東大地理は過去問が重要 傾向や対策・勉強法/独学におすすめの参考書
東京大学の地理は、論述問題を中心に出題されることが特徴です。
そこで今回は、最難関である東京大学地理の問題形式などの基本情報から傾向・対策や勉強法を紹介していきます。
また、記事の最後でおすすめの参考書/過去問や塾も紹介しているので地理を選択して東大受験を検討されている方は、是非ご参考ください。
東大地理の合格点数などの基本情報
東大地理の問題形式や試験時間について
東大地理の出題形式と配点
東京大学の地理は3つの大問から成ります。
それぞれの大問は設問A・Bの2段形式で構成されており、各設問の中では3問~5問の小問が出題されます。
また、出題範囲は地理Bで扱われる分野になります。
論述形式の問題が多いため、論理的に考える力や記述力が必要です。
教科 | 国語 | 数学 | 社会 | 英語 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
配点 | 120 | 80 | 120(60+60) | 120 | 440 |
東大は社会2科目で150分だから時間配分が大事
東大の社会は2科目を受験する必要があります。
そして、その試験時間は2科目合わせて150分になります。
2科目合わせて150分なので、地理にかけられる時間は単純計算で75分です。
また、3つの大問で構成されているため大問1つにかけられる時間は約25分となります。
東大地理のおすすめの解く順番
東大の地理を解く上で大事にするべきポイントは次の3点です。
- 全体を見て論述の割合を確認
- 論述が少ない大問から解いていく
- 分からない問題は飛ばして最後に考える
東大地理のおすすめの解く順番はまず、問題全体を見て論述問題がどのくらいあるのか確認しましょう。
次に時間のかからない論述の少ない問題から解き、分からない問題があれば時間の最後に解きましょう。
問題を読んでみて時間がかかりそうなら先に社会のもう1つの科目を解くのもいいでしょう。
1科目に75分を使うより150分で2科目を終わらせるという感覚で解く方が気持ちも楽になります。
東大地理の合格点について
東大地理の合格最低点は公開されていない
東大は各科目の合格最低点が公開されていません。
そのため、合計の合格者最低点と平均点を参考に地理で何割を取ればいいのか判断します。
以下より、2023年の合格者のデータを参考にすると、東大に合格するには合計点数が最低で6割必要だと分かります。
各科目で6割を取って合格をする想定なら、地理は60点満点で36点以上は得点する必要があるので、まずはここを目標点に勉強しましょう。
2023年度の合格者データ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
合格者データ | 文科一類 | 文科二類 | 文科三類 | |||
合格最低点 | 344 | 62.5% | 342 | 62.2% | 340 | 61.8% |
合格者平均点 | 371 | 67.4% | 368 | 66.9% | 363 | 66.0% |
✔︎問題は大問3つで構成
✔︎地理の受験時間は約75分
✔︎配点は60/440点
東大地理を大問別に傾向分析
東大地理は全部で大問3・設問6つ
東大地理の入試問題の出題傾向について、設問ごとに分けて表でまとめてみました。
問題番号 | 出題内容 |
---|---|
大問1A | 自然環境 |
大問1B | |
大問2A | 世界をテーマにした問題 |
大問2B | |
大問3A | 日本について掘り下げた問題 |
大問3B |
大問1:自然環境の問題
第1問は、「自然環境」に関する問題が頻出します。
2023年度は「自然環境と人間活動の関連」、2022年度は「自然環境と生活」、2021年度は「世界の環境と地形」、2019年は「日本列島の地形と自然資源利用」が問題のテーマでした。
また、地形や気候などに関する出題と、農牧業・文化・環境問題の出題が多い傾向があります。
他にも、統計表やグラフ・地図から、降水量・地形の分布などが人口分布に及ぼす影響を読み取る問題も多く出題されています。
大問2:世界をテーマにした問題
第2問は、2019年から「世界をテーマにした問題」が出題されています。
2023年度は「第一次産業の国際比較」、2022年度は「南北アメリカの経済と社会」、2021年は「世界の言語と教育」、2020年は「世界の食料の生産と消費」のテーマで出題されています。
また、2019年は「世界の国際貿易と国際旅行者」というテーマの問題でした。
大問3:日本について掘り下げた問題
第3問は、「日本について掘り下げた問題」が頻出します。
2023年は「居住と自然環境」、2022年度は「日本の都市と農業」、2021年は「女性の労働」に関する問題が出題されました。
なお、2020年は「ドイツと日本の人口の動向」、そして2019年は「日本の産業と国土」に関する問題が出題されました。
この大問では、日本の地理・人口・都市・工業に関する内容を時事と絡めて出題する傾向があります。
✔︎自然環境がテーマの大問1
✔︎世界について出題する大問2
✔︎日本について掘り下げる大問3
東大地理で合格点を取るための対策・勉強法
東大地理の本当は教えたくない対策・勉強法4つ
資料集と地図帳は常に横に置いて勉強
これは地理を勉強する際の王道の勉強法ですが、最難関レベルの東大の地理にもこの方法は通用します。
聞いたことのある方も多いと思いますが、地図にその地域の情報を書き込んで、位置とその地域に関する重要な情報を同時にインプットしていきましょう。
