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更新日 2022.10.1

【時制】過去完了形とは?過去形との違いや使い方を例文を用いて解説

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高校で初めて学習する過去完了形・未来完了形

中学および高校で学習する現在完了形の派生形のため、現在完了形の基本が理解できていれば、そこまで難しいと感じることはありません。

今回は、そんな過去完了形や未来完了形について、使い方を例文を用いて解説します。

また、応用的な内容として過去完了進行形・未来完了進行形についてもあわせて解説しています。

例文を使うことでわかりやすく解説しているので、一緒に頑張って勉強していきましょう。

 

現在完了形のおさらいをしよう!

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今回は、過去完了形・未来完了形の学習をしますが、まずはその基礎である現在完了形のおさらいから始めましょう。

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現在完了形は「have(has)+p.p.」の形をとる文法です。

日本語にはない時制と言われ、「完了」「経験」「結果」「継続」など、さまざまな意味を表します。

それらを一言で表すと、「過去→現在」とまとめられ、これを理解することが現在完了形の学習において、1番大切なことです。

また、現在完了形には2つの注意点があります。

1つ目は、「行ったことがある」は「gone to」ではなく「been to」で表されること。

2つ目は、「過去のある時点」を指す語句と現在完了形は一緒には使わないことです。

どちらも、入試で問われやすいポイントなので、きちんと理解しておきましょう。

CHECK

  • 現在完了形は「have+p.p.」で「過去→現在」を表す
  • 「行ったことがある」は「been to」
  • 現在完了形と「過去のある時点」を表す語句は一緒に使わない

過去完了形の作り方は?|例文を用いて理解しよう

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ここからは、過去完了形について一緒に学習していきましょう。

過去完了形の使い方や過去完了形と過去形との違い、さらには過去完了進行形についても解説します。

例文を用いてわかりやすく解説しているので、理解できるように一緒に頑張っていきましょう。

過去完了形の使い方

過去完了形は「had+p.p.(過去分詞形)」の形を取り、「大過去→過去」を表します。

「大過去」とは、過去よりもさらに前のことです。

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では、実際に以下で例文を使いながら過去完了形についての理解を深めていきましょう。

完了用法

まずは、以下の例文を見ていきましょう。

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例)When I came home, the movie had already started.

「私が家に帰ったとき、映画はすでに始まっていた」

「私が家に帰った」という過去の時点より前から映画は始まっていますよね。

したがって、「大過去→過去」を表す過去完了形が使われます。

継続用法

例)He had been sick for two weeks when I saw him.

「私が彼を見たとき、彼は2週間病気の状態でした」

この例文も、私が彼を見たときより前から彼は病気であったため、過去完了形が使われます。

経験用法

例)I recognized Tom soon because I had met him several times.

「私は以前、何度かトムに会ったことがあったので、すぐにトムに気付けました」

これも同じですね。

私とトムが会ったときよりも前に、何度もトムとは会っていたことを表すので、過去完了形が使われます。

過去完了形と過去形の違い

ここで、過去完了形と過去形の違いについて、少し踏み込んでお伝えします。

以下の例文で、動詞は過去完了形を使えば良いのでしょうか?それとも過去形を使えば良いのでしょうか?

例)When I was a child, I(visit)the zoo very often.

「私は子供の時、頻繁に動物園に行った」

この文章においては、「visited」(過去形)を使うのが正しいのです。

この場合、「visited」は過去の習慣を表していることがわかるでしょう。

ここで、過去完了形を用いる場合は、「過去よりさらに前=大過去→過去」を表す時に使うことを思い出してください。

子供の時と動物園に行ったことは、どちらが時系列的に前かはわかりません。

むしろ、同じ時だと考えるのが好ましいはずです。

この場合、過去完了形は使わず、過去形を使うのが適当でしょう。

このように、過去完了形と過去形は、使う場面が異なるので注意が必要です。

過去完了進行形とは?

