この記事では、中学受験の算数の勉強法やおすすめの参考書・問題集・塾などをご紹介します。
算数は、中学受験で最もポイントとなる科目といわれています。
他の科目に比べると配点が大きい中学校がありますし、入試科目を算数だけにした中学校もあります。
中学受験の算数には、計算力・思考力・記述力が必要となり、苦手としているお子様は多いです。
本記事では具体的に何を勉強したらいいのか、勉強するべき重要な単元などをご紹介しています。
中学受験を受けさせたいけど小学校の勉強と何が違うの?と思っている親御さん必見になっています。
算数が苦手で悩んでいるお子様は、参考にして今後の勉強に活かしてください。
■まとめ
小学校の算数の授業では、四則計算など問題を解くのに必要な知識を学ぶのが基本です。
一方で、中学受験に出題される算数の問題は、基礎知識があることを前提とした応用問題が大半です。
そのため、単純な計算力だけでなく、問題文を理解して式を作る論理的思考力や表現力が問われるといえます。
計算を正確に素早く行う能力と、複雑な計算を工夫して解く能力の2つが必要になります。
計算ミスを連発したり、あまりに長い時間をかけてしまうと問題を解ききれない可能性もあるのである程度の速度で計算できることが大切です。
また、普通に解こうとすると膨大な計算量になるため、簡単な式や解きやすい形に変形しなければならない場合もあります。
中学受験で出題される問題は、公式を使えばすぐに答えが出る、ということはほとんどなく、複数の公式を使うなど段階を踏むことが必要です。
思考力が不足していると、答えを導くことだけに意識が向いて行き詰まる可能性が高くなります。
応用問題を活用して、思考力を鍛えましょう。
そのため、問題を解くための道筋を考え、常に何を求めてどう使うのかを考えられることが重要です。
算数における表現力とは、問題文から読み取った情報を自分なりに理解し、式を作ったり、グラフに表すことを指します。
また、記述問題など他者に解法を説明する場合も必要になってきます。
頭の中だけで考えようとせず、情報を視覚化する訓練をしておくと、問題を解く順序が明確になることにも繋がります。
✔中学受験の算数は応用問題が多い
✔中学受験算数に必要な力は考える力と計算力
出題される図形問題は、そのまま見ても解けないものが大半で、補助線を正しく引くことが求められることも多いです。
受験対策としては、多くの類題を解くことで解法のパターンを知ることが重要になってきます。
普段から問題用紙やノートに図形を書いたり、情報を書き込む習慣を付けることで解きやすくなるのでおすすめです。
割合の問題は、基準をもとにして、ある量を比べた時の値を求めるもので、勉強に苦労する単元と言われています。
割合・比べる量・もとにする量の3つの数量関係を表す公式を覚えることで早く答えを導きやすくなります。
比の問題は、前述した割合や分数・小数などの理解が浅いとつまづきやすいです。
苦手意識をなくしたい場合は、分数や割合の理解を完璧にしてから演習に取り組むことをおすすめします。
割合・比は、図を使うことで理解しやすくなります。
普段から図を書く癖をつけておきましょう。
つるかめ算とは、鶴と亀のように足の数が異なるものがあり、足の数の合計と2つのものの合計が分かっているときに、鶴と亀のそれぞれの数を求めるという問題です。
数を仮定して解き進めていく基本的な問題を始め、面積図や表を用いなければ解けない応用問題まで幅広く出題されます。
一見すると難しそうですが、パターンがあるので、問題集を何度か解くことで覚えておくと良いでしょう。
旅人算は、速さの単元を土台とした文章題で、「出会い算」と「追いつき算」の2つに分けることが出来ます。
算数の中で1番難易度は高いと言われており、問題の中に単位変換が組み込まれていることもあるので単位の知識も必要になってきます。
問題文を眺めるだけでなく、内容を視覚化するために線分図を書くことで理解しやすくなります。
濃度算は、水溶液の濃度や溶媒・溶質の質量などを求めるもので、特に濃度が異なる食塩水を混ぜる問題が多く出題されます。
水の量・食塩の量・食塩水の量・濃度の4要素と、濃度を求めるための公式を頭に入れておくことが重要です。
上記の食塩水の4つの要素のうち、2つを求めることで他の要素も単純計算で求められます。
中学受験の算数の問題は、計算問題と文章問題に大きく分けることができます。
