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更新日 2023.2.1

不定詞の形容詞的用法・副詞的用法とは?意味や種類を例文を用いて解説

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不定詞の3用法とは、名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法の3つの総称です。

この中で、名詞的用法は「〜すること」と訳し、名詞の役割を果たすので、理解するのは難しくありません。

一方、形容詞的用法・副詞的用法はどちらも修飾のために使われるため、違いが分かりづらい印象があるのではないでしょうか?

形容詞的用法・副詞的用法にももちろん違いがありますが、難しく考える必要はありません。

ポイントを理解してしまえば、すぐに違いがわかるようになるため、焦らず学習することが大切です。

この記事では、不定詞の形容詞的用法・副詞的用法について例文を用いながら分かりやすく解説します。

ぜひ、形容詞的用法と副詞的用法の違いに注目しながら読み進めてみてください。

不定詞の名詞的用法をおさらいしよう

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ここでは不定詞の名詞的用法のおさらいをしましょう。

不定詞の名詞的用法は、「〜すること」という意味を表し、名詞の役割を果たします。

名詞の役割は主に3つあり、主語・補語・目的語の役割です。

以下の3つの例文では、不定詞がそれぞれ主語・補語・目的語の役割を果たしています。

1)To study hard for your future is very important. 「将来のために勉強することはとても重要です」

2)My dream is to be an astronaut. 「私の夢は宇宙飛行士になることです」

3)I decided not to go there. 「私はそこに行かないと決めた」

1)は文頭に不定詞が置かれているため主語であることがわかります。

2)は不定詞が主語の「My dream」を説明しているため、補語の役割を果たします。

3)は他動詞の後ろに置かれているため目的語となっています。

また、不定詞を否定する際は不定詞の前にnotをつけ「not to+動詞の原形」にすることを覚えておきましょう。

また、不定詞の名詞的用法の応用として、以下の3つがあります。

  • 形式主語・形式目的語
  • 意味上の主語
  • 疑問詞+不定詞

以下に5つの例文を挙げました。

1つ目が形式主語、2つ目が形式目的語、3・4つ目が意味上の主語、5つ目が疑問詞+不定詞です。

1)It is very important to study hard for your future. 「将来のために勉強することはとても重要です」

2)I found it difficult to solve this problem in a few days. 「私には数日のうちにこの問題を解決するのは難しいことがわかった」

3)It is interesting for me to learn English. 「私にとって英語を学ぶことは楽しい」

4)It is kind of you to help me. 「親切にしてくれてありがとうございます」

5)Please tell me which bus to take. 「私にどのバスに乗れば良いのか教えてください」

1つ目、2つ目の例文からわかるように、形式主語形式目的語を使うことで文章の意味が分かりやすくなります。

不定詞の部分が長いと読みづらくなってしまうので、長いと感じる場合は形式主語・形式目的語を使いましょう。

3つ目、4つ目の例文からわかるように、不定詞の行為者を「意味上の主語」として表せます。

不定詞の前にある形容詞が人の性格を表す語句の場合は「of」、そうでない場合は「for」を用いましょう。

5つ目の例文からわかるように、「疑問詞+不定詞」は「疑問詞の意味+〜すべきか」という意味を表します。

以上が不定詞の名詞的用法の復習となります。

CHECK

  • 不定詞の名詞的用法は、「〜すること」という意味を表す
  • 文中では、主語・補語・目的語の3つの役割を果たす
  • 形式主語・形式目的語を使うと文が分かりやすくなる

不定詞の形容詞的用法を例文を用いて理解しよう

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不定詞の名詞的用法については理解できましたか?

ここでは、不定詞の形容詞的用法について解説します。

前提知識として、そもそも英語において「形容詞」とは何かを解説してから、具体的な形容詞的用法の解説に入ります。

英語の「形容詞」とは?

