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更新日 2024.4.9

【プロ家庭教師監修】東京大学世界史の出題傾向・難易度・勉強法とは?

東京大学の入試の中でも、世界史の2次試験は、論述形式の問題が多く、難しいとされています。

論述形式の問題は、教科書の基礎的な知識をベースに対策を練って取り組めば、高得点を目指すことができます。

今回は、東大世界史の勉強法について紹介しますので、是非参考にしてください。

東京大学の世界史の試験概要

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東京大学の試験は、大学入学共通テストと第2次学力試験の結果で合否が決まります。

東京大学の2次試験の社会科目は、世界史・日本史・地理の中から2科目選ぶ必要があります。

東京大学の入試概要

入試日程

東京大学の入試日程
出願期間 令和4年1月24日~2月21日
第1段階選抜合格者発表 令和4年2月15日
大学入学共通テスト 令和4年1月15日・16日
第2次学力試験 令和4年2月25日・26日・27日
合格発表 令和4年3月10日

世界史の試験は、大学入学共通テストでは1月15日に、第2次学力試験では2月26日に行われます。

ある基準の倍率に達した場合には、共通テストの点数のみで判定する第1段階選抜が実施され、合格した人のみが第2次試験を受験することができます。

世界史を入試科目として使える学部

世界史が使える学部
  • 文科一類
  • 文科二類
  • 文科三類

東京大学では、2年間の前期過程のあとに各学部に分かれ、後期課程を行います

文科一類は法学部・教養学部、文科二類は経済学部・教養学部、文科三類は文学部・教育部・教養学部に進学できます。

東大世界史の問題構成

東大世界史の試験構成

大問 問題形式 問題数
第1問 大論述 1題
第2問 論述 4~6題
第3問 一問一答 10題

東大世界史は、大問3問構成です。

第1問は450文字から600文字程度の大論述の問題と予想されます。

第2問は30文字から120文字ほどの小論述が、4題から6題ほど出題されます。

第3問は記述式で語句を答える一問一答問題です。

東京大学の論述対策に有効な勉強方法はこちら→

世界史の試験時間

試験時間は、東大二次試験の社会2科目をあわせて150分です。

世界史に使える時間は、社会1科目につき75分ということになりますが、世界史は大論述があるため、他の社会科目より多くの時間を要します。

そのため、世界史に使える試験時間は、80分から90分ほどみておきましょう。

世界史の配点

世界史の配点は60点満点で、社会科目は2科目合計で、120点満点です。

世界史における各大問の詳しい点数配分は、非公開となっています。

各予備校では、3問構成の配点は20:20:20か、30:20:10のどちらかではないかと予想しています。

✔1月15日と2月26日に世界史の試験

✔文系学部で世界史が使える

✔問題は大問3問構成

東京大学の世界史の出題傾向

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例年、教科書の内容から幅広く出題され、シンプルな内容が多く出題されます。

東大世界史で出題される論述問題の文字数は、何文字以内ではなく、「〇行以内」と指定されています。

近年出題される大論述の文字数は20行、1行はおよそ30文字と計算し、600文字程度となります。

第1問(大論述)の出題傾向

東大世界史第1問の出題問題

東大世界史の第1問は、450文字から600文字ほどの大論述です。

近年の傾向として、第1問は、600文字程度という出題が続いてきましたが、2019年度の入試は22行以内・660文字程度、2020年度以降は20行以内・600文字程度となっています。

以前には15行・450文字程度の出題が続いていたこともありました。

大論述は、東アジア・西アジア・南北アメリカ大陸・アフリカ・ヨーロッパなど、あらゆる地域から出題されており、幅広い知識が必要となります。

第1問の出題テーマ

過去5年の大論述の出題テーマは、以下の通りです。

社会情勢を反映した出題もみられますが、例年、教科書の内容から幅広く出題されます。

過去5年の出題テーマ
年数 内容
2023年 1770年前後から1920年前後までの約150年間の時期に、ヨーロッパ、南北アメリカ、東アジアにおいて、諸国で政治のしくみがどのように変わったか、およびどのような政体の独立国が誕生したか
2022年 8世紀から19世紀までの時期におけるトルキスタンの歴史的展開
2021年 宗教の問題に着目し、5世紀から9世紀にかけての地中海世界において3つの文化圏が成立していった過程
2020年 東アジアの伝統的な国際関係のあり方と近代における変容
2019年 18世紀半ばから1920年代までのオスマン帝国の解体過程

