総合型選抜入試と聞いても、あまり耳馴染みのない方は多いのではないでしょうか。
それもそのはず、AO入試という名称が変更され、総合型選抜入試という名称が利用され始めたのは2020 年度からであり、非常に新しい入試制度なのです。
今回はそんな総合型選抜入試について、AO入試からの変更点や日程、ポイントなどを解説していきたいと思います。
■まとめ
そもそも、総合型選抜入試とは受験生の学ぶ力を総合的に見て判断する選抜入試方法です。
一般入試のようなテストの点数のみで判断する形式ではなく、テストの点数も含めた知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びへの意欲や人間性を見て判断することが特徴的です。
総合型選抜入試の説明を聞いて、「なら旧AO入試って何?」と思われた方は少なくないはずです。
旧AO入試は、学力を問わない入試方法です。
旧AO入試も総合型選抜入試と同じく、思考力・判断力・表現力・学びへの意欲や人間性をみて判断します。
ですが、そこに学力は必要ありません。
学力が必要でないことが旧AO入試です。
AO入試と総合型選抜は名称が変更されただけ、と思っている方も多いかもしれませんが、実はそうではありません。
先程も説明した通り、従来のAO入試は生徒から提出された調査書のみの選抜、つまり学力評価なしでの選抜も可能でした。
しかし総合型選抜では調査書等の出願書類だけでなく、各大学が実施する小論文や学力検査、もしくは大学共通テストを活用した評価が必須となっています。
これは文部科学省の掲げる「高大接続改革」の1つとして進められております。
「高大接続改革」とは高校と大学の学習のスムーズな接続、つまり高校の学習を大学に適切に活かすことを目指す改革です。
以前の書類のみによる選抜では大学での学びで脱落してしまう人が増えてしまうという問題があるため、この改革によって変更されました。
元々以前までのAO入試は8月以降に出願時期が設定されており、また合格発表時期は設定がなく大学が自由に定められる状態でした。
しかし、現行の総合型選抜では出願時期は9月以降に1ヶ月繰り下げされ、また、合格発表時期も11月以降に限るという制限が入るようになりました。
これは、受験生の学力を総合的に評価するには時間をもっとかけたほうが良いという理由や、その他の入試方式(学校推薦型選抜入試)との兼ね合いでより適切な時期にすべきという理由で変更されています。
総合型選抜入試(旧AO入試)はかつては日本ではあまり見られなかった受験方式ですが、今世紀に入ってから急速に採用する大学が増え始め、今では私立大学、短期大学の約8割が採用するほどポピュラーな入試形式となっています。
そんな総合型選抜入試のポイントは大きく分けて2つあります。
1つ目は一般選抜とは異なる独自の入試形式です。
総合型選抜入試では大学側は小論文やプレゼンテーション、学びの設計書といった多くの提出書類を受験生に求め、そしてその結果を基に1次選考を行う場合が多いです。
その後、1次選考の合格者に2次選考を行うのですが、そこでも一般選抜で多く行われる学力試験を架す場合よりも、面接や実技試験といった多種多様な選抜が行われることが多く、学校での普段の勉強だけではなくその選抜方式に合わせた練習が必要となります。
自分が得意なものや好きなもの、実績を収めているものと、大学側が求めているものが一致していればいるほど当然合格確立も高くなるのでそこの見極めが何より重要です。
2つ目は一般選抜よりも早い選考時期です。
先ほども解説したように、総合型選抜入試の選考は9月ごろから開始されるので一般選抜の受験生より3か月以上早いことになります。
つまり、一般選抜の生徒と同じタイミングで受験の準備を始めているとそれだけ準備にかけられる時間が失われてしまうということであり、より早く志望校の決定や対策が必要とされます。
具体的には、春休みにはリサーチを終え受験校決定まで進め、1学期は学校の授業や実績作りに集中、夏休みに書類作成や対策を本格的に行っていくのも1つの手でしょう。
もちろん、もっと前倒しにできるならそれに越したことはありません。
✔総合型選抜は学力評価必須
✔総合型選抜は一般選抜より早めの日程
✔総合型選抜は多方面から能力を判定
アドミッションポリシーとは、大学の入学者受け入れ方針のことを指します。
つまり、大学側が「こんな学生を求めています!」と定めている学生像のことです。
アドミッションポリシーは、どこの大学でも決められており、学部や学科ごとにアドミッションポリシーが定められている大学もあります。
総合型選抜入試を受ける際は、自分自身がそのアドミッションポリシーに合っているのかを確認することは、大切になります。
アドミッションポリシーは大学によって、様々です。
例えば、「課題を発見し、解決する力」「協働する力」「主体性を持って行動する力」など身についていてほしい能力・力が書かれている大学もあれば、「地域社会に貢献したい人」「グローバルな視点で活躍する人」など今後の目標に関する記載をしている大学もあります。
