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更新日 2024.2.5

受動態とは?能動態との違いや文型ごとのポイントを例文を用いて解説

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中学で学習した受動態を覚えていますか?

受け身形という名前で学習した方もいるかもしれません。

“be動詞+過去分詞”の形をとり、「〜される」という意味を表します。

高校でも受動態の単元があり、中学で習った知識よりも広く深く学習します。

しかし、広く深く学習すると言っても、内容が難解なわけではありません。

1つずつ理解すれば、必ず習得できる分野です。

今回は、そんな受動態の基本に当たる部分を例文を使ってわかりやすく解説します。

中学で学習する内容をおさらいしつつ解説するので、中学で学習した内容を忘れてしまった方もぜひ一緒に学習しましょう。

受動態とは?能動態との違いを解説

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まずは受動態とは何かについて解説します。

受動態の逆の概念である「能動態」との違いだけでなく、能動態から受動態への書き換えについても解説します。

能動態と受動態の違い

英語には2種類の「態」があります。

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1つ目が能動態、2つ目が受動態です。

能動態は「SがVする」のように、Sが行動するニュアンスを表します。

例)Young people like k-pop. 「若い人はK-POPが好きです」

一方、受動態は「SがVされる」のように、Sが行為を受けるニュアンスを表します。

例)K-pop is liked by young people. 「K-POPは若者に好かれています」

  • #

    主語である「K-POP」が好かれるという行為を受けていることがわかります。

能動態と受動態には、以上のような違いがあることを理解しておきましょう。

能動態から受動態への書き換え

能動態から受動態へ書き換えをする際のポイントを解説します。

ポイントは以下の3つです。

  • ①能動態のO(目的語)をS(主語)に持ってくる
  • ②V(動詞)をbe動詞+過去分詞(p.p.)に
  • ③能動態のS(主語)をby +目的格にして後ろに置く

②において、be動詞は主語や時制によって変化させることを忘れないようにしましょう。

また、③の”by +目的格”は省略できます。

“by +目的格”を省略する場合は、主に以下の3つの場合です。

  • ①世間一般の人を言いたいとき
  • ②不明な人、よくわからない誰かを言うとき
  • ③あえて言いたくないとき

例えば、以下の2つの文章を見比べてみましょう。

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  • 1)He was injured in the game. 「彼は試合で怪我をした」
  • 2)He was injured in the game by the player. 「彼はあの選手によって試合で怪我をした」

2つの文章を比較したときに、2の文章は怪我をさせてしまった選手を強調している印象を受けてしまいます。

そのため、言う必要がないときはあえて省略する場合もあります。

CHECK

  • 受動態は「SがVされる」のように、Sが行為を受けるニュアンスを表す
  • 能動態から受動態への書き換えは3つのポイントを理解する
  • "by 人”は言いたくない時やわからない場合は省略できる

受動態のポイント|例文を使って理解

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ここでは受動態のポイントを解説します。

be動詞のポイントはbe動詞+過去分詞を使うことです。

be動詞を使うため、否定文・疑問文もbe動詞を中心に変化します。

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では、以下の例文を見てください。

1)He didn’t notice her.

2)Did your teacher answer your question?

それぞれの例文を先ほど紹介した3つのステップを意識して受動態にすると、以下のようになります。

1)She wasn’t noticed by him.

2)Was your question answered by your teacher?

どちらも、動詞が"did”から"was”に変わっていますね。

受動態は”be動詞+過去分詞”の形になるため、動詞が"did”から"was”に変わることを意識しましょう。

CHECK

  • be動詞のポイントは”be動詞+過去分詞”を使うこと
  • 否定文・疑問文もbe動詞を中心に書き換える
  • 動詞が”did”から”was”に変わる

疑問文を受動態にするときに注意すべきポイント

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ここで、疑問文を受動態にするときに注意すべきポイントが2つあります。

1つ目が「Whoが主語のとき」で、2つ目が「主語が不特定多数のとき」です。

それぞれ例文を使ってわかりやすく解説します。

Whoが主語のとき

まずは、Whoが主語のときから見ていきましょう。

例)Who broke the window? 「誰が窓を割ったのか?」

この文章を受動態にしてみてください。

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先ほど紹介した3ステップにしたがって受動態にすると、以下のようになります。

Was the window broken by who?

