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更新日 2024.4.10

都立の推薦入試の仕組みは?選抜方法から出題問題・対策法・倍率までご紹介

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東京都立高校入試では文化・スポーツ選抜での推薦入試があります。

中学生での課外活動による成績が重要視されることはみなさん知っていると思いますが、その仕組みや評価方法などはご存じでしょうか。

今回は、東京都立高校の文化・スポーツ選抜についての詳しい内容をご紹介していこうと思います。

東京都立 推薦入試の仕組み

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都立推薦入試の種類

都立推薦入試には、文化・スポーツ等特別推薦一般推薦の2つがあります。

以下にて紹介していくのでぜひ参考にしてください。

文化・スポーツ等特別推薦

文化・スポーツ等特別推薦は、特定の科目やスポーツ種目などの高い実績を持つ生徒を募集する制度です。

学力検査を行いませんが、集団での討論と個人面接の他に実技検査を実施することが多いです。

一般の推薦と面接よりも実技検査の評価が高く反映される可能性があります。

一般推薦

一般推薦は、大学が提示している条件をクリアした上で、高校からの推薦をもらえた場合に出願できる制度です。

こちらも学力検査は行わない代わりに面接や小論文などで評価されます。

また、学校の成績が一定の基準に達していないと推薦の枠に入れないため、日ごろの勉強が大事になってきます。

都立推薦入試の配点

ここでは一般推薦と文化・スポーツ等特別推薦の配点の違いを含めて例をあげてご紹介していきます。

  調査書
(観点か評定か)
調査書
(調査書点)
集団討論
個人面接
小論文 総合成績
一般推薦 評定 450 200 250 900
文化・スポーツ等
特別推薦
評定 450 200 400 1,050

ほとんどの学校が調査書を全体の50%程度にしているため、面接・小論文等の成績が大きく関わってきます。

文化・スポーツ等特別推薦の方が小論文の配点が高く、一般推薦に比べ調査書の成績が占める割合が少ないことがわかります。

調査書の点数化方法

調査書点に関しては、総合成績に占める割合の50%までと制限されています。

また、「観点別学習状況の評価」か「 5 段階の評定」のどちらかを点数化します。

ほとんどの学校が評定をみているため日頃の学校での成績が重要となってきます。

✔文化・スポーツ等特別推薦は特定の科目やスポーツ種目などの高い実績を持つ人が対象

✔一般推薦は高校から推薦をもらう

都立推薦入試はどんな試験?

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都立推薦入試の日程

都立推薦入試の日程
出願期間 2023年1月12日(木)~18日(水)
試験日 2023年1月26日(木)・27日(金)
合格発表日 2023年2月2日(木)

願書は郵送で受付しており、18日必着となっています。

イレギュラーの入試方法を持つ高校もあります。

例えば、国際高校の国際バカロレアコースに関しては、1月20日・21日の間に願書を学校に持っていく必要があります。

自分の受ける高校の入試情報を詳しく調べるようにしましょう。

都立推薦入試の評価科目

面接・集団討論

個人面接と集団での討論は全校で行われています。

コロナ対策のため、令和3年度は集団討論は行われませんでしたが、今後の感染状況次第で復活する可能性もあるので対策の必要がありそうです。

また、個人面接の時間や内容、面接官の人数は各学校で異なるようです。

作文・小論文・実技試験

上記で紹介した面接や集団での討論の他に、作文や小論文などで点数化されることが多いです。

また、スポーツ推薦であれば実技試験で判断されることも少なくありません。

以前より調査書の配点が下がり、どの高校でもこのような試験が行われるので対策が必要です。

実際の入試試験

学校名 種別 検査時間 字数
日比谷 小論文 50分 小問1 120~140字
小問2 420~460字
竹早 小論文 50分 小問1 100字
小問2 500字
武蔵丘 作文 50分 - 540~660字
- 540~660字
杉並 作文 50分 - 540~660字
立川 小論文 50分 小問1 360字
小問2 -
多摩 作文 50分 - 600~800字

実際の都立推薦入試を見てみると、日比谷・立川・竹早高等学校は小論文、武蔵丘・多摩・杉並高等学校は作文の試験が行われています。

試験内容や出題形式は学校ごとに異なるので、きちんと志望校の入試要項を確認しましょう。

都立推薦入試の倍率

都立推薦入試の近年の倍率推移

  受験者数 合格者数 倍率
2023 23,176人 9,372人 2.47倍
2022 23,242人 9,156人 2.54倍
2021 24,276人 8,749人 2.78倍

2021年は募集人数が増えたのにも関わらず、応募者数は1,000人近く減っているので、倍率も下がっています。

倍率の高い都立高校TOP5

  高校名 受験者数 募集人員 倍率
1 鷺宮高校 303人 54人 5.61
2 小岩高校 361人 71人 5.08
3 片倉高校 228人 46人 4.96
4 城東高校 287人 63人 4.56
5 西高校 275人 63人 4.37

上記にて倍率の高い都立高校のトップ5を紹介しています。

全てにおいて募集定員が非常に少なく、受験者数が大幅に上回っていることが分かります。

また、1番高い鷺宮高校では5.61倍と、大学入試並みの倍率となっています。

トップ5より下でも4倍程度の倍率がある高校が多く、非常に厳しい戦いであることが分かるのではないでしょうか。

✔2024年の試験日は1月下旬

✔都立推薦入試の平均倍率は約2.5倍~3.0倍

✔倍率が最も高いのは鷺宮高校

都立推薦入試の試験内容は?