第2問(小論述)の出題傾向

第2問は、30文字から120文字ほどの小論述が、4から6題ほど出題されます。

第2問では、大問自体に全体を通じたテーマがあります。

昨年の第2問では、「身分制度や集団間の不平等」がテーマであり、論述字数は390字で、例年よりも文字数が減少しています。

過去の例では、2019年度は「国家の歴史と境界線をめぐる争い」をテーマに出題され、問題数は90文字が1問、60文字が4問、論述文字数は5問で330文字でした。

第3問(一問一答)の出題傾向

第3問は、一問一答形式の問題です。

昨年の第3問目は、「世界史上の移動」をテーマにそれほど難易度の高くない10問が出題されました。

一昨年は、「人の移動による文化交流とそれによる人々の生活・意識の変化」をテーマに出題されました。

例年、基礎的な知識を問う問題が出題される傾向があります。

基礎知識をつけるためにおすすめの参考書はこちら→

★東大世界史は、大問3問構成で幅広い範囲から出題される

★東大世界史第1問は、450~600文字大論述、第2問は小論述、第3問は記述式の一問一答

東京大学の世界史の難易度

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東大の難易度

偏差値と共通テストの得点率

偏差値 67.5~72.5
共通テスト得点率 88%~92%

東京大学は、日本で最も偏差値の高い大学のため、大学入学共通テストの得点率が高くなっています。

東大合格者の平均・目標点

世界史の平均点

ここでは、昨年の合格者の平均点をご紹介します。

合格者平均
文科一類 40.6点
文科二類 40.8点
文科三類 41.4点
文科全体 42.4点

世界史の第2次試験の合格者の得点は、60点満点中40点前後が多くなっています。

世界史の目標点

  • 大学入学共通テストの目標点→90点/100
  • 第2次学力試験の目標点→40点/60

大学入学共通テストの世界史は、それほど難易度が高くないので、90点以上の得点が必須となります。

第2次学力試験は、40点を目標にすると良いでしょう。

社会全体の配点をみると英語や国語と同じ120点満点となっていることから、社会科目が得点に占める割合は大きく、重要な教科であるといえます。

✔大学入学共通テストでは90%以上獲得する必要がある

✔第2次学力試験は40点取れると良い

✔偏差値は67.5~72.5で日本トップ

東京大学の世界史の勉強法

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東大世界史は、幅広い範囲から出題されますが、出題される題材は、ひねったものではなく、シンプルなものが多い傾向があります。

幅広い出題内容に答えていくためにも、教科書に載っている、基礎的な内容をしっかり押さえることが大切です。

第1問(大論述)の対策

  • 基礎知識をつける
  • 出題者の意図をくみ取る
  • 過去問をたくさん解く

幅広い範囲から出題される、東大世界史第1問の大論述対策・勉強法として大切なことは、基礎を理解することです。

基礎知識をつける

大論述では問題文を読み、問いに対して指定される語句を使って論述していきます。

論述するためには、指定される語句をきちんと理解し、論述を行っていく必要があります

大論述の出題範囲は、教科書に載っている内容に限られるので、教科書を中心に学習しましょう。

幅広い範囲から出題されるので、バランスよく全ての分野を学習しましょう。

出題者の意図をくみ取る

大論述は、問題文から出題者の意図をくみ取ることが重要なポイントとなります。

論述を組み立てるうえでのヒントは、全てリード文と設問文に書かれているので、読み飛ばすことなく、しっかり読み解きましょう。

指定語句は出題意図をくみ取った文章に欠かせない用語であり、使わなければなりませんが、指定語句のみにとどまらず、出題意図やテーマに沿った内容の論述を心がけましょう。

