最近の大学入試では小論文が出題されるようになってきました。
しかしながら、多くの高校生は学校で小論文の書き方を学ぶ機会が少ないため、どう対策すれば良いか戸惑っているのでは無いでしょうか?
そこで本記事では、こうした悩みを持つ学生のために小論文の対策・勉強法について解説していきます。
他にもおすすめの参考集・問題集や塾についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
■まとめ
小論文は大きく4つのタイプに分かれています。
志望している大学の小論文の種類・募集要項をしっかりと確認しましょう。
与えられたテーマについて、自分の意見を論述するタイプの小論文です。
話題になっている時事問題・志望している学部について・社会問題などがテーマになりやすいようです。
普段から身の周りのニュースや出来事などについて情報を集めてくことが重要になってきます。
また、社会問題やニュースを見て自分の意見をもつ習慣を身につけることがこのタイプの小論文を書くカギとなっています。
課題文の内容を理解して、自分の意見を論述するタイプの小論文です。
ここで必要になってくるのは、課題文を深く読み、筆者の伝えたいことを正確に読み取る力です。
筆者の伝えたいことが正確に理解できている前提で自分の意見を作って初めて問題に沿った回答になるため、日頃からたくさんの本や文章を読んでおくことで、文章を読む力を鍛えることが重要です。
問題にある図・グラフを読み取り、分析した結果を正確に論述するタイプの小論文です。
このタイプは理系学部に多いタイプです。
この問題は資料を読み取る能力の他に分析した結果を正確に伝える文章力が必要です。
志望している学部や学科の志望理由を論述するタイプの小論文です。
ここではいかに自分がこの学部を志望しているか、どんな志があるのかなどを簡潔に分かりやすくまとめる力が重要になっています。
志望している大学の教育方針や理念を理解しておくべきです。
✔小論文の中にも種類がある
✔志望している学校の小論文の種類を確認する必要がある
小論文について書き方やコツなどを知ることは大切です。
しかし、最も大事なことは「どう書くか」よりも「なにを書くか」であり、自分の意見を書くことのできる思考力と知識を持つことが一番大切です。
「どう書くか」ということにこだわり過ぎてはいけませんが、小論文の書き方やルールはある程度理解しておく必要があります。
そこで、学生の皆さんがそうした事態を避けることができるように、小論文の基本の流れや書く際の注意点について紹介していきます。
まずは問題を読んで、本文の内容、主旨を読み取りましょう。
問われていることを理解し、回答を自分の中で導き出したら、書き出しのところで意見・主張の提示をします。
これはいわゆる序論で、ここで自身の意見・主張を提示することで小論文の内容の方向性を示します。
また、文量としては全体の10~15%あたりを目指しましょう。
次に理由・根拠となり、ここが小論文の本論になります。
序論で示した自身の意見・主張を客観的に裏付ける根拠や理由、証拠を示して、自身の意見・主張の正しさを説明していきます。
小論文によっては、分析の必要な問題もあり、その場合はここで分析結果や問題の解決策を書きます。
また、文量としては全体の65~80%を目指しましょう。
最後に結論・まとめで小論文を締めます。
本論で主張した理由・根拠をベースにして、自身の意見・主張を再提示します。
また、文量としては全体の15~20%を目指しましょう。
次に、小論文を書く上での注意点について解説します。
指定された文字数は必ず守りましょう。
このルールを破ってしまうと大幅な減点がされてしまったり、最悪の場合採点されないなんてこともあります。
例えば「字以内」の場合、9割程度、「字程度」の場合は、その前後1割を目安に書きましょう。
文字数を守るためには、時間配分をしっかり行うことが大事です。
内容にこだわるあまり、書き終わらなかった、答案が完成しなかった、ということが起きないよう注意が必要です。
小論文を書くときは、普段の会話や文の書き方にならないよう気をつけましょう。
「!」「?」などの記号や、会話表現の「」の使用は控えましょう。
小論文はフォーマルな文章なので、こうした記号の使用はふさわしくありません。
小論文では自身の意見・主張を表現します。
曖昧な表現を使って意見・主張を弱くしてしまうと、何が言いたいのか分からなくなってしまいます。
ですので、「~と思う」といった表現は控え、「~である」「~と考える」といった言い切りの形を心がけましょう。