それぞれの問題の特徴をご紹介します。
中学入試の算数では、計算問題が大問として出題される学校があります。
内容は、分数や小数、()を含んだ四則計算や計算途中が穴埋め形式などさまざまです。
また、四則計算だけではなく、単位の計算や比の計算なども計算問題として出題されています。
計算問題の配点は、難関中学校ほど低く(計算問題が出題されない中学校もある)、難度が低い中学校ほど高い傾向があります。
中学受験で出題される文章問題は、大きく分けると一行問題と総合問題に分けられます。
一行問題は、実際に問題文が一行という意味ではなく、1~3行程度の問題文で出題され、比較的単純な解法で答えを導ける問題をいいます。
内容としては、特殊算を使う問題や図形問題などさまざまです。
一行問題の出来が、合否に大きく影響することが少なくありません。
総合問題は、同じ問題の中に複数の問題があるものや、長い問題文を読んで答える問題など計算力、思考力、記述力が問われている問題です。
難関中学校の中には、このタイプの問題しか出題されない中学校もあります。
合格するのが難しい中学校ほど、計算問題より文章問題が多く出題され、一行問題よりも総合問題を中心に出題される傾向があります。
✓算数の問題は、計算問題と文章問題に分かれる
✓計算問題は四則計算・単位の計算・比の計算が出題
✓合格が難しい中学校ほど、総合問題を中心に出題
中学受験対策の勉強開始時期を確認したい方はこちらの記事を参考にして下さい。
中学受験の算数を解くためには、小学校で習う基本的な問題や公式の理解が前提になってきます。
そのため、計算問題などを毎日解いて演習を積むことが重要です。
基礎問題を解く際は、ケアレスミスに注意し、応用問題以上に間違えてしまった理由や原因を分析できるようにしましょう。
算数は分野によって得意不得意が最も分かれる科目です。
苦手な分野は避けがちですが、基本的な問題からおさらいし、苦手意識を軽減することが求められます。
繰り返し問題を解くことで「自分はどこまで理解できていて何につまずいているか」を判断できるようにしましょう。
予習よりも復習に力を入れることで効果的に学習出来ます。
学校や塾の授業で習ったことが確実に理解できているかを確認し、不明点を次回の授業時に質問するというサイクルが作れると良いでしょう。
模試などを受ける際も、結果をもとに自分の苦手な範囲や問題形式を分析して復習することに重きを置くことをおすすめします。
応用問題は、基礎問題と違って繰り返し解くことの効果が薄くなります。
1度解いた問題を解き直すと公式や解き方が頭に入ってきやすいですが、これは全ての応用問題に対応できるというわけではなく、その問題を覚えただけです。
そのため、応用問題は新しい問題にどんどんチャレンジすることで様々な形式に対応できるようにしましょう。
✔基礎問題を固める
✔復習を重点的に
✔新しい問題にもチャレンジする
算数の問題を解くうえでさまざまなテクニックを使うことが必要なことから、ひとりで勉強するよりも塾や家庭教師を利用する方が、合格への近道となるでしょう。
ここでは、中学受験におすすめの塾を2つご紹介します。
自分に合った塾を選ぶ際の参考にしてください。
東京個別指導学院の基本情報 | |
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対象生徒 | 小学生・中学生・高校生・高卒生 |
対象地域 | 首都圏を中心に全250の直営教室を展開 |
指導方法 | 最大1対2までの個別指導 |
特徴 | 「成績向上・結果」「講師」で顧客満足度の高い指導 |
東京個別指導学院では、複数の講師の中から相性の良い担当の講師を選ぶことが出来ます。
実際に授業を体験してから講師を決めるため、ミスマッチを事前に防ぐことに繋がります。
東京個別指導学院では、個別指導ならではの一人ひとりの考えに寄り添うコーチング指導を行っています。
生徒一人ひとりの学習状況や目標に合わせて学習計画を個別に作成しています。
一人ひとりに最適な学習計画を作成することで、無駄のない学習で志望校合格を実現します。
中学受験する友だちが多く、私も両親もわからないながら中学受験を決めました。
足を引っ張るのは算数。勉強時間の半分以上を算数に費やしても成績は上がらず、焦っていました。
東京個別で何人かの先生に教わってみて、担当の先生は「ここを強化すれば点数がのびるよ」「ここはできるようにしないと!」と的確で、自分が求めている先生だと思いました。