他にも、学問への興味・関心や志望分野に関するスキル、資格や語学検定の級・スコアが求められる場合もあります。
✔アドミッションポリシーとは大学の入学者受け入れ方針
✔欲しい生徒像は様々
✔資格などが求められる場合もある
総合型選抜入試の選考方法は、基本的に書類選考・面接・小論文が多くの大学である方法です。
一次選考に志望理由書・調査書などの書類選考で、二次選考で面接や小論文で選考されます。
ただし、大学によって選考に特色があるところも少なくはありません。
学力試験が課される大学もあるし、面接で志望分野などを聞かれる場合もあります。
例えば、書類選考で小論文を提出する大学もあれば、面接がグループ面接やディスカッションを行う大学もあります。
早いうちから対策をしておくと、書類作成や面接当日に余裕を持てるようになります。
✔一次選考と二次選考がある
✔大学でも選考に特色
✔早いうちからの対策が大切
上でも述べた通り、一般選抜に比べて総合型選抜入試の選考、結果発表は早いです。
一般選抜は1月から3月ごろに行われるのが一般的であるのに対し、総合型選抜入試の選抜は9月から始まり翌年2月ごろまで行われています。
一般選抜は学力検査を中心に選抜が行われますが、総合型選抜は面接、小論文、提出書類、自己プレゼンテーション等の総合的な評価によって選抜されます。
以前のAO入試の頃までは一切学力評価が存在せず、人物評価のみで選抜が行われる場合もありましたが、現在では学力検査や小論文など、何らかの形での学力評価は必須となっています。
また、一般選抜の出願条件は「高校を卒業したもの」もしくは「高校卒業と同等の学力を認められるもの」のみであることが多いですが、総合型選抜ではそれに加え課外活動の実績や高校の成績などが独自に課される場合もあります。
一般選抜では大学が要求する学力を持っている人、というのが唯一にして最大の求める学生像であり、それ以外に人物評価等を行うことはほとんどありません。
総合型選抜ではそれとは異なり、学力、実績、人物評価、そしてそれらをアピールする自己アピール力等様々な能力を兼ね備えた学生が求められています。
また、大学によってはアスリート選抜など何かの能力に特化した人を求めている場合もあります。
学校型推薦選抜の実施時期も一般選抜と比べると早いのですが、その時期は基本的に11月ごろに集中しています。
そして先ほども述べた通り総合型選抜の実施時期は9月から翌年2月となっています。
総合型選抜の実施時期は大学、学部によってもまちまちなので、大体の時期が決まっている学校推薦型選抜との大きな違いはそこにあります。
学校推薦型選抜と総合型選抜は学力だけでなく総合的な観点から選抜を行うという点では共通していますが、他に異なる点もあります。
まず、学校推薦型選抜では高校からの推薦が必須ですが総合型選抜ではそれが必要ないというのが大きな違いです。
また、学校推薦型選抜では高校の成績や課外活動の実績に基づいて評価が行われますが、総合型選抜ではアドミッションポリシーをより重視し、それに基づく学生であるかどうかを評価の重要な観点としています。
学校推薦型選抜では高校での成績が一定以上あることが前提で、それに加え人物評価に耐えうる学生であることが合格のためには必要となります。
一方で総合型選抜では、もちろん学校での成績も評価対象ではありますが、それ以上に大学や学部の求めるアドミッションポリシーに適合した人物であるかや、その大学、学部で必要とされるスキルをどの程度兼ね備えているかを重要視します。
つまり、それらの条件に適合する学生が総合型選抜で大学が求めるものであり、そういった能力をアピールしていくことが合格のカギとなります。
✔総合型選抜は大学により時期がまちまち
✔学校推薦型選抜とは異なり学校の推薦必要なし
✔総合型選抜は大学とのマッチが重要
ここでは、総合型選抜入試のメリットを解説していきます。
ここからは、一つ一つ解説していきます。
総合型選抜入試の合格発表は、文部科学省によって11月1日以降と定められています。
なので、一般入試と比べてかなり早い時期に合格が決まるので大学進学までの精神的な余裕が生まれたり、空いた時間を使ってやりたいことができるということが総合型選抜入試のメリットの一つと言えます。
学校推薦型選抜だと、高校の校長の推薦が必要となります。
しかし、総合型選抜入試だと推薦状は必要なく受験をすることができ、出願のハードルは下がります。
また、学校型推薦選抜の中でも「指定校推薦」は、大学側から指定した高校に在籍していないと受けられないのですが総合型選抜入試であれば誰でも受験可能です。
総合型選抜入試の競争倍率は、1.5~3倍と低くなります。
人気の大学や学部となると倍率は上がりますが、8~20倍なので一般入試に比べると倍率は低くなります。
総合型選抜入試のデメリットも見ていきましょう。
デメリットについて、解説していきます。
