今回は、2021年度から始まった共通テスト政治経済について、センター入試との違いや平均点、難易度といった基本情報のみならず、9割とれる勉強法やおすすめの参考書、問題集の選び方、過去問の使い方なども合わせて解説していきます。
■まとめ
共通テスト政治経済は配点100点、解答時間60分、大問数4個となっています。
いずれもセンター入試と同様で、解答方法もマーク式であり変わりないため、基本的な試験スタイルに注意すべき変更点はありません。
年度 | 2022年度 | 2021年度 | 2020年度 | 2019年度 | 2018年度 |
---|---|---|---|---|---|
平均点 | 56.77 | 57.03 | 53.75 | 56.24 | 56.39 |
※ 2021年度は大学入学共通テスト第1日程の平均点(得点調整後)
※ 2020年度までは大学入試センター試験の平均点
だいたい5割ほどの平均点になっており、そこまで高くないですね。
そのため、受験する教科の中でも点数が確実に取れる問題はしっかり網羅していきましょう。
センター入試と共通テストの政治経済の問題の難易度は、大問で扱っているテーマに関してはほぼ同じです。
しかし、共通テストではセンター入試に比べ、文章選択問題が減り、組み合わせ問題が増えたことから、論理的思考が求められるようになりました。
そのため、全体を通してみると、共通テストの政治経済の問題は、難易度がやや高くなったと言えます。
2022年度の共通テスト政治経済の問題構成は以下の通りでした。
第問 | 出題分野 | 設問数 | マーク数 | 配点 |
---|---|---|---|---|
第1問 | まちづくり | 8 | 8 | 26 |
第2問 | 経済主体 | 8 | 8 | 26 |
第3問 | 新聞の1面 | 8 | 8 | 26 |
第4問 | 地方自治 | 6 | 6 | 22 |
全部で4問に分かれており、すべてマークシート方式になっています。
あらゆる 分野から出題されますので、しっかりと対策することが重要です。
共通テスト政治経済では思考力が必要な問題が増えたことがセンター入試との違いです。
共通テスト政治経済では、政治・経済・国際関係などに関して多面的かつ多角的に考察しているかどうかが重視されるということが問題作成方針にあり、センター入試に比べてマーク数が減り、資料やデータをしっかり読み解いて考察する問題が増えたとされます。
✔平均点はだいたい5割程度
✔すべてマークシート式
✔様々な分野から出題される
ここでは共通テストの政治経済で9割を獲得するためにおすすめの勉強法を紹介していきます。
共通テストではセンター入試と比べて論理的思考力を求められますが、基本情報を暗記していなければ、どれだけ思考力があっても問題は解けません。
そのため、まずは教科書や一問一答形式の参考書などで基本情報を確実に覚えておく覚えて、内容を正確に理解し把握しておくこと必要となります。
どうしてもわからないときには消去法で選択することもあるでしょう。
しかし、たとえ消去法でたまたま正解できたとしても、それは本当に理解できていることにはなりません。
そのため、勉強に消去法を用いることはおすすめできません。
また、政治経済の問題では「正しいと思う選択肢を全て選びなさい」というものもあり、正解は1つとは限りませんので、消去法はあくまで最後の手段に過ぎないということを心にとめて、なるべく使わないようにしましょう。
政治経済については中学時代の教科書を役立てることができます。
特に、政治分野は高校と中学で学ぶことに大差はなく、新たな単語や概念が増えることもあまりないため、中学時代の教科書を用いてこれまで学んだ基礎知識を確実に押さえておくと役立つことも多いでしょう。
共通テストでは時事ニュースで取り上げられていたものが問題に出ることがあります。
そのため、日頃からテレビなどでニュースをみる習慣をつけておくと記憶に残りやすいだけでなく、時事問題が出たときに対処しやすくなります。
さらにおすすめなのは新聞を読むことです。
初めは取り組みにくいかもしれませんが、新聞の政治経済分野に目を通しておくと自分たちの実生活に関わる事例として受け止めることができるため知識を確実に、より身近なものとして身に着けることができます。
頻出問題を押さえることは必須条件です。
センター入試で頻出していた問題が共通テストでも出題されるという可能性も大いにありますので、対策の必要があります。
頻出分野や頻出問題は、参考書などでまとめられているものもあるので、それらを活用して確実に解けるように対策しておきましょう。
✔教科書や学校の教材は最優先で完璧にする