また、応用のお話として「過去完了進行形」についても解説しておきます。

  • #

    そもそも「過去完了進行形」とは、過去完了形と同じ時間軸で表される行為が、過去のある時点においても「実際にイメージできる」場合に使う文法です。

    「主語 + had been + 現在分詞ing」の形で表されます。

これだけ説明をされてもピンとこないと思いますので、例文を使って説明します。

例)He had been waiting for me for 1 hour when I showed up.

「彼は私が姿を見せたとき、1時間待っていた」

彼は、私が姿を見せた時には、すでに1時間待っていました。

私が姿を見せた時(過去)よりも前から待っていたため、彼が待ち始めたのは「大過去」であることがわかります。

すなわち、過去完了形を使う場面に合致しています。

また、私が姿を見せた時に彼が待っていた姿は「実際にイメージできる」はずです。

そのため、進行形のニュアンスも含んでいるため、過去完了進行形が用いられます。

なお、waitは5秒ごとに中断・再開できるため、進行形にできる動詞です。

CHECK

  • 過去完了形は「had+p.p.」で「大過去→過去」を表す
  • 大過去=過去よりも前のこと
  • 過去完了進行形は、過去完了形+「実際にイメージできる」

未来完了形とは?|例文を用いて理解しよう

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過去完了形については理解できましたか?

続いて、未来完了形についても学習しましょう。

ここでは未来完了形の使い方、さらには未来完了進行形についても解説します。

未来完了形の使い方

  • #

    まず、未来完了形は「will have +p.p.」の形を取り、「過去・現在→未来」を表します。

    行為が始まる時点は、過去でも現在でもどちらでもよく、それが未来まで続いていることが重要なのです。

では、実際に例文を使いながら未来完了形についての理解を深めていきましょう。

完了用法

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例)I will have finished this paper by noon tomorrow.

「私は明日の正午までには、このレポートを終わらせているでしょう」

この例文は、今やっているレポートが、明日の正午までに終わると予定しているため、「現在→未来」の意味を表していることになります。

継続用法

例)He will have lived in Japan for ten years next month.

「彼は来月で、日本に10年間住んだことになる」

この例文は、およそ10年前に日本に住み始めた彼が、来月で住んでから10年が経過するため、「過去→未来」の意味を表しています。

経験用法

例)If you lose your umbrella again, you will have lost it six times in this year.

「もし、もう1回あなたが傘をなくしたら、1年で6回傘をなくしたことになる」

今年、すでに5回傘をなくしており、将来1回傘をなくすと、それが6回に増えることを表します。

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すなわち、「過去→未来」の意味を表すため、未来完了形が使われるのです。

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未来完了進行形とは?

また、応用のお話として「未来完了進行形」についても解説しておきます。

  • #

    「未来完了進行形」とは、未来完了形と同じ時間軸で表される行為が、未来のある時点においても「継続している」場合に使う文法です。

「未来完了進行形」とは、未来完了形と同じ時間軸で表される行為が、未来のある時点においても「継続している」場合に使う文法です。

「主語 + will have been + 現在分詞ing」の形で表されます。

しかし、これだけ説明をされてもピンとこないと思いますので、例文を使って説明します。

例)He will have been studying English for 10 years by next spring.

「彼は来年の春で英語を10年間勉強し続けていることになる」

この例文と比較して見ていただきたいのが、以下の例文です。

例)He will have studied English for 10 years by next spring.

「来年の春には、彼女は英語を10年間勉強したことになる。」

最初の例文を未来完了形に直した文章なのですが、少しニュアンスが違うのがお分かりでしょうか?