★最低限、小論文の書き方とルールは押さえるよう
★小論文の流れは序論→本論→結論
★文字数を守ることや曖昧な表現は避ける
次に、本題の小論文の対策法と勉強法について解説していきます。
小論文の対策を始めるにあたって、まず初めに行いたいことが、志望校の入試問題の分析です。
小論文のテーマは、学部によって大きく異なります。
例えば国際系であれば、「あなたは、中国をどう見てるか」、心理系であれば「インターネットで極端な意見が多い理由は何か」などが出題されます。
字数も大学や学部によって異なり、600~800字が一般的ですが、立教大学では4,000~5,000字の字数が指定されることもあります。
自分が志望する大学や学部の入試傾向をしっかり分析し、テーマに特化した対策を取ることが最善です。
小論文対策でまずやるべきことは、読解力・思考力を身につけることです。
読解力とは、文書の内容を正しく読み取り、問われていることを理解する力です。
思考力とは、テーマについて問題背景や本質を読み取り、深く考える力です。
これを磨けば磨くほど質の高い意見・主張の提示や厚みのある理由・根拠を示せるようになります。
この力は演習を重ねることで身につくので、日頃から問題を解く習慣をつけましょう。
難しい・マイナーな知識を身につける必要はありませんが、テーマとなる問題の基礎知識は押さえておくべきです。
日頃からニュースや新聞を見て、自分はどう考えるか、これの対してどんな意見を持つか、考えてみましょう。
知見を増やし、思考力や自分の意見を確立しておけば本番の試験でも役に立つでしょう。
問題を読み進めると同時に、全体の構成を考えましょう。
大まかな流れは先ほど紹介した①序論②本論③結論の構成ですが、量のある文章を読む問題、資料問題などは、より詳細に決めましょう。
具体的には、①資料の分析、②そこから読み取れる課題、③その課題の解決策を考えます。
自分の考えがまとまったら実際に流れに沿って書き始めます。
演習を繰り返すことも非常に効果のある対策です。
演習を繰り返していくことで考える・書くことに慣れていきます。
考える・書くという行為に慣れていないと本番で余裕がなくなってしまい、満足のいくパフォーマンスを発揮できません。
コツコツと日頃から演習を重ねることで小論文を作成することに慣れていきましょう。
問題を解き終わったら、第三者に添削してもらいましょう。
添削してもらうことで、自分では気づけなかったミスや論点のズレなどを指摘してもらうことができます。
また、模範解答がある場合は、しっかり読み込み、書き方や流れ、ボキャブラリーを自分のものにしてしまいましょう。
★大事なのは読解力と思考力
★演習を繰り返すことが実力アップにつながる
★添削で自分の弱みを知る
小論文対策に役立つおすすめの塾として、東京個別指導学院と小論文専門の個別指導塾の翔励学院を紹介します。
東京個別指導学院の基本情報 | ||
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対象学年 | 小学生~高校生・高卒生 | |
指導形態 | 最大1対2までの個別指導 | |
展開地域 | 首都圏を中心に全266の直営教室を展開・オンラインも可能 |
東京個別指導学院では、個別指導のため目的別に授業を選択することができます。
小論文をはじめとする推薦対策を徹底的にしてもらうこともできます。
インターネット環境があれば、質の高い指導で教室と同様に授業や進路指導など、お子さんの目標達成を手厚くサポートしてくれます。
オンラインであっても、現状の学習状況と目標に合わせたカリキュラムを作成し、連続性のある指導を実施し、成果にこだわった指導をしています。
また、オンラインと対面のハイブリッドも対応可能な点も魅力の1つです。
翔励学院の基本情報 | |
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対象 | 中学生・高校生・大学生・社会人 |
教室所在地 | 翔励学院渋谷教室 |
受講方法 | 完全予約制 |
授業形態 | マンツーマン個別指導 |
翔励学院では個別指導を徹底し、生徒の目標とする大学に対する分析だけでなく生徒の個性に合わせた指導を行っています。
考え方や生き方の指導から行っており、短期での指導は対応しておりません。
生徒と講師のコミュニケーションも大切にし、生徒が質問しやすい環境づくりや対話を通して適切な「考え方」の指導を行っています。