✔歴史問題だけではなく時事問題も意識する
✔選択問題は慎重に解く
ここでは共通テスト政治経済のおすすめの勉強計画の立て方を紹介していきます。
まず高校の政治経済の授業をしっかり聴き確実に理解しましょう。
共通テストの試験範囲は高校までの学習指導内容に限られているため、授業を聴くという当たり前のことが、そのまま試験対策に繋がります。
また、ただ漠然と聴くのではなく、新しく教わる内容とすでに教わった内容とを関連付けるなど興味をもって授業に取り組むようにすると、頭に入りやすく学習効果が上がります。
次に、定期的な問題演習をしましょう。
定期試験などに向けて問題演習をするとモチベーションも上がりますし、授業をしっかりと聴くことと併せて問題演習を定期的にすればより効果的です。
問題演習をすると自分の理解の程度が明確になり、弱点を見つけ出すことができます。
自分では暗記しているつもりでも、忘れていることもあるので、問題演習で弱点を復習し、今後の勉強の仕方も工夫していきましょう。
問題演習の次は模試にチャレンジしましょう。
問題演習は大切ですが、自己採点のため甘くなりがちです。
自分のレベルを正確に把握し、志望大学と自分の成績のギャップを確かめるには、自分の苦手分野を客観的に把握できる模試を活用しましょう。
また、予備校の模試は秋ごろから増え始めるので、高3夏までを目安に授業内容を覚えて模試に備えることが大切です。
遅くとも高3の12月には過去問にチャレンジしましょう。
共通テストの過去問だけではなく、センター入試の過去問や試行調査の問題も解いてみましょう。
そして、間違えた過去問を必ず解き直すということも大切です。
それらをノートにまとめておくなどして、通学時間といったすきま時間にも弱点を確実に潰せるようにしておきましょう。
ここでは共通テスト政治経済で満点をとるためにおすすめの参考書を紹介します。
参考書を選ぶ際には、以下のポイントを見ておきましょう。
政治経済は専門的な分野や専門用語が多いため、重要部分が太字で強調されている、重要度を星の数などで表しているものを選ぶと、素早く判断でき効率的に学ぶことができます。
また、政治経済は対象範囲が広く、文章だけでは相互関係が理解しづらい問題も多いので、図が多く、分かりやすい参考書を選ぶことで問題への理解が深まります。
受験直前になると、他の科目にも時間を割かなければいけなくなってきます。
そのため、テスト直前期には点数の取りやすい問題が出る順になっている参考書を選ぶと効率的です。
学習範囲から満遍なく出題されると言われる共通テストですが、それでも出題されやすい分野や出題形式などがあるので、直前期にはそれらを重点的に勉強することがテストで高得点を取ることに繋がります。
著者名 | 価格 | 出版社 | ページ数 |
---|---|---|---|
石井克児 | 4,470円(税込) | KADOKAWA | 421ページ |
「※料金は自社調べにより、あくまで目安として参考にしてください。
駿台予備校政経科の人気講師が著者の参考書です。
累計20万部超の実績を誇り、政治経済の基本的な概念や原理を丁寧にわかりやすく解説してくれています。
著者名 | 価格 | 出版社 | ページ数 |
---|---|---|---|
清水雅博 | 1,100円(税込) | ナガセ | 388ページ |
「※料金は自社調べにより、あくまで目安として参考にしてください。
過去問から基本事項をまとめているだけではなく、時事テーマの完全予想問題もあるので、この一冊だけで政治経済の基本事項と時事テーマを押さえることができます。
✔自分が理解しやすいものを選ぶ
✔最新版のものにこだわる
✔受験直前に使うものは出る順を使う
ここでは共通テスト政治経済の対策ができる塾を紹介します。
東進の基本情報 | |
---|---|
対象学年 | 中学生・高校生 |
展開地域 | 全国各地 |
指導形態 | 集団指導 |
東進には、日本中から集めた大学受験のエキスパートたちが在籍しています。
指導経験や実績が豊富であるため、さまざまなレベルの生徒に対して教え方を少しずつ変え、思考錯誤しながら、指導してくれます。
重要ポイントやつまづきポイントでは、丁寧に指導をしてくれるため、基礎固めから発展した授業まで、どんな授業でもカバーします。
東進では、IT授業を取り入れて最先端の技術を使いながら、生徒たちが効率よく学習するためのサポートを行っています。
受講履歴やテストの点数などを全て管理して分析を行いながら、生徒の学習状況に合わせて常にカリキュラムや指導方針をアップデートしていきます。
