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更新日 2024.4.9

【プロ家庭教師監修】2023年度共通テスト化学の問題傾向・対策・難易度

センター試験は2020年度入試で廃止になり、2021年度からは「大学入学共通テスト」が実施されるようになりました。

変更されたばかりで、違いが分からない・勉強法が分からないという方のために、2024年度の共通テストを詳しく説明していきます。

この記事では、大学入試共通テストの科目のひとつである「化学」の勉強法や参考書、出題範囲について解説します。

共通テストとセンター試験の違いとは?

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大学入学共通テストとは、2020年度まで行われてきた大学入試センター試験の代わりに、2021年度から全国で実施された全国共通大学入試試験のことです。

大学入学共通テストの概要

共通テストの日程

ここでは、2024年度の大学入学共通テストの日程についてご紹介します。

 
大学入学共通テストの日程
中間発表 2024年1月19日
最終発表 2024年2月7日

大学入学共通テストは、センター試験と同じように、毎年1月の中旬の土・日に行われます。

化学は理系科目のため、2024年度では1月14日(日)に試験が実施されます。

共通テストの受験形式

共通テストの受験形式
単独型 共通テストの点数のみで評価される
併用型 共通テスト+各大学独自の試験で評価される

大学入学共通テストを使って大学受験をするには、共通テストの点数のみを利用して大学を受験する単独型と、共通テストの点数に加えて各大学独自の試験を2次試験として行う併用型があります。

共通テストの化学の概要

共通テスト化学の問題形式

大問数 小問数 解答数 分野
第1問 4 6 物質の構成
第2問 3 5 物質の状態、物質の変化
第3問 3 6 無機物質
第4問 5 6 有機化合物、高分子化合物
第5問 3 6 天然高分子化合物
合計 27 34 -

2021年度の共通テスト化学の問題構成は、このようになっています。

試験はセンター試験と同じく、全問マーク式です。

センター試験では大問は7問であり、配点もバラバラだったため、共通テストではとてもわかりやすい問題構成になっていることがわかります。

共通テスト化学の時間配分と配点

大問 時間配分 配点
第1問 16分 20点
第2問 12分 20点
第3問 12分 20点
第4問 12分 20点
第5問 8分 20点

共通テストの化学の試験時間は60分、配点は100点です。

共通テストの化学は50分前後で解き終わり、見直しができるようにするとよいでしょう。

自分の得意・不得意な問題を理解し、確実に解ける問題から手を付けていきましょう。

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センター試験と共通テストの違い

表現力などが求められる

今までのセンター試験は、知識や技能が評価の中心となっていました。

大学入試共通テストではこれらに加えて、思考力や判断力、表現力などをはじめとした様々な能力が評価されるようになりました。

センター試験の問題形式

センター化学は次の7つの大問からなります。

大問 出題範囲 配点
第1問 物質の構造・状態 24
第2問 物質の変化と平衡 24
第3問 無機物質 23
第4問 有機化合物 19
第5問 高分子化合物 5
第6問 合成高分子化合物 5
第7問 天然高分子化合物 5

