【総合型選抜とは?】メリット・デメリット、総合型選抜と推薦入試を比較
総合型選抜での入試を検討しているものの、具体的なメリットやデメリットが分からず、本当に総合型選抜での受験をすべきなのか分からない学生は多いのではないでしょうか。
本記事では、総合型選抜の概要とともに、総合型選抜におけるメリットやデメリットを具体的に解説します。
総合型選抜を検討している学生は、ぜひ参考にしてください。
総合型選抜とは?
総合型選抜とは、学力によって受験生が大学入学に相応しいか決めるのではなく、学生自身の人間性や人物像を加味して、大学が求める学生を選抜して合格させる入試制度のことです。
「総合型選抜」は、従来ではAO入試と入試と呼ばれていました。
それぞれの大学には、「入学してほしい学生像」が掲げられており、その学生像と一致している受験生が合格となります。
学力試験では分からない学生の内面を考慮して合否を決める入試形態であるため、たとえ学力が不足していたとしても、合格を勝ち取れるチャンスのある入試形態であると言えます。
総合型選抜とは、大学側が望む学生像に一致した学生を入学させる入試形態
学力試験ではなく、生徒の内面を考慮して合否の判定が行われる
従来はAO入試と呼ばれていたが、現在は「総合型選抜」の呼び方で統一されている
総合型選抜と推薦入試の3つの違い
総合型選抜と推薦入試では、主に下記の観点で違いが見られます。
- 選考期間
- 選考方法
- 高校生活の成績を重要視するか
それぞれ順番に解説します。
選考期間
総合型選抜における出願は9月1日以降と定められており、入試は9月から2月の間に行われます。
入試はこの期間の間に複数回行われる大学も多いため、自分が志望する大学が何回入試を行い、そのうちどの選考を受けるのかを事前に確認することが大切です。
また、大学によっては出願とは別にエントリーが必要であることも珍しくありません。
エントリーとは、出願するための手続きのようなものです。
エントリーは出願とは異なり、6月から受付を行っている大学も多くあります。
総合型選抜を検討している場合は、エントリーが必要かどうかや、期限を確認することを忘れないようにしましょう。
選考方法
総合型選抜における選考は、主に下記の方法で行われます。
- 書類選考
- 小論文
- 面接
先述した通り、総合型選抜は大学が求める学生像と一致した学生を選抜するための入試形態です。
そのため、学力を測る学力試験ではなく、小論文や面接といった、人間性を確認できる選考での評価が重視されます。
ただし、注意点として大学によっては学力試験を課すところも少なくありません。
学生像を重視しているとはいえ、大学での授業について行ける学力があることが前提となっているため、ある程度の学力が求められるでしょう。
また、総合型選抜の選抜方法は大学独自の手法を取っていることも多くあります。
グループディスカッションやプレゼンテーションを求める大学もあるため、志望校の総合型選抜ではどのような選抜方法が取られているのかを、事前に確認しておきましょう。
高校生活の成績を重要視するか
結論から申し上げると、総合型選抜では高校時代の評定が合否の判断材料の1つとなります。
多くの大学では、評定によって受験資格を得られるかどうかが決まっており、評定が低い場合は、受験可能な大学の幅が狭まってしまいます。
成績のほかにも、部活動を中心とした課外活動による成果を評価の対象とされることも多く、総合型選抜では成績などの高校生活全般が評価材料になると認識しておくと良いでしょう。
総合型選抜は9月1日から出願がスタートし、2月までに複数回入試が行われることもある
総合型選抜における試験内容は様々
総合型選抜では、高校時代の成績や課外活動の成果が合否に影響する
総合型選抜のメリット
ここからは総合型選抜のメリットについて解説します。
総合型選抜で入試を受けるメリットは、主に下記の通りです。
- 倍率が低い
- 合否判定と学力が関係ない
- 不合格でもチャンスがある
それぞれ順番に解説します。
倍率が低い
総合型選抜は、一般選抜に比べて倍率が低い傾向にあります。
旺文社の調査によると、2021年度の総合型選抜入試において、国公立大学の倍率は3.3倍、私立大学の倍率は2.4倍とされています。
同年の一般入試における国公立大学の前期試験の倍率は4.3倍、私立大学の倍率は3.8倍であるという結果が出ました。
これらの点を考慮すると、総合型選抜のほうが倍率が低いことが分かるでしょう。
一般入試と比べて、受験生から合格者が出る割合が大きいことは、入試に挑むにあたって、大きなメリットの1つと言えます。
合否判定と学力が関係ない
先述した通り、総合型選抜では学力以外の部分も評価対象となり、総合的に合否が判断されます。