また、授業内では、科学的根拠に基づいた工夫を施し、生徒の理解度を高めています。
東進の現役生の料金は以下のようになっています。
入学金 | 33,000円 |
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担任指導費 | 44,000円~ |
授業料(1講座₌90分×20回) | 77,000円 |
模試費 | 12,650円~ |
東進の最高品質の授業は、1コマ3,850円で受講できるようなので、ハイコスパであることがわかります。
上記の金額は時期や講座によって前後する場合もございますので、詳細については公式サイトよりお問い合わせください。
個別教室のトライの基本情報 | |
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対象 | 幼児・小学生・中学生・高校生・高卒生 |
授業形式 | 1対1の完全マンツーマン指導 |
校舎 | 全国600教室以上 |
個別教室のトライは全国No.1のマンツーマン指導と最先端のAI学習を組み合わせた新しい教育のカタチでどこよりも、成績を上げることに取り組んでいます。
個別教室のトライの指導実績は驚異の120万人となっています。
その他にも、個別直営教室数No.1であったり、全国登録講師数22万人の中からぴったりの講師を見つけることができたりと、確実な実績と効率よく結果を出せるメソッドにより選ばれ続けています。
120万人の指導実績から生まれたのがトライ式学習法というオリジナルの学習法です。
完全マンツーマンであるからこそ、生徒一人一人にあった学習法や生活習慣の改善、受験に向けたアドバイスなどを提案してくれるので、生徒の能力を最大限に引き出し、志望校合格や目標達成の手助けをしてくれます。
個別教室のトライを利用し医学部受験に成功した方の口コミを紹介します。
まず学習環境の良さが他の塾に比べてもとても素晴らしいものであると思いました。
一人一人にあったスペースに真剣にわかりやすく対応してくれる講師がいてとても受験期の時は心強いものでした。
個別教室のトライは、カリキュラム、講師などさまざまな点において評判がいいようです。
また、マンツーマンで指導を行ってもらえるため、勉強が苦手な人でも通塾することが出来ます。
東京個別指導学院の基本情報 | |
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対象生徒 | 小学生・中学生・高校生・高卒生 |
対象地域 | 首都圏を中心に全250の直営教室を展開 |
指導方法 | 最大1対2までの個別指導 |
自習室情報 | あり(教室により要確認) |
特徴 | 「成績向上・結果」「講師」で顧客満足度の高い指導 |
東京個別指導学院では、生徒に寄り添う対話型のコーチング指導を実施しています。
生徒が主体的に学ぶ姿勢を育めるように、指導を行っています。
生徒は個別に作成される学習計画で、自分が勉強するべき学習が明確になっているため、いつでも自主的に勉強に取り組むことができます。
ここで、StudySearch編集部に寄せられた口コミや評判を紹介していきます。
挨拶、対応ともに気持ちよく通うことができました。
一人一人にカリキュラムを作成いただけるので、計画的な学習ができているとおもいます。
自習室が埋まっている場合があるので、そこを改善していただけるとよりよいかと思います。
東京個別指導学院に実際に通っている大学受験生の方から、口コミが寄せられました。
講師の質がとても高く、一人ひとりに個別のカリキュラムが作成されている点が良いとのことでした。
今回は、共通テスト政治経済について、センター入試との違いやその対策法について紹介しました。
共通テスト政治経済は、センター入試と同様に知識の暗記が基本ですが、さらに論理的思考を求められるなど、難易度としてはやや高くなってます。
この記事で紹介した対策法を実践して効果的に学習を進めてください。
「共通テスト 政治経済」に関してよくある質問を集めました。
基本情報の暗記、消去法で解かない、中学時代の教科書の活用、テレビや新聞で時事問題に備えるというのが、共通テスト政治経済で9割を取ることに繋がります。勉強計画の立て方としては、高校の授業や問題演習、模試、過去問を活用しましょう。共通テスト政治経済の対策方法の詳細はこちらを参考にしてください。
基本的な試験スタイルは同じですが、出題内容としては、読むべき資料や複数の知識の組み合わせ・論理的思考が必要な問題が増えたので、センター入試よりもやや難化したと言えます。共通テストの政治経済とセンター試験の違いについてはこちらを参考にしてください。