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更新日 2023.5.17

最上級を使いこなそう!気を付けておきたい構文と慣用句

比較の用法の中でも意外と復習を怠っている文法事項と言えば最上級

最上級は、3つ以上の事項のうち「最も」を表す表現です。

比較級については構文が多いため復習することも多いかと思いますが、最上級は見逃されがちです。

しかし、最上級にも注意すべき構文や慣用表現があります。

特に慣用表現は、覚えていないと太刀打ちできない場合が多いため、必ず確認しましょう。

今回は、最上級の構文や慣用表現を例文を見ながらご紹介していきます。

基本的な事項の復習から、注意しておきたい構文についても解説しているため、共通テスト8割を目指したいと思っている受験生は要チェックです。

基本のおさらい!最上級の作り方

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まずここでは、最上級の基本を復習していきます。

最上級とは、ある集団の中でどれが最も〇〇かを表す比較表現です。

形容詞・副詞の原級にestをつける、もしくは語の前にmostを付け加えて作りましょう。

ここは基本的には比較級と同じです。

以下の3つの作り方は、基本ですので必ず押さえておきましょう。

  • estをつける
  • mostをつける
  • 不規則なパターン(best,worstなど)

特に、estをつけるかmostをつけるかで迷う方は多いでしょう。

mostをつける場合は、形容詞・副詞自体を変化させるのではなく、形容詞・副詞の原級の前にmostという単語をつけます。

このパターンは、主に単語のつづりが長い場合に用いられます。

ただでさえ長い単語に、さらにestをつけると、より長くなってわかりづらくなってしまうためです。

一般的には単語が2音節、3音節となる場合にmostをつけるといわれています。

しかし音節、と言われてもなかなかわかりづらいため、目安として単語の文字数が6文字以上のときに使うと覚えておくとよいでしょう。

たとえば、earlyという単語を最上級にするときは、estをつけてearliest となります。

一方、beautifulを最上級にしたい場合は、most beautifulになります。

ただし、6文字以上であってもestをつける例外もあるため、その都度覚えていくようにしてください。

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最上級の例文

例1)He is the tallest in this class.「彼はこのクラスで1番背が高い。」

最上級の代表的な例です。

形容詞あるいは副詞にestを付けて最上級を作る文章ですが、注意しておきたいのが最上級の場合は形容詞の後の名詞を省略できるという点です。

本来ならtallestはtallest boyとなる可能性がありますが、今回は省略されていることに留意しておきましょう。

例2)He is the best player in Europe.「彼はヨーロッパで最高の選手です。」

こちらは1とは違い、形容詞の最上級の後ろに名詞を省略していない形です。

比較の表現が問題に出たときには、省略、または非省略に注意をしておく必要があるでしょう。

例3)He is the tallest of the three.「彼は3人の中で1番背が高い。」

最上級では文末に of または in を用いて「~の中で」という表現をよく使います。

inとofの使い分けについて、in はある集団を指して、of は具体的な数字もしくは特定の誰かを指す、と理解しましょう。

使い分けがわかりにくい場合は、指したいものの数がわかるかどうかで判断するとよいです。

CHECK

  • 最上級の場合は形容詞の後の名詞を省略できる
  • inとofの使い分けに注意する
  • inはある集団、ofは具体的な数字や特定の誰かを指す

最上級の気を付けるべきポイント

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最上級については気を付けるべきポイントが2つあります。

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ここでは、例文を交えながらそれを確認していきましょう。

theの有無

例1)Ben is the tallest boy of all students.「ベンはすべての生徒の中で1番背の高い少年です」

例2)My sister drives most carefully in my family.「私の姉は家族の中で最も慎重に車を運転する。」

形容詞が最上級になる時にはtheが必要です。

しかし、副詞が最上級になる時にはtheはなくても問題ありません。

1の例文では名詞を修飾しているため、必ずtheが必要となります。

一方、2はcarefullyという副詞にmostがついて最上級となっているため、必ずしもtheは必要ではありません。

入試などの文法問題で副詞の前にtheがいるかどうかは、カッコの数で判断すると良いでしょう。

inとofの使い分け

  • #

    先述した通り、ofを使うときには特定の数字が使われている場合ですが、その他にも例1のようにallがつく場合にもofを使うので注意してください。

ほかにもthe year、複数形の名詞を使う場合にもofを使用します。

また、例2のように「my family」などの数の不明な集団を表す場合にはinを使うことが多いです。

注意すべき最上級表現

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最上級は比較級と比べて覚えるべき構文や慣用句などは少ないですが、しかし引っかかりやすい点はあります。

