国連英検をご存じでしょうか。
英検やTOEICなどその他の資格とは何が違うのでしょうか。
今回は国連英検について、そのレベルや合格率について説明していきます。
■まとめ
国連英検は、一つの種類だけで提供されている資格試験ではありません。
それぞれの英語力に応じて階級が設けられています。
その階級に応じた試験対策を行わなくてはいけませんので、自分の英語力に見合った階級を受験しなくてはならないのです。
一般的に、国連英検は階級の低い試験であっても難易度が高い傾向にあります。
実際に、C級の国連英検の問題は日本の高校卒業レベルと同程度の学力が必要であると考えられていて、TOEICに換算すると700点以上の点数に相当するものと考えられています。
しかし、中学生でも国連英検C級に合格している例はたくさんあるため、対策をすれば誰でも受験することが出来ます。
筆記試験に合格すれば2回の免除
ネイティブの採点感覚
時事英語は必須となる
前回または前々回の筆記試験に合格し、第2次試験となる面接に不合格もしくは欠席した場合、事前に申請すれば、その後筆記試験は免除され、第2次試験だけの受験にできます。
面接試験しか受けない場合でも、検定料金は同じです。
A級と特A級で行われている面接は、ネイティブが行います。
ネイティブは概して、積極性やコミュニケーションをとろうとする姿勢を評価対象としているため、コミュニケーションスキルは重要視されるポイントです。
A級以上はネイティブ試験官と国際時事問題について討論という形で面接を行います。
しかし、単語力や正しい文法の正確さではなく、時事問題についての自分の意見や、人の意見から導き出される結論など、深い英語力が問われます。
日本人が面接官であることが多い、実用英語検定の面接とは違います。
国連英検では、国連関係の時事問題や国際情勢に関する問題が出やすく、時事英語は必須となります。
国連英検で時事英語の比重が高いなら、それに合わせて時事英語に力を入れて学習することが望ましいです。
特A級 | A級 | B級 | C級 | D級 | E級 |
---|---|---|---|---|---|
12,500円 | 10,000円 | 7,500円 | 4,500円 | 4,000円 | 3,000円 |
また、隣接する階級であれば午前と午後で同日中に受験することが出来ます。
2つ以上の級を併願する場合は、受験料が割引されるため要チェックです。
✔国連英検は一般的に難易度が高い
✔コミュニケーション能力を重視した試験
✔階級によって受験料は異なっている
多くの大学の入試では国連英検が評価対象に含まれており、中にはB級以上を持っていると単位自体を認めてもらえる大学も存在しています。
また、就職の場面でも優遇されることが多々あります。
特に国際公務員になりたい方は受けておくべきです。
国連英検は、コミュニケーション力を重視した試験ということで、国際人としての基本的な英語力を身に着けることが出来ます。
特に実践のコミュニケーションで使える英語力を評価対象にしているので、対策をしっかり行うことで、日常的に使える英語力を学ぶことが出来ます。
国際英検は、コミュニケーションに特化した英語力だけではなく、国際問題や、国際的な時事問題についての問題が出題されるため、試験対策の中で自然と国際問題・国際的な時事問題の知識をつけることが出来ます。
国連英検対策としても、今後時事問題の知識を多く蓄えるためにも時事問題に詳しくなれる方法は、新聞を読んだり、国際時事問題の本を買ったりして、コツコツ続けることです。
最新の時事問題をチェックするにはインターネットで国際時事問題を常に検索する習慣をつけることが大切です。
国際機関で働くような方が身につけている能力はいかにして伝えたいことを伝えることができるかという能力です。
そのため、発音を重点的に勉強をすることも大切ではありますが、自分の意見をしっかりさせておくも重要です。
自分の意見を持っておくことで、ただ話すための能力を付けるというだけではなく、内容重視で相手と深い話ができるようになるための対策を国連英検で磨くことが出来るでしょう。
そのため、国際機関で働かない場合にも意見を素直に言う訓練ができるので、おすすめの試験です。
警察官採用試験の1次試験では、国際英検を評価対象に入れており、優遇対象としてはC級以上となっています。
各都道府県でも同じようにC級以上の受験者を優遇する精度は整っているので、警察官を目指している人はぜひ各地域県警の公式サイトをチェックしましょう。
