今回は、大阪医科薬科大学医学部について紹介します。
大阪医科薬科大学は、大阪府高槻市に2つキャンパスを持つ、私立大学です。
学部としては、医学部、薬学部、看護学部の3学部が設置されており、医療系の教育を行っている大学といえます。
この記事では、大阪医科薬科大学医学部の基本情報や授業料、教育カリキュラム、入試情報、受験対策について記載しています。
大阪医科薬科大学医学部の受験を考えている方や、医学部の受験を考えている方は、ぜひ最後まで一読してみてください。
■まとめ
大阪医科薬科大学は、2021年4月に大阪医科大学と大阪薬科大学が統合されてできた大学です。
ここでは、大阪医科薬科大学医学部の概要を紹介します。
2023年度における大阪医科薬科大学医学部の定員数は、合計112名です。
入試方式によって定員数が異なっており、一般選抜前期日程の定員数が75名、一般選抜後期日程の定員数が15名、一般選抜大阪府地域枠の定員数が2名、学校推薦型選抜の定員数が2名、総合型選抜の定員数が8名、大学入学共通テスト利用選抜の定員数が10名となっています。
全ての入試方式を併願することが可能です。
大阪医科薬科大学医学部は、大阪府にある本部キャンパスに設置されています。
本部キャンパスの最寄り駅は、JR高槻駅または阪急京都線 高槻市駅となっています。
高槻駅から徒歩8分、高槻市駅からは歩いてすぐの場所に位置しているので、交通アクセスは良いといえそうです。
また、本部キャンパスには、医学部のほかに看護学部や医学研究科、看護学研究科などの学部も設置されています。
2023年度における大阪医科薬科大学医学部の偏差値は68.8となっています。
大阪医科薬科大学の中でも、医学部が最も偏差値の高い学部なので、大阪医科薬科大学の看板学部といえるでしょう。
全国の医学部医学科の中でも、偏差値70に近い大学は多くなく、大阪医科薬科大学医学部は上位に位置する医学部にあたります。
大阪医科薬科大学医学部と偏差値の近い大学については、後述をご覧ください。
大阪医科薬科大学医学部の倍率 | ||
---|---|---|
ー | 一般選抜前期日程 | 一般選抜後期日程 |
2020年度 | 10.1 | 36.9 |
2021年度 | 6.4 | 34.6 |
2022年度 | 5.5 | 29.8 |
大阪医科薬科大学医学部の倍率は、上記の表のようになっています。
直近2022年度の一般選抜前期日程の倍率は5倍超となっており、一般選抜後期日程の倍率は約30倍となっています。
過去3年間の倍率をみても、一般選抜後期日程の倍率は例年かなり高いものとなっているので、合格するためには非常に高い得点が必要となるでしょう。
大阪医科薬科大学医学部と偏差値の近い大学 | |
---|---|
東北大学 | 69.3 |
横浜市立大学 | 69.2 |
岡山大学 | 69.2 |
北海道大学 | 69.0 |
広島大学 | 68.7 |
大阪公立大学 | 68.7 |
昭和大学 | 68.5 |
金沢大学 | 68.0 |
大阪医科薬科大学と偏差値の近い大学は、上記の表のようになっています。
国公立大学医学部がほとんどで、北海道大学や広島大学、大阪公立大学などが挙げられます。
私立大学医学部では、昭和大学が挙げられます。
全国の偏差値ランキングの中でも、上記の表に掲載されている大学は15位〜24位にあたり、大阪医科薬科大学は20位に位置しています。
✔大阪医科大学と大阪薬科大学が統合して設立
✔倍率は一般前期が5倍、一般後期が30倍
✔大阪医科薬科大学医学部は全国上位の難関学部
大阪医科薬科大学医学部の学費(税込) | ||
---|---|---|
ー | 初年度 | 2年次以降 |
入学金 | 1,000,000円 | ー |
授業料(年間) | 1,880,000円 | 1,880,000円 |
実習料 | 345,000円 | 345,000円 |
施設拡充費 | 1,260,000円 | 1,260,000円 |
教育充実費 | 1,500,000円 | 1,000,000円 |
