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更新日 2023.4.20

分詞の形 | 使役動詞+知覚動詞+慣用表現の3パターンを例文と共に解説

動詞の形状を少し変化させて形容詞の機能を持たせる分詞

分詞の種類は2種類で、現在分詞と過去分詞に分かれます。

さらに分詞はさまざまな使用方法があり、高校では使役動詞や知覚動詞、慣用表現で分詞を使う方法を学習します。

分詞には、名詞の修飾や形容詞として使用する以外にも補語として使う方法もあります。

さらに慣用表現など独特の使用方法もあり、活用方法はとても幅広いのが特徴です。

分詞の使い方は、英語学習でつまづくポイントともいえます。

そこで、今回は知覚動詞と使役動詞を分詞で使うパターンと、分詞を使った慣用表現について、例文を用いてわかりやすく解説します。

分詞とは

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分詞は動詞の形を変化させて、形容詞や副詞の働きを持たせるものです。

~ingの現在分詞と~enの過去分詞があり、補語(C)としても使えますし名詞の修飾もできます。

さらに副詞として使うパターンもあるので、難しくてわからないと悩む方も多いのではないでしょうか。

分詞を使うときに気を付けたい表現が3つあります。

  • ①知覚動詞
  • ②使役動詞 have、get
  • ③分詞を使った慣用表現

今回は分詞で気を付けるべき表現として知覚動詞、使役動詞、慣用表現について伝えていきます。

知覚動詞で分詞を使うパターンを例文を元に理解しよう

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まず知覚動詞を使ったパターンをみていきましょう。

知覚動詞とは「見る」「聞く」「感じる」などの感覚を表す動詞です。

それぞれの知覚動詞は以下の通りです。

  • 「見る」・・see、watch、look at、observe
  • 「聞く」・・hear、listen to
  • 「感じる」・・feel、notice、smell

知覚動詞で分詞を使う際に気を付けるべきポイントがあります。

知覚動詞が使える文法はSVOC【第5文型】しか使えないことです。

SVOC【第5文型】のみ使える

知覚動詞に分詞を使えるには、主語(S)+述語(V)+目的語(O)+補語(C)の第5文型のみです。

第5文型は日本語にはなじみのない語順なので、わかりづらさを感じるかもしれません。

第5文型の補語は、動詞以外にも名詞や形容詞、分詞も使えます。

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知覚動詞は第5文型で、目的語(O)が補語(C)するのを主語(S)は述語(V)したという表現で使います。

  • #

    この目的語(O)が補語(C)するという部分で現在分詞を使うのか、過去分詞を使うのか、原形不定詞を使うのかで若干意味が異なります。

3つの例文を元に知覚動詞で分詞を使うパターンを理解しましょう。

現在分詞

1つ目は現在分詞です。

「~している」と伝えたい時に使います。

以下の例文をご覧ください。

例)I saw my teacher entering the shop.「私は見たよ。先生がお店に入っていくのを」

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この例文では「私は」が主語Sで「見たよ」が述語Vとなり、「先生が」が目的語Oで「お店に入っていくのを」が補語Cとなります。

このように「〜している」と伝えたい時に使うのは現在分詞(~ing)です。

過去分詞

2つ目は過去分詞です。

「〜される」と伝えたい時に使います。

以下の例文をご覧ください。

例)Tom Heard his name called at the entrance. 「Tomは聴いたよ。彼の名前が呼ばれるのを」

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この例文では「Tom」が主語Sで「聴いたよ」が述語Vとなり、「彼の名前」が目的語Oで、「呼ばれるのを」が補語です。

このように「〜される」というニュアンスを伝えたいときは、補語の部分は過去分詞を使うのが正解です。

原形不定詞

3つ目は原形不定詞です。

以下の例文をご覧ください。

例)I saw my teacher enter the shop.「私は先生が店に入っていくのを」

この例文では「私は」は主語Sで「見た」が述語Vとなり、「先生が」が目的語Oで「店に入っていくのを」が補語Cとなります。

現在分詞のingを使っているときと原形不定詞を使っているときだと、若干ニュアンスが違っています。

~ingは映像がリアルに流れているイメージで、ちょうど入っていくところを見たと言いたい時にingを使います。

一方で原形不定詞は入る前から入った後など一部始終を見たイメージを表現するときに使います。

CHECK

  • 「知覚動詞+現在分詞~ing」は映像がリアルに流れているイメージをあらわす
  • 「知覚動詞+過去分詞~ed」は「~される」と伝えたいときに使う
  • 「知覚動詞+原形不定詞」は一部始終を見たイメージをあらわすので、現在分詞とニュアンスが異なる

使役動詞~haveとgetを使うパターン

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使役動詞とは「誰かに何かをさせる」という意味で使う動詞です。

使役動詞にはhave、get、make、let、helpなどがあります。

今回はhaveとgetを使うパターンを紹介します。

have

haveとgetはどちらも「させる」というニュアンスを持っていますが、大切な違いが1つあります。

  • #

    haveを用いて「Oがさせる」と言いたい時は、原形不定詞を用いる必要があります。

以下の例文を見てみましょう。

例)I had her wash the dishes. 「私は彼女に皿を洗わせた」

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この例文のように、主語Sが目的語Oに補語Cをさせると言いたいときは、原形不定詞にする必要があります。