過去問を解く

論述の対策として最も有効なことは、過去問を解くことです。

できるだけ多くの過去問を解き、論述を組み立てることに慣れる必要があるので、20年分の過去問を解いて対策しましょう。

過去問を解いて論述したものは、個別指導で添削してもらうのがおすすめです。

受験のプロである個別指導の講師に添削してもらうと、論述の書き方を的確に指導してもらえるので、実力をつけることができます。

プロの添削を受けられる家庭教師はこちら→

第2問(小論述)の対策

  • 教科書の基礎を押さえる
  • 問題を繰り返し解く

第2問は、30文字から120文字ほどの小論述が、4題から6題ほど出題されます。

大問自体に、全体を通じたテーマがあり、テーマに沿ったトピックスを小論述します。

全体のテーマから逸れないよう、まとまりのある小論述にすることが大切です。

教科書の基礎を押さえる

出題される内容は、ほとんどが基礎的なものですので、第2問に関する特別な対策は必要ありません

世界史の基礎を押さえることができれば、得点を取ることができます。

全ての世界史の対策同様に、教科書に載っている内容をしっかりと理解し、基礎知識を養いましょう。

問題を繰り返し解く

論述は繰り返し何度も演習することで、自分の中で小論述をストックし、それを応用することで、スピードが速くなります。

できるだけ多くの過去問を繰り返し解き、確実な基礎知識を固めましょう。

第3問(一問一答)の対策

  • 一問一答の問題集を解く
  • インプットとアウトプットをする

一問一答の問題集を解く

東大世界史第3問の対策としては、教科書の基礎知識をしっかり理解し、一問一答の問題集を完璧にしましょう。

一問一答は、正解が不明確な論述と違い、正解が明確なので、点数を確実に取ることができます。

東大に合格するためにも、世界史第3問では、10問中、8問以上の正解を目指しましょう。

大論述に時間がかかるため、一問一答は、短い時間で解答できると良いでしょう。

インプットとアウトプットをする

基礎的な知識の定着には、インプットとアウトプットが欠かせません

教科書や参考書でインプットした内容を、一問一答の問題集や過去問でアウトプットします。

こつこつと地道に勉強を続け、しっかりとした基礎力をつけることが大切です。

★教科書に載っている内容をしっかりと理解し、基礎知識を養うことが大切

★教科書や穴埋め問題集を用いて、インプットとアウトプットを効率的に行うこと

★論述形式の問題への対策として最も有効なことは、過去問を解くこと

東京大学の世界史対策におすすめの参考書

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論述問題対策におすすめの参考書

みるみる論述力がつく世界史

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みるみる論述力がつく世界史
出版名 山川出版社
価格(税込) 1,100円

この参考書では、大学入試の論出問題の攻略法をご紹介しています。

基本編と発展編に分かれており、自分の学力に合わせて学習することができます。

詳説世界史研究

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詳説世界史研究
出版名 山川出版社
価格(税込) 2,750円

世界史の知識や世界史に関する史料がたくさん掲載されています。

教科書に基づいてより詳しく記載されているので、受験に役立つ情報をより深く理解することができます。

一問一答対策におすすめの参考書

山川 一問一答世界史

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一問一答世界史
出版名 山川出版社
価格(税込) 880円

世界史Bの教科書に記載されている情報が詰まった、山川の世界史の一問一答です。

重要度ごとに問題が分かれており、赤シートで単語を隠しながら繰り返し使うことで、知識をしっかり身に着けることができます。

荒巻の新世界史見取り図

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荒巻の新世界史見取り図上下
出版名 東進WEB書店
価格(税込) 1,430円

世界史の流れを把握する上で、とても読みやすい参考書となっています。

大論述では、世界史全体の流れをつかんでいることが大切になるので論述対策におすすめの参考書です。

世界史自体の奥深さと、面白さに触れることができるので、学習への意欲を挙げることができます。

問題形式対策におすすめの参考書

東大の世界史27カ年

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東大の世界史27カ年
出版名 教学社
価格(税込) 2,530円

東大世界史の過去の入試が、27年分詰まった参考書です。

東大の世界史は特殊な問題形式のため、過去問をたくさん解くことで、問題に慣れることが大切です。

✔論述対策には流れがわかる参考書

✔一問一答には基礎知識がしっかり定着する参考書

✔過去問を繰り返すことが必要

独学で東大に合格することは可能?