ここからは具体的に文章を見ながら、注意点を確認していきます。

one of the~

例1)Nobunaga is one of the most popular samurais in Japan.「信長は日本で最も人気のある侍です。」

ここで使われているのは「one of the + 最上級の構文」です。

訳としては「最も〇〇なうちの1つ」となります。

この構文で注意しておきたいのが、後ろにつく名詞が必ず複数形であるということです。

one of、つまり「〇〇のうちの1つ」という表現をしているため複数のものの中から1つを選び取っていると考えましょう。

CHECK

  • one of the + 最上級 + 名詞の複数形「最も〇〇なうちの1つ」
  • one of を使う場合には後ろにつく名詞は必ず複数形になる

序数詞を使う最上級

例2)Canada is the second largest country in the world.「カナダは世界で2番目に大きい国です。」

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序数詞というのは1番目(first)、2番目(second)など順番を表す数詞です。

上の例文では「the + 序数詞+最上級」という構文を用いています。

最上級は1番~という文章を作ることが多いですが、普段の会話では1番について話すだけではありません。

1番だけでなく2番目、3番目を表したいという時もあるでしょう。

そうした際には、最上級の前に何番目という序数詞をつけることで表すことができます。

CHECK

  • the + 序数詞+最上級「~のなかで〇番目」
  • 序数詞を使うことによって1番以外のものを最上級で表すことができる

関係代名詞を使った表現

例3)This is the most beautiful sight that I’ve ever been.「これは私が見た中で1番美しい景色です。」

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最上級は基本的にinとofを使うことが多いですが、他にも「自分自身の経験の中で最も〇〇」などと言いたい時にも使うことができます。

その際には、関係代名詞を用いて表します。

例3を見てみるとsight という名詞に対してthatを使った関係代名詞で「I’ve ever been」という節を接続することによって修飾を行っています。

このように、ofとin以外を使った最上級の表現もあります。

CHECK

  • 最上級でも関係代名詞を使うことで「自分自身の経験の中で」などの表現もできる
  • 最上級はofもしくはinを使った表現だけではない

最上級の慣用表現

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最上級の慣用表現自体はあまり数は多くありません。

しかし入試問題では頻出なので、今回この記事で確認してしっかりマスターしておきましょう。

~ですら~だ

例1)The wisest man will do the same thing.「最も賢い者ですら同じことをするだろう。」

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この例文を直訳すると「最も賢い人が同じようなことをする」という形になります。

上記の訳文とは異なる形になっていますが、こちらはたとえ話として挙げているようなイメージとして捉えるとよいでしょう。

最上級の慣用表現では「~ですら、~だ」という訳をすることがあります。

最大限~する

例2)You should make the most of this chance.「このチャンスを最大限に活用しなさい。」

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例文を分解して見ていくと、まずmake「作る」とthe most「最上のものを」が組み合わさることで「最上のものを作る」という表現となります。

また、そこに所属と分離のニュアンスを持つofという前置詞が付くことによって「make the most of~」「~から最も良いものを作る」という慣用句になります。

意訳すると「最大限~する」という意味になり、英作文などでよく使われる表現です。

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なんとか乗り越えるべきだ

例3)We have to make the best of this difficult situation.「私たちはこの困難な状況を最大限活用すべきだ。」

例3は例2と似た形の文ですが、3ではthe best ofという「最も良い」という表現を使うことによって、後ろについている基本的に困難なものや自分自身にとって不都合なものを最上のものにしようという表現になります。

例3を直訳すると、「私たちはこの困難な状況を最も良いものにすべきだ」という文になりますが、慣用句的な意味で捉えると「私たちはこの困難な状況を最大限活用すべきだ」あるいは「なんとか乗り越えるべきだ」となります。

最も~しなさそうな人

例4)He is the last person to tell a lie.「彼は最も嘘をつかなさそうな人だ。」

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例4を直訳すると「彼は嘘をつく、最も最後の人だ」という文になります。

直訳すると、どういった意味なのかわかりづらい文となってしまいます。

これをイメージ的に捉えるならば、例えば自分自身の知り合いを全員連れてきたときに、その1番後ろにいる人であると想像してみてください。

最初に並んだ人が真っ先に嘘をつくと考えてみると、最後に来た人は嘘をつかなさそうなイメージであると言えるでしょう。

つまり、the last personという表現を使う際には、そこに付随する動作を最もしなさそうな人を表すと覚えておくと良いです。

例4の文では、to不定詞を使っていますが、thatをつかった関係代名詞でも表すことができます。

例4改)He is the last person that he tell a lie.「彼は最も嘘をつかなさそうな人だ。」

atを使った最上級表現

例5)At worst you will be fired.「最悪の場合、あなたはクビになるでしょう。」

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上記の文章ではatという前置詞を使っています。

atは1点を指し示しているようなイメージの前置詞で、上の文では「~の点で」という訳を使います。

今回の文ではAt worstという表現を使っており、atを使っていることから「最も最悪な点で」というのが直訳になります。

加えて後ろの節と合わせて訳していくと「最悪の場合、あなたはクビになるでしょう」という文になります。

atを使った最上級の慣用句には、以下のような種類があります。

使いこなせれば英作文の幅がぐっと広がるのでぜひチェックしておきましょう。

  • at best「せいぜい」「よく見ても」
  • at most「せいぜい」 「たかだか」「多くとも」
  • at least「少なくとも」
  • at latest「遅くとも」