頻出するデータは暗記しておく
東大の統計やデータを用いた問題は選択肢があり、難易度もセンター地理とほとんど変わらないといわれています。
典型問題でもあり、特に点数を落としたくない箇所なのでランキング上位の各資源の輸出量や温度などの気候のデータは頭に入れておきましょう。
過去問演習の時間を多くする
過去問をできるだけ多く解き、アウトプットを行うことで、基礎知識をしっかり定着させます。
東大地理とセンター地理は出題傾向が似てるといわれているので東大地理対策にも効果的です。
東大地理は論述式ですが、センター地理が理解できていなければ、論理を展開することはできません。
過去問を解いて、問題をしっかり分析し、論理的に考える力を身につけましょう。
100文字程度の論述対策も行う
東大地理は、100文字以下の論述対策を中心に出題されることが特徴です。
60文字や90文字で短くコンパクトに論述する訓練が重要です。
文字数が少ないので、問題の意図を正確に把握して、問われていることだけに答えることがポイントです。
資料やリード文の意味を読み取り、資料などに配慮している内容であることがわかるような表現ができるよう、問題演習を行いましょう。
東大地理を独学で勉強する際の注意点
論述の添削をしてくれる人がいない
東大地理の点数を合格レベルに引き上げることは独学でも可能ですが、簡単ではありません。
特に、攻略の鍵となる論述問題の対策で苦労する方が多いと思います。
論述の勉強は、学校の先生や塾の講師に添削してもらうと効率的に行えるため、定期的に誰かに添削してもらいましょう。
東大地理の対策におすすめの参考書・過去問
東大地理の典型問題対策におすすめの参考書
村瀬のゼロからわかる地理B
基礎固めなら、『村瀬のゼロからわかる地理B』がおすすめです。
この参考書は、数々の有名予備校で教鞭を取ってきた村瀬先生が執筆しています。
丁寧な解説と分かりやすいイラスト図解を使い、地理について噛み砕いて説明しています。
東大地理の論述対策におすすめの参考書
地理B論述問題が面白いほど解ける本
論述対策には、『大学入試 地理B論述問題が面白いほど解ける本』がおすすめです。
様々な分野の典型問題が集められている参考書で、解説では解答に至るまでの過程が分かりやすく説明されています。
東大受験に特化したものではないため、実際の試験とは内容が多少異なりますが、論述対策にぴったりの内容です。
東大地理の対策におすすめの過去問
【王道の1冊】東大の地理27ヵ年
勉強の仕上げとして、『東大の地理27ヵ年』を利用しましょう。
様々な参考書がありますが、やはり過去問が最高の良問です。
過去問には試験突破のためのエッセンスが詰まっています。
また、過去問についての解説も詳しく載っているため、効果的に学習を進めることができます。
東大受験に特化した塾でさらに点数UPへ
①「オンラインプロ教師のメガスタ」
メガスタとは
メガスタはオンラインによる家庭教師(訪問家庭教師もあり)が強みの学習指導サービスです。
オンライン家庭教師サービスとして、国内最大級の満足度と合格実績を誇っています。
メガスタの特徴
メガスタは教師陣として大手塾の有名講師から現役学生まで35,000人にものぼる豊富な人材をそろえています。
豊富な人材の中から生徒ひとり一人と相性の良い教師を見つけ出すことができます。
また、オンライン指導であっても教師が生徒の表情と手元を見ることのできる独自システム「Study Room」を導入し、家庭教師が対面で教えるのと同じレベルの指導をどこからでも受けることができます。
②「現論会」
現論会とは
東京・神奈川・埼玉・千葉・大坂に校舎を展開している難関大学専門の塾です。
東大志望専用のコースもあり、同じ意思を持った生徒と同じ環境で授業を受けれるので、常にいい緊張感を持って勉強することができます。
最近では渋谷校・市ヶ谷校が開校され、展開地域が徐々に広がってきています。
現論会の東大コース
現論会には東大出身の講師から指導を受けることができる東大志望専用のコースが用意されています。
メガスタがオンライン授業に力を入れているのに対し、現論会は対面での東大講師による指導が魅力です。
また、オンラインで授業も受けられるので家の近くに校舎がない方でも安心です。
そんな現論会の料金や詳細が気になる方は一度公式HPをご覧になってみてください。
お問い合わせや無料体験授業の申し込みができるようになっています。
まとめ
今回は東京大学地理の傾向や対策、勉強法について紹介しました。
東大地理の問題では、論述問題が多く出題されます。
なお、頻出範囲は日本や社会情勢に関連したテーマ、自然地理です。
論述力だけでなく、統計表やグラフから数値の特徴を分析し、判断する力が求められます。
インプットとアウトプットをバランスよく行い、効率よく勉強していきましょう。
【初心者でもわかる】この記事のまとめ
「東大 地理」に関してよくある質問を集めました。
東大地理の問題形式や配点は?
東大地理の問題形式は、3つの大問から成ります。それぞれの大問は設問A・Bの2段形式で構成されており、各設問の中では3問~5問の小問が出題されます。また、配点は60点で文類志望なら社会を2科目受験する必要があるので合計で120点です。
東大地理の出題傾向は?
東大地理を大問別に傾向は、第1問は「自然環境 」、第2問は「世界をテーマにした問題 」、第3問は「日本について掘り下げた問題」が出題されることが多いです。つまり、日本・世界のあらゆる分野を対策しておく必要があります。
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