こちらの記事では、国際基督教大学(ICU)について紹介しています。
国際基督教大学(ICU)はどんな大学なのか、また、国際基督教大学(ICU)を目指す方が気になる偏差値・倍率などの難易度、入試情報や口コミなど、あらゆる情報を紹介しています。
最後には国際基督教大学(ICU)の受験におすすめの塾の紹介もしていますので、ぜひ最後までご覧になってください。
国際基督教大学(ICU)の基本情報 | |
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正式名称 | 国際基督教大学(ICU) |
創立年 | 1953年 |
大学所在地 | 東京都三鷹市大沢3丁目10番2号 |
学部 | 教養学部アーツ・サイエンス学科 |
大学院 | アーツ・サイエンス研究科 |
国際基督(キリスト)教大学(ICU)とは、1953年創立の私立大学です。
北米と日本のキリスト教徒が大規模な募金運動を行い、その募金で購入した校地にICUが創立されました。
なおICUは、「キリスト教の精神に基づき、国際的社会人としての教養をもって、神と人に奉仕する有為の人材を養成し、恒久平和の確立に資すること」を目的として設立されています。
ICUの1番大きな特徴は、リベラルアーツに力を注いでいる点です。
リベラルアーツとは、人間性の全体的な発達と人格の成熟を目指す教育のことです。
普通の大学のように文系・理系という分断はなされておらず、文理の枠を超えて様々な知識を身につけることができます。
ICUはこのリベラルアーツを通じて、学生の人間としての成長・飛躍を目指していると言えます。
ICUでは日英バイリンガル教育が基本とされています。
授業ではグループワークやディスカッションが繰り返し行われており、そこで学生は日本語と英語の両方で筋道を立てて「書く力」と「話す力」を養っていきます。
また近年、日本語と英語以外にもう1言語話すことが求められていることを踏まえて、3言語を習得した人材の育成を進めています。
国際基督教大学(ICU)は、教養学部アーツ・サイエンス学科のみの一学部一学科制をとっており、学生の全員がこの学部学科に通うことになります。
同学科の中に文系・理系の隔てのない31のメジャー(専修分野)を設けており、学生はその中から自分の専攻を選択します。
美術・文化財研究/音楽/文学/哲学・宗教学/経済学/経営学/歴史学/法学/公共政策/政治学/国際関係学/社会学/人類学/生物学/物理学/化学/数学/情報科学/言語教育/言語学/教育学/心理学/メディア・コミュニケーション・文化/日本研究/アメリカ研究/アジア研究/ジェンダー・セクシュアリティ研究/開発研究/グローバル研究/平和研究/環境研究
メジャーの選択方法は3通りあり、どのメジャーを選択するかによって卒業単位数が異なってきます。
選択方法 | 選択するメジャー | 概要 |
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SINGLE MAJOR | 主専攻 | メジャーを1つだけ履修する |
DOUBLE MAJOR | 主専攻×2 | 2つのメジャーを組み合わせて履修する |
MAJOR+MINOR | 主専攻+副専攻 | 2つのメジャーを比率を変えて履修する |
入学前に学びたい分野がはっきりしている場合はSINGLE MAJORで徹底的に1つの学問を探求したり、複数の分野に興味がある場合はDOUBLE MAJORで2つの学問を学んだりと、自分の学びたい内容に合わせて専攻の数を変えられるのが魅力です。
✔︎リベラルアーツに注力
✔︎日英バイリンガル教育の徹底
✔︎第3言語の習得にも力を入れている
国際基督教大学(ICU)の偏差値はどうなっているのでしょうか。
早慶上智・MARCHのリベラルアーツを学べる学部と比較してみました。
国際基督教大学(ICU)のアーツ・サイエンス学科の67.5という偏差値は、早慶には劣るものの、上智大学やMARCHの諸学部を上回る非常に高いものであることがわかります。
早慶やMARCHのように名の知れた大学ではありませんが、しっかりと対策する必要があるでしょう。
ここでは、国際基督教大学(ICU)の過去5年間の倍率の推移を見ていきましょう。
※大学が公式に発表しているデータは2022年度の入試結果が最新のものになっています。
国際基督教大学(ICU)の最新2022年の倍率は3.6倍と、早慶・MARCHにも劣らない高い水準になっています。
また、2018年以降倍率が上昇し続けており、今後も倍率の上昇が予想されるため、より厳しい入試になるでしょう。