しかし、疑問詞whoは文頭におかなければなりません。

そのため、以下のような文章にするのが正解です。

Who was the window broken by?

また、中学生のときに「目的格whom」を学習したことがある人もいるかもしれません。

そのため、以下のように書き換えることもできます。

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Was the window broken by whom?

この文章もwhomを前に持ってこれますが、byとセットで使われるため、以下のような文章になります。

By whom was the window broken?

“By whom”を先頭に持ってくるやり方は入試でもよく出題されるので、理解しておくようにしましょう。

主語が不特定多数のとき

続いて、主語が不特定多数のときを見ていきましょう。

例)What do you call this animal in English? 「この動物は英語ではなんと呼ぶの?」

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同じように3ステップにしたがって受動態にすると、以下のようになります。

What is this animal called in English by you?

しかし、この文章だと「あなた」が言っているように聞こえてしまう可能性があります。

今回の”you”は不特定多数を表しているため、省略できます。

そのため、以下のように「by you」を省略すると良いでしょう。

What is this animal called in English?

疑問文を受動態にする場合は、以上の2点に注意しましょう。

CHECK

  • ”Who”は文頭に置かなければならない
  • ”by whom”を使用することも可能
  • 不特定多数を表す場合は省略可能

第4文型・第5文型の受動態

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能動態から受動態への書き換えにおいて、「能動態のO(目的語)をS(主語)に持ってくる」というポイントがあることを覚えていますか?

このポイントから考えると、O(目的語)が入っている文章であれば、どんな文章でも受動態に書き換えることができます

具体的には、以下の3つの文型にあたる文章は、全て受動態に書き換えが可能です。

  • SVO(第3文型)
  • SVOO(第4文型)
  • SVOC(第5文型)

SVO(第3文型)の書き換えはすでにお伝えした通りなので、ここではSVOO(第4文型)とSVOC(第5文型)の書き換えについて解説します。

第4文型の受動態

まず、第4文型の書き換えから解説します。

例)My father gave me this guitar. 「私の父はこのギターを私にくれた」

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第4文型は「SVOO」であり、目的語が2つありますが、どちらの目的語も主語に持ってきて受動態に書き換えることが可能です。

“me”を主語にする場合は、以下のような文章になります。

I was given this guitar by my father.

また、”this guitar”を主語にする場合は、以下のような文章になります。

This guitar was given to me by my father.

なお、"to me”の"to”は、第4文型から第3文型への書き換えをする際に学習した"to”と"for”の使い分けを意識することを忘れないようにしてください。

第5文型の受動態

続いて、第5文型の書き換えを解説します。

例)She made me happy. 「彼女は私を幸せにしてくれた」

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第5文型はOが"me”の1つしか含まれていないため、受動態への書き換えは1パターンのみとなります。

I was made happy by her.

Oがthat節の場合の受動態

最後に、Oがthat節の場合の書き換えについて解説します。

that節は、"that+S+V”の形をとり、「〜ということ」という意味を表します。

では、以下の例文を検討してみましょう。

例)They say that he is an honest boy. 「彼らは、彼が正直な男の子だと言う」

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この文章において、Oにあたる部分は"hat he is an honest boy”です。

ルールにしたがってOを主語にすると、以下のようになります。

That he is an honest boy is said by them.

この文章を見て、どのように感じますか?

「主語が長くなっていて、読みにくい」という印象を抱かれる方も少なくないでしょう。

実は英語には、主語が長い時には"it”で置き換える方法(形式主語の"it”)があります。

その方法を利用すると、以下のような文章になります。

It is said that he is an honest boy by them. 「彼は正直な男の子だと彼らに言われている」

また、もう1パターン「彼は正直な男の子だと言われている」という意味になるような書き換えも可能です。

He is said to be an honest boy.

