医学部に入るための方法として一般入試のほかに学士編入があります。
狭き門といわれていて、入試難易度のとても高い一般入試に挑戦しても失敗する可能性は高いです。
それよりも学士編入のほうがチャンスがあるのではないかという考え方もあります。
それでは、医学部の学士編入はどうすればいいのか、勉強法や情報についてまとめました。
学士編入制度とは、「学士」を得た、いわゆる4年制大学を卒業した者を医学部2年次・3年次に編入させる制度です
例えば、学士編入制度を利用すれば、○○大学経済学部を卒業した場合、1年次から学習するのではなく、◇◇大学の医学部2年次or3年次に編入できるチャンスが与えられることになります。
✔2年次,3年次に編入して専門課程から学び始めることができる
✔一般入試より受験科目が少ない
✔複数大学を受験できる
大学の3年次、あるいは2年次に編入して専門課程から学び始めることができるのが学士編入という制度です。
基本的に大学の最初の1~2年は教養課程とされていて、それほど専門的な分野の授業は行われません。
そのため、すでに教養課程を終えている学生であれば、いきなり専門課程から編入しても問題ないとされているのです。
一般入試で医学部を目指そうとなると、センター試験から2次試験まであらゆる科目を勉強し、高得点を目指す必要があります。
しかし、医学部学士編入では、受験科目がほぼ固定されており、科目が少ないため、狭く深く勉強できる利点があります。
学士編入では、一般の国立大学入試と異なり複数の大学を受験することができます。
当然、受験日が重なった場合は受験することはできません。また、各大学によって受験科目が異なるため、対策の仕方も難しいといえますが、チャンスが沢山あたえられる点は学士編入入試の利点なのではないでしょうか。
✔最終倍率の高さ
✔学士編入制度採用大学が少ない
✔編入枠の少なさ
医学部学士編入の倍率の高さは、20~40倍になるといわれています。
学士編入枠が5人~15人と非常に少なく、その枠を狙うとなると、倍率も非常に高く なっています。
しかし、倍率が高いからといって受験をあきらめる必要はありません。
一般入試でもそうですが、医学部学士編入試験には合格レベルの学力を持つ受験生と明らかに学力が足りていない受験生に2分化します。
ですから、倍率に注目し受験を諦めることはおすすめしません。
大部分の医学生は一般入試で入ってきた学生であり、編入で入る割合は1割前後であることが多いです。
学士編入試験の受験生のなかには社会人もたくさんいます。また、文系出身でも医学部に学士編入したというケースも少なくありません。
医学部生が一般入試であっても再受験して入ってくる学生も多く、10代だけではなく30代以上の学生も多いため、、一般生徒と差別されるようなことは基本ないようです。
★2年次か3年次で入学して専門課程から始める
★実質的な倍率はそれほど高くない
★医学部の学士編入の割合は約1割
医学部の学士編入を実施している大学は、国公立大学で約31校程度、私立大学で3校程度です。
医学部学士編入制度を実施している大学は、毎年それほど変化はありませんが、募集人員や入試科目などで微妙に変化していることがあるため、情報収集は必須でしょう。
国公立大学 | |||
---|---|---|---|
北海道大学 | 5名 | 秋田大学 | 5名 |
旭川医科大学 | 5名 | 弘前大学 | 20名 |
東京医科歯科大学 | 5名 | 富山大学 | 5名 |
金沢大学 | 5名 | 新潟大学 | 5名 |
福井大学 | 5名 | 浜松医科大学 | 5名 |
筑波大学 | 5名 | 群馬大学 | 15名 |
滋賀医科大学(2年次後期) | 17名 | 滋賀医科大学(2年次) | 15名 |
大阪大学 | 10名 | 名古屋大学 | 5名 |
神戸大学 | 5名 | 奈良県立医科大学 | 1名 |
鳥取大学 | 5名 | 島根大学 | 5名(3年次)/ 5名(2年次) |
山口大学 | 10名 | 香川大学 | 5名 |
愛媛大学 | 5名 | 高知大学 | 5名 |
長崎大学 | 5名 | 大分大学 | 10名 |
鹿児島大学 | 10名 | 琉球大学 | 5名 |
日本の医学部で最難関とされている東京大学は、東大に次ぐ存在である京都大学も学士編入は行っていません。
学校によって、募集している人数が異なりますが、募集人数だけ見ても非常に人数が少なく、狭き門であることが分かります。
私立大学 | |||
---|---|---|---|
岩手医科大学 | 4名 | 北里大学 | 若干名 |
東海大学 | 15名 | -- | -- |