✔︎国際基督教大学(ICU)の偏差値は67.5
✔︎難易度は早慶よりは低いが、上智・MARCHより高い
✔︎倍率は年々上昇中
こちらでは、国際基督教大学(ICU)の一般入試の日程を紹介します。
入試方式 | Web出願期間 | 試験日 | 合格発表日 |
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A方式 | 1月6日(木)10:00 〜 1月20日(木)23:59まで |
2月5日(土) | 2月10日(木)11:00 |
B方式 (英語外部試験利用) |
一次選考:2月5日(土) 二次選考:2月19日(土) |
2月25日(金)11:00 |
国際基督教大学(ICU)の一般入試にはA方式とB方式の2種類があり、B方式はIELTSやGTEC CBTなどの英語外部試験が利用できる方式になっています。
A方式とB方式は併願することもできますので、英語が得意な方は是非B方式での受験を検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、B方式はA方式と同日程の試験の他に二次選考を受ける必要があるため、注意が必要です。
試験科目 | 試験時間 | 配点 |
---|---|---|
人文・社会科学 / 自然科学いずれか1科目を選択 | 80分 | 80点 |
総合教養(リスニング有) | 80分 | 80点 |
英語(リスニング有) | 90分 | 90点 |
一般入試のA方式では、3科目計350点の筆記試験が課されます。
国語や数学といった一般的な科目ではなく、人文・社会科学、自然科学という特殊な科目が受験科目となっています。
人文・社会科学は文学、哲学、芸術、宗教、政治、経済、歴史、社会など広い範囲からテーマが出題されます。
自然科学は数学、物理、化学、生物の4分野の中から2分野を選択して問題に解答します。
総合教養は上記の人文・社会科学、自然科学の要素が統合された科目で、15分程の講義を視聴した後、その講義に関する論文を読んで設問に解答します。
試験科目 | 試験時間 | 配点 | |
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一次選考 | 総合教育 | 80分 | 80点 |
英語外部試験* | - | - | |
二次選考 | 個人面接 | - | - |
一次選考は、A方式と同日程で行われる総合教育に加えて英語外部試験のスコアが対象になっています。
*利用できる英語外部試験は以下の通りとなっています。
二次選考の面接では国際基督教大学(ICU)のアドミッション・ポリシーに相応しい人物であるかが見極められます。
試験は原則として日本語を用い、2022年度入試はオンラインで実施されました。
かなり特殊な入試形態となっていますが、その分対策を徹底して行えば他の受験生に差をつけることができるでしょう。
✔一般入試の方式はA方式とB方式の2種類
✔2つの方式は併願可能
✔B方式は試験が2回あるため注意
ここまでに述べてきた通り、国際基督教大学(ICU)は特殊な入試科目を設けているため、一般的な受験対策とは異なる対策が必要になってきます。
同大学に特化した対策を徹底し、確実に合格できるようにしましょう。
人文・社会科学ではA4用紙10枚ほどのかなりボリュームのある論文を読んで設問に解答する必要があります。
そのため、文章を読むスピードと学術的な文章を正確に理解する力が必要になってきます。
速読力と読解力を身につけるには、普段から長文問題に慣れておくこと、また、難易度や専門性の高い硬めの文章を読んでおくことが大切です。
また、多岐にわたる分野からテーマが選出されるため、問題演習などの実践だけでなく、普段から読書するなどして知識を身につけましょう。
自然科学の出題範囲は以下の通りになっています。
分野 | 教育過程 |
---|---|
数学 | 数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学 A、数学 B(数列、ベクトルのみ) |
物理 | 物理基礎、物理 |
科学 | 化学基礎、化学 |
生物 | 生物基礎、生物 |
選択する分野によってやや難易度のバラつきはあるものの、おおむね基礎〜標準レベルの問題が多く、センター試験レベルの問題集を解くのが対策として有効と言えるでしょう。
ただし、解法自体は基礎〜標準レベルであっても問題部分がやや複雑で読解力が求められるため、過去問を繰り返し演習して特殊な問題形式に慣れておくと良いでしょう。