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集団討論

例:晴海総合

ここでは集団討論の具体的な問題内容について例をあげてご紹介します。

オリンピック精神の一部に「平和でより良い世界の実現に貢献すること」とあります。

はじめに、「将来、社会に貢献するために必要な力は何か」一人一つ挙げ、その理由を述べてください。

次に皆さんが述べた「将来、社会に貢献するために必要な力」を皆さんで話し合って二つ~三つ決めてください。

その後、その力を身に付けるため、高校三年間をどのように過ごしたらよいか、もう一度、皆さんで話し合ってください。

例題:三田高校

高齢者の運転免許について、自主的に運転免許を返納することが望まれるが、地方では自動車が主な交通手段となっている現状もある。これらをどのように受け止め、どのようになることが望ましいと考えるか。

例題:戸山高校

人は他者との関わりの中で、様々なことを 学び、人としてたくましく成長していけるものだと言われています。あなたは、戸山高校 に入学したら、どのように他者と関わり、ど のように成長していきたいと思いますか。自らの将来の夢や目標を踏まえ、自分の戸山 高校の生徒としての姿をイメージしながら、 話し合ってみてください。

小論文・作文、実技検査

ここでは小論文・作文、実技検査の具体的な問題内容についてご紹介します。

小論文・作文

小論文・作文の基本概要
試験時間 50分程度

都立入試の作文・小論文でよく出題されるテーマをご紹介します。

●中学生生活について

●高校生活について

●時事問題について

●言葉・ことわざについて

出題傾向は多岐に渡ります。
多様な問題の小論文・作文を解くことを心がけ対策することをおすすめします。

実技検査

実技検査例

●手順にしたがって、見本と同じ図を作図

●立体模型を製作する

●参考図を見て、定規やハサミ等を使用して指示に従い製作する

基本的に普通科は小論文・作文での選考を行われることが多く、実技検査での選考は工業系の高校の選抜実施されています。

選抜方式例

所在地 学校名 種別 検査時間 文字数
千代田 日比谷 小論文 50 小問1 60文字
小問2 500-540文字
中央 晴海総合 作文 50 560-600文字
新宿 総合芸術 実技検査 50 --

2024年都立高校入試 推薦合格の目安

都立高校推薦合格の目安の内申点について旧1学区を例にご紹介します。

あくまでも目安であるため、紹介した内申点より低くても合格する場合や、内申点より高くても落ちてしまう場合があるので注意しましょう。

学校名 男子 女子
日比谷高校 45 45
小山台高校 43 44
三田高校 40 44
雪谷高校 34 38
田園調布高校 33 37
大崎高校 28 30
八潮高校 23 26
大森高校 22 26

✔小論文・作文は50分程度

頻出問題をチェック

✔実技検査による試験は工業系の高校で行われる

都立高校に推薦で合格するには

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結論から言うと難関都立高校になればなるほど文武両道が求められます。