私立大学では、医学部の学士編入制度を取り入れている大学が非常に少ないことがわかります。
このなかでも東海大学は毎年15名ほどの医学部編入を実施していて積極的です。
志望校選びは受験科目から決めることもおすすめです。
受験科目が少ない編入学士試験だからこそ、文系出身であれば数学や物理の比重が少ない大学を選ぶという決め方が可能です。
受験科目をチェックし、効果的に学習を進めていきましょう。
大学名 | 第一選考 | 第二選校/第三選考 |
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北海道大学 | 生命科学総合問題 | 課題論文、面接 |
秋田大学 | 書類審査 | 小論文・生命科学 |
筑波大学 | 学力試験・学力試験・適性試験・適性試験 | |
群馬大学 | 小論文Ⅰ、小論文Ⅱ | 面接 |
新潟大学 | 自然科学系および生命科学系(数学・物理、化学・生物) | 面接試験 |
名古屋大学 | 英語、生命科学を中心とする自然科学 | 小論文、面接 |
金沢大学 | (第1次選考)書類選考 | (第2次選考)生命科学 / (第3次選考)個別面接 |
大阪大学 | 物理学、化学、英語、生命科学 | 小論文、面接 |
一部の大学の受験科目をご紹介しています。
他の大学の受験科目について知りたい方は各大学のHPよりご確認お願いします。
医学部編入入試の時期は、学校によって異なります。
主に以下の月に入試が行われることが多いです。
以下の科目の中から2.3科目が受験科目となります。
医学部学士編入入試は、一般の大学入試とは異なる試験科目が用意されています。
基本的にこれらの出題レベルは大学レベルとなっているため、大学受験の知識だけでは対応できないものが多いです。
編入は、大学の教養課程をきちんと理解していることが前提とされているため、教養課程で勉強するような内容も出題されます。
また、面接や小論文が実施されることが多く、大学によってどこに採点の比重をおくかは異なります。
生命科学=高校生物+細胞生物学+生化学+生理学+組織学
生命科学は、高校で勉強するような生物学の内容に加えて、生化学や生理学、分子生物学などの分野まで含んでおり、非常に幅広いです。
実際に医学部で行われる授業の大半が生命科学を基本としているため、生命科学をきちんと理解していなければ、医学部に編入できたとしても授業についていくことができなくなります。
そのため、編入試験では特に生命科学が重視されています。
基本的には分子生物学が重視されています。
細胞生物学といって、細胞レベルから生物の仕組みを解明する学問からもよく出題されます。
生化学といって、生物を化学反応の側面から研究する学問も医学部編入では重要です。
生物の身体のなかにある諸器官についての研究をする生理学も医学部編入では重視されます。
編入試験は基礎的な分野のみの出題で、あまり専門的な部分にまで踏み込んだ出題は少ないため、初学者であってもしっかりと勉強すれば対応できる科目です。
生物はほかの理系科目とは異なり暗記の比重が大きいです。
専門用語を覚えて、きちんと説明できるくらい深く理解することが求められます。
また、有名な現象についても理解して、それを他人に噛み砕いて説明できるようにしましょう。
英語は長文が出題されて、要約の作成や内容を問う問題が多いです。
基本的に医学や生命科学に関する長文が問題となることが多く、過去問をチェックすれば傾向を把握できます。
英作文も出題され、さまざまなパターンの問題が出題されるので対策は必須といえます。
英語の得点を上げるために前提となるのが確かな単語力です。
高校レベルはもちろん。医学部、生命科学系の長文内には一般的な単語帳には集約されていない単語も出題されるので、医学や生命科学系の単語帳を使い体制をつけておくことは非常に重要です。
また、医学・生命化学系の英語の論文を読んでおくことも非常に有効だといえます。
物理は、多くの大学で高校レベルの出題になります。
そうはいっても、物理を専門としていた人であれば、周りに差をつけるチャンスとなりますが、物理は文系出身の人や高校で履修していない人にとっては、ハードルが高い科目になります。
また、物理を理解するためには数学の知識が前提となるため、数学の勉強も手を抜けません。
化学も多くの大学で高校レベルの出題となります。
大学によって出題分野が片寄っていることが多いため、ほとんど出題されない分野の勉強は手を抜くなど志望校に応じて調整が必要になります。
網羅系の参考書を繰り返し読んで理解度を深めてから、問題演習を繰り返しましょう。
数学は物理にも関係して非常に重要な科目です。