また、外資系や、大手企業は外国人と同じように会話出来る人材を求めているため、国連英検の取得は1つの武器になります。
✔受験・就職で有利に立てる
✔国際的な時事問題に詳しくなれる
✔優遇される職業は外交官と警察
国連英検は階級が全部で6段階用意されています。
以下には各階級ごとのレベルについて解説しています。
試験時間 | 作文問題 | 面接 | 同レベルのTOEICスコア | |
---|---|---|---|---|
特A級 | 120分 | 配点20点 | 15分間 | 990超 |
A級 | 120分 | 配点20点 | 10分間 | 900~ |
B級 | 120分 | 配点20点 | 無し | 800~ |
C級 | 100分 | 無し | 無し | 700~ |
D級 | 100分 | 無し | 無し | 600~ |
E級 | 80分 | 無し | 無し | 500~ |
簡単な趣味や自己紹介が出来るコミュニケーションレベルが問われます。
最も基礎的な階級がこのE級ですが、英検ではレベル的には中級に当たるため、英検よりも難易度が高めなことが分かりますね。
高校在学中の文法や文型の英語力を問う問題が出題されます。
例としては、買い物のリクエストや外国人に道を案内出来るコミュニケーションレベルです。
英検レベルでは4級・TOEICでは500点程度のレベルになっています。
国連英検のC級は、高校卒業程度のレベルを問う問題が出題されることから、文部科学省も高校卒業認定試験の英語の資格としてC級以上を認めています。
英検レベルでは準2級・TOEICでは550点~600程度です。
B級から作文問題も試験に盛り込まれてきます。
自分の英語力のアピールとして強く主張できるのもB級からが妥当です。
例としては、英字新聞や雑誌の単純な記事や、日常生活でよく使う場面、読みやすい随筆などが理解出来るレベルです。
国連英検の公式サイトでは、A級以上から、通訳なしでの契約交渉が出来るコミュニケーションレベルとしています。
また、面接試験もA級時点から組み込まれてくるため、実際に英語を使った実力が評価されます。
例としては、論理的な内容を英文で作成する、外国人との身近な生活について討論するなどが挙げられます。
国連英検では、最高級位になっており、英語力だけではなく国際的な文化・経済等について討論するレベルが問われます。
また、特A級の成績優秀者には外務大臣賞が与えられます。
✔国連英検は英検に比べても難易度は高い
✔特A級の成績優秀者には外務大臣賞を授与される
✔A級から面接が組み込まれる
国連英検は、試験で時事問題などが出題されるため、英字新聞などで出てくる単語で分からないものにチェックをつけながら少しずつ覚えていくことをおすすめします。
新聞を使うことで、試験で出される時事問題に強くなることができるだけではなく、単語力やリーディング力も磨くことができるため、非常に最適な勉強法でしょう。
おすすめレベル | 初級~上級 |
---|---|
出版社 | 三修社 |
特徴 | 国連指定のガイドブック形式 |
国連の基本情報や、国連英検の専門的な用語など、最新の国連英検の情報をガイドブック式で紹介されています。
英語力を成長させる情報だけではなく、いま世界が抱える問題なども説明されているため、英語力を上げたい人以外の方でもとても読みごたえがある一冊です。
おすすめレベル | 中級〜上級 |
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出版社 | 三修社 |
特徴 | テーマ別で難解な時事英単語が学べる |
国連英検ならではの時事問題に対応できるような、時事英単語をテーマ別で学習できる1冊になっています。
また、特A級・準A級対象になっているため、中でも高度なスキルを求める方に必見です。
テーマとしては「政治経済・ビジネス」「政治・法律」「科学・文化」「環境」 に分かれています。
おすすめレベル | 中級~上級 |
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出版社 | 旺文社 |
特徴 | 英検のリスニング問題集にも活用可能! |
国連英検専門の参考書は意外に少なく、対策が出来ないため英検やTOEICの参考書でリスニング対策をしていきましょう。
例として、国連英検B級のリスニングは英検でいうと準1級レベルにあたります。
この参考書は、過去問の分析から分かったポイントを一緒に解説してもらえるので、効率的にリスニング対策をすることが出来ます。
