【2024年度版】大学入学共通テストの出題科目は?配点や試験時間も
センター試験から共通テストに変化して2年になります。
受験生にとっては以前のセンター試験とは何が変わってくるのかというところがまだ2年目なため最も気になる部分ではないでしょうか。
今回はそうした変更点を含め、出題科目や配点、日程や時間割、文系や理系の科目選択についてなど、共通テストの概略を紹介していきたいと思います。
また、文系・理系別々の目標点数を、2023年度の共通テスト平均点と一緒に詳しくご紹介しています。
これから共通テストを受ける可能性がある方は読んで損はない記事になっています。
■まとめ
共通テストとは?出題科目・試験時間・時間割
大学入学共通テストとは、2020年度から導入された日本の大学の共通入学試験です。
昔の大学共通第1次学力試験、以前の大学入試センター試験の流れを汲む試験となります。
つまり、2021年1月の試験が初の大学入学共通テストの実施となりました。
国公立大学の一般受験者は原則このテストを受験する必要があります。
また、多くの私立大学で導入される共通テスト利用方式のことを考えても、多くの受験生にとって重要なテストとなります。
日程・出題教科・科目一覧表
2024年度大学共通テスト実施日 | |
---|---|
第1日程 | 2024/1/13日(土) |
第2日程 | 2024/1/14日(日) |
出題される教科・科目は大学入試センター試験時と同様に6教科30科目です。
出題教科・科目は以下の表の通りです。
教科 | グループ | 出題科目 | 試験時間(配点) |
---|---|---|---|
国語 | ‐ | 「国語」 | 80分(200点) |
地理歴史 | ‐ | 「世界史A」「世界史B」 「日本史A」「日本史B」 「地理A」「地理B」 「現代社会」「倫理」 「政治・経済」「倫理・政治・経済」 |
1科目選択→60分(100点) 2科目選択→130分(200点) |
公民 | |||
数学 | ① | 「数学I」「数学I・数学A」 | 70分(100点) |
② | 「数学II」「数学II・数学B」 「簿記・会計」「情報関係基礎』」 |
60分(100点) | |
理科 | ① | 「物理基礎」「化学基礎」 「生物基礎」「地学基礎」 |
【理科①】2科目選択→60分(100点) 【理科②】1科目選択→60点(100点) 2科目選択→130分(200点) |
② | 「物理」「化学」 「生物」「地学」 |
||
外国語 | ‐ | 「英語」「ドイツ語」 「フランス語」「中国語」 『韓国語』 |
「英語」【リーディング】80分(100点) 【リスニング】60分(100点) 「英語」以外【筆記】 80分(200点) |
2023年度共通テスト時間割
試験日 | 出題教科・科目 | 試験時間 | |
---|---|---|---|
第1日程 | 地理 歴史 公民 |
「世界史」「世界史B」 「日本史A」「日本史B」 「地理A」「地理B」 「現代社会」「倫理」 「政治・経済」「倫理・政治・経済」 |
2科目選択 9:30~11:40 1科目選択 10:40~11:40 |
国語 | 13:00~14:20 | ||
外国語 | 「英語」「ドイツ語」「フランス語」 「中国語」「韓国語」 |
【英語:リーディング】 「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」【筆記】 15:10~16:30 |
|
【英語:リスニング】 17:10~18:10 |
|||
第2日程 | 理科① | 「物理基礎」「化学基礎」 「生物基礎」「地学基礎」 |
9:30~10:30 |
数学① | 「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」 | 11:20~12:30 | |
数学② | 「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・B」 「簿記・会計」 「情報関係基礎」 |
13:50~14:50 | |
理科② | 「物理」「化学」 「生物」「地学」 |
2科目選択 15:40~17:50 1科目選択 16:50~17:50 |
現時点で2024年度の共通テストの時間割はまだ発表されていません。
本記事では最新版の2023年度の時間割を紹介しています。
また、科目に関しては、2024年度も同じような科目で実施される予定です。
✔2020年度から新たに導入された
✔大学入試センターに変わる大学共通テスト
✔国公立大学、私立大学志望者ともに共通テストは重要
【割合別】文理の目標点数について
2023年度の共通テストの主な教科の平均点になっています。
共通テスト主教科の平均点 | |||
---|---|---|---|
教科 | 科目 | 平均点 | 満点 |
英語 | リーディング | 53.81 | 100 |
リスニング | 62.35 | 100 | |
数学 | 数学Ⅰ | 37.84 | 100 |
数学Ⅱ | 37.56 | 100 | |
国語 | 105.74 | 200 | |
地歴公民 | 日本史(A/B) | 45.38/59.75 | 100 |
世界史(A/B) | 36.32/58.43 | 100 | |
地理(A/B) | 55.19/60.46 | 100 | |
現代社会 | 59.46 | 100 | |
理科 | 化学基礎 | 29.42 | 50 |
生物基礎 | 24.66 | 50 | |
物理基礎 | 28.19 | 50 | |
化学 | 29.42 | 100 | |
生物 | 48.46 | 100 | |
物理 | 63.39 | 100 |
この表からわかるように英語・社会は比較的点数を取りやすくなっています。
よって目標点数についても英語・社会は少し高めに設定しています。
文系の目標点数
文系の共通テストに目標点数を6割・7割・8割・9割別でご紹介しています。
基準としては、国公立大学は6割~7割、最難関私立大なら7割~8割は必須で獲得する必要があります。
英語R | 英語L | 数学Ⅰ | 数学Ⅱ | 国語 | 日本史 | 世界史 | 生物基礎 | 化学基礎 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
55 | 55 | 50 | 50 | 120 | 70 | 70 | 35 | 35 | 540 |
70 | 65 | 65 | 60 | 135 | 80 | 75 | 40 | 40 | 630 |
85 | 75 | 75 | 70 | 155 | 85 | 85 | 45 | 45 | 720 |
90 | 90 | 90 | 85 | 175 | 95 | 95 | 45 | 45 | 810 |
上から順に6割(540点)・7割(630点)・8割(720点)・9割(810点)を目標とした配分です。
文系のため英語・社会・理科基礎系の点数を高めに見積もっています。
理系の目標点数
理系の共通テストについても目標点数を6割・7割・8割・9割別でご紹介しています。
英語R | 英語L | 数学Ⅰ | 数学Ⅱ | 国語 | 地理 | 物理 | 化学 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
55 | 55 | 70 | 65 | 110 | 55 | 65 | 65 | 540 |
70 | 65 | 80 | 75 | 130 | 60 | 80 | 70 | 630 |
80 | 75 | 90 | 85 | 145 | 70 | 90 | 85 | 720 |
90 | 90 | 95 | 95 | 175 | 80 | 95 | 90 | 810 |
理系に関しても文系と同様の点数配分になっています。
理系は文系と違って英語・数学・理科科目の点数を高く見積もっています。
また、理系の場合、二次試験の対象の科目が数学・理科・英語になっているので基本的には高得点を狙っていかなければいけません。
✔英語・社会は平均点が高め
✔数学Ⅱ・理科系の科目は平均点が低い
✔理系は数学・理科・英語が二次試験の対象科目
【科目別】共通テストの選択科目の選び方
合否判定に用いるテストの教科数や指定教科・科目は大学によって異なるので、まずは受験予定の大学の要項をしっかりと確認しておきましょう。
国公立大学では多くの大学が5教科以上を指定しています。
「5教科7科目」という言葉は聞き覚えがあるのではないでしょうか?また、私立大学の共通テスト利用方式では2~3教科が一般的です。
まずは文系・理系での選択科目についてご紹介していきます。
文系の科目選択
国公立大学などが指定するような5教科7科目を選択する場合、選択の余地が出てくるのは地理歴史・公民の科目と理科の科目です。
最優先されるべきはもちろん自分の得意科目ですが、大学によっては指定しない科目も存在しているため、受験大学が指定していない科目を選択しないように注意してください。
理系の科目選択
理系の科目選択においても、上記の文系と同様の選択の余地がありますが、理系に必須である理科の選択科目はテスト当日に選ぶことができません。
出願時に申請する必要があるので、その時までに自分がどのパターンで選択するかを考えておく必要があります。
国公立大学の理系学部を志望している場合は、理科科目から2科目選択しておくべきです。
私立大学においても、理系であれば理科科目から選択すると考えておくとよいでしょう。
【科目別】出題科目の選択方法
地理歴史・公民
10科目から最大2科目を選択解答
同一名称を含む科目の組み合せは出来ません。
受験科目数は出願時に申請しておきます。
数学
「数学Ⅰ」・「数学Ⅰ・A」の2科目から1科目を選択解答
「数学Ⅱ」・「数学Ⅱ・B」・「簿記・会計」「情報関係基礎」の4科目から1科目を選択解答
理科
8科目から下記のいずれかの選択方法によって科目を選択解答します。
A:理科①から2科目
B:理科②から1科目
C:理科①から2科目及び理科②から1科目
(同一名称を含む科目の組合せも可能)
D:理科②から2科目
この選択方法は出願時に申請しておきます。
外国語
5科目から1科目を選択解答
✔出題される教科・科目は6教科30科目
✔地理歴史・公民と理科の選択科目は出願時に申請
✔理科は選択方法が4パターン存在
共通テストの変更点
出題内容・試験時間・点数配分の変更点
全体としてセンター試験と比べて、思考力、判断力、表現力を発揮して解くことが求められる問題を重視して作問されるようになります。
センター試験では約4つの選択肢から1つを選ぶというものでしたが、、共通テストでは「すべてを答えなさい」という解答形式が導入されています。
このため、解答の幅が広がり、より思考力が問われることになります。
試験時間・点数配分について
試験時間については、センター試験と変わりませんが、数学I・Aのみ、60分から70分に変更となっています。
点数配分についても基本的にはセンター試験から変更はありませんが、英語のみ変更があり、リーディングが100点に減り、リスニングが100点に増えます。
よって、センター試験での比率は1:4だったものが一気に1:1となります。
英語
最も大きな変更があるのは英語です。
センター試験では設問は日本語で書かれていましたが、共通テストでは全て英語になります。
また、発音やアクセント、語句整序などを単独で問う問題は削除されます。
これは「読むこと」「聞くこと」の中で必要知識の活用ができるかを評価するようになるからです。
リスニングでは、センター試験においては基本的に全ての問題が2回読まれていましたが、共通テストでは1回読みの問題が登場するようになります。
そのため、2回読みと1回読みの両方が混ざった形の問題で構成されます。
国語
センター試験で出題されていたのは小説と評論文のみでしたが、法的な文書や広報誌など、より実用的な文章が出題されるようになっています。
また、大問ごとに一つの題材で問題を作成されるだけではなく、異なる種類や分野の文章などを組み合わせた複数題材による問題が出題されています。
数学
数学以外の科目にも言えることですが、その分野の知識だけでは解けない問題が増えることになります。
数学も、数学の知識だけで解けない問題が多く出題されています。
例えば、設問において会話文や長文が用いられるようになり、数学の解答に辿り着く前に国語力を問われる場面が出てくるということです。
✔センターよりも思考力、判断力、表現力が重要
✔出題内容の変更も多数あるので注意
✔勉強だけではなく入試情報のチェックも重要
共通テストを利用するメリットデメリット
共通テストを利用するメリット
- 1回の受験で複数の大学に出願できる
- 一般選抜と一緒に受験することができる
- 自分の住んでいる地域で受験可能で、料金も安い
1回の受験で複数の大学に出願できる
共通テストの1回の成績だけで、いくつかの大学、学部学科を受験することができます。
よって、自分が受けたい大学が複数ある場合、毎回受験する必要はなく、1回の受験で応募することができます。
一般選抜と一緒に受験することができる
共通テストは私立大学受験で行われる一般選抜と併願することができます。
そのため、共通テストで高成績がとれなかったという場合でも、次に一般選抜にチャレンジすることができます
よって、受験に2回チャンスが与えられるということです。
自分の住んでいる地域で受験可能で、料金も安い
共通テスト利用入試で5つの大学に出願するとしたら、高く見積もって合計118,000円ですが、一般選抜で同じように5つの大学に出願するとしたら、合計175,000円もかかってくるため、この時点で約6万円の差ができています。
また、共通テストは志望校関係なく、地元で受験することが可能なので、遠くの大学に受験しに行く交通費や宿泊費などもかかる心配はありません。
共通テストを利用するデメリット
- 定員が少ないため倍率が上がる
- 志望校によっては多くの教科が指定される
定員が少ないため倍率が上がる
共通テストは一般選抜よりも募集している定員が少なく、国公立大学志願者も一緒に受験します。
そのため、難易度は上がり、一般選抜よりもレベルが高くなりがちです。
志望校によっては多くの教科が指定される
共通テストを利用した入試方法では、大学側から指定される科目数が多い場合があり、多いところでは6教科の指定があるところもあります。
しかし一般選抜では3教科が基本となっているので、受験する教科数が少ない方が良いという人は一般選抜の方が向いているかもしれません。
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個別教室のトライ
個別教室のトライの基本情報 | |
---|---|
対象 | 小学生・中学生・高校生 |
授業形態 | 個別指導(1対1) |
対象地域 | 全国 |
特徴 | 厳選されたプロ講師陣による全国No.1の個別指導塾 |
個別教室のトライの特徴
個別教室のトライは1対1のマンツーマン授業を行っており、各生徒に丁寧な指導を効率的に行います。
個別教室のトライは授業スタイルについても独自のトライ式学習法を用いて授業を進めていきます。
トライ式学習法ではダイアログ学習法やエピソード反復法など目的に合わせた専門的な学習法が実施されています。
個別教室のトライの料金
個別教室のトライは具体的な料金を公式サイトに公開していません。
生徒によって大幅に料金が異なってくるため、詳しく料金について知りたい方は公式サイトからお問い合わせください。
まとめ
大学入学共通テストの概略を見てきました。
共通テストの各科目で取るべき目標点数や、センター試験と変化したところなど今後共通テストを受けるために有益な情報をご紹介しました。
まだ開始3年目のテストなので、2023年度の受験生もまだ不安を抱えての受験となってしまうかもしれません。
大学入試センターのホームページでは問題作成方針など色々な公式情報が掲載されていますので、自分でもチェックしてみることをオススメします。
【初心者でもわかる】この記事のまとめ
「共通テスト」に関してよくある質問を集めました。
共通テストとは?
大学入学共通テストとは2020年度から導入された日本の大学の共通入学試験です。センター試験と異なる部分がいくつかあるため、チェックしてください。
共通テストの出題科目・試験時間は?
出題される教科・科目は大学入試センター試験時と同様に6教科30科目です。
2023年度の試験時間についてはまだ発表されていないため、2022年度の各教科の試験時間を紹介しています。詳しい内容については記事内をご覧ください。
共通テストの変更点は?
本記事では大学入学共通テストの出題内容・試験時間・配点の変更点について解説しています。
また、科目別でどの部分がどのように変わったなどを解説しています。
詳しくは記事内をご確認ください。
共通テストの日程は?
本記事では試験実施期日と2023年度の共通テストの時間割について解説しています。
時間割以外にも、2023年度の主教科の平均点の紹介もしています。
詳細は記事内をご覧ください。
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