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更新日 2024.4.9

関係代名詞とは?主格・目的格・所有格による違いと慣用表現を解説

関係代名詞は、接続詞と代名詞の働きをもっており、「名詞」と「名詞を修飾するための節」を結び付けるために使うものです。

関係代名詞は「名詞+関係代名詞+節」という構造で文章を作るのが特徴です。

「節」と呼ばれる主語S+動詞Vの構造部分は、「主語+動詞」から成り立っています。

関係代名詞には、使用にあたってさまざまなポイントがあります。

今回は、関係代名詞の使い方を見ていきましょう。

加えて、関係代名詞の勉強をするうえでおすすめの学習塾も取り上げます。

関係代名詞は使い方のパターンを掴むと共通テストで点数を獲得することも可能です。

関係代名詞を見極めるコツもあわせて解説します。

関係代名詞とは?

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そもそも関係代名詞とは、名詞を節で修飾する形容詞節のことです。

形容詞は、名詞だけを修飾する働きを持っています。

節は、S(主語)とV(動詞)があるもののことです。

関係代名詞は、名詞を後ろから詳しく説明したいときに使うことができます。

関係代名詞を使用する際は、必ず前に先行詞をつけましょう。

先行詞が人か人以外かで使い分けを決める

関係代名詞を使い分ける時は、先行詞が「人」か「人以外」かで判断します。

  • #

    先行詞が人ならwho人以外ならwhichを用いましょう。

先行詞の後ろの穴のある部分で判断

関係代名詞はどこかに必ず「穴」が空いています。

関係代名詞で修飾する文章は、必ず不完全文になっています。

関係代名詞の種類は以下の通りです。

先行詞    格 主格 所有格 目的格
who whose whom
人以外 which whose which

関係代名詞の選び方については以下の6つの例文をご覧ください。

1)I have a brother who lives in Okinawa.「私には沖縄に住んでいる兄弟がいます」

先行詞 a brotherは人なので関係代名詞はWhoかWhoseかWhomになります。

次にlives in Okinawaとなっているので主語が無いことがわかります。

この例文ではWhoを選ぶのが正解です。

2つ目の例文を見てみましょう。

2)He is the man whom I met at the station. 「彼は駅で会った人です」

この文章では目的語に穴が空いているのがわかります。

前の先行詞the manは人なので、人と目的格でwhomを使います。

3つ目の例文を見てみましょう。

3)The movie which we saw was very interesting. 「観た映画は面白かったです」

関係代名詞は主語に修飾することもできます。

先行詞the movieは人以外でwe sawの後ろの目的語が空白なのでWhichを使います。

4つ目の例文を見てみましょう。

4)This is the book which tells us something important. 「大切なことを教えてくれる1冊です」

この文章は主語がない状態で、先行詞はthe bookで人以外なので、関係代名詞はWhichを選びます。

5つ目の例文を見てみましょう。

5)That is the boy whose father is a lawyer. 「父親が弁護士である少年です」

この文章では、後ろの文章「father is lawyer」は主語+動詞の完全文に見えます。

しかし、この文章はthe boyに関連する関係代名詞を紐づけしたいので、「その人(所有格)」という関係代名詞を選択できます。

the boyは人なので人の所有格であるwhoseを選択します。

最後に6つ目の例文を見てみましょう。

6)The actor whom my mother is fond of is Takuya. 「母が好きな俳優はタクヤさんです」

先行詞the actorは人なのでwhoとwhoseとwhomを選択したくなります。

この文章のポイントは後ろの文章の空いている部分です。

my mother is fond of (  )で前置詞の目的格が空いています。

そのため目的格であるwhomを選択する必要があります。

このように、関係代名詞は、先行詞は「人なのか人以外なのか」、どこに穴が空いているのかに注目することが大切です。

主語に穴が空いているなら主格、目的語に穴が空いているなら目的格、前置詞の後ろが空いているなら、前置詞の目的格を使いましょう。

CHECK

  • 先行詞が人か人以外なのかをチェック
  • 穴のある箇所が主語・目的後なのか前置詞の後ろなのかをチェック

関係代名詞「that」を使ったパターン

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thatは、基本的にどの関係代名詞でも置き換えることが可能です。

  • #

    しかし、所有格「whose」はthatで書き換えできないので、気を付けなくてはなりません。

また、thatの方が好ましいパターンも存在します。

入試では関係代名詞「that」の方が好ましいパターンが出題される機会も多いです。

thatが好まれるパターンは、以下のとおりです。

thatが好まれるパターン

  • 先行詞に最上級・序数がある場合
  • 先行詞があいまいなものを表している場合
  • 先行詞が人+人以外が一緒になっている場合
  • 先行詞が「who」の場合