センター試験の問題構成は、例年このようになっていました。

これらのうち大問1から大問5までが必答で、大問6と大問7が選択問題となっています。

✔共通テストの化学は1月16日

✔化学の問題数は共通テストのほうが少ない

✔時間配分に注意が必要

【共通テスト】化学の出題傾向

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共通テスト化学の出題範囲

出題分野
原子・分子 モル計算
熱力学 酸化還元
電池 無機化学
有機化学 高分子

共通テストの出題範囲は、上記のようになっています。

特にモル計算は、つまずくと時間を取られてしまう単元なので、徹底した対策を行うと良いでしょう。

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共通テスト化学の出題傾向

共通テストでは、センター試験と比べて深く思考させる問題が多くなっています。

どんな問題が出題される傾向にあるのか見ていきましょう。

グラフや表の出題が多い

共通テストでは、グラフや表から情報を読み取る力が問われ、化学では実験の模式図などが出題されます。

単に単語を覚えるだけでなく、実験方法や意味まで理解する必要があるでしょう。

また、表のデータから何が起きているのか推測する能力も必要となります。

幅広い知識が必要となる

共通テストは、センター試験と比べて、知識の応用力を問う問題が多くなっています。

また、様々な分野やデータを合わせた問題が出題されるため、幅広い分野の知識をしっかり定着させておく必要があります。

✔センター試験に比べ、思考力が問われる

✔グラフや表が多く出題

✔幅広い知識の定着が必要

【共通テスト】化学で9割取るための勉強方法

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共通テスト化学の大問ごとの勉強方法

共通テスト化学の勉強法
  • 理論化学は基礎を完璧に理解する
  • 無機化学は専用ノートを作り暗記する
  • 有機化学は構造式の学習が鍵
  • 高分子化合物はそれぞれの反応を覚える

次に大問別にそれぞれの対策法について解説していきます。

第1問の勉強方法

第1問の理論化学では「与えられた文章の正誤判定」や「計算問題」が出題されます。

そのため、まずは用語を正しく理解することが大切です。

具体的にはファンデルワールス力、分子間力といった用語の意味を説明できるようにし、「ファンデルワールス力の高い物質と低い物質では沸点はどう違うか」など関連する項目の知識を整理します。

第2問の勉強方法

第2問も原理・原則を理解することが一番の近道です。

中でも平衡や酸化還元反応は原理さえ分かれば計算式に落とし込めるので、やみくもに問題を解くよりもまずは原理を抑えましょう。

いきなりセンター試験の過去問を解くのが難しい場合には学校のテキストの問題を解き、解き方がわかってきたらセンター試験の過去問を解いてみましょう。

第3問の勉強方法

第3問の無機化学が最も覚えることが多い分野です。

まずは周期表に沿って物質の性質を理解し、その上で個別の知識(この化合物にはこういう性質がある等)を付加していきましょう。

オススメはノートを作って何度も見返すことです。

化合物によって色が異なることもあるので、資料集をコピーしてノートに貼り付けていくと視覚的にも記憶に残りやすくなります。

語呂合わせを使って内容を整理することも有効です。

第4問の勉強方法

第4問の有機化学は構造式がたくさん出て来ます。

こちらも知識をきちんと整理できていれば容易に解ける問題ばかりです。

一見難しく見える問題でもいくつかの知識を組み合わせることが解けるということを覚えておきましょう。

第5問の勉強方法

第5問の高分子化合物も暗記すべき内容が多くあります。

しかし出題される反応が限られているため、正確に1つ1つ覚えていくことで攻略できます。

この大問では繊維が作られる原材料(モノマー)の構造、化学反応の名称、高分子の性質などが問われます。

✔理論化学から攻略する

✔原理の理解に時間を使う

✔無機・有機・ 高分子では正確な暗記

【共通テスト】化学対策におすすめの参考書

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おすすめの参考書一覧
  • 大学入学共通テスト 化学の点数が面白いほどとれる本
  • 共通テスト 化学 実験・資料の考察問題24
  • 共通テスト対策問題集 マーク式実戦問題編 化学 2022
  • 河合塾 共通テスト総合問題集 化学
  • 共通テスト問題研究 化学基礎 化学

大学入試共通テストの化学の対策に使える参考書を5冊、ピックアップしています。

大学入学共通テスト 化学の点数が面白いほどとれる本

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大学入学共通テスト 化学の点数が面白いほどとれる本
出版社 KADOKAWA
価格(税込) 1,760円

こんな方にオススメ

この参考書は、共通テストで7割程度を目指す段階の方にオススメの参考書です。

そのため、既にそのくらいは取れるという方には少し易しくなってしまうかもしれません。

この参考書の使い方

1冊がかなり分厚いため、何度も反復演習を行うというよりは、実力を確認しながら解くのに適しています。

「7割程度を目指す段階の方向け」とお伝えした通り、メインの教材として使用する場合はもう少し難しい参考書と一緒に使うのがオススメです。

共通テスト 化学 実験・資料の考察問題24 (共通テストCROSSシリーズ)

