が志望校を神戸大学などに下げているなどの理由が考えられます。大阪大学医学部の倍率についてはこちら