たとえ、学力が不十分であったとしても、高校時代の成績や課外活動での功績、総合型選抜で行われる小論文や面接などで挽回するチャンスが十分にあるのです。
不合格でもチャンスがある
総合型選抜では、基本的には専願となるため、同時に2校の受験を行うことが不可能です。
万が一総合型選抜で不合格となった場合は、2つの選択肢から進路を検討する必要があります。
1つ目は、その大学の一般入試での合格を狙う方法です。
2つ目は、改めて総合型選抜として出願可能な大学を探す方法になります。
受験を望む当初から、総合型選抜と一般選抜の両方を見据えて受験勉強を行っていた場合、総合型選抜で不合格になった後でも、一般選抜を十分に狙えるでしょう。
しかし、総合型選抜の対策のみを行っていた上で不合格となった場合、他大学の総合型選抜を狙わざるを得なくなります。
総合型選抜は一般選抜と比べて倍率が低い
総合型選抜は合否判定と学力が関係ないため、学力が不足していてもチャンスがある
総合型選抜に不合格だった場合でも、一般選抜への挑戦や、他大学の総合型選抜の受験が可能
総合型選抜のデメリット
総合選抜型で入試を受ける場合、もちろんデメリットも存在します。
総合選抜型入試におけるデメリットは下記の通りです。
- 併願はできない
- 入学後に苦しい可能性がある
それぞれ順番に解説します。
併願はできない
先述した通り、総合型選抜を受験する場合は併願ができません。
なぜなら、大学は受験生が自分の大学にどれほど通いたいかを図り、それも合否の判断基準とするからです。
大学によっては併願可能なところもありますが、原則併願不可と考えておいたほうが良いでしょう。
もし総合型選抜に落ちた場合、そこから一般選抜を狙うか、他に出願が間に合う総合型選抜を狙う必要があります。
一般選抜を狙う場合、総合型選抜の対策に使っていた時間を挽回するほどの勉強量が必要になるでしょう。
とはいえ、他の大学の総合型選抜を出願したとしても、元々自分の行きたい大学ではないことを面接官などに見透かされて不合格となることも珍しくありません。
総合型選抜で入試を受ける場合は、実質一発勝負となってしまうことを念頭に置いておきましょう。
入学後に苦しい可能性がある
総合型選抜では、一般選抜では入学できない学力であったとしても、入試に合格し、大学に入学することが可能です。
しかし、大学に入学してからは一般選抜で合格した生徒とともに学習することになり、授業も一般選抜で合格した生徒の学力を基準として進みます。
そのため、総合型選抜で大学に入学した場合、入学後に学力の面で苦戦する可能性があります。
大学では、一定の学力を備え、単位を取らなければ進級できないため、大学に入ってからも欠かさず努力をし続ける必要があることを自覚することが大切です。
総合型選抜にもデメリットがある
総合型選抜では、多くの場合併願不可
総合型選抜で合格したとしても、大学の授業で苦戦する可能性がある
現状の学力が足りない場合は総合型選抜を検討
現状の学力を考慮して、志望校の一般選抜で合格する学力に届かないと判断した場合には、総合型選抜を検討すると良いでしょう。
総合型選抜では、学力だけではなく、その大学への志望度や人間としての資質が判断基準となり合否が決まります。
もちろん簡単ではないものの、学力が足りなくても行きたい大学に入学するために、総合型選抜での合格を狙うのは非常に有用な策と言えるでしょう。
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国公立大学では、東京大学や九州大学、私立大学では早慶や関関同立といった難関大学に多くの生徒を輩出しています。
総合型選抜入試対策のプロが、長年培ってきたノウハウをもとに、総合型選抜で合格するための学習をサポートします。
体験学習や相談会を随時無料で実施しているので、総合型選抜での大学進学を検討している方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
志望校の一般選抜に合格するほどの学力に満たない場合は総合型選抜での合格を狙うのも1つの手段
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まとめ
本記事では、総合型選抜の概要とともにメリットやデメリットについても解説しました。
総合型選抜は、学力が不足していたとしても、人物像や大学への想いなどが評価基準となるため、合格が狙える入試形態です。
大学によって条件があるものの、志望校に一般選抜で合格するほどの学力が備わっておらず、自分が条件を満たしている場合は、総合型選抜による志望校合格を狙ってみてはいかがでしょうか。
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