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更新日 2024.4.9

中学で習う化学式とは?化学式一覧・練習問題付き【単体・化合物別】

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中学生の化学単元で、最もつまずく生徒が多いのが、化学式の単元です。

化学式が登場すると、化学反応式をはじめとする、化学式への理解ができていることを前提とした問題が多く出題されます。

そこで、化学式の理解が不足していれば、一気に化学が苦手分野になりかねません。

そこで本記事では、化学式の概要を解説するとともに、覚えるべき化学式の一覧や練習問題をご紹介します。

中学で習う化学式とは?

化学式とは、物質を元素記号の組み合わせで表したもののことです。

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元素記号とは、それぞれの原子をアルファベットで表現したものです。

そのため、化学式を見れば、その物質がどのような原子の組み合わせでできているのか、それぞれの原子の割合が分かります。

また、化学式は下記の2つに分けられます。

  • 単体
  • 化合物

それぞれ順番に解説します。

単体とは?

単体とは、1種類の原子のみでできている物質のことです。

O2のように、同じ原子が結びついた物質も単体です。

混同しやすい言葉として、元素と純物質があります。

元素と混同してしまう方は多いですが、元素は原子の種類を示します。

両者の意味を混同しないように注意しましょう。

また、純物質とは1種類の成分からできているものです。

たとえば、塩酸は化学式で表すとHClと表され、それ以外のものが入っていないため純物質と言えます。

一方で、塩酸そのものには、水素原子(H)と塩素原子(Cl)が結びつくことでできているため、単体とは言えません。

化合物とは?

化合物とは、複数種類の原子でできている物質のことです。

たとえば、水(H2O)が化合物に当てはまります。

水は、水素原子(H)と酸素原子(O)で構成されており、複数の異なる原子が結びつくことでできているため、化合物と言えます。

化合物と混同しやすい言葉に、混合物があります。

混合物とは、食塩水のように複数の物質が混ざっているものです。

食塩水の中には、食塩(NaCl2)と水(H2O)が含まれているため、混合物と言えます。

この混合物の構成要素である、食塩(NaCl2)と水(H2O)はいずれも複数種類の元素でできた物質なので化合物と言えますが、食塩水そのものを化合物とは言わないので注意しましょう。

化学式は物質を元素記号の組み合わせで表したもののこと

化合物は複数種類の原子でできている物質のこと

単体は1種類の原子のみでできている物質のこと

中学で覚えるべき化学式

ここまで化学式や、化学式で表される単体や化合物の概念について解説しました。

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世の中には無数の化学式があり、それらをすべて覚えることは不可能と言えます。

しかし、一部の化学式は中学単元でも非常に頻繁に用いられるため、覚えておいた方が良いでしょう。

ここからは、中学で覚えるべき化学式について、単体と化合物に分けて解説します。

単体の化学式一覧

単体の化学式は、主に周期表20番以内の元素で構成されるものを中心に覚える必要があります。

中学単元で覚えるべき単体の化学式は下記の通りです。

物質名 化学式 物質名 化学式 物質名 化学式
水素 H2 アルミニウム Al Cu
炭素 C 硫黄 S 亜鉛 Zn
窒素 N2 塩素 Cl2 Ag
酸素 O2 カリウム K バリウム Ba
ナトリウム Na カルシウム Ca Au
マグネシウム Mg Fe 水銀 Hg

上記のように、周期表20番までを中心に、実験でよく用いられる物質の化学式は覚えておきましょう。

バリウム(Ba)は化学反応式に関する問題で頻出です。

また、金(Au)は稀に出題される単体であり、非常にイオン化が起きにくい金属として覚えておくと良いでしょう。

化合物の化学式一覧

化合物の化学式に関する問題は、実験の文脈の中で問われることが非常に多いです。

そのため、授業の実験で出てきた化学反応式や、教科書やワークの中で行われている実験に関する化学反応を押さえておかなければなりません。

ここでは、中学生が必ず覚えておくべき、化合物の化学式の一覧を紹介します。

下記は、中学生で覚えておきたい化合物の化学式です。

物質名 化学式 物質名 化学式 物質名 化学式
H2O 酸化銅 CuO 塩化ナトリウム NaCl
アンモニア NH3 酸化マグネシウム MgO 塩化水素 HCl
エタノール C3H6O 酸化銀 Ag2O 塩化銀 AgCl
二酸化炭素 CO2 酸化鉄 FeO 塩化銅 CuCl2
酢酸 CH3COOH 酸化アルミニウム Al2O3 塩化アンモニウム NH4Cl
炭酸 H2CO3 水酸化ナトリウム NaOH 硫化鉄 FeS
炭酸水素ナトリウム NaHCO3 水酸化カリウム KOH 硫化水素 H2S
炭酸ナトリウム NaCO3 水酸化バリウム Ca(OH)2 硫化銅 CuS
硝酸 HNO3 硝酸カルシウム Ba(OH)2 硫酸 H2SO4
硝酸カリウム KNO3     硝酸バリウム BaSO4