日本語の形容詞は、「優しい」「怖い」など、語尾が「い」で終わるものだと学習したはずです。

しかし、英語の形容詞はもっとシンプルで、名詞だけを修飾する働きがあるものです。

不定詞には、文章や単語を後ろから説明できるという特性があります。

この特性を利用して、名詞を説明するのが不定詞の形容詞的用法です。

ちなみに、「修飾」とは詳しく説明することを表します。

英語を学習するうえで、頻出の語彙なので、覚えておくと良いでしょう。

不定詞の形容詞的用法

では、具体的に不定詞の形容詞的用法について解説します。

はじめに、以下の例文を見てみましょう。

例)I want something cold to drink. 「私は何か冷たい飲み物が欲しい」

まず、「I want something」で「私は何かが欲しい」と伝えています。

しかし、これだけでは何が欲しいのか全く分かりません。

そこで、「cold to drink」と説明を加えることで、「冷たい飲み物」という意味を表しています。

なお、このパターンの場合、「名詞(something)・形容詞(cold)・不定詞(to drink)」となることに注意しましょう。

次に、以下の例文を見てみましょう。

例)I have a plan to visit Okinawa. 「私には沖縄を訪れる計画がある」

この文章も、最初に「I have a plan」で「私には計画があります」と伝えています。

しかし、これだけではどんな計画かが分かりません。

そこで、計画を詳細に伝えるためには、不定詞を使って「to visit Okinawa(沖縄を訪れる) )」と表します。

続いて、以下の例文を見てみましょう。

例)I have nothing to write with. 「私は書くものを何も持っていない」

この文章を見たとき、最後に前置詞「with」が置かれていることに違和感を覚える人もいるかもしれません。

しかし、今回に限ってはこの形で問題ありません。

その理由を1つずつ解説するので、理解していきましょう。

まず、今までと同様に「I have nothing(私は何も持っていない)」と伝えています。

そこで、後ろから「to write(書くもの)」で説明しています。

しかし、「書くもの」と言われても、いまいち理解できません。

ペンかもしれませんし、書く題材かもしれませんし、紙かもしれません。

英語は分かりやすく伝えることを主眼に置いている言語なので、曖昧にすることを好みません。

そこで、最後に前置詞を付けることで、「書くもの」が具体的に何を表しているのかを明らかにします。

ペン、題材、紙を表す方法はそれぞれ以下の通りです。

  • to write with「体に付帯させる」→ペン
  • to write about「〜について」→題材
  • to write on「書くときに接触するもの」→紙

前置詞によって、意味が大きく異なるので、前置詞を忘れずにつけましょう。

CHECK

  • 英語の形容詞とは、名詞だけを修飾する働きがあるもの
  • 不定詞は単語や文章を後ろから修飾できる
  • 「修飾」とは詳しく説明すること

不定詞の副詞的用法を例文を用いて理解しよう

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ここでは、不定詞の副詞的用法について解説します。

形容詞的用法と同様に、そもそも英語において「副詞」とは何かを解説してから具体的な副詞的用法の解説に入ります。

英語の「副詞」とは?

先ほど、英語の「形容詞」は名詞だけを修飾すると解説しました。

一方、英語の「副詞」は名詞以外全てを修飾する働きがあるものです。

つまり、動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾する働きを持っていることを覚えておきましょう。

不定詞の副詞的用法が表す意味

では、具体的に不定詞の副詞的用法について解説します。

不定詞の副詞的用法には、5つの用法があります。

  • 目的
  • 感情の原因
  • 判断の根拠
  • 結果系
  • 詳細系

それぞれの用法がどのような意味を表すのか、1つずつ解説します。

目的

まずは、目的を表す場合を解説します。

以下の例文を見てみましょう。

例)Tom studied English hard to pass the exam. 「トムはその試験に合格するために英語を一生懸命勉強した」

「studied(勉強した)」の目的を「to pass the exam(その試験に合格するため)」で詳しく説明しています。

なお、入試で頻出の表現として、以下の2つの例文を見てください。

1)Tom studied English hard in order to pass the exam.

2)Tom studied English hard so as to pass the exam.

1つ目の例文では「in order to」、2つ目の例文では「so as to」が使われています。

どちらも「〜のために」を表す表現として入試で頻出なので、覚えておきましょう。

感情の原因

次に、感情の原因を表す場合を解説します。

以下の例文を見てみましょう。

例)We were very happy to see you. 「私たちはあなたに会えてとても嬉しかった」

「happy(嬉しい)」という感情を抱いた原因・理由を「to see you(あなたに会えて)」で詳しく説明しています。

判断の根拠

続いて、判断の根拠を表す場合を解説します。

以下、2つの例文を見てみましょう。

1)Jack must be stupid to believe her. 「ジャックは彼女を信じるなんてアホに違いない」

2)He can’t be an honest man to say such a thing. 「彼はそんなことを言うなんて、正直な男性のはずがない」

1)では「Jack must be stupid(ジャックはアホに違いない)」と判断した根拠を「to believe her(彼女を信じるなんて)」で詳しく説明しています。

2)では「He can’t be an honest man(彼は正直な男性のはずがない)」と判断した根拠を「to say such a thing(そんなことを言うなんて)」で詳しく説明しています。