先行詞に最上級・序数がある

先行詞に、名詞を強調する以下のような最上級・序数が使われている場合は、thatが好ましいです。

  • the first
  • the only
  • the same
  • the very
  • every
  • all
  • no

例文を見ていきましょう。

例)This is the very Japanese food that I have wanted to eat. 「これこそ、私が食べたかった日本料理です」

the veryは「まさに」という意味で、名詞を強調したいときに使う単語です。

このような時は、thatを使うのが好ましいとされています。

先行詞が曖昧なものを表している

以下のように、先行詞が曖昧な単語である場合は、thatを使うのが望ましいです。

  • everything
  • anything
  • nothing
  • something

先行詞が人なのか人以外を表しているのか曖昧なときは、thatを使うと好ましいと覚えておきましょう。

例文を見てみましょう。

例)There was nothing that I could say to him. 「私は何も言えなかった」

先行詞がnothingと曖昧なものを表しているので、関係代名詞はthatを使います。

先行詞が人+人以外

先行詞が人+人以外の時も、thatが望ましいです。

例文を見てみましょう。

例)Did you see the boy and the dog that were running in the park? 「公園で走っている少年と犬を見ましたか?」

先行詞には人と人以外が含まれているので関係代名詞はthatを使います。

先行詞がwhoの場合

先行詞がwhoの場合も、thatが望ましいとされています。

例文を見てみましょう。

例)Who that is wise can say such a thing? 「誰が賢くてそんなことを言えるのか」

疑問詞の「誰が」というのを説明したいときに、関係代名詞としてthatを使うことができます。

関係代名詞の目的格は省略できる

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関係代名詞の目的格は省略できます。

例文を見てみましょう。

例)He is tha man I met at tha station.「彼は、私が駅で会った人です」

関係代名詞whomを入れることもできますが、省略することも可能です。

CHECK

  • thatは所有格「whose」の代わりには使えない
  • 関係代名詞ではthatを使った方が好ましいパターンもある
  • 関係代名詞の目的格は省略できる

短文だとそこまで難しくはないように見えますが、関係代名詞の目的格を省略したパターンは長文でよく出てきます。

名詞の後に、主語S+動詞Vが続いているときは関係代名詞かもしれないというのをチェックしておきましょう。

関係代名詞の練習問題

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では、関係代名詞の問題演習に取り組みましょう。

次の文章の(  )にあてはまる語を下記から選びなさい。

1)This is the car (  )is popular among the young.

A.which B.what C.who D.whom

2)Do you know the woman (  )husband is a president of Japan?

A.which B.who C.whose D.whom

3)He is the man (  )they were talking of the other day.

A.Which B.whose C.who D.whom

4)Who(  )knows better do such a thing?

A.which B.that C.who D.whom

できましたか?

では、解答を見てみましょう。

1)A

2)C

3)D

4)B

前置詞+関係代名詞の使い方とは?

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続いて前置詞+関係代名詞の使い方を見ていきましょう。

I know the boy . He is singing a song.

2つの文章でthe boyを説明して、He is singing a songの文章とくっつけることができるのが関係代名詞の働きです。

the boyとHeが同じ意味になるので、I know the boy who is singing a song.という文章になります。

続いてこのパターンならどうでしょうか。

例)I know the boy. They are talking about him.

この場合だと、the boyとhimが一緒で、前置詞と目的格が一緒であるため関係代名詞は目的格を使います。

つなげた結果、I know the boy whom they are talking about.なります。

ほかにも、2つの言い方が存在します。

前置詞と関係代名詞を一緒に持ってきて、I know the boy about whom they are talking.

関係代名詞を省略することもできるので、I know the boy they are talking about.

上記3つのどれでもOKです。

入試のときは形を意識しましょう。

前置詞+関係代名詞で気を付けるポイントが2つあります。

CHECK

  • 前置詞+関係代名詞の形でthatは使えない
  • 前置詞+関係代名詞の形で、後ろの関係代名詞は省略できない

関係代名詞「what」はほかの関係代名詞とは違う

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続いて、関係代名詞「what」について解説します。

関係代名詞「what」は今までの関係代名詞とは別物だと考えましょう。

whatは名詞節

関係代名詞は名詞を説明する形容詞節ですが、whatは形容詞節ではなく名詞節として使います。

whatは「the thing which」とイコールであるため、先行詞を含んでいる点に注意しましょう。

そのため、whatを使う際は先行詞は必要なく、どこかに穴がある不完全文になっています。

whatを使う際のポイントは、以下のとおりです。

CHECK

  • S(主語)・O(目的語)・C(補語)・前置詞の目的語として使う
  • 先行詞がすでに中に入っているので先行詞は必要ない
  • どこかに穴がある不完全文になっている