成果が目に見えて出てきたのは、6年生に入ってから。5年生の9月で偏差値50だったのが、6年10月時点では62.4に飛躍しました。がんばって合格できた中学生活は本当に楽しいです。
中学受験を決めて集団塾に通っていたものの、先生と相性が全く合わず、先生が変えられないデメリットを感じて東京個別に決めました。
入塾して過去問を解いてみると、全般的な知識が欠けていました。都立はそれほど知識が必要なく受験できると聞き、立川国際中等教育学校を志望校に。適性検査は記述問題ばかりなので記述中心の演習をしました。
わからない問題がどんどん減り、理科を勉強するのが楽しいと思い始めたのが冬期講習前。担当の先生が優しく褒めて伸ばしてくれたおかげで、偏差値も48→64にアップ。無事志望校に合格できました。
苦手なところを分析することで、偏差値UPに繋がっていることがわかりますね。
個別教室のトライの基本情報 | |
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対象生徒 | 小学生・中学生・高校生・高卒生 |
対象地域 | 全国 |
指導方法 | 完全マンツーマンの個別指導 |
特徴 | 最適なカリキュラム作成・講師を選択できる・ダイアログ学習法 |
個別教室のトライは、全国に607の直営教室、指導実績120万人、登録講師数22万人の大手個別指導塾です。
個別教室のトライは、お子様の学力や志望校の入試傾向や科目配点に基づきオーダーメイドカリキュラムを作成してくれます。
優れた講師がそのカリキュラムに沿って、完全マンツーマンで指導してくれるため、効率よく学力アップが図れるでしょう。
また、個別教室のトライはオンライン家庭教師にも対応しており、全国どこにいてもオンラインで双方向型の指導を受けることができるため、地方のお子様にもおすすめできる塾です。
個別教室のトライは、授業内容を定着させるために勉強法が工夫されています。
理解度を深めるために、お子様が先生役になって授業内容を講師に説明するダイアログ学習法を採用しています。
人に教えることで授業内容を復習し整理できるため、理解度が深まるのです。
また、脳科学理論を応用した復習法のトライ式復習法で、授業内容を効率よく記憶に定着させます。
週末にある野球の練習のことも考慮してカリキュラムを組んでくれました。窮屈な感じがしないでのびのびと勉強することができたので、無駄なストレスを感じることなく通うことができました。
また、マンツーマン指導は、自分の弱いところを徹底的に勉強できたところがよかったです。合格できた時は、今までに体験したことのない達成感を味わうことができました。
トライでは、国語・算数・理科・社会の4教科すべてを、先生のお世話になりました。先生には時事問題などを的確に教えていただき、教科別に苦手なところにしっかりと対処していただきました。
テスト対策など、様々な場面に対応してくださり、効率的に時間を使うことができました。
入試直前には第一志望校の対策をたくさんしていただき、そのおかげで合格することができました。先生にめぐり会えて、本当に感謝しています。
生徒に合わせたカリキュラム作成、テスト対策・受験対策も充実していることがわかります。
一橋セイシン会の基本情報 | |
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対象学年 | 小学生 |
対象地域 | 東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県/茨城県 |
指導形態 | 完全個別指導(1対1) |
特徴 | 小学生への指導を熟知している家庭教師 |
一橋セイシン会には、元進学塾の講師、現役の講師などレベルの高い講師が在籍しています。
講師の指導実績は高く、多くの生徒と向き合ってきたことから高い指導力を兼ね備えています。
また、中学受験となると受験するのは小学生になるので科目の指導の他に受験勉強を続けるモチベーションの持ち方や気持ちが沈まない方法なども指導してもらう必要がありますよね。
一橋セイシン会の講師は、受験に対しての熱意や気持ちの維持方法、受験のノウハウや志望校別対策などを教えてもらえるため進学塾よりも効率的に利用することが出来ます。
国語・社会のT先生には、息子の失点原因の分析から対策、本人の課題にあった勉強方法の提案まで、大変丁寧にご指導いただきました。