未来完了進行形では、来年の春以降も勉強を続けることがわかりますが、未来完了形ではその後、勉強を続けるのかどうかがわかりません

このように、未来完了形では「10年経った」ことが強調されているのに対し、未来完了進行形では「10年経っても勉強を続けている」ことが強調されています。

未来完了進行形が登場する機会はあまり多くありませんが、未来完了形との違いをきちんと理解しておきましょう。

完了形の練習問題

では、完了形の練習問題に挑戦しましょう。

以下の3つの文章について、(  )に適切な語を入れましょう。

  • ①He has just (  )(  )the post office. 「彼はちょうど郵便局に行ってきたところだ」
  • ②She lost the watch that she (  )(  )the day before yesterday. 「彼女は一昨日買った時計をなくしてしまった」
  • ③If you see this movie again, you (  )(  )(  ) it twenty times. 「あなたがこの映画をまた見たら、20回見たことになる」

できましたか?

答えは以下の通りになります。

  • ①He has just been to the post office.
  • ②She lost the watch that she have bought the day before yesterday.
  • ③If you see this movie again, you will have seen it twenty times.

CHECK

  • 未来完了形は「will have +p.p.」で、「過去・現在→未来」を表す
  • 未来完了の起点は、過去でも現在でも良い
  • 未来完了進行形は未来完了形+「継続」

完了形のまとめ

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ここまで、過去完了形・未来完了形について学習してきました。

これで完了形については一通り学習したことになります。

そこで、ここでもう一度、完了形の内容を簡単におさらいしましょう。

現在完了形

例)He has seen the movie five times. 「彼はその映画を5回見た」

現在完了形は「have(has)+p.p.」の形をとり、「過去→現在」の意味を表します。

「完了」「経験」「結果」「継続」など、さまざまな意味に和訳することが可能です。

現在完了形で注意すべきことの1つ目は「行ったことがある」は「gone to」ではなく「been to」で表されることです。

2つ目は、「過去のある時点」を指す語句と現在完了形は一緒には使わないことです。

どちらもきちんと理解しておきましょう。

過去完了形

例)When I came home, the movie had already started. 「私が家に帰ったとき、映画はすでに始まっていた」

過去完了形は「had+p.p」の形をとり、「大過去→過去」の意味を表します。

未来完了形

例)I will have finished this paper by noon tomorrow. 「私は明日の正午までには、このレポートを終わらせているでしょう」

未来完了形は「wil have +p.p.」の形をとり、「過去・現在→未来」の意味を表します。

CHECK

  • 現在完了形は「have(has)+p.p.」で「過去→現在」を表す
  • 過去完了形は「had+p.p.」で「大過去→過去」を表す
  • 未来完了形は「will have +p.p.」で、「過去・現在→未来」を表す

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CHECK

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  • 行動科学マネジメントによる学習の習慣化

まとめ

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今回は、過去完了形・未来完了形を中心に解説しました。

現在完了形の派生形であるため、すんなりと理解できた方が多かったのではないでしょうか。

大切なことは「原則」を理解すること。

原則が理解できれば、覚えることを少なくしつつ過去完了形・未来完了形をマスターできます。

また、過去完了進行形や未来完了進行形についても、出題頻度は高くありませんが、きちんと理解しておくことが重要です。

今回紹介した例文をうまく活用しながら、原則に照らし合わせて、1つずつ理解するようにしましょう。

もし、まだ理解が不十分な部分があれば、本文を何度も見返して、内容を理解できるようにしてみてくださいね。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「過去完了形」に関してよくある質問を集めました。

過去完了形と過去形の違いは?

過去形は「過去のある時点」を表し、過去完了形は「大過去(過去より前)→過去」の時間の移り変わりを表します。過去完了形と過去形の違いについての詳細はこちらを参考にしてください。

過去完了形と過去完了進行形の違いは?

過去完了形が「大過去(過去より前)」および「大過去→過去」の時間の移り変わりを表すのに対し、過去完了進行形は「大過去→過去」の時間の移り変わりを表しつつ「実際にイメージできる」様子を表します。進行形のニュアンスを含んでいるかどうかで判別するようにしましょう。過去完了形と過去完了進行形の違いについてはこちらを参考にしてください。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
この記事は、StudySearchを運営している株式会社デジタルトレンズのStudySearch編集部が企画・執筆した記事です。
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