✔初級の時には国連指定のガイドブックを活用
✔時事的な英単語も学習する
✔リスニングは英検の参考書を活用
国際英検は実用英検よりも難易度は若干高めかもしれませんが、E級から特A級まで無理なくステップアップ出来るような仕組みになっていますので、中高生からシニアの方までが自分のペースで取り組むことが可能です。
また、国際英検はコミュニケーション能力を重視した試験ですから、試験勉強を通して学んだことや、筆記・面接試験の経験はその後の人生において無駄になることは無いでしょう。
スキルアップやビジネスのキャリアアップ、留学やグローバルな活動といった目標をお持ちであれば、国際社会で通用する英語力は必須です。
ご自身にその実力が備わっているか、どのレベルに達しているかを国際英検で確認してみては如何でしょうか。
国連英検への申し込み方法はいくつかあり、個人または学校・企業向けの団体申し込みがあります。
手続き方法はそれぞれ異なりますので、事前にご確認のうえお申し込み下さい。
PCやスマートフォンを利用して申し込む場合は国連英検のホームページ内にある「申し込みフォーム」から行えます。
フォーム内にメールアドレスを入力して送信すると「仮受付メール」が届きますので、仮受付メール内に記載されたURLから「専用のお申し込みフォーム」にアクセスします。
フォーム内の必要事項に「受験級・受験会場・免除申請の有無(A級以上のみ)」、「氏名、住所」、「検定料の支払い方法」を記入し送信します。
送信後に確認のメールが届けば手続きは完了です。
なお、検定料の支払方法は「クレジットカード払い」、「コンビニ払込票」、「銀行振込」、「郵便振替」の4種類になります。
セブンイレブンでの申し込み方法は、セブンイレブンに設置された「マルチコピー機」を利用して行います。
コピー機の「資格・検定・受験」メニューから「国連英検(国際連合公用語英語検定試験)」を選んで下さい。
次に、画面の指示に従い、「受験級」や「会場の選択」、「氏名、連絡先」の登録を行います。
登録が完了すると「払込票」が印刷されるので、「30分以内」にレジにて検定料を支払って下さい。
(支払いは現金のみ)支払いが済めば手続きは完了です。
なお、「1次試験免除」を申請する場合は、受験級の選択画面で「免除申請有」の該当級を選択する必要がありますので注意が必要です。
ローソンからの申し込みは、ローソンに設置されている「Loppi」を利用して行います。
Loppi画面内に表示されている「各種サービスメニュー」から「各種申込(学び・保険等)」を選択します。
次に「各種検定試験」から「各種検定試験申込み」へと進んで下さい。
画面の指示に従って、「受験級」、「会場の選択」、「氏名・連絡先」の登録を行います。
登録が完了すると「申込券(お客様控)」が印刷されるので、「30分以内」にレジにて検定料を支払って下さい。
(決済は現金のみ)なお、「1次試験免除」を申請する場合は、受験級の選択画面で「免除申請有」の該当級を選択する必要がありますので注意が必要です。
郵便またはFAXを利用して申し込みをする場合は、はじめに国連英検事務局に「受験申込書」を請求する必要がありますので電話またはFAXにて資料の請求を行って下さい。
郵送の場合は、届いた受験申込書に必要事項を記入して国連英検事務局へ郵送します。
検定料の支払い方法は「銀行振込」または「郵便振替」になりますので、いずれかの指定口座に入金をすれば手続きは完了です。
FAXの場合は、届いた受験申込書に必要事項を記入し、FAXにて国連英検事務局へ送信します。
後日、「コンビニ払込用紙」が郵送されて来ますので、近くのコンビニで検定料を支払えば手続きは完了です。
電話にて申し込みを行う場合は、国連英検事務局に電話をします。
その際に「氏名・生年月日・住所・電話番号」、「受験級」、「ご希望の受験会場」を伝える必要がありますので、事前に準備をしておいて下さい。
電話にて申し込みに必要な情報を伝えると、後日「コンビニ払い込み用紙」が郵送されて来ますので、近くのコンビニで検定料を支払えば手続きは完了です。
学校および企業などによる団体受験の申込み手続きは、「電話」、「FAX」、「ホームページ内のお問い合わせフォーム」の何れかの方法で連絡をします。
お問い合わせフォームを利用する場合は、メールフォームに「氏名」、「メールアドレス」、「電話番号」、「お問い合わせ内容」を記入して送信して下さい。
✔個人か団体かで申し込み
✔申し込み方法はネット・コンビニなど複数