年度別合計 | 5,985,000円 | 4,485,000円 |
合計 | 28,410,000円 |
大阪医科薬科大学医学部の学費(税込)については、上記の表のようになっています。
令和5年度から学費が300万円ほど引き下げられました。
入学金は1,000,000円、年間授業料は1,880,000円で、その他実習料や施設拡充費、教育充実費が3,000,000円ほど掛かります。
2年次以降の学費については、初年度の学費と少し金額が異なる部分があるので、よく確認しておく必要があります。
そして、6年間の合計の学費は28,410,000円となっています。
大阪医科薬科大学医学部の奨学金は、5種類あります。
1つ目は、大阪医科薬科大学医学部奨学金です。
この奨学金は、貸与型で、年間約170万円の貸与を1年間受けることができます。
人物、成績ともに優秀であり、かつ健康で、経済的理由により修学することが困難な学生を対象としており、30名以内に限られます。
初年度に不採用となっても、次年度以降も再度出願することができるので、機会を逃さず出願してみることをおすすめします。
2つ目は、大阪医科大学仁泉会奨学金(同窓会)です。
この奨学金は、貸与型で、年間約60万円の貸与を1年間受けることができます。
この奨学金も、人物、成績ともに優秀であり、かつ健康で、経済的理由により修学することが困難な学生を対象としており、5名~7名以内に限られます。
貸与期間は1年間ですが、その次の年度からも続けて出願することができます。
3つ目は、日本学生支援機構奨学金(旧:日本育英会奨学金)です。
この奨学金は、貸与型と給付型どちらも用意されており、貸与型には無利子で貸与できる第一種と有利子で貸与する第二種があります。
対象者に関する制限は、大阪医科薬科大学からは特に設けられておらず、日本学生支援機構の採用要件に沿って選考が実施されます。
詳しい情報については、日本学生支援機構の公式ホームページをご確認ください。
4 つ目は、学校法人 大阪医科薬科大学 鈎奨学基金です。
この奨学金は、給付型で、年間50万円の給付を1年間受けることができます。
学業、人物ともに優秀かつ健康であって、経済的理由により修学することが困難な女子学生を対象としており、2名に限られます。
申請を希望する方は、4月中に学務部医学事務課に申請書を提出する必要があります。
この奨学金は、他の奨学金制度と併用することが可能です。
5 つ目は、学校法人 大阪医科薬科大学 伊藤奨学基金です。
この奨学金は、給付型で、年間60万円の給付を1年間受けることができます。
学業、人物ともに優秀かつ健康であって、経済的理由により修学することが困難な学生を対象としており、3名に限られます。
申請を希望する方は、4月中に学務部医学事務課に申請書を提出する必要があります。
この奨学金もまた、他の奨学金制度と併用することが可能です。
✔令和5年度から学費が300万円引き下げ
✔6年間の合計の学費は約2,800万円
✔奨学金制度も5種類用意
大阪医科薬科大学では、学部間の交流がさかんです。
大阪医科大学と大阪薬科大学が統合したことにより、医学部と看護学部、薬学部との多職種連携教育を行うことができるようになったため、チーム医療の学習に活かしています。
異なる学部が連携して授業を行うので、各学部の学生が交流を深めることができ、学生一人一人のコミュニケーション力の向上にもつながります。
また、医学部、看護学部、薬学部の3つの学部が揃っている大学は、関西・中国・四国地方の中でも大阪医科薬科大学だけであり、このようにしてチーム医療を学べる大学は貴重といえるでしょう。
チーム医療に興味のある方におすすめできる特徴の1つです。
大阪医科薬科大学では、早期体験実習という臨床実習を1年次から2年次にかけて実施しています。
この実習では、大学病院の外来患者さんをエスコートしたり、病院の各部署の一部業務を経験・見学したりしています。
これにより、医療は医師だけでは成立しないことを実感することができます。