日本語訳は「皿を洗わせた」となっておりますが、英語の部分は、wash the dishes で、原形不定詞になっていることがわかります。

「主語Sが目的語Oに補語C」をされると言いたい時は過去分詞を使いましょう。

例)I had the dishes washed by her. 「私は彼女に皿を洗ってもらった」

皿を洗わせるという状態にさせた、すなわち私は彼女に皿を洗ってもらったという意味になります。

get

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続いて使役動詞getについて例文を使って紹介していきます。

getもhaveと同じく「〜させる」という意味で使います。

  • #

    haveと違い、getを用いて「Oがさせる」と言いたい時は、不定詞を用いることが必要です。

以下の例文を見てみましょう。

例)I got her to wash the dishes.「私は彼女に皿を洗わせた」

「主語Sは目的語Oに補語C」をさせると言いたい時は不定詞になります。

この例文で不定詞が使われているのは 「wash the dishes」の部分です。

「get+過去分詞」の使い方について、以下の例文を見てみましょう。

例)I got the dishes washed by her.「私は彼女に皿を洗ってもらった」

この例文で過去分詞が使われているのは 「washed by her」の部分です。

「主語Sは補語Cをしてもらう」「目的語Oを〜される」と言いたい時は過去分詞になります。

haveとgetだと、getの方がお願いしている感じが強いのが特徴です。

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もう1つ覚えるポイントを紹介します。

haveに原形不定詞を持ってくる場合は、「have+ (目的語O)+動詞の原形」となり、目的語Oは人が入ります。

「目的語O(人)に~させる」「O(人)に~してもらう」という意味です。

haveに過去分詞を持ってくる場合は、「have +(目的語O)+過去分詞」となり、この場合の目的語Oは物である必要があります。

「目的語O(物)が~される」「O(物)を~してもらう」という意味です。

CHECK

  • 「have+目的語O+原形不定詞」の場合、目的語Oは人である
  • 「have+目的語O+過去分詞」の場合、目的語Oは物である

分詞の慣用表現を例文をもとに解説

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続いて分詞の慣用表現を例文をもとに解説していきます。

以下の例文を見てみましょう。

例)She spent two hours seeing the movie.「映画を見るのに2時間費やしました。」

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「主語S+spend+時間+~ing」で、「〜することに〇時間費やす」という意味になります。

例文はspent two hoursなので、「映画を見るのに2時間費やしました」という意味です。

次に、「have difficulty」を使った慣用表現を見てみましょう。

例)I had difficulty finishing the work.「私はその仕事を終わらせるのに苦労した。」

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「have difficulty」は直訳すると困難を持つという意味です。

「have difficulty+~ing」もしくは「have difficulty in+~ing」で、「〜するのに苦労する」という意味になります。

もう1つ「~するのに忙しい」という慣用表現について例文を見てみましょう。

例)Mary is busy doing her chores.「Maryは家事をするのに忙しかった。」

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choresは「家事」という単語です。

「be busy+~ing」もしくは「be busy in+~ing」で、「~するのに忙しい」という意味になります。

分詞を使った慣用表現は以下の通りです。

  • go ing「~しに行く」
  • go ~fishing「釣りに行く」
  • go shoping「買い物に行く」
  • go skiing「スキーに行く」
  • spend O (in)~ing「~してO(時間)を過ごす」、「 ~してO(お金)を使う」
  • have difficulty [trouble](in) ~ing「~するのに苦労する」
  • be busy (in)~ing「~するのに忙しい」
  • make oneself understood「自分の考えを相手にわからせる」

以上が分詞を使った慣用表現の基本的な内容になります。

CHECK

  • 分詞とは動詞を形容詞にしたもの
  • 形容詞なので補語Cとして使えるし名詞の修飾もできる
  • 知覚動詞、使役動詞のようにさまざまなパターンがある

分詞の使い方を練習問題で理解しよう

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では、分詞の使い方の問題演習に取り組みましょう。

次の日本語に合うように(  )に適切な単語を入れなさい。

1)私はその犬が川を泳いでいるのを見た。

I saw(  )(  )(  )in the river.

2)彼女は自分の名前が呼ばれているのに気づいた。

She noticed(  )(  )(  ).

3)母は妹に部屋の掃除をさせました。

My mother had(  )(  )(  )by my sister.

4)私は自分のスペイン語を理解してもらえなかった。

I couldn’t(  )(  )(  )in Spanish.

できましたか?

では、解答を見てみましょう。

1)I saw the dog swimming in the river.

2)She noticed her name called.

3)My mother had the room cleaned by my sister.

4)I couldn’t make myself understood in Spanish.

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まとめ

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分詞は、動詞を形容詞にした形のことを指します。

形容詞として使用するので、補語Cとしても使えますし、名詞を修飾することも可能です。

分詞にはさまざまなパターンがあります。

知覚動詞のときは第5文型のパターンのみ利用できます。

使役動詞のときは原形不定詞と過去分詞で目的語が人と物に変わることを理解しました。

分詞を使った慣用表現はさまざまなパターンがあります。

紹介した事例をもとに一つずつ理解していきましょう。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「分詞」に関してよくある質問を集めました。

分詞を使うときの第5文型とは?他にどのような文型があるのか?

英語には第1から第5まで5つの文型があります。 特に難しいのが、第4文型と第5文型の違いです。どちらも述語である動詞の後ろに単語が2つ続きますが、第5文型では「目的語O=補語C」の関係が成り立ちます。第5文型の詳細はこちらを参考にしてください。

分詞の慣用表現で気を付けるポイントはありますか?

分詞を使った慣用表現は数が限られているので、覚えてしまうのが早いです。 spend O (in)~ing「~してO(時間)を過ごす」「~してO(お金)を使う」、have difficulty [trouble](in) ~ing「~するのに苦労する」、be busy (in)~ing「~するのに忙しい」のような慣用表現はよく使うので、暗記してしまいましょう。分詞を使った慣用表現についてはこちらを参考にしてください。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
この記事は、StudySearchを運営している株式会社デジタルトレンズのStudySearch編集部が企画・執筆した記事です。
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