英語は他大学の入試と大きく主旨が異なることもなく、国際基督教大学(ICU)の入試科目の中では学習が得点に繋がりやすい科目だと言えます。
設問のレベルは基礎〜標準程度で、単語や熟語の学習をしっかりとしておけば得点しやすくなります。
また、リスニング問題も得点の大きな鍵になっています。
何度も繰り返し過去問やリスニング演習を行って訓練することで、英語に耳を慣らし、本番で落ち着いて確実に得点できるようにしましょう。
✔人文・社会科学は長文読解が鍵
✔自然科学は過去問演習で特殊な問題形式に慣れる
✔英語は学習の効果が表れやすい
ICUの入試は他の大学と比べて特殊です。
従って、生徒一人ひとりにしっかりと指導が行き渡る個人指導塾の利用がおすすめです。
そこで、こうした指導を行っている、ICU受験におすすめの塾を2つ紹介していきます。
トリプレットイングリッシュスクールの基本情報 | |
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対象 | 小学生・中学生・高校生・浪人生 |
指導形態 | 個別指導 |
エリア | 東京、埼玉、神奈川、千葉、大阪、兵庫 |
特徴 | 英語教育に特化した個別指導塾 |
トリプレットイングリッシュスクールとは、英語教育に特化した個別指導塾です。
個別指導塾であることから、生徒一人ひとりの学習進度に合わせてカリキュラムを作成し、英語の苦手要素に徹底的にアプローチします。
また、トリプレットでは生徒の年齢によって学習内容を変えるのではなく、今の状況から学習内容を導き出す無学年制をとっているため、確実に苦手を克服することができるのです。
トリプレットは英語学習に圧倒的な強みを持っています。
基礎である中学英語の完璧な理解から入り、一から英語4技能を積み上げます。
国際基督教大学(ICU)では、英語4技能をフル活用した英語外部試験を利用するB方式が入試を有利に進める鍵になります。
また、英語外部試験を利用しないA方式でも、英語で確実に得点することが求められるため、英語に強いトリプレットは国際基督教大学(ICU)の受験にピッタリの塾だと言えます。
個別教室のトライの基本情報 | |
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対象 | 小学生・中学生・高校生・浪人生 |
指導形態 | 個別指導 |
エリア | 日本全国 |
特徴 | 上質なマンツーマン個別指導 |
個別教室のトライは、言わずと知れた教育大手トライグループが経営する個別指導塾です。
長年の指導経験からあらゆる目標に対する学習指導方法を熟知しており、生徒一人ひとりの多様な目的に合わせたカリキュラムの作成を可能にしています。
無料で自習スペースを解放していたりなど、授業外でも生徒自ら学習する環境が整えられています。
個別教室のトライでは、マンツーマンの個別指導によって生徒一人ひとりにしっかりと指導を行き渡らせることができます。
国際基督教大学(ICU)のような特殊な入試形式をとっている大学であっても、個別教室のトライなら対応可能です。
あらゆる教育情報に精通した教育プランナーが目的に合わせたオーダーメイドカリキュラムを作成するため、特殊な目標でもサポートできるのです。
物事をあらゆる角度からみつめ考え直すきっかけとなるような講義が多く、一つの学問に囚われずに学ぶことができます。
文系・理系という枠のない31のメジャーから専攻する学問を選べるため、一つの学問に囚われずに学ぶことができるようです。
物事の見方が変わるような講義で、学ぶことの楽しみを感じさせてくれるようです。
選択講義には全学年合同でのものが多く、学年を問わない交流が可能です。
また、ディスカッションが組み込まれた講義が主流のため様々な立場・考え方を知ることができます。
学年を問わずさまざまな学生とディスカッションをすることで、価値観が広がる講義になっているようです。
日本の学生に足りないと言われているコミュニケーション能力や積極性を高められそうですね。
最寄駅は中央線の武蔵境駅です。
そこからバスで約15分近くかかるため駅から遠いのが少し不便です。
また森の中にあるためキャンパス外に出るのも徒歩ではだいぶ時間がかかるため自転車などを利用する生徒が多いです。
シティーが好きな人にはICUの立地、周辺環境は向いていないかもしれません。
キャンパスは最寄駅からバスで15分近くかかるなど、アクセスがいいとは言えないようです。
しかし、都会の喧騒が苦手、自然に触れたいといった人には快適な環境かもしれません。
図書館の設備が充実していると思う。
また、オールジェンダートイレの設置など多様性にも寛容だと感じる。