結果系

4つ目は、結果を表す場合を解説します。

以下、4つの例文を見てみましょう。

1)I awoke to find myself in a strange room. 「私は起きて、自分が見知らぬ部屋にいることがわかった→私は自分が見知らぬ部屋にいることに気づいた」

「I awoke(私は起きた)」あと、どうなったかを「to find myself in a strange room.(自分が見知らぬ部屋にいることがわかった)」で詳しく説明しています。

2)She grew up to be a doctor. 「彼女は成長して医者になった」

「She grew up(彼女は大人になった)」あと、どうなったかを「to be a doctor(医者になった)」で詳しく説明しています。

3)My grandfather lived to be a handred years old. 「私の祖父は100歳まで生きた」

「My grandfather lived(私の祖父は生きた)」あと、どうなったかを「to be a handred years old(100歳になった)」で詳しく説明しています。

4)He tried his best only to fail. 「彼は一生懸命努力したけど失敗した」

「e tried his best(彼はベストを尽くした)」あと、どうなったかを「only to fail(失敗するだけ)」で詳しく説明しています。

5)My sister went to America, never to return. 「私の姉はアメリカへ行ったきりか戻ってこなかった」

「My sister went to America(私の姉はアメリカへ行った)」あと、どうなったかを「never to return(二度と戻ってこなかった)」で詳しく説明しています。

詳細系

最後は、詳細を表す場合を解説します。

以下の例文を見てみましょう。

例)Chinese is difficult to learn. 「中国語は勉強するのが難しい」

「Chinese is difficult(中国語が難しい)」という文章を「to learn(学ぶこと)」で詳しく説明しています。

CHECK

  • 英語の「副詞」は名詞以外全てを修飾する働きがあるもの
  • 副詞的用法には、目的・感情の原因・判断の根拠・結果系・詳細系の5つの意味がある
  • 「in order to」と「so as to」は「〜のために」を表す

不定詞の形容詞的用法・副詞的用法の練習問題

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では、不定詞の形容詞的用法・副詞的用法の問題演習に取り組みましょう。

次の文章に当てはまる言葉を書きなさい。

1)私にはその時一緒に遊ぶ友達がいなかった。

I have no friends(  )(  )(  ).

2)何か温かい食べ物が欲しい。

I want something(  )(  )(  ).

3)彼女は成長して獣医になった。

She grew up(  )(  )(  )(  ).

4)そのような決断をするなんて彼は冷静なはずがない。

He(  )(  )calm(  )(  )such a decision.

できましたか?

では、回答を見てみましょう。

1)I have no friends to play with.

2)I want something hot to eat.

3)She grew up to be a vet.

4)He can’t be calm to make such a decision.

不定詞の3用法を覚える必要はある?

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ここまで、不定詞の3用法である名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法について解説しました。

しかし、ここまでの内容をすべて覚えるのはなかなか難しいのではないでしょうか?

そこで、「不定詞の3用法を覚える必要はあるの?」と疑問が浮かぶかもしれません。

結論からいうと、まずは理解に徹してください

名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法でそれぞれ解説した内容を理解し、問題を解いてみましょう。

例えば、副詞的用法には、目的・感情の原因・判断の根拠・結果系・詳細系の5つの意味がありますが、この5つの単語を暗記する必要はありません。

暗記はせずとも例文と意味を理解をしておけば、問題はずっと解きやすくなります。

もし不安な方は音読を繰り返し行うと、形が自然と頭に入るので、問題演習や読解でスラスラと解けるようになるでしょう。

CHECK

  • 暗記より理解を優先する
  • 音読を繰り返すとより定着しやすい

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まとめ

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今回は、不定詞の形容詞的用法・副詞的用法について解説しました。

さまざまな用法があり、それぞれの事例を理解するのは大変かもしれません。

しかし、一つずつ丁寧に例文を見ながら学習すれば、必ず理解できるようになります。

暗記する必要はないので、理解をしながら問題演習に取り組みましょう。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「不定詞」に関してよくある質問を集めました。

不定詞の副詞的用法はどのような意味を表す?

不定詞の副詞的用法は、目的・感情の原因・判断の根拠・結果系・詳細系の5つの意味を表します。それぞれ例文と日本語をセットで理解しましょう。詳しくは本文をご覧ください。不定詞の副詞的用法の意味についてはこちらを参考にしてください。

不定詞の副詞的用法にて結果を表す例文は?

I awoke to find myself in a strange room. 「私は起きて、自分が見知らぬ部屋にいることがわかった→私は自分が見知らぬ部屋にいることに気づいた」副詞的用法の結果系の例文についてはこちらを参考にしてください。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
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