短期では勉強成果の出にくい科目ですが月々の見通しを立てて到達度合いを示していただき、安心できました。
算数・理科のS先生には解法解説に止まらず、模試の不振で度々落ち込む息子の不安を取り除き、心の支えになっていただきました。
幅広い知識から、合間合間に雑学を混えて授業をしていただき、終わった後は必ず「楽しかった。すごくわかりやすかった」と毎回満足していました。
又、先生が独自に志望校対策プリントを用意してくださり、解法を丁寧に教えていただきました。集団塾では決してできない授業をしてくださり、本当にありがとうございました
生徒の苦手分野を分析したり、独自に対策してくれる講師の方が多い印象です。
一橋セイシン会は、中学受験の対策の指導だけではなく進学塾の対策にも対応しています。
以下の表のように主に関東圏の大手進学塾が対象になっています。
対応している進学塾 | |
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SAPIX | 日能研 |
早稲田アカデミー | 四谷大塚 |
栄光ゼミナール | 市進学院 |
啓明館 | 希学園 |
啓進塾 | 臨海セミナー |
使う参考書・問題集は、自分の学力や志望校に合っているものを選ばなければいけません。
ここでは、さまざまな学力のお子様が使えるように、基本的なものから難関中学校の問題にも対応できる問題集までご紹介します。
この問題集の特徴は、詳しい計算過程が載っていることです。
どこで間違ったのかがわかるため、計算問題が苦手なお子様にはおすすめの本です。
掲載されている問題は、全て過去出題されたもので、これを完璧に解けるようになれば、中学入試の計算問題の基礎は身につけられるでしょう。
使い方は、間違った問題にチェックをいれながら毎日1ページずつ解いていき、1周終わったら最初に戻って解き直します。
解き直したときに、前回間違った問題をまた間違ったら、原因を考えてすぐにもう一度解き直してください。
1ページに計算問題と一行問題が合わせて数題ずつ載っている問題集です。
基礎編と発展編があり、中堅校志望のお子様は基礎編だけ、難関校志望のお子様なら発展編まで解くことをおすすめします。
表紙に毎朝10分の合格トレーニングと書かれているように、10分程度で解けるように工夫されているため、朝に解く必要はありませんが、毎日継続して3周ぐらい解き直すとよいでしょう。
詳しい解答も載っているため、初めて受験勉強をするお子様でも使うことができます。
この本は、難関校と超難関校志望のお子様におすすめです。
難関校で出題されるような応用問題対策として利用できます。
問題ごとに「頻出」「難問」「新傾向」「差が出る」というタグが付けられているため、最初は「頻出」の問題だけを解き、2周目に難しい問題を解くというような使い方ができます。
志望校のレベルによって異なりますが、小学6年生の夏以降に解き始めるのがよいでしょう。
この問題集を解いて時間が余ったお子様や、算数を大きな得点源にしたいお子様は「算数 合格へのチャレンジ演習」を解き、思考力を磨くことをおすすめします。
✓学力や志望校に合った参考書・問題集を使う
✓計算問題と一行問題の問題集は何度も復習する
✓難関校志望のお子様は応用問題対策は必須
中学受験の算数の勉強法やおすすめの参考書・問題集・塾などをご紹介しました。
中学受験において算数は、他の科目よりも重要視されている科目です。
そのため、算数を苦手なまま放っておくと、志望校に合格する可能性は低くなるといえるでしょう。
小学校の算数と比べて応用的な問題が出題されるということから、基礎問題は確実に理解しておかないといけません。
そのためには、日々の授業内容の復習、重要な単元を漏らさずに学習することが大事ですね。
最短効率での学習をしたい場合は塾を利用することも検討してみて下さい。
「中学受験 算数」に関してよくある質問を集めました。
詳しくは記事に記載していますが、計算問題・文章問題が出題されます。
具体的な勉強法としては、計算問題・一行問題・文章問題・総合問題と分けてすることが大切です。詳しくは記事をご覧ください。
記事内では、中学受験算数の参考書えおして3冊紹介しています。
中学受験におすすめの塾は、個別教室のトライ、一橋セイシン会です。無料の体験授業や資料請求などは記事内からお問い合わせできます。