それぞれの入試方法における小論文の対策を生徒一人ひとりに合わせ行っています。
また、学生の入試対策だけでなく社会人に向けた小論文対策も行っています。
最も効果的な学習方法を提案しこれまでの経験を生かしたアピール方法を追求します。
翔励学院の過去の合格事績を紹介します。
合格実績 | ||
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慶應義塾大学大学院 | 慶應義塾大学 | 中央大学 |
日本大学 | 上智大学 | 聖心女子大学 |
ルーテル学院大学 | 二松学舎大学 | 明治大学 |
翔励学院の生徒の合格実績を一部抜粋して紹介させていただきました。
多くの学校への合格者を輩出し偏差値の高い大学への合格者も多いことがわかります。
ここで小論文の対策・勉強に役立つおすすめの参考書・問題集を紹介します。
この参考書は、「医歯薬系」、「社会科学系」、「人文・教育系」、「自然科学系」のテーマでシリーズ化しています。
それぞれのテーマごとに、それぞれ270~650のキーワードを解説しています。
テーマごとに、定義・問題点・問題点の背景・解決策が丁寧に解説されているので、初心者にも分かりやすいです。
過去の入試問題例を多数掲載しており、実践的な演習を重ねることができます。
この参考書は、現代社会における問題・課題を、9つのジャンルで分け、合計92のキーワードごとに解説しています。
近年の入試傾向を分析して作成されていますので、質の良い問題が揃っています。
「本冊」ではキーワードの解説、理解を深めるコラムなどが記載されています。
「分冊ワークブック」では空欄補充や選択問題、記述問題で、学んだ内容のアウトプットを行うことができます。
10万人が支持した参考書が、改訂版となって登場しました。
この参考書は、小論文を「どう書くか」ではなく、「何を書くか」についてまとめたものです。
何を書いたらいいか分からない、途中で行き詰ってしまう、解答用紙が埋まらないといった初歩的な悩みを解決します。
小論文に不慣れな人に、小論文の正解を55のオキテに沿って教えてくれる入門書です。
この参考書は元NHKの超人気講師が、2000本の「失敗答案」から統計的に導いた小論文における12の重大ミスについて解説しています。
また、小論文の改善策についても解説しているので、小論文の基礎をしっかりと固めることができます。
入試で問われる頻出テーマの背景、原因、課題、対策をまとめてあるので、小論文の構成を考える手助けとなります。
大学受験から、大学院受験、社会人の昇格試験まで活用可能です。
基礎を固めた方には応用編として、「小論文を学ぶー知の構築のために」がおすすめです。
この参考書では、小論文を出題する大学の出題意図を解説しています。
小論文で問われている問題を本質から分析し、さらには答案の作り方までを解説しています。
小論文を書く際に何が求められているのかをきちんと理解したい方、高得点を取りたい方は、ぜひ読んでみてください。
★初めて学習するなら「小論文のオキテ55」
★慣れてきたら「落とされない 小論文」
★応用力をつけるなら「小論文を学ぶ-知の構築のために」
小論文には他の教科とは違った難しさがあります。
ですが、ここで解説した対策・勉強法を駆使すれば確実に実力はつくはずなので、ぜひ参考にしてください。
また、小論文対策には他者からの添削が1番有効です。
ですので、小論文に慣れてきたら今回紹介した塾を利用して、他の学生より一歩先を行く実力を身につけることも検討してみて下さい。
「小論文 勉強法」に関してよくある質問を集めました。
小論文で気を付けたいポイントとしては、「字数指定に気を付けること」、「記号や会話文の「」など、ふさわしくない表現を含まないこと」、「曖昧にな表現を避けること」などが挙げられます。詳しくは記事内をご参照ください。
小論文の対策・勉強法として、まず志望校の入試傾向を知ることが挙げられます。小論文は、大学や学部によってテーマや字数が異なるので、傾向や頻出テーマを知っておく必要があります。志望校の分析が終わったら、実際に小論文を書いてみましょう。詳しい内容は記事内をご参照ください。
小論文対策でおすすめの参考書はテーマ別演習として、「小論文の完全ネタ本改訂版シリーズ」、「ワークで覚える 小論文頻出テーマ 改訂版」をご紹介しています。難易度別演習として、入門編は「小論文のオキテ55」、標準編は「落とされない小論文」、応用編は「小論文を学ぶー知の構築のために」をご紹介しています。詳しくは記事内をご参照ください。