これらの2つのパターンを覚えておくようにしてください。

"It is said”で始まったら後ろにthat節が、"S is said”で始まったら後ろに不定詞のカタマリが来ると覚えておくと良いでしょう。

CHECK

  • 目的語があれば受動態にできるため、第4・5文型も受動態にできる
  • 第4文型を受動態にする場合はどちらの目的語を主語にしても良い
  • Oがthat節の場合は形式主語の"it”を用いると良い

受動態の練習問題

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では、受動態の練習問題に挑戦しましょう。

以下の4つの文章を受動態に書き換えてください。

1)They sell sugar at the shop. →(  )(  )(  )(  )(  )(  ).

2)Who borrowed that book? →(  )(  )was this book borrowed?

3)He told you that story yesterday. →(  )that story (  )(  )you(  )(  )yesterday?

4)She didn’t keep the door open. →(  )(  )(  )(  )(  )(  )(  ).

できましたか?

では、答えを確認しましょう。

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1)Sugar is sold at that shop.

2)By whom was this book borrowed?

3)Was that story told to you by him yesterday?

4)The door wasn’t kept open by her.

もし間違えてしまった問題がある場合は、もう一度本文を読み直して、なぜこの答えになるのかを理解しましょう。

受動態を効率よく勉強するためのコツ

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受動態を効率よく勉強するためのコツは、能動態から受動態になおす練習を繰り返すことです。

受動態がどのような形をとるのかを理解していなければ、能動態から受動態になおすのはかなり難しいといえるからです。

  • #

    何度も問題を解く中で、受動態の形を理解し習得できるようになるでしょう。

ここで、知識を習得したいなら参考書を読めば良いのでは?と考える方もいるでしょう。

もちろん参考書を読んで知識を習得することは大切ですが、問題演習のようなアウトプットをすることでより知識として定着しやすくなることは多くの研究で明らかになっています。

自分に適する方法であるかどうかは、実際に試してみる以外にわからないので、まずは問題演習のようなアウトプット中心で理解を深めてみましょう。

CHECK

  • 受動態を効率よく勉強するには能動態→受動態の書き換えを繰り返す
  • 受動態の形を理解していないと書き換えができない
  • 参考書を読むより問題演習をした方が知識として定着しやすい

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まとめ

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今回は受動態の基本について学習しました。

受動態は”be動詞+過去分詞”の形をとり「〜される」という意味を表します。

疑問文を受動態にする際には2つの注意点があり、また能動態の文章にO(目的語)が含まれている第3・4・5文型は、いずれも受動態にできることも覚えておきましょう。

受動態の学習では、能動態からの書き換えを意識し、何度も問題演習に取り組むことが大切です。

繰り返し練習することで、受動態の形を理解できるようになるでしょう。

もし問題演習でわからないことがあれば、もう一度本記事に戻って基本から学習し直してみてください。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「受動態」に関してよくある質問を集めました。

受動態と能動態の書き換えはどうやるの?

能動態から受動態への書き換えには3つのポイントがあります。①能動態のO(目的語)をS(主語)に持ってくる、②V(動詞)をbe動詞+過去分詞(p.p.)に、③能動態のS(主語)をby +目的格にして後ろに置く。これらを1つずつ取り組むことで、能動態から受動態への書き換えができます。受動態と能動態の書き換えの詳細はこちらを参考にしてください。

受動態の疑問文で注意すべきポイントは?

受動態の疑問文で注意すべきポイントは2つあります。1つ目は、主語がWhoの文章を受動態にするとき、2つ目は主語が不特定多数のときです。1つ目ではWhoは文頭にしか置けないこと、2つ目では不特定多数を表す"by you"は省略可能なことに注意しましょう。注意すべきポイントについてはこちらを参考にしてください。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
この記事は、StudySearchを運営している株式会社デジタルトレンズのStudySearch編集部が企画・執筆した記事です。
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