また、患者さんの立場にたって医療を考え、自分自身の倫理観を養成するという目的のもと、この実習は行われています。
2年次には、病棟のナースステーションを見学し、病棟実習を体験します。
これらの実習を通して、学生は医療現場の空気を直接感じ、医療の基本を身につけていきます。
✔大学統合を活かした多職種連携教育の実施
✔学部間交流が盛んで、学生のコミュニケーション力もUP
✔早期体験実習で現場の空気を実感
クリニカル・クラークシップ(診療参加型臨床実習)とは、学生が主体となって、患者さんとの関わりの中から臨床を学ぶ実習方式をいいます。
実際に医療チームの一員として学生が入り、数名の入院患者さんを担当します。
そして、指導医の下、患者さんの診察や検査、治療を行っていきます。
この実習は、4年次の前期に行われ、後期から始まる「コア クリニカル・クラークシップ」を見据えて臨床の基礎を学び、医療現場での経験を積み重ねていきます。
コア クリニカル・クラークシップとは、4年次後半から5年次にかけて大学病院で行われる臨床実習です。
この臨床実習では、表層的な知識や技術を身につけるのではなく、医師としての姿勢や態度を身につけることを第一の目標としています。
従来は、診療科ごとに2週間の実習を行う形でしたが、現在では、1人の患者さんを4週間担当し、いくつかの診療科で臨床実習を行う形となっています。
そのため、実習で経験する診療科は学生によって異なる場合もありますが、その診療科であっても、必ず有意義な学びを得ることができるでしょう。
アドバンスト クリニカル・クラークシップとは、5年次1月から6年次にかけての20週間にわたって行われる臨床実習です。
この実習では、大阪医科薬科大学の大学病院ではなく、学外の病院や医療施設で実習を行うことになります。
そのため、それまでの実習では紹介の患者さんがほとんどであったのに対して、今回の実習では患者さんを初診で診察する場合も出てきます。
このように、大学病院とは異なる環境の中で、新たな経験をしていくことで将来の知見を広げることができます。
✔クリニカル・クラークシップで医療の現場を学ぶ
✔学生が主体となって複数の患者さんを担当
✔最後は学外の病院で将来への知見を広げる
大阪医科薬科大学医学部の一般選抜 | |||
---|---|---|---|
ー | 定員 | 試験日程 | 合格発表日 |
前期日程 | 75名 | 2023年2月10日2023年2月19日 | 2023年2月22日 |
後期日程 | 15名 | 2023年3月10日2023年3月17日 | 2023年3月20日 |
大阪府地域枠 | 2名 | 2023年2月10日2023年2月19日 | 2023年2月22日 |
大阪医科薬科大学医学部の一般選抜は、個別学力試験と面接試験の成績から合否を決定する入試方式です。
そのため、個別学力試験のほかに面接対策が必要となります。
前期日程・後期日程・大阪府地域枠のいずれも、個別学力試験が先に行われ、その試験の合格者のみが次の面接試験に進むことができます。
定員は、前期日程が75名、後期日程が15名、大阪府地域枠が2名となっており、一般選抜合計で92名となっています。
入試科目や配点に関する情報については、公式サイトに掲載されている入学試験要項をご覧ください。
大阪医科薬科大学医学部の「至誠仁術」入試(併願制) | ||
---|---|---|
定員 | 試験日程 | 合格発表日 |
5名 | 2023年3月12日 | 2023年3月15日 |
「至誠仁術」入試(併願制)は、大学共通テストの結果と小論文、面接試験から合否が決定される入試方式で、総合型選抜の1つです。
そのため、大学共通テストの対策に加えて、小論文と面接試験対策が必要となります。
1次試験として大学共通テストが利用され、その試験に合格した者のみが2次試験の小論文と面接試験を受験することができます。
定員は5名で、厳しい競争になることが予想できますが、個別学力試験を受験する必要がないという点で負担がかなり少ないので、ぜひ受験を検討してみてください。