部活等の課外活動での成績はもちろんの事ですが小論文、作文、内申点など学力面を重視している学校はかなり多いです。

また、高校の後の大学入試でも入試形態が変わったことにより学力面を問われるようになってきています。

内申点を上げる

推薦入試の得点の大半を占める学校の成績を上げることが先決です。

授業に積極的に参加する

内申アップをするためには授業への積極的な参加が不可欠です。

音楽や美術・体育といった実技科目は軽視されがちですが、内申点が2倍で計算されるなど非常に重要な科目です。

特に授業への姿勢が良い成績に繋がってくるので、関心・意欲・態度の項目でAを取れるように意識しましょう。

定期テストで良い点数を取る

想像に難くないかもしれませんが、定期テストで高得点を目指すことが内申アップの近道です。

定期テストの点数は、授業態度よりも比重が高くなることが多いので、今まであまり対策していなかったという人は今から全力で取り組みましょう。

東京都では3年生の通知表のみ評価の対象になるので、気を抜かずに最後まで勉強し続ける必要があります。

面接練習が必要

推薦入試には必ず面接があるため、事前の念入りな練習が必要です。

自己PRカードを作成する

まず、出願書類とともに提出する「自己PRカード」を作成する必要があります。

これ自体が点数化されることはないものの、面接時の材料になり、印象が左右されます。

言いたいことが明確に、見やすく伝わるように作成し、面接本番での発言と矛盾が無いように注意しましょう。

マナーを知る

面接での最低限のルールを守るようにしましょう。

高校入試ではそこまで細かいことは見られないですが、身だしなみやふるまい方、最低限の敬語は知っておくと安心でしょう。

マナーを気にしすぎて固まらず、伝えたいことを自分らしく表現できるように練習しておくことが重要です。

小論文・作文対策を行う

添削指導がおすすめ

小論文や作文は、参考書などを使って書き方を学んだあとはとにかく演習が必須です。

また、自分が書いたものが他人にどう映るのかを確認する必要があるため、学校や塾の先生などに添削してもらうのがおすすめです。

添削を繰り返し、自分の文章をブラッシュアップすることでより良いものが書けるのではないでしょうか。

様々な分野を演習する

小論文や作文では、どのようなテーマが出題されるか予想するのが難しいです。

将来の夢や高校でどう頑張りたいか、といったスタンダードなテーマなら良いものの、時事問題などから出題される可能性もあります。

新聞やテレビなどを見てトレンドを把握したり、時事問題に目を傾けられると良いでしょう。

✔学校の成績を上げることが大切

✔自分のアピールポイントを知る

✔小論文・作文は添削指導

都立推薦入試におすすめの学習塾・家庭教師

オンラインプロ教師メガスタ中学生

メガスタ

メガスタ中学生の概要
対象年齢 中学生
対象地域 日本全国
授業形式 オンライン個別指導
特徴 生徒一人一人に合わせた個別カリキュラム
授業日以外の学習計画・学習方法についても指導

利用者満足度が高いオンライン家庭教師

メガスタ中学生は、オンラインにも関わらず、講師、指導どれをとっても満足度が高いです。

理由としては、中学校に定期テスト対策はもちろん、高校入試対策を手厚く行ってもらえて、 指導してもらえる講師についても業界でもレベルの高いプロ講師が担当しています。

また、指導カリキュラムについても、一般的な公立中学だけではなく、私立中学や国立中学などの特殊な学習カリキュラムにも対応している点も満足度が高い理由になっています。

オンラインでもしっかり学べる

メガスタはオンラインでの授業が主になります。

「正直オンラインで受験勉強とか不安。」「オンラインで勉強したところでなにも身につかない!」という意見もありますが、メガスタは独自のシステムを導入しており、ほとんど対面と同じような授業を行うことが可能になっています。

そのため地方の方や周りに良い塾がない場合もメガスタは安心して利用することが出来ます。

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メガスタ中学生

メガスタ中学生について

家庭教師のファースト

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家庭教師ファーストの基本情報についてご紹介します。

家庭教師のファースト
対象学年 小学生~高校生
授業形態 訪問型指導、オンライン指導
対象地域 全国各地

一人ひとりの学力や性格に合った講師による指導

指導実績20年以上を誇るマッチングのプロが生徒一人ひとりに合わせた講師を選択してくれます。

勉強を進めるうえで生徒と講師の信頼関係はとても重要なものになります。

生徒の苦手科目に強い講師や難関学校を受験する生徒には受験対策のプロや合格経験のある講師が専属でついてくれるため可能性が大きく広がります。

家庭教師ファーストは指導報告や学習計画・指導方法など様々な面で保護者と確認しながらサポートをしてくれます。

サポート面でも充実しているのが家庭教師のファーストの強みといえるでしょう。

家庭教師のファーストの料金・費用

家庭教師ファーストでは、入会金や初期費用、追加料金などはありません。

交通費に関しては車などは1キロ15円程度、公共機関を使用する場合は実費です。

徒歩・自転車の場合は無料となっています。

距離によって交通費は大きく変わります。

対象 月額料金
小学生 9,240円~
中学生 9,900円~
高校生 11,220円~

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まとめ

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いかがだったでしょうか。

今回は文化・スポーツ推薦入試に焦点を当ててご紹介しました。

実技面のみならず学力面にも力を入れる必要があり、特に定期テストが大きく関わる評定を高く保つことが必要となってきます。

もし、勉強に自身が無かったり得意ではない場合は今回ご紹介した学習塾・家庭教師を活用してみてください。

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オンラインプロ教師のメガスタ中学生

ハイクオリティのオンラインプロ教師
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【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「都立高校の推薦入試」に関してよくある質問を集めました。

都立高校の推薦入試とは?

都立の推薦入試は、一般推薦から文化・スポーツ等特別推薦が用意されています。集団討論・個別面接・小論文などの選考を経て、総合成績で合否が判断されます。詳しくは記事を参考にしてください。

都立推薦合格の目安は?

都立高校推薦入試の合格目安について、内申点の平均合格点を紹介します。日比谷高校では男子が45点・女子が45点という結果でした。記事内では旧1学区を例に紹介しています。

推薦入試に合格するためには?

推薦入試に合格するためには、難関都立高校になればなるほど文武両道が求められることは頭に入れておくことをおすすめします。また、昔とは異なり学力も重要視されてきました。部活・定期試験対策にも手を抜かず推薦入試での合格を目指しましょう。

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-StudySearch編集部-
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