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更新日 2023.5.26

仮定法過去・仮定法過去完了とは?文法のポイントや訳し方を例文で解説!

入試問題に頻出する仮定法。

仮定法の基本である過去、過去完了には沢山のパターンがあるため、苦手意識がある方も多いかもしれません。

しかし、仮定法はコツを掴めばすんなりと解けるようになります。

今回は、「仮定法とは何か」という基本的なことから、仮定法過去・仮定法過去完了について例文を用いて詳しく解説します。

間違えやすい訳し方のポイントなど、仮定法をマスターできるようにわかりやすく解説しているので、ぜひ最後までお読みください。

仮定法とは?

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事実に反する事柄や、現在もしくは未来に起こる可能性が低い事柄を表す場合に使われる文法を仮定法といいます。

仮定法には“if”が用いられ、「もし〜ならば」という訳になります。

仮定法は現実の事実に反する事柄を表す表現で、現在の事実に反する「仮定法過去」と過去の事実に反する「仮定法過去完了」の2種類があります。

条件節・帰結節の役割

仮定法を使う際によく出てくる条件節帰結節とは一体何でしょうか。

参考書などによく出てくるワードなのでしっかりと理解しておきましょう。

以下の例文をご覧ください。

例)If I had enough time,I could go to see her.「もし私に十分に時間があれば、彼女に会いに行けるのだが」

この文章では、「私は(実際には)彼女に会いに行けない」というのが事実です。

しかし仮に時間があればという仮定の話をしています。

このようなニュアンスのときに、仮定法が使われるのです。

仮定法は、上記の例文のようにif節(従属節)主節で成り立っているのが基本です。

If節の「もし〜ならば」の箇所を条件節といい、それに対する結果を述べる主節の部分を帰結節といいます。

CHECK

  • 仮定法とは事実に反する事柄や、現在もしくは未来に起こる可能性が低い事柄を表す場合に使われる文法
  • 仮定法に使われる接続詞は“if”で、「もし〜ならば」という訳になる
  • If節の「もし〜ならば」の箇所を条件節といい、それに対する結果を述べる主節の部分を帰結節という

仮定法過去とは?|例文を用いて解説

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仮定法過去とは、現実の事実に反することを「もし〜なら」という形で否定する手法のことです。

仮定法過去のポイント

仮定法過去を使う際に気を付けたい3つのポイントを見ていきましょう。

時制を一つ戻す

  • #

    1つ目は、仮定法を使うときは時制を1つ戻すということです。

    現在のことを言いたいときは過去形を使うようにします。

直面している現実と遠く離れたことという感覚を使うために、過去形を使うという考え方をすると分かりやすいでしょう。

be動詞はwereを使う

2つ目は、be動詞はwereを使うということです。

元々wereは仮定法を表現するためのbe動詞として生まれたので、主語が「I」「he」「you」だとしても、必ず「were」を使います。

帰結節には必ず助動詞の過去形を使う

3つ目は、帰結節には必ず、以下の4つの助動詞の過去形のいずれか1つを使うということです。

  • would
  • might
  • could
  • should

3つのポイントを踏まえて、以下の例文をみてみましょう。

例)If I were a bird,I could fly to you.「もし、わたしが鳥ならば、あなたの元に飛んで行けるのに」

be動詞の「were」が使われており、助動詞の「could」が使われていることもしっかりチェックしておきましょう。

直接法に書き換える場合もある

「仮定法」では、書き換え問題で「直接法」に書き換えることもあります。

「直接法」とは、「現実」を「現実」のまま言っているパターンのことです。

以下の2つの例文をご覧ください。

1)If I were a bird,I could fly to you.「もし、わたしが鳥ならば、あなたの元に飛んで行けるのに」

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この仮定法の文章を直接法に言い換えると以下の文章になります。

2)As I am not a bird,I can’t fly to you.「わたしは鳥ではないから、あなたの元に飛んでいくことができない」

このような書き換え問題にもしっかり対応できるようにしましょう。

CHECK

  • 仮定法過去とは、現実の事実に反することを「もし〜なら」という形で否定する手法
  • 仮定法過去は時制を一つ戻し、be動詞は必ずwereを使い、過去形の助動詞を使う
  • 仮定法過去は直接法に書き換える事ができる

仮定法過去完了とは?|例文を用いて解説

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現在のことに対して「現在と違う」と言いたいときに使うことができるのが「仮定法過去」です。

では、「仮定法過去完了」はどのようなときに使うのでしょうか。

「仮定法過去完了」は、「もしあの時こうだったらな」と過去のことに対して使う用法のことをいいます。

仮定法過去完了の文法

仮定法過去完了の文法の3つのポイントをみていきましょう。

「have+過去完了」を用いる

  • #

    仮定法過去完了を使う際は、その時よりもさらに離れた時制を表したいので、過去よりもさらに前の時制の大過去である「have+過去分詞」を使います。

条件節・帰結節ともに「過去完了」を用いる

仮定法過去完了の場合は、過去の違うことも表す必要があるので、条件節・帰結節ともに「過去完了」を使います。

助動詞を用いる場合

助動詞の後ろの動詞必ず原型でなければいけないので、仮定法過去完了で助動詞を用いる場合には、「助動詞の過去形+have+過去分詞」にすることを覚えておきましょう。

3つのポイントを踏まえて以下の例文をご覧ください。

例)If I had known her number,I could have called her.「もしわたしが彼女の電話番号を知っていたら、彼女に電話できたのに」