東大合格を独学で目指すことは可能ですが、おすすめはできません

独学と家庭教師どちらが良い?

個別指導塾や家庭教師であれば、東大合格へのカリキュラムが整っており、受験のノウハウを持ったプロの講師が指導してくれますが、独学では全て自分で行うことになります。

家庭教師なら、ひとつひとつの問題を、しっかり理解しながら勉強を進めていくことができるので、効率良く入試までの時間を過ごせます。

特に、大論述対策は講師に添削してもらうと早く身につけることができるので、個別指導塾や家庭教師がおすすめです。

【東大合格に強い】家庭教師のトライ

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家庭教師のトライ
対象年齢 幼児~高卒生
対象地域 全国
指導方針 1対1の個別指導

家庭教師のトライは、豊富な指導実績から得た独自の学習法と1人1人に合わせた指導を行う家庭教師です。

家庭教師のトライでは、「トライ式東大対策コース」があり、東京大学合格に強い家庭教師です。

東大対策コース

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東大対策コースの強み
  • 東大受験のプロの講師がいる
  • 東大への豊富な合格実績
  • 問題分析から得た独自の添削指導

東大対策コースの講師は、東大合格者を多数輩出しているプロの講師です。

東京大学の過去問を分析し、独自の添削方法で添削・指導を行ってくれます。

マンツーマン指導なので、自分の学力に合わせて東大に合格するためのカリキュラムを作成してくれます。

苦手分野に時間を使い、得意分野の補強も必要に応じて行うので、効率的に学習できます

トライの合格体験談

先生は話しやすい方で、教え方がとても丁寧でした。

勉強のみならず、受験直前の過ごし方についても教えてくれました。

トライでは分からないところを保留にせずすぐ質問し解決できたので、苦手科目だった数学が根本から理解できるようになりました。

上記の合格体験談は、東京大学文科三類に現役合格した生徒の合格体験談です。

学力に合わせた学習を行うことで、苦手克服ができ、丁寧な指導が合格につながったようです。

家庭教師のトライの料金

家庭教師のトライのカリキュラムは、1人1人に合わせて作成されるため料金が公開されていません

詳しくは以下からお問い合わせください。

↓↓【家庭教師のトライの詳細はこちら!!】↓↓

まとめ

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東大世界史は、国立大学のなかでも非常にレベルの高い受験科目です。

特に大論述は、個別指導のサポートをうけて、しっかりと対策する必要があります。

過去問を解いて論述したものを、受験のプロである講師に添削してもらうことで、効率良く入試までの時間を過ごせます。

基礎知識をしっかり身につけ、過去問を解き、論述対策を行って、東大世界史で高得点を目指しましょう。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「東京大学世界史」に関してよくある質問を集めました。

東京大学の世界史の難易度は?

東京大学の偏差値は、67.5~72.5となっており、日本最難関の大学です。東大に合格するためには、大学共通テストで90点以上、第2次学力試験で40点以上とることが必要となります。詳しくは記事に記載しています。

東京大学の世界史の出題傾向は?

東京大学の世界史は、大問3つで構成されています。第1問目が400字~600字の大論述・第2問目が小論述・第3問目が一問一答となっています。出題範囲が幅広く、テーマは毎年バラバラです。詳しくは記事に記載しています。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
この記事は、StudySearchを運営している株式会社デジタルトレンズのStudySearch編集部が企画・執筆した記事です。
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