一般入試であれば、何校か受験をすると思うのですが総合型選抜入試の場合、専願が多く一校しか受験ができないということが多くあります。
他校を受験することを許可する大学もあるのですが、総合型選抜入試に合格したら辞退できないという条件を付ける場合があります。
受験校が決まっている学生であれば、出願時期が早くても大丈夫なのですが、決まっていない場合準備をしていないと「厳しい。」と思う方も多いと思います。
また、高校三年生の9月に出願期間が始まるので、夏休み前に受験の準備をしておく必要があります。
総合型選抜入試は、一次選考と二次選考と試験や面接があったりして、合格発表までの期間が長くなることが多いです。
そのため、不合格になったときのために一般受験の勉強を並行しながら総合型選抜入試の対策もするためストレスがたまることがあり、大きなデメリットとなります。
早い時期に決まるので、大学側から入学前課題を課されることがあります。
事前の課題は、高校の復習や専門分野に関する知識など大学によって様々です。
✔対策方法が一般入試と違う
✔倍率が一般入試より低め
よくある疑問について、解説していきます。
学びたい分野やテーマについて自分なりに探求することが大事です。
書類審査や面接のときなどに、専門分野に対しての興味や学習意欲等を問われることがあります。
それについて、自分なりのストーリーとして話せるようにしておくことが重要になります。
結論、評価対象になります。
語学検定を評価対象としている大学はとても多いです。
また、資格の級・スコアによっては、出願の条件となる大学もあるのでしっかり募集要項を確認しましょう。
受験生によりますが、落ちた場合はそれまでの準備次第で変わっていきます。
一般入試の勉強と総合型選抜入試の対策を並行しながら準備している受験生もいれば、そうでない受験生もいます。
選択肢を広げるという意味でも、一般入試対策をしておくことが理想的です。
✔入試対策は自分のストーリーを話せるようにしておく
✔資格も評価の対象
✔一般入試と総合型選抜入試を並行して対策
まずは、AOIの特徴と基本情報についてご紹介します。
総合型選抜専門塾AOI | |
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対象学年 | 高校生・高卒生 |
授業形態 | 個別指導・集団指導・オンライン |
対応している入試形態 | 指定校・公募制・スポーツ推薦・総合型選抜入試 |
校舎 | 渋谷校・大阪校・京都校・西宮北口校・オンライン校 |
AOIでは、総合型選抜入試に必要な科目は全て対応しています。
基本的な志望理由書から小論文、面接やグループディスカッションまで対応しています。
志望理由書を作成する前の自己分析やロジカルシンキングを指導して、自分なりのテーマを固めていくところから始めます。
そして、講師と一緒に説得力がある志望理由書を作成していきます。
面接対策では、自分自身の想いや考えを他者に適切に伝える能力を指導していきます。
面接のマナーだけではなく、表現力や取り繕った言葉ではない自分の言葉で伝えられるようにサポートをしていきます。
AOIでは、学校や普通の塾ではできないようなイベントを用意しています。
単に合格を考えるのではなく、生徒が自分の興味や関心、将来について考えるきっかけづくりをAOIは与えてくれます。
ゲストスピーカーを呼んで、これまで知らなかった話や経験を聞いたり、課題活動でインターンシップやボランティアなどをして生徒のワクワクを引き出せるようなイベントを開いています。
まずは、翔励学院の特徴と基本情報についてご紹介していきます。
翔励学院の基本情報 | |
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対象学年 | 中学生~社会人 |
授業形態 | マンツーマン個別指導 |
対応している入試形態 | 小論文 |
校舎 | 渋谷教室 |
翔励学院は総合型選抜や学校推薦型選抜といった推薦入試に課せられることの多い小論文対策を重点的に行うことができる学習塾です。
マンツーマン指導により、生徒の志望校や学力レベルに応じて小論文対策を行うことが可能で、基礎学習から応用的な考え方までしっかり勉強していきます。
また、さまざまなテーマの小論文を解いていくことで経験を積んでいき、どのように小論文を書けばよいのか手を動かしながら学ぶことが可能です。
指導では講師が書いた小論文を横で一緒に見てくれるため、なぜそのような書き方をしたのか、どう感じてそう書いたのかなど深い部分まで考えていきます。
翔励学院は質の高い小論文指導の成果もあり難関私立大学をはじめさまざまな大学に合格している実績を持ちます。
中には慶応義塾大学や早稲田大学、上智大学といった日本でもトップクラスの学力を誇る大学に合格した生徒もいるほどで、小論文指導のすごさがわかります。