atを使った最上級表現の応用

ここからは、上で出てきたatを使った最上級表現の応用を見ていきます。

  • #

    atという共通の語を使っているので一見似ているようにも見えるかもしれませんが、しかし意味も使いどころも異なっているため間違いやすいところです。

注意して覚えていくようにしましょう。

例1)My sister is at her best when she is speaking English.「私の姉は英語を話している時が一番輝いています。」

atとbest「最も良い」という最上級を組み合わせた形の慣用句です。

直訳すると「私の姉は、英語を話している時が1番いい」となりますが、それを意訳すると上のような形になります。

bestを使うことによって主語となる人物にとって後ろの節で行っていることが「最も栄えている」「最も良い」という状態を示すことができます。

注意するポイントとしてはbestの前に所有格の人称が入ることです。

今回の場合であれば、主語が女性人称代名詞であるsheなのでherになっています。

at one’s bestという形で覚えておきましょう。

例2)I feel sad at least once a day.「私は少なくとも1日1回は悲しい気持ちになります。」

at least「少なくとも」「最低」を表します。

入試で頻出の慣用句であるため、これは必ず覚えるようにしておきましょう。

ニュアンスとしては「一応」という意味が含まれるため、相手に提案を打診する時や念のため、という場合にも使われる言葉です。

また、at most「ほとんど」とは対義語となるのでセットで覚えておきましょう。

例3)He sleeps three hours at most.「彼はせいぜい3時間ほどしか眠っていない。」

上のat least と対義語であるat most「最大限」を表す言葉です。

at least が下限、最低値を表すのに対して、at mostは最大値、最大限のものを表す場合に使います。

訳の仕方としては「せいぜい」のほかに「ほとんど」「最大で」などがあります。

at least と同様にこちらも入試問題で頻出の語句です。

長文読解の問題中にも出てくることの多い語であるためきちんと押さえておいてください。

例4)She will come here at noon at latest.「彼女は遅くとも正午には着くでしょう。」

最上級の形容詞を用いた時間の表現です。

今回の例ではlate「遅い」という形容詞を使うことによって彼女が着く時間の最大値を表しています。

lateの対義語であるearly「早い」を用いることによって、「早くとも」という表現にすることもできます。

このように「at 最上級」を使うことでその形容詞・副詞の最大値、最低値を表すことができるのです。

最上級の問題演習

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では、最上級の問題演習に取り組みましょう。

次の文章を日本語に合うように(  )に適切な単語を埋めなさい。

1)BTSは世界的に有名なグループの1つだ。

BTS is(  )of the most famous groups in the world.

2)この国は世界で2番目に大きい。

This town is the(  )(  )country in the world.

3)この映画は私が観た中で1番面白い。

This is the(  )(  )movie (  )I’ve(  )seen.

4)勉強するときはネットを最大限活用すべきだ。

You should(  )(  )(  )(  )the Internet.

いかがでしょうか。

では、解答を確認してみましょう。

1)BTS is of one the most famous groups in the world.

2)This town is the second largest country in the world.

3)This is the most interesting movie that I’ve ever seen.

4)You should make the most of the Internet.

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まとめ

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今回は、最上級の慣用句について解説しました。

最上級の慣用句はそこまで多くはありませんが、たとえば序数詞を使った最上級の慣用句などはよく使う表現であるため、きちんと理解しておく必要があります。

受験や定期テストにもよく出るため、しっかりとマスターして、テストに向けて対策をしておきましょう。

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これからの英語学習に、ぜひ活用していってみてはいかがでしょうか。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「最上級」に関してよくある質問を集めました。

最上級には必ずtheはいるのか?

限定用法、つまり名詞の前に置かれる形容詞として使う場合には通例 theを置くことになっています。theを置くことで、ある名詞に形容詞がかかっていることを示して、それが特定可能なものとするためです。限定用法の場合はtheだけでなく、myなどの所有格も使うことができます。最上級の詳細はこちらを参考にしてください。

最上級と比較級の違いは?

最上級は複数のものの中で〇番目を示す表現です。一方比較級は、何かと何かを比べるという二者択一の表現となります。クジラ構文についてはこちらを参考にしてください。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
この記事は、StudySearchを運営している株式会社デジタルトレンズのStudySearch編集部が企画・執筆した記事です。
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