大学の教養課程レベルの数学も勉強しておく必要があります。
しかし、難問が出題されることは少ないため、数学は基本を理解しておけば十分です。
★大学教養レベルまで理解する必要がある
★未履修の試験科目はハードルが高い
★英語はTOEICやTOEFLのスコア必要
京都医塾の基本情報 | |
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対象 | 高校生、高卒生(医学部に合格したい人) |
授業形態 | 個別指導、少人数授業 |
所在地 | 京都府中京区 |
強み | 宿泊費・交通費無料の1泊2日京都留学 |
京都医塾は勉強面だけではなく、生活面に関しても徹底して管理を行なっています。
基本的には起床6時、就寝0時を推奨しており、一年間受験勉強に集中できるような生活習慣を目指しています。
超難関と言われる医学部受験に合格するためには一年間勉強のみに集中する必要があります。
京都医塾では一人ひとりに専用の個人ブースを用意し、第二の勉強部屋として生徒が勉強のみに集中できるような環境を作っています。
京都医塾には遠方からの生徒も多く在籍します。
そのため、生徒や保護者が安心できるように学生マンションや女性専用マンションなどの提携施設も案内しています。
京都医塾の料金は以下の通りです。
内容 | 費用 |
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入塾金 | 110,000 円(税込) |
カリキュラム作成・学習管理費 | 550,000 円(税込) |
その他諸経費 | 550,000 円(税込) |
合計 | 1,210,000円(税込) |
内容 | 費用 |
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年間授業料 | 約5,551,650円(税込) |
より詳しい料金が知りたい方は、公式サイトよりお問い合わせください。
太宰府アカデミーの基本情報 | |
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地域 | 福岡県太宰府市 |
対象 | 高校1~3年、高卒生 |
授業形式 | 少人数授業、映像授業、個別指導 |
特徴 | 全寮制×少人数制で徹底した学習サポート |
大宰府アカデミーとは医学部、薬学部、歯学部受験対策に特化した全寮制の医学部予備校です。
生徒も30名と限定しており、少人数指導で一人の生徒に対して徹底して学習サポートを行います。
教室と寮が一体になっており、様々な勉強以外にかける労力を最小限に抑え、受験対策を行っています。
結果として多くの生徒を医学部医学科などの志望校へ合格者を輩出してあります。
対象学年 | 高校生・高卒生 |
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指導形態 | 完全個別指導 |
教室 | 全国47都道府県 約600校舎 |
『トライ式医学部合格』は、家庭教師のトライで有名なトライグループによる医学部専門コースです。
これまで110万人の指導実績を誇るトライと、医学部受験のカリスマ『和田秀樹氏』監修したコースになります。
合格までの最短ルートを示す完全オーダーメイドカリキュラムを作成し、トライ屈指の医学部受験指導経験を持ち教師による指導で合格を目指します。
医者になるための方法は医学部の一般入試を受けるだけではなく、学士編入という道があります。
学士編入では出題範囲が大学の教養レベルとなってハードルが高いと思われます。
だからこそ、一般入試よりも受験生のレベルに差がつきやすく、きちんと対策すれば合格の可能性が上がるでしょう。
2年次や3年次からの入学であれば、医者になるための期間を短縮して、学費を節約することにもつながります。
学士編入から医者を目指すならば、きちんと情報を集めて、しっかりと対策をして、計画性を持って挑戦しましょう。
医学部学士編入とは、4年制大学を卒業した者のみ利用できる制度で、試験に合格した際には、医学部2.3年次に編入できます。
倍率は一般の入試よりも高くなっていますが、一般の入試よりも難易度は低いといわれています。
医学部学士編入入試に合格するためには、まずは情報収集が欠かせません。
各大学によって、募集人数や受験科目が異なりますので、戦略的な対策が必要になります。
医学部学士編入入試対策を行っている塾・予備校は多数ありますが、本記事ではトライ式医学部コースをご紹介しています。
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