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共通テスト 化学 実験・資料の考察問題24
出版社 旺文社
価格(税込) 1,320円

こんな方にオススメ

共通テストから採用される、思考力や応用力を試す問題が多く採用されている参考書です。

基礎は問題なくできていて次の段階に進みたい方にオススメの一冊です。

また、カラーと図解で比較的楽しく仕上げられているため、白黒ばかりだと飽きてしまうという方にも適しているでしょう。

この参考書の使い方

前述の通り思考力を試す発展問題が多く見られるので、基礎を他の参考書や教科書で固めてから取り組むことをオススメします。

共通テスト対策問題集 マーク式実戦問題編 化学 2022 (大学入試完全対策シリーズ)

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大学入学共通テスト実戦問題集 化学2022
出版社 駿台文庫
価格(税込) 1,210円

駿台の大学入試対策シリーズの一冊です。

こんな方にオススメ

満点を目指す方にオススメです。

問題の傾向としてはやや難しい問題が多くなっていますが、この参考書を問題なく理解できるようになれば本番も安心できるレベルです。

この参考書の使い方

この参考書の問題が解けるレベルの人であれば既に基礎は問題ないはずなので、この参考書を何度も繰り返し演習してしっかりと身に付けるのがオススメです。

河合塾 共通テスト総合問題集 化学

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河合塾 共通テスト総合問題集 化学
出版社 河合出版
価格(税込) 1,980円

こんな方にオススメ

共通テストの実際の問題を行い、苦手分野を把握しておきたい人におすすめの参考書です。

この参考書の使い方

この参考書には、全統模試や2021年度の共通テストなど、共通テストの過去問題が収録されています。

黒本と呼ばれ、河合のデータが詰まった参考書なので、試験の1か月前までには行い苦手を確認しておくと良いでしょう。

共通テスト問題研究 化学基礎 化学

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共通テスト 化学 実験・資料の考察問題24
出版社 教学社
価格(税込) 1,078円

こんな方にオススメ

共通テスト直前に、本番を想定したレベルの高い問題を行っておきたい人にオススメです。

この参考書の使い方

共通テストの化学に対策するための過去問を25年分記載しています。

最新の共通テストを2日分もついているので、テスト直前の対策にもぴったりです。

問題集は別冊で、本番を想定したマークシートもついているので、安心です。

共通テスト対策に強い家庭教師

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家庭教師のトライ
対象年齢 幼児・小学生・中学生・高校生・高卒生
対象地域 全国
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また、選び抜かれた講師が基礎の理解を徹底サポートしてくれ、講師の変更は何回でも無料です。

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実際の指導指導経験や過去の試験問題の分析から、合格を徹底的にサポートしてくれるので合格を本気で目指す人にはおすすめです。

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まとめ

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大学入試共通テストの化学について、出題範囲や問題形式、対策となる参考書や家庭教師をご紹介しました。

はじめて実施される形式のテストで不安も多いと思いますが、ぜひ対策を立てる上で参考にしてください。

理論化学は原理の理解が最重要です。

無機化学・有機化学・高分子化学は内容の正確な暗記が高得点につながります。

それらの基礎を固めた後はセンター化学の過去問に取り組み、形式になれる必要があります。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「共通テスト化学」に関してよくある質問を集めました。

大学入試共通テスト「化学」の出題傾向は?

大学入学共通テスト化学の出題傾向は、資料を読み取り、思考する問題が多く出題される傾向があります。また、グラフや表が多く出題され、センター試験よりも幅広い知識が必要となります。暗記するだけでなく、しっかりと問題を理解する必要があります。具体的には記事に記載しています。

大学入学共通テスト「化学」の対策方法は?

共通テスト化学の勉強方法は、単元ごとに頻出問題を確認し、暗記の仕方を工夫することが大切です。記事の中におすすめの参考書も記載しているので、共通テスト対策に役立ててください。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
この記事は、StudySearchを運営している株式会社デジタルトレンズのStudySearch編集部が企画・執筆した記事です。
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