設備は私立大学にしては古いものの、十分に充実しているという口コミが多く見られました。
また、オールジェンダーのトイレを設置するなど、従来の価値観に囚われない自由な校風がキャンパス内の設備にも現れていますね。
ICUでは卒業生の70%が就職をし、20%が進学するそうです。
また就職率は90%を超えており、グローバル企業を主軸に様々な業界に進路を進めています。
以下に2020年度の卒業生の就職先を一部抜粋しました。
就職先 | 人数 |
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日本アイ・ビー・エム株式会社 | 8 |
楽天グループ株式会社 | 6 |
PwCコンサルティング株式会社 | 6 |
アクセンチュア株式会社 | 5 |
日本放送協会(NHK) | 4 |
アマゾンジャパン合同会社 | 3 |
パナソニック株式会社 | 3 |
SMBC日興証券株式会社 | 3 |
株式会社ADHホールディングス | 2 |
東京都庁 | 2 |
株式会社リクルート | 2 |
表からも分かるように、日本を代表するグローバル企業にコンサルティング会社、また公的機関など様々な業界に学生が飛び立っています。
他の大学にはないさまざまな学問を学べるということで、多様な業種に就職していることがわかりますね。
国際基督教大学(ICU)では、学年ごとではなく年度ごとで学費を公表しています。
そのため、皆さんの入学予定年度と照らし合わせながら下記の表を参考にしてみてください。
年度 | 授業料 | 施設費 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
2022年度 | 年額 | 1,077,000円 | 354,000円 | 1,431,000円 |
各学期 | 359,000円 | 118,000円 | 477,000円 | |
2023年度 | 年額 | 1,101,000円 | 354,000円 | 1,455,000円 |
各学期 | 367,000円 | 118,000円 | 485,000円 | |
2024年度 | 年額 | 1,107,000円 | 354,000円 | 1,461,000円 |
各学期 | 369,000円 | 118,000円 | 487,000円 | |
2025年度 | 年額 | 1,137,000円 | 354,000円 | 1,491,000円 |
各学期 | 379,000円 | 118,000円 | 497,000円 |
上記の費用に加えて入学金300,000円が別途必要となります。
日本における私立大学の第一学年にかかる費用の平均は授業料・入学料・施設設備費の合計で1,357,080円ですので、平均よりも年間400,000円程度高い国際基督教大学(ICU)の学費はかなり高額だと言えるでしょう。
もちろん学費に対応した質の高い教育を受けることができると考えられますが、家計にあまり余裕のないご家庭は注意が必要です。
また、大学が公式にさまざまな種類の奨学金を用意しているため、そちらも参考にしてみると良いでしょう。
✔アクセスはイマイチだが自然豊かなキャンパス
✔進路はバラエティ豊か
✔学費はかなり高め
国際基督教大学(ICU)は文系・理系の枠に囚われない学問研究を行うなど、非常に国際意識の高い大学です。
従って、海外や英語に興味がある学生や、将来グローバルに活躍したいと考えている学生におすすめです。
また、入学難易度は比較的高く、MARCHに余裕を持って入学できる学力がない限り、受験の突破は難しいと考えられます。
こうした国際意識の高さや入試難易度の高さもあり、卒業生の進路実績はとても素晴らしいものとなっています。
以上がICUの総評になります。
この記事を読んで、ICUに興味を持った方はぜひオープンキャンパスなどにも足を運んでみてください。
またICU受験を決意された方は、この記事で紹介している塾の利用をぜひ検討してみてください。
「国際基督教大学(ICU)」に関してよくある質問を集めました。
国際基督教大学(ICU)の偏差値は最新2022年のもので67.5です。この偏差値はMARCHや上智大学よりも高く、早慶に近い値になっており、非常に難易度が高い大学だと言えます。他大学との比較など詳細な情報はこちらを参考にしてください。
国際基督教大学(ICU)の入試問題はかなり特殊になっています。人文・社会科学対策には長文読解、自然科学対策には理系科目のセンターレベルの問題集、英語対策には単語・熟語の習得が有効でしょう。入試対策についての詳しい情報はこちらを参考にしてください。