大阪医科薬科大学医学部の「至誠仁術」入試(専願制) | ||
---|---|---|
定員 | 試験日程 | 合格発表日 |
3名 | 2022年11月5日2022年11月6日 | 2023年2月15日 |
「至誠仁術」入試(専願制)は、書類審査と小論文、面接試験、大学共通テストの結果から合否が判定される総合型選抜の1つです。
そのため、大学共通テスト対策に加えて、小論文と面接対策、さらに書類作成の対策が必要となるでしょう。
1次試験は書類選考で行われ、合格者のみが2次試験で小論文と面接試験を受験することができます。
さらにその合格者のみが最終試験として大学共通テストを受験することになります。
ただし、この入試方式で合格した場合、大阪医科薬科大学への入学を確約できることが出願要件となっている点に注意が必要です。
✔一般選抜は個別学力試験と面接から合否決定
✔総合型選抜は併願制と専願制がある
✔入試方式によって日程が大きく異なるので要確認
ここまで、大阪医科薬科大学医学部は、私立大学医学部の中で上位に位置する医学部であることを紹介してきました。
また、私立大学の医学部の場合、各大学ごとに出題傾向が異なり、しっかりとした過去問分析が必要になります。
そこで、大阪医科薬科大学医学部の受験におすすめな予備校が、京都医塾です。
京都医塾は、医学部専門予備校であり、豊富な情報にもとづく医学部受験に特化した指導を受けることができます。
京都医塾の強みは、生徒一人一人に個別のカリキュラムを作成している点です。
このカリキュラムは、オーダーメイドカリキュラムと呼ばれ、生徒の学力や学習環境に関する情報から、生徒にとって最適な学習カリキュラムを目指しています。
そのため、生徒は自分に不足している学力は何か、苦手としている科目は何かを理解したうえでそれを克服するための学習に取り組むことができます。
したがって、効率よく自分の実力を伸ばしていくことができるでしょう。
京都医塾では、受験対策として、出題傾向に合わせた学習指導を実施しています。
前にも述べた通り、私立大学の医学部は、入試問題の特色が強いため、正確な過去問分析が必要です。
そこで、京都医塾では、受験指導の経験が豊富な優秀な講師による過去問分析とそれに基づく指導を行うよう心がけています。
大阪医科薬科大学医学部への合格者も複数輩出しており、実績もあるといえるでしょう。
✔医学部受験には医学部専門予備校の京都医塾
✔オーダーメイドカリキュラムの作成
✔出題傾向に合わせた的確な指導を実施
今回は、大阪医科薬科大学医学部について紹介しました。
大阪府内にキャンパスをもつ、全国上位の私立大学医学部といえます。
大阪医科薬科大学医学部は、学部間の交流が盛んでチーム医療を学ぶには最適な環境が整っているといえ、医学部・看護学部・薬学部の3学部が揃っていることを活かした教育が行われています。
臨床実習も1年次から行われるため、臨床の基礎を早い段階から学ぶことができ、その後の実習をより有意義に過ごせることが期待できます。
また、入試は、様々な方式があるため、入試要項をよく確認しておくことが大切です。
記事の最後には、医学部受験に特化したおすすめの予備校についても紹介しました。
医学部受験をお考えの方は、ぜひそちらの方もご検討いただけると幸いです。
「大阪医科薬科大学医学部」に関してよくある質問を集めました。
大阪医科薬科大学医学部の学費は、令和5年度から学費が300万円ほど引き下げられ、6年間の合計が28,410,000円となっています。入学金は1,000,000円、年間授業料は1,880,000円で、その他実習料や施設拡充費、教育充実費が3,000,000円ほど掛かります。奨学金制度も充実しているので、そちらも有効に活用するとよいでしょう。大阪医科薬科大学医学部の学費についてはこちら
大阪医科薬科大学医学部の偏差値は、68.8となっています。全国の医学部の中でも上位に位置しており、国公立大学では北海道大学や東北大学、私立大学では昭和大学などが偏差値の近い医学部にあたります。大阪医科薬科大学医学部の偏差値についてはこちら