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「had known」という過去完了を使うことで、時制が1つ前ということが分かります。

また、「could have called」「助動詞の過去形+have+過去分詞」の形になっています。

CHECK

  • 仮定法過去完了は過去の事実に反することを伝える用法
  • 仮定法過去完了は「have+過去分詞」を使う
  • 仮定法過去完了では条件節・帰結節ともに「過去完了」を使う

仮定法過去・仮定法過去完了の訳し方のポイント

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仮定法過去・仮定法過去完了の訳し方は少し複雑ですが、訳しやすくなるポイントを解説します。

時制を一つ前に戻して訳す

日本語訳から英文に書き換える時は「仮定法過去」と「仮定法過去完了」のどこの時制を言いたいか時制を1つ元に戻すようにするのがポイントです。

逆に、日本語訳にしたい時は、戻した時制を元の時制に戻す必要があるので、「過去」なら「現在」に変えて訳し、「過去完了」なら「過去」に戻して訳すようにしましょう。

CHECK

  • 日本語訳から英文にするときは時制を1つ前にする
  • 英文から日本語訳にするときは「過去」は「現在」に「過去完了」なら「過去」に戻す
  • 仮定法過去も仮定法過去完了もどこの時制を言いたいのかに注目して訳すようにする

仮定法の発展編|例題を用いて解説

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続いて、仮定法の少し発展した内容について解説していきます。

以下の例文をご覧ください。

例)If I had done my homework,I could go to the movies with my friend.「もし昨日宿題をやっていたら、今日友達と映画を観に行く事ができるのに」

条件節である「もし宿題をやっていたら」は過去のことを表しており、過去に対しての仮定法を使う必要があるので「過去完了」を使います。

帰結節は「今日映画を観に行くことができない」となり、今現在のことについて仮定をしています。

したがって仮定法は過去にする必要があります。

このように、仮定法過去完了だからといって後ろの時制がセットになっているわけではありません。

言いたい時制が「過去」なのか「現在」なのかを押さえながら仮定法を作るようにしましょう。

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CHECK

  • 日本語訳からいつの時制なのかを見極める
  • 仮定法過去完了でも後ろの時制がセットになっているわけではない
  • 言いたい時制が「過去」なのか「現在」なのかを押さえる

仮定法過去・仮定法過去完了の問題演習

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では、仮定法過去・仮定法過去完了の練習問題に取り組みましょう。

次の文章を日本語に合うように(  )に適切な単語を入れなさい。

1)もしお金がもう少しあれば、この本を買えるのに。

(  )I(  )more money with me,I(  )(  )this book.

2)もし彼が元気なら、一緒に映画に行けるのに。

(  )he(  )fine,I(  )(  )to the movies with him.

3)もっと勉強していたら、試験に受かっただろう。

(  )you(  )(  )harder,you(  )(  )(  )the exam.

4)もし昨日宿題をやっていたら、今テレビを観られるのに。

(  )I(  )(  )my homework yesterday,I(  )(  )the TV now.

できましたか?

では解答を見てみましょう。

1)If I had more money with me,I could buy this book.

2)If he were fine,I could go to the movies with him.

3)If you had studied harder,you could have passed the exam.

4)If I had done my homework yesterday,I could watch the TV now.

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まとめ

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今回は仮定法の基本である仮定法過去仮定法過去完了について解説しました。

仮定法過去・仮定法過去完了ともに、ポイントを押さえた上で時制に気をつければ、さまざまな応用問題もすんなりと解けるようになります。

書き換え問題なども入試問題で出ることも多いので、「直接法」などもしっかりと押さえておきましょう。

次回は仮定法の未来と倒置の表現について解説します。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「仮定法」に関してよくある質問を集めました。

仮定法とは何?

事実に反する事柄や、現在もしくは未来に起こる可能性が低い事柄を表す場合に使われる文法を仮定法といいます。仮定法に使われる接続詞は“if”を使い、「もし〜ならば」という訳になります。現実の事実に反する事柄を表す表現で、現在の事実に反する「仮定法過去」と過去の事実に反する「仮定法過去完了」の2種類があります。仮定法の詳細はこちらを参考にしてください。

仮定法の訳し方のポイントは?

日本語訳から英文に書き換える時は「仮定法過去」と「仮定法過去完了」のどこの時制を言いたいかで時制を1つ元に戻すようにするのがポイントです。逆に、日本語訳にしたい時は、戻した時制を元の時制に戻す必要があるので、「過去」なら「現在」に変えて訳し、「過去完了」なら「過去」に戻して訳すようにしましょう。 仮定法の訳し方についてはこちらを参考にしてください。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
この記事は、StudySearchを運営している株式会社デジタルトレンズのStudySearch編集部が企画・執筆した記事です。
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