上記の中でも、酢酸や炭酸水素ナトリウムは、実験で頻繁に使うにもかかわらず化学式が複雑です。

物質名から自力で化学式を導き出すことが難しいため、必ず覚えましょう。

また、水酸化バリウムなどの水酸化した金属などを化学式で表現する場合、OHのまわりにかっこが必要となるため、その表記も忘れずに覚えておきましょう。

化学式は中学単元でも頻繁に用いられる

炭酸水素ナトリウムなどは化学式が複雑

かっこが必要になる場合もある

元素記号の語呂合わせの一例

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ここまで中学生が覚えるべき化学式について解説しました。

しかし、化学式に含まれている、それぞれの元素記号が何を意味しているのかが分からなければ、化学式を見て即座に物質の名前を答えられないでしょう。

また、物質の分解や結合を化学式で表す化学反応式を考える場合には、それぞれの元素記号を覚えておくことが不可欠です。

そこで、必ず覚えておくべき周期表20番までの元素を覚えるための、語呂合わせを紹介します。

語呂合わせと、その中で当てはまる元素は下記の通りです。

水(水素:H)兵(ヘリウム:He)リー(リチウム:Li)ベ(ベリリウム:Be) 僕(ホウ素:B)(炭素:C)の(窒素:N)(酸素:O)船(フッ素:F)(ネオン:Ne) 名(ナトリウム:Na)前が(マグネシウム:Mg)ある(アルミニウム:Al)シップス(ケイ素:Si)(リン:P)(硫黄:S) クラーク(塩素:Cl)(アルゴン:Ar)(カリウムK)か(カルシウム:Ca)

上記の語呂合わせは、最もメジャーな語呂合わせなので、何回も声を出して覚えましょう。

また、上記の語呂合わせだけでは覚えられないものの、下記の元素も併せて覚えておきましょう。

亜鉛(Zn)、銅(Cu)、鉄(Fe)、バリウム(Ba)、銀(Ag)

元素記号を覚えておくことが必要不可欠

語呂合わせで覚えよう

声に出して覚えることが大切

化学式の練習問題

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ここまで、中学単元で覚えるべき化学式について解説しました。

中学単元で覚える化学式は、比較的少ないものの、それぞれの化学式について深い理解がなければ、実際に問題を解けません。

そして、化学式について理解するためには、実際に問題に取り組み、自分のレベルを確認することが一番です。

そこで、ここからは実際に化学式の練習問題を解いてみた上で、自身の化学式の理解を深めましょう。

問題1:0の元素名を書きなさい。

Oの元素名は、「酸素」です。

中学の化学単元では必要な知識なので押さえておきましょう。

今回は、元素名として出題されたため、「O」で良いのですが、酸素は原子単体で存在することはありません。

酸素の化学式はO2であり、酸素原子が2つ結びつくことで構成されています。

この理由は、酸素は1つの原子として存在するには、非常に不安定であるからです。

酸素に限らず、ほとんどの気体の原子は不安定であるため、1つで存在できません。

同じ元素と結合して、分子になるため、化学式を書いたり読んだりする際は、必ず注意しましょう。

問題2:亜鉛イオンのイオン式を書きなさい

問題2:亜鉛イオンのイオン式を書きなさい。

亜鉛イオンのイオン式は、Zn2+です。

2つの電子を失うことでイオン化するため、2価の陽イオンになります。

亜鉛は、水溶液の電気分解を行う際に、用いられる金属です。

亜鉛は、イオン化傾向も高く、イオンになりやすいため、鉄や銅とともに水に入れて電流を流すと、亜鉛から電子がもう一方の金属に流れます。

そのため、亜鉛はボロボロになり、一方の金属には、電子が必要な水素イオンが集まり、水素分子が表面に付着するという現象が見られます。

練習問題には何度も取り組もう

亜鉛のイオン式はZn2+

酸素は原子単体で存在することはありません

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また、生徒の特性にマッチした人材を講師として紹介するため、この場合は化学の指導に実績がある講師が紹介されることになります。

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そのため、分かっていない部分の判別が即座に可能であり、苦手部分を作らずに学力をアップさせられるでしょう。

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まとめ

本記事では、化学式の概要と中学生が覚えるべき元素記号や化学式について解説しました。

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また、同時に練習問題もご紹介しました。

化学式を覚える前に、元素記号が分かっていなければ、化学式で表された物質の構成要素が分からないため、まずは必ず元素記号を覚えましょう。

化学式は、中学生の化学単元を習得する上で欠かせない要素であるため、化学式を見たら即座にその物質の名前を答えられるようにしましょう。

化学式に派生する形で化学反応式やイオン式を答える問題も、非常に頻出です。

これらの問題は、すべて化学式の理解が十分であることを前提に出題されるため、化学式が分かっていなければ、化学単元の多くの問題で得点を取れない可能性もあるのです。

ぜひ本記事を参考に、化学式について、より理解を深めるようにしてください。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「中学 化学式」に関してよくある質問を集めました。

化学式とは?

化学式とは、物質を元素記号の組み合わせとその比率で表現したもの。化学式の中には、酢酸(NH3COOH)や炭酸(H2CO3)のように、物質名からは見当がつかないものもあるため、覚える必要があります。化学式の詳細はこちらを参考にしてください。

化学反応式とは?

化学反応式とは、化合によって物質が生まれたり、逆に1つの物質を2つ以上の物質に分解するときの、化学反応の前後の関係を矢印によって表した式のことです。化学反応式において、右辺と左辺の原子の種類と数は必ず変わらないため、注意しましょう。化学反応式については<a data-cke-saved-href="https://study-search.jp/columns/1486#中学で習う化学式とは?" href="https://study-search.jp/columns/1486#中学で習う化学式とは?" "="">こちらを参考にしてください。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
この記事は、StudySearchを運営している株式会社デジタルトレンズのStudySearch編集部が企画・執筆した記事です。
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