例文を見てみましょう。

例)What he told me was wrong. 「彼が私に伝えてくれたことは、間違ってた。」

「What he told me」が主語Sで「was」が動詞V、「wrong」が補語のSVCになっています。

これは、The thing which he told me was wrong.に書き換えられます。

例) I know what I have to do.「私は何をする必要があるか知っている。」

1番後ろのdoは他動詞なので、後ろに目的語が必要になります。

目的語Oがない不完全文になるので関係代名詞はwhatが正しいです。

ただ、これがもし「I know (  )I have to do it.」になっている場合は完全文になっているため関係代名詞はthatになります。

whatを使うときは、後ろの文章は絶対に不完全文になっていることを確認しましょう。

関係代名詞「what」の慣用表現

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次に、whatを使った慣用表現を覚えておきましょう。

  • what S used to be「昔ののS」
  • what is 比較級「さらに〜なことに」
  • what is called「いわゆる」

例文は、以下のとおりです。

  • He is not what he used to be.「彼は過去そうであった自分とは違う」
  • She is talented, what is better, she is beautiful.「彼女は才能がある。
  • さらに良いことに彼女は美しい」
  • Tom is,what is called,a hard worker.「トムはいわゆる努力家だ。」

ほかにも、関係代名詞を使った慣用表現にはさまざまな種類があります。

一覧でまとめたため、覚えておきましょう。

  • what S is「今のS」
  • what S was「昔のS」
  • what S was ~years ago「〜年前のS」
  • what S used to be「以前のS」
  • What is called~/what you [we/they] call~「いわゆる」
  • what is + 比較級「さらに~なことに」
  • A is to B what C is to D「AとBの関係は、CとDの関係と同じだ」
  • what with A and B「AやらBやらで」

関係代名詞「what」を使用した問題演習

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では、関係代名詞「what」を使用した問題演習に取り組みましょう。

次の文章の日本語に当てはまるように(  )に適切な語を入れなさい。

1)あの白い建物は彼が住んでいる家です

The white building is the house (  )(  )he lives.

2)彼が話した女の子を知っていますか?

Do you know the girl (  )(  )he spoke?

3)これが私が長い間欲しかったものです。

This is (  ) I have wanted to buy.

4)終電を乗り過ごし、さらに悪いことに、雨が降り始めた。

I missed the last train, and (  )(  )(  ), it began to rain.

できましたか?

では、解答を見てみましょう。

1)The white building is the house in which he lives.

2)Do you know the girl of whom he spoke?

3)This is what I have wanted to buy.

4)I missed the last train, and what was worse, it began to rain.

CHECK

  • 関係代名詞whatは先行詞を含んでいる
  • whatは主語・補語・目的語の位置で使われる
  • whatとthatの違いに注意しよう

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まとめ

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今回は、関係代名詞について学習しました。

関係代名詞は、代名詞と接続詞の機能をあわせもつ言葉であることがわかりました。

さらに、関係代名詞で修飾する文章は必ず不完全です。

不完全な部分がどこかと先行詞が人か人以外かにより、選択する関係代名詞の種類が異なります。

それ以外に、関係代名詞にはwhatやthatもあります。

どのパターンでどの関係代名詞を選ぶのかしっかり理解しましょう。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「関係代名詞」に関してよくある質問を集めました。

関係代名詞のwhoやthat以外に複雑な使い方をする関係代名詞はありますか?

関係代名詞で複雑な使い方をするのはやはりwhoやthatでしょう。whoは複数の中から個人や内容を指定するイメージです。that はその人やそれという感じで、説明を軽く行います。複雑な使い方をする関係代名詞の詳細はこちらを参考にしてください。

関係代名詞の主格・目的格・所有格の特徴を教えてください。

関係代名詞の主格は名詞や代名詞を主語(S)として使うもので、he、she、itなどです。目的格は名詞や代名詞を目的語(O)として使う形で、him, her, itなどが該当します。所有格は「~の」を表す形 で、his, her, itsなどです。関係代名詞の主格・目的格・所有格の特徴についてはこちらを参考にしてください。

この記事を企画・執筆した人
-StudySearch編集部-
この記事は、StudySearchを運営している株式会社デジタルトレンズのStudySearch編集部が企画・執筆した記事です。
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