また、小論文指導だけでなく面接指導や志望理由書の添削など推薦入試で課せられることの多い課題について幅広く対応しているので積極的に要望を伝えるとよいでしょう。
対象学年 | 高校生 |
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授業形態 | 集団指導 |
対応している入試形態 | 総合選抜型・AO推薦入試・一般入試 |
校舎 | 渋谷本校・新宿代々木校・三田校・池袋校・町田校・吉祥寺校・下北沢校・ 目黒校・自由が丘校・上野校・御茶ノ水・秋葉原校・新小岩校・柏校(千葉)・ 横浜校(神奈川)・青葉台校(神奈川)・藤沢校・仙台校(宮城)・大阪中津校(大阪)・京都四条校(京都)・西宮北口校(兵庫)・姫路校(兵庫)・名古屋校(愛知)・ 福岡天神校(福岡)・沖縄校・オンライン校 |
Loohcs志塾の強みはなんといっても、総合型選抜試験の入試対策が専門的に行われていることです。
そもそも、Loohcs志塾の成り立ちは総合型選抜入試の専門塾であり、その道を極めたプロが対策講座を作っています。
総合型選抜入試のノウハウは非常に多く、総合型選抜入試を目標としているお子様にはおすすめの塾であるといえます。
数十年前とは大学入試の形式も大きく変わり、総合型選抜入試が作られてからというもの、日程や併願などさまざまな点で複雑化が進んでいます。
お子様だけで受験のスケジュールを決めたり、志望大学を決めたりするのは、とても難しくなっているのが現状です。
しかし、そんなときに心強いのがLoohcs志塾の存在です。
Loohcs志塾では、お子様にしっかりとヒアリングを行い、自己アピールに使用できることや志望動機の根幹となる部分をしっかりと見つけていきます。
ヒアリングだからこそ、見つけることが可能な自己アピールに使用できることや志望動機の根幹となる部分を何度もブラッシュアップすることは、総合型選抜入試の合格の近道となるはずです。
また、志望大学に行きたい理由を明確にすることでさらに合格への道筋を確固たるものにできます。
なぜなら、総合型選抜入試では志望理由書の作成が必須であり、総合型選抜入試において何よりも重要な書類だからです。
もちろん、総合型選抜入試の対策のプロがしっかり添削をするため、提出するまでに納得のいく志望理由書を作成できます。
モチベーションアカデミアの基本情報 | |
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対象 | 中学生・高校生 |
授業形式 | 完全1対1 10人以下の少人数授業 オンライン授業 |
対象地域 | 東京・神奈川・大阪・兵庫 |
✔選べる授業スタイル
✔最新の大学受験対策講座
✔充実したオリジナルの学習プログラム
モチベーションアカデミアでは、生徒の好みに合わせられるように「完全1対1個別指導」と「10人以下の少人数対話型授業」を自由に選択できるシステムを採用しています。
個別指導では厳選された講師陣が、少人数型では他生徒と競い合いながら学習を進めることができます。
2020年(2021年度入試)以降、大学入試が名称だけでなく、入試形態でも大きな変更が見られました。
文部科学省は、「主体性をもって多様な人々と協同して学ぶ態度」を新しく一般選抜の評価対象に加えることを発表しました。
これは、以前までのAO・推薦入試で評価基準とされていた内容です。
モチベーションアカデミアでは、これからの時代に強い入試対策を実施します。
大学受験対策講座では、3種類の完全オリジナル授業を実施し、総合型選抜入試や一般選抜に対応した講座を提供しています。
モチベーションアカデミアでは、高校受験・大学受験だけでなく、社会に出ても成果を出せる生徒を育成しています。
生徒一人ひとりに合わせた「完全オーダーメイドカリキュラム」を実施し、様々な授業とイベントで生徒の目標達成に貢献します。
モチベーションアカデミアの料金について詳しく知りたい方は、下部のボタンから無料でお問い合わせすることができます。
ここまで総合型選抜について、他の入試形式と比較しながらその特徴や攻略方法について詳しく解説してきました。
1番重要なことは、総合型選抜では大学側が求める学生像が明確に存在しており、それに適合する学生が合格をつかみ取っていくということです。
まずは、どんな大学や学部がどんな生徒を求めているかということを大学のホームページや資料請求によって調べてみると良いでしょう。
そして、自分が受けたい場所が決まったら、それに向けて早め早めの準備を進めていくようにしましょう。
自己アピール能力は一朝一夕で身につくものではないので、普段から意識して聯裕を積み重ねていくことも必要です。
この記事の内容がすぐわかります。
総合型選抜入試は高大接続改革によってAO入試が変更されたものです。
総合型選抜入試と他の入試との違いは日程や選抜方法の違いがあります。
詳しくは記事内を参考にしてください。
総合型選抜入試対策の仕方は専門塾に入ることをおすすめします。